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住宅ローンで銀行と保証会社の関係と保証料について

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住宅ローンの手続きを進めていると「保証料」という言葉が出てきます。そして保証料の金額に驚いたりします。

「保証料って高いけど実際なんの金額なんだろう。」「そもそも何のための保証なの?」

多くの方はこのように思うのではないでしょうか。

保証料はどこの金融機関で住宅ローンを利用するかによって変わりますし、支払い方も変わります。

保証料への理解が深まれば、よりあなたにあった住宅ローン選びをすることができます。

ここでは住宅ローンを組む際に支払う「保証料」の仕組みと「保証会社」と銀行の関係性についてひも解いていきます。

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銀行と保証会社の関係

住宅ローン 保証会社

保証会社はあまり表だって出てくるわけではないので、保証会社についてよくわからないという人も多いのではないでしょうか。

「保証会社って何を保証しているの?」

保証会社がそもそも保証会社は何のために存在しているのか、そして銀行とどういう関係なのか気になりますよね。

保証会社は簡単にいうと住宅ローンを債務者が返済できなくなった場合、代わりに銀行に支払いをしてくれる会社のことです。これを代位弁済といいます。

しかしこのように説明すると

「じゃあ住宅ローンを返せなくなっても、代わりに保証会社が全部払ってくれるんだね。」

このように勘違いしてしまう人もいます。実際には「一時的」に保証会社が支払うだけであり、銀行に支払ったあと債務者に請求することになります。

銀行は債務者から徴収した保証料を保証会社に払うことで、債務者が住宅ローンを支払えない場合の「貸し倒れリスク」を消しているのです。

ではこの保証会社を利用することで、銀行と消費者にはどのようなメリットがうまれるのでしょうか。

保証会社を利用する銀行のメリット

銀行側のメリットはこちらです。

  • 貸し倒れリスクがなくなる
  • 銀行のイメージを悪くしない
  • グループ全体では利益を二重にとれる

保証会社がない場合、返済できない住宅ローンは銀行の損失となってしまいます。これが多くなると、銀行自体の経営にも影響がでてしまいます。

銀行の経営が悪化すると、銀行が貸し出ししていた企業にも影響がでてしまい、結果として経済全体に悪い影響をもたらすことになります。

しかし保証会社があれば、もし貸し倒れして保証会社が倒産することになっても銀行には影響がありません。他の保証会社を使えばいいのですから。

また、保証会社がない場合は債務者が返済できないときの督促、物件を競売にかけるといった業務も銀行が全て行うことになります。

督促や競売を多く行っていると周りからのクリーンなイメージに傷がつき、銀行全体のイメージを悪くしてしまいます。

銀行が利用する保証会社はたいてい系列の保証会社です。そのため保証会社に保証料として支払うお金も、グループ全体からみると同じ会社の利益の一部となります。つまり銀行に支払う利息や事務手数料、そして保証会社に払う保証料をあわせた金額が銀行グループ全体の利益となる計算です。

こういった理由から銀行はなるべく保証会社を利用したいと考えています。

保証会社を利用する消費者のメリット

一方で消費者側からみたらどのような点がメリットになるのでしょうか。

  • 住宅ローンの審査が通りやすくなる
  • 保証人が不要

銀行の貸し倒れリスクがなくなるため、住宅ローンの審査が通りやすくなります。もし保証会社がない場合、銀行はより慎重で厳しい審査をします。そうしないと銀行自体のリスクが大きくなってしまうからです。

また、昔は保証人が必要でしたが今はその代わりがこの保証会社です。保証人を探す手間がなくなったことがメリットの一つといえるでしょう。

審査はどちらが行うの?

住宅ローンの審査は銀行と保証会社、どちらが行っているのでしょうか。

結論からいうと保証会社が行っています。

銀行は窓口となっていますが、実際の審査をするのは保証会社。そのためもし住宅ローン審査が通らず銀行員に問いただしても、「理由はわかりません」との回答しか得られません。

つまり銀行員が「この内容であればたぶん審査通ると思います」と話していても、実際に銀行が審査するわけではないのであてにはなりません。もちろん経験や知識上である程度の審査可否を判断することはできますが、鵜呑みにするのはやめておきましょう。

 

住宅ローンを借りるときにかかる保証料ってなに?

住宅ローン 保証会社

「保証料とは何に対する費用で、誰に払うの?」

住宅ローンの保証料とは誰に対する何の費用なのでしょうか。

保証料は「保証会社」に対する、「貸し倒れリスクの費用」です。

銀行ではなくあくまで保証会社に支払う費用です。厳密にいうと一度銀行に支払って、銀行が保証会社に支払う費用のことを指します。

そして銀行が保証会社に、「貸し倒れのリスク」の代わりに支払う代金が「保証料」となります。そのため銀行が保証会社に支払う費用を、消費者が支払っているということです。

 

保証料がかからない銀行は?

住宅ローン 保証会社

最近ではネット上で「保証料無料」を掲げている住宅ローンを目にすることもあるのではないでしょうか。

「保証料がない銀行もあるの?」「保証料ないほうが安くていいのでは?」

保証料がない銀行の多くはネット銀行です。しかし保証料がない代わりに注意しなければならない点も多くあります。

保証料がかからない銀行例

  • 楽天銀行
  • イオン銀行
  • 住信SBIネット銀行

保証料がかかる銀行例

  • 三井住友銀行
  • 三菱東京UFJ銀行
  • みずほ銀行
  • 地方銀行や信用金庫

ネット銀行の場合多くが保証料無料を掲げています。一方のメガバンクや地方銀行、信用金庫等は保証料がかかるケースが一般的です。

保証料無料の場合の注意すべき点はこちら

  • 審査が厳しい
  • 保証料の代わりに事務手数料がかかる

保証料がない場合、貸し倒れリスクをその銀行が負うことになります。そのため審査が厳しくなってしまいます。

また、保証料の代わりに事務手数料の価格が高い場合が多いです。例えば物件価格の2%となる銀行もあります。

4,000万円の物件を買うなら80万円近くが事務手数料として支払うことに。

保証料無料に飛びつくのではなく、トータルの費用やメリットを考えた住宅ローン選びをしましょう。

保証料は繰り上げ返済や一括返済で戻ってくる?

繰り上げ返済や一括返済を将来的にするかもしれません。ではその時の保証料はどうなるのでしょうか。

保証料は繰り上げ返済、一括返済時に未経過分が戻ってきます。しかしこれは単純に未経過分を日割りした計算ではないので、注意が必要です。

30年ローンで当初60万円支払った保証料が、15年後一括返済して30万円戻ってくるわけではありません。実際には日割りした金額よりも少ない金額が戻ってきます。

しかし一方で事務手数料等は繰り上げ返済や一括返済時に戻ってきません。そもそも繰り上げ返済等を考えている方であれば、高くて戻ってこない事務手数料よりも少しでも戻ってくる保証料を選ぶほうが賢い選択となります

 

金融機関の仕組みを理解して正しい判断を

住宅ローン 保証会社

保証料がかからないという言葉に反応して、簡単に住宅ローンを決めてしまうのは危険です。結果的に事務手数料や他の費用が高くつき、保証料よりも高い金額を支払っていることもあります。

また、繰り上げ返済等を考えているのであれば、選ぶ住宅ローンも変わってきます。金融機関ごとに住宅ローン商品は違いますし、商品は山ほど出回っています。

そんな中から少しでもお得で賢い住宅ローン選びをすることが大切です。そのためにはファイナンスの知識を持ったプロに相談するのも賢い選択といえるでしょう。

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