この記事で分かること
- 住宅ローンとリフォームローンの違い
- 別々に借りる場合と一体型ローンのメリット・デメリット
- リフォームローンの金利と審査の目安
- 使える減税・控除と助成金
中古住宅を買った後に、設備や内装をリフォームする方が増えています。
リフォームはそれなりにお金がかかるため、リフォーム用のローンの借り入れを検討することになるでしょう。
そんなリフォームを検討している方向けに販売されているのが「リフォームローン」です。
ここ最近は、住宅ローンにリフォーム費用を組み込める一体型のタイプも多くの金融機関が取り扱っています。
リフォームローンと一体型のそれぞれにメリット・デメリットがあり、注意点もあるため、この記事はそれぞれの比較やローンを組むときのポイントについてお伝えします。

宅地建物取引士、ファイナンシャルプランナー
ハウスクローバー株式会社の創業者兼CEO。また同時に、毎年全国から2〜300組ほどの住宅購入希望者の相談があり、実際の購入もサポートする現役の不動産エージェントでもある。業界歴は17年以上。多くの人から受ける相談内容と不動産業界の現状にギャップを感じ、住宅購入に必要なサービスと優良な不動産エージェントのネットワークを構築したプラットフォーム「HOUSECLOUVER」を企画運営している。自身が情報を発信しているYoutubeやブログは多くの住宅購入者にとって欠かせないバイブルとなっている。
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住宅ローンとリフォームローンの違い

まずは住宅ローンとリフォームローンの違いをご説明します。
住宅ローンは家を買うことを目的とした融資で、購入する家は新築・中古のどちらでもOKです。
また、土地を買って家を建てる注文住宅を希望する方も住宅ローンを利用できます。
そのため金利が低く融資限度額が高く設定されていたり、返済期間が30年や35年など長期のプランを選べたりする点が特徴です。
一方、リフォームローンは家の増改築や修繕などを行うことを目的とした融資です。
購入直後のリフォームはもちろん、購入してから数年後の自宅をリフォームする際にも利用できます。
リフォームローンはあくまで工事にかかる費用のみが融資対象となるため、住宅ローンと比べると金利が高い・融資限度額が低い・返済期間が短いなどの特徴があります。
なお、リフォームローンは名称に「リフォーム」と付いていますがリノベーションをする際にも利用できますので、リノベーション希望の方も申し込めます。
住宅ローンとリフォームローンを別々で借りるメリット・デメリット

中古住宅を買ってリフォームする場合、住宅ローンとリフォームローンをまとめて借りるか別々に借りるかのどちらかの方法があり、どちらにしようか迷う方は少なくありません。
どちらの方法を選ぶかはあなた次第ですが、両者を別々で借りた場合は、以下のようなメリット・デメリットが生じます。
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(1)リフォームローン用の担保がいらない
住宅ローンを借り入れる時は、自宅を担保にする=抵当権を設定しなければいけませんが、リフォームローンでは担保の設定が必要ありません。
そのため、担保は住宅ローン用の抵当権を設定するのみです。
(2)リフォームローンは審査と融資実行がスピーディー
住宅ローンは融資額が高額になる分、審査も慎重に行われ融資実行までに時間がかかります。
一方、リフォームローンは住宅ローンほど融資額が高くないため、審査終了までの期間が短く融資実行もスピーディーに行われます。
(3)リフォーム工事の内容を比較的吟味できる
住宅ローン一体型は、住宅ローンと一緒に進められていくため、見積書などを早い段階で確定させなければいけないので、工事内容も早く決めなければいけません。
しかし、別々でローンを組む場合は、一体型と比較すると時間が取れるため、内容を吟味することもできます。
注意点としては、吟味の時間が長くなればなるほど、引っ越しができるまでの時間も長くなるので、現在の住まいとの二重の支払い期間が長くなります。
デメリット
(1)リフォームローンの融資額が少なく金利が高め
住宅ローンは最大で1億円もの融資を受けられ、さらに低金利で借りることができますが、リフォームローンは最大でも融資額が1,500万円程度で金利も高めです。
金利の高さは毎月の返済額に影響するので、その点がネックになりやすいでしょう。
(2)借入期間が短い
リフォームローンは一般的に最長でも15年となります。
借入期間が短い分、毎月の負担額が重くなることも考えられます。
しかし、これにはメリットもあります。
借入期間は、次のリフォーム時期となることが多いので、資産と負債のバランスが取れることです。
住宅ローン一体型は、例えば35年の支払にリフォーム費用を組み込んだ場合、まだ支払いが終わっていなくても、15年後くらいには再度リフォーム費用が必要になります。
つまり、負債がまだ残っている状態でさらにリフォーム費用を負担しなければいけないので、バランスが悪くなります。
住宅ローンとリフォーム費用の一体型ローンも充実

近年は中古住宅を購入後にリフォームする方が利用しやすいよう、住宅ローンとリフォームローンをまとめて借りられる一体型ローンも充実しています。
ここで、住宅ローンとリフォーム費用の一体型ローンを取り扱う金融機関とプラン内容の例をご紹介しましょう。
(例1)フラット35(リフォーム一体型):住宅金融支援機構
中古住宅購入とリフォーム費用をまとめて借り入れることができます。
リフォーム工事の内容や工事費用に制限がない点や、住宅の条件次第では「フラット35S」や「フラット35リノベ」も利用できる点が特徴です。
(例2)りそな住宅ローン リフォーム資金セット型:りそな銀行
中古住宅購入用の資金とリフォーム用の資金の支払い時期が異なっても、分割での融資実行に対応してもらえる特徴があります。
(例3)住宅ローン リノベーション(リフォーム)資金:SBI新生銀行
住宅ローンとの同時申し込みや、住宅ローンとリフォームローンの融資実行日が同じであることなどの条件が付きます。
この他にも、住宅ローンとリフォーム費用の一体型ローンを取り扱う金融機関はあるので、都市銀行・地方銀行・ネット銀行などいろいろな金融機関のプランを調べてみましょう。
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住宅ローンとリフォーム費用の一体型を利用するメリット・デメリット

住宅ローンとリフォーム費用の一体型ローンを利用する場合は、下記のようなメリット・デメリットが生じます。
メリット
(1)リフォームローンも低金利で融資を受けられる
リフォームローンは単体で借りると金利が高くついてしまいますが、住宅ローンとまとめて借り入れると住宅ローンの金利が適用されるため、リフォーム分の費用も低金利で融資を受けられます。
(2)まとめて申し込むことで諸費用や手続きの手間を削減しやすい
住宅ローンとリフォームローンを別々に申し込むと、その分かかる諸費用や手続きの手間が増え、とても面倒です。
その点、住宅ローンとリフォーム費用の一体型ローンは1つのローンを申し込むのとほぼ同じ諸費用や手続きで済むので、余分な手間がかかりません。
デメリット
(1)銀行によっては一体型ローンを取り扱っていない銀行も
住宅ローンを取り扱う銀行は多々ありますが、住宅ローンとリフォーム費用の一体型ローンを取り扱う銀行は、ここ最近増えてきていますが、取り扱いがないところもあります。
(2)住宅ローンが残っていてもリフォームが必要に
さきにリフォームローンの項目でお伝えしましたが、一体型は、住宅ローンが残っていても、15年ほどで次のリフォームが必要になります。
そこでリフォームローンを組む場合は、二重のローンが発生することになります。
(3)審査用に提出しなければならない書類が多い
住宅ローンとリフォーム費用の一体型ローンを申し込む際は、リフォーム工事にどの程度費用がかかるのかも審査の項目に含まれます。
そのため、ローンの審査までに工事の見積書や工事請負契約書など、リフォーム工事の概要が分かる書類を用意し提出しなければなりません。
その分、内容を早く決めていかなければいけません。
一体型を利用する時は、段取りが重要に

先ほど住宅ローンとリフォーム費用の一体型ローンのデメリットでも述べたように、このローンを申し込む際は工事の見積書や工事請負契約書などが必要です。
見積書や工事請負契約書の用意、と聞くとすぐに用意できそうな気がする方もいるかもしれません。
しかし見積書や工事請負契約書を用意するには、以下のポイントが重要です。
見積もりを提出するタイミング
住宅ローン一体型を利用する時は、事前審査の時に見積もりが必要になります。
そして物件の売買契約後の本審査では、工事業者との請負契約書が必要になります。
時間が限られている中で、工事内容を決めていく必要もあるので、ある程度スピードも求められます。
リノベーションをする場合は、あらかじめ業者探しを
リフォーム工事は、大方の相場がありますので、比較的見積もりも早く出しやすいです。
しかし、性能向上やデザイン性などを求めるリノベーション工事をする場合は、特殊な工事も必要になりますし、住設機器も汎用品ではなく特注品になることもあります。
また工事内容によっては建築士でないとできないこともあり、対応できる工務店も限られてくるので、このような大規模な工事を考えるのであれば、事前に工事業者を見つけておくことをおススメします。
不動産業者と工事業者との連携
現在はリノベーションブームにより、物件探しからリノベーション工事までひとつの窓口で対応するワンストップサービスというものがあります。
利便性が高い分、購入者にとってはデメリットになることもあり、注意が必要です。
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もし、ワンストップサービスを利用しないのであれば、不動産業者と工事業者に連携をしてもらいつつも、それぞれの打ち合わせも必要になります。
ただワンストップサービスであっても、別々で依頼することであっても、工程数が変わるわけではありません。
リフォームローンの金利と審査の目安
リフォームローンには、大きく分けて「無担保型」と「有担保型」があります。
無担保型は、担保が不要で手続きがかんたんな分、金利は年2%から5%ほどと高めで、借入額や返済期間にも上限があります。
有担保型は、不動産を担保に入れる分、金利は住宅ローンに近い低さになり、借入額を大きく、返済期間を長くしやすいのが特徴です。
そして、住宅ローンにリフォーム費用を組み込む一体型は、住宅ローンと同じ低い金利で借りられるため、金利の面では最も有利になりやすいです。
審査については、無担保型のリフォームローンは借入額が小さいこともあり、住宅ローンに比べると通りやすい傾向があります。
一方で、一体型は物件の購入と合わせて審査されるため、借入額が大きくなり、住宅ローンと同じようにしっかりとした審査が行われます。
どのタイプが向いているかは、リフォームにかける金額や返済期間の希望によって変わるため、金利と審査のバランスで選ぶことが大切です。
リフォームローンで使える減税・控除
リフォームのためのローンでも、条件を満たせば税金の負担を軽くできる場合があります。
まず、住宅ローンにリフォーム費用を組み込んだ一体型ローンは、要件を満たせば住宅ローン控除の対象になります。
これにより、年末のローン残高に応じて所得税などが軽減されます。
また、リフォームの内容によっては、住宅ローン控除とは別の「リフォーム促進税制」による所得税の控除が使える場合もあります。
具体的には、耐震、省エネ、バリアフリー、同居対応、長期優良住宅化といったリフォームが対象になります。
これらの控除は、適用の要件や控除額が年度によって変わることがあるため、工事の前に国税庁や自治体の最新情報を確認しておくと安心です。
リフォーム会社や担当者に、どの制度が使えそうかをあらかじめ相談しておくと、資金計画を立てやすくなります。
耐震改修工事を検討する時の注意点

戸建てのリフォーム工事には、耐震改修工事も含まれるものもあります。
現行の耐震基準を満たしていない中古住宅(旧耐震基準)を購入すると、住宅ローン減税は受けられません。
しかし、現行の耐震基準に合うように改修工事を行った中古住宅であれば、住宅ローン減税は受けられます。
ただし、そのためには専門家による耐震診断をクリアして発行される耐震基準適合証明書が必要ですが、スケジュールを誤ると申請が間に合わなくなる恐れがあります。
中古住宅購入から確定申告までの流れは以下の通りです。
物件の取得→新居へ引っ越し(引き渡しから6ヶ月以内)→確定申告時に必要な書類を集める→確定申告
例年確定申告は2月中旬~3月中旬に行われますので、住宅ローン減税を受けるためにはそれまでに耐震基準適合証明書を含めた全ての書類が手元に揃うようにします。
なお、耐震基準適合証明書は中古住宅引き渡し前後で発行する方法がありますが、引き渡し前の場合は物件の所有権がまだ売主にあるため、売主の許可なしでは耐震診断を実施できません。
また引き渡し後、入居前に耐震診断を行う場合は所有権が買主にあるため、売主の許可は不要です。
しかし、この方法は所有権移転登記のタイミングも重要となるため、実行する場合は慎重に行わなければなりません。
耐震診断の実施から耐震基準適合証明書の発行までにも時間を要するので、どちらの方法になるか必ず不動産売買契約書を結ぶ前に確認しましょう。
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リフォームの助成金などの活用も検討しよう
住宅ローンとリフォーム費用の一体型ローンを希望しているけれど、リフォームにかかる分の負担だけでも軽くしたいと思う方もいるでしょう。
その場合は、国や自治体が行っているリフォームに関する助成金制度を活用するのもおすすめです。
リフォームに関する助成金は、主にバリアフリー化・エコ性能や省エネ性能向上化・耐震性強化があり、実施予定のリフォームがいずれかにあてはまる場合は申請してみるのも良いでしょう。
ただし注意点として、助成金は工事着工前に申請が必要であることと、受付件数や予算額の上限が決められているため、募集期間内であっても上限に達した場合はその時点で受付終了となります。
助成金情報は自治体や国のホームページで詳細を確認できますので、ぜひチェックしてみてください。
リフォームローン選びのチェックリスト
- 住宅ローンとリフォームローンを別々に借りるか、一体型にするかを比較した
- 無担保型と有担保型の金利・借入額・期間の違いを確認した
- リフォーム費用も含めた総額で無理のない返済計画を立てた
- 住宅ローン控除やリフォーム促進税制などの減税・控除を確認した
- 自治体の助成金・補助金が使えるか調べた
- 不動産会社とリフォーム会社が連携できる体制かを確認した
不動産会社とリフォーム会社との連携が肝に

少しずつ取り扱う銀行が増えている住宅ローンとリフォーム費用の一体型ローンですが、利用するには入念な計画と準備が必要不可欠です。
特に物件探しとリフォーム業者探しが重なる工程は、不動産会社とリフォーム業者の連携が何よりも肝心です。
中古住宅を買ってリフォームする予定の方は、ぜひ住宅ローンとリフォーム費用の一体型ローンのことに詳しい不動産エージェントに相談しましょう。
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よくある質問
住宅ローンとリフォームローンの違いは何ですか?
住宅ローンは住宅の購入や新築のための低金利で長期のローンで、リフォームローンはリフォーム費用のためのローンです。
リフォームローンは無担保型なら手続きがかんたんな一方、住宅ローンより金利は高めで、借入額や期間に上限があります。
リフォームローンの金利はどのくらいですか?
無担保型で年2%から5%ほど、有担保型は住宅ローンに近い低金利が目安です。
住宅ローンにリフォーム費用を組み込む一体型なら、住宅ローンと同じ低い金利で借りられます。
リフォームローンの審査は住宅ローンより通りやすいですか?
無担保型のリフォームローンは借入額が小さいこともあり、住宅ローンに比べると通りやすい傾向があります。
ただし、返済負担率や信用情報など、基本的に見られるポイントは住宅ローンと同じです。
リフォームで住宅ローン控除は使えますか?
住宅ローンにリフォーム費用を組み込んだ一体型ローンなら、要件を満たせば住宅ローン控除の対象になります。
また、耐震や省エネなどのリフォームは、別のリフォーム促進税制の控除が使える場合もあります。
中古住宅の購入とリフォームはどちらのローンを先に組みますか?
一体型にする場合は、物件の売買契約とリフォームの見積もりのタイミングを合わせる必要があります。
段取りがずれると希望どおりに借りられないことがあるため、不動産会社とリフォーム会社が連携できる体制で進めるのが安心です。

宅地建物取引士、ファイナンシャルプランナー
ハウスクローバー株式会社の創業者兼CEO。また同時に、毎年全国から2〜300組ほどの住宅購入希望者の相談があり、実際の購入もサポートする現役の不動産エージェントでもある。業界歴は17年以上。多くの人から受ける相談内容と不動産業界の現状にギャップを感じ、住宅購入に必要なサービスと優良な不動産エージェントのネットワークを構築したプラットフォーム「HOUSECLOUVER」を企画運営している。自身が情報を発信しているYoutubeやブログは多くの住宅購入者にとって欠かせないバイブルとなっている。
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