この記事で分かること
- 新築マンション購入の特有のリスク
- 新築マンションでありがちな後悔
- 後悔ランキングTOP5
- 「新築マンションは買うな」論への業界17年のプロからの回答
- 新築マンションと中古マンションの後悔比較
- 2026年以降の新築マンション購入で特に注意すべきこと
- 新築マンションを買って後悔した時の対処法(売却・賃貸)
- 新築マンション購入の失敗回避チェックリスト
業界17年・年間2〜300組の住宅購入相談を受けている現役の不動産エージェントが、実際の相談現場で見てきた本音をお伝えしていきます。特に「新築マンションの9割が何らかの欠陥を抱えている」「欧米では中古住宅が市場の70〜80%を占める」など、新築マンションを買う前に知っておかないと取り返しがつかなくなる業界の現実が多数登場しますので、最後までご覧ください。
「モデルルームと実物が違い過ぎて後悔している」
「実際に住んでみたら思った以上に住環境が悪かった」
新築マンションは、完成前に販売を開始する、いわゆる青田売りで売られることが多く、実物を見ないで契約することがあるので入居後に後悔するケースが多くあります。
人生において最も高いと言われるマンションの購入で、後悔したくはないと考えている方は多いのではないでしょうか?
この記事では、新築マンション購入のリスクや後悔することが多いポイントなどをご紹介します。
最後までお読みいただくことで、新築マンション購入で後悔するリスクを減らし、入居後の満足度が高いマンションを購入することができるようになります。

宅地建物取引士、ファイナンシャルプランナー
ハウスクローバー株式会社の創業者兼CEO。また同時に、毎年全国から2〜300組ほどの住宅購入希望者の相談があり、実際の購入もサポートする現役の不動産エージェントでもある。業界歴は17年以上。多くの人から受ける相談内容と不動産業界の現状にギャップを感じ、住宅購入に必要なサービスと優良な不動産エージェントのネットワークを構築したプラットフォーム「HOUSECLOUVER」を企画運営している。自身が情報を発信しているYoutubeやブログは多くの住宅購入者にとって欠かせないバイブルとなっている。
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新築マンション購入の特有のリスク

ここからは、新築マンション購入の特有のリスクについてご紹介します。
どのようなリスクがあるのかを、はじめに掴んでおきましょう。
中古マンションのように現物を見て購入できない
新築マンション購入のリスクとして、中古マンションのように現物を見て購入できないケースが多くあります。
なぜなら、新築マンションの場合、建物完成前に売り出されるケースが多いからです。
実際、新築マンションの販売では、専有部分を再現したモデルルームや模型などを見ながら、物件自体のイメージを高めていく方法が一般的となっています。
これにより、実際の建物や専有部分を見ることなく売買契約に進んでいるケースが大半です。
完成前に完売せずに販売が続いている場合は、この場合は実物をご覧になれます。
新築マンションは、中古マンションのように現物を見て購入できないので、部屋の広さや空間などの他に日当たりや眺望、実際の住環境等で当初のイメージと異なるケースがあります。
どんな住人が住むかわからない
新築マンションには、どんな住人が住むのかがわからないというリスクもあります。
特に、左右の隣接住戸や上下の階住戸の住民は、マンション住まいでは最も気になるところです。
しかし、マンション販売では個人情報保護の観点から、販売会社も無闇にどんな人が住んでいるかなどの個人を特定するような情報は一切開示しないため、入居時までどんな人が居住するのかは全くわからない状態となっています。
新築マンションの居住者は、概ね社会的に地位が高い人や世間の常識を弁えている人が多いと考えられますが、それでも入居時までどんな住人が隣近所に来るのかがわからないという現実には、不安を思う人も多いでしょう。
実際に入居したらクレーム体質の人であったり、子供が多く騒音に悩むこともあります。
中古マンションであれば、近隣住戸の住人の情報はある程度収集できますが、一度に入居が始まる新築マンションでは、近隣住戸の住人が入居してみないと分からないという特有のリスクがあります。
管理体制の良し悪しがわからない
新築マンションでは、入居開始時まで管理体制の良し悪しはわかりません。
なぜなら、管理経験やノウハウがある管理会社が管理を行うものの、管理自体が始まっておらず、またマンションの規模感等により管理体制等の運営方法や管理に携わる人の業務的な慣れなどがこれから構築されていくからです。
また、管理体制の良し悪しは、所有者で組成される管理組合が管理に対してどれだけ真摯に向き合えるかで決まってきます。
つまり、新築マンションでは管理組合が組成されていないので、入居後に管理が始まらないと良し悪しはわからないというリスクがあります。
価格が高い
新築マンションでは、中古マンションに比べて価格が高いというリスクがあります。
新築マンションは、市場での人気の高さや供給戸数として希少性が高いこと、相場価格に加えて事業者の利益や販売費などが販売価格に含まれているので、どうしても価格は中古より高くなってしまいます。
よって、新築マンションを検討すると中古よりはどうしても価格が高いので、資金計画を無理して生活が苦しくなるリスクもあります
欠陥があることも
新築マンションには、欠陥があるリスクもあります。
その理由は、日本新築マンション業界では、完成前に販売することが多く、契約が済んでいるので、工期を後ろにずらすことができず、建物竣工及び納期に間に合わせるためにずさんな工事になるようなケースがあるからです。
さらに詳しく
ちなみに欧米では、新築マンションは完成してから販売されることが一般的です。マンションの工事は遅れることが前提として考えられているためです。
実際、過去にはマンションを支える杭が支持地盤に届いていなかったり、鉄筋の本数が足りないことにより強度不足が発覚した事例があります。
また、専有部分ベースだと配管の水漏れや断熱材の不足など、快適な住環境を損なうような欠陥があるケースもあります。
このように新築マンションは、一説には全体の9割が何らかしらの欠陥があると言われています。
なお、新築マンションは住宅品質確保法により、住宅性能表示制度や新築住宅の10年保証についての決まりがあります。
例えば、新築住宅には10年の瑕疵担保期間が義務化されており、建物の躯体部分、例えば、雨水の侵入等の影響がある部分(屋上や地階など)などについて、不具合等が生じた場合に、マンションデベロッパーは無償修理を行うことになっています。
しかし、新築時から10年を超えて、1回目の大規模修繕工事の際の建物状況調査で欠陥が見るかることも多く、10年を超えていると保証が切れてしまうので、負担は所有者に強いられます。
欧米では新築はリスクが高いと避けられることも多い
欧米では、新築住宅はリスクが高いと避けられることも多くあります。
その理由は、欧米では中古住宅が中心で、その取引市場も日本と比べてはるかに発達しています。
一方で新築住宅は価格が高くローンも多額になること、そして欠陥のリスクがあるからという理由で、敬遠される傾向があります。
実際、ヨーロッパなど欧米では住宅市場に流れる物件のうち、約70%~80%は中古住宅が占めています。
このように、欧米では中古住宅の流通市場が発達していて、物件量も豊富にあるので、敢えて価格が高い新築は避けられることも多いようです。
新築マンション購入でありがちな後悔

本章では、新築マンション購入でありがちな後悔に関して、以下の2つを解説します。
・物件選びで後悔したこと
・資金計画で後悔したこと
物件選びの後悔
はじめに、新築マンションでありがちな後悔の一つに、物件選びそのもので後悔するというケースです。
眺望や日当たり、モデルルームとのイメージが違ったなどの後悔があります。
実際、私の元にも後述する後悔があり、新築マンションの完成後にすぐに売却依頼をいただいたことが何度かあります。
新築マンションが完成して、すぐに売却するということは余程のことなので、このような後悔をしないように、しっかり理解をするようにしましょう。
眺望や日当たりが予想と違っていた
眺望や日当たりが予想と違っていた、という後悔があります。
後悔が起きた原因は、新築マンションは建物完成前に購入しているため、実際の眺望や日当たりが確認できないからです。
なお、新築マンションのギャラリーに行くと、住戸からの眺望写真や日当たりのシミュレーションを見せてもらえます。
しかし、あくまでシミュレーションであるため、実際とは異なる部分が出てくる可能性があります。
実際に入居してみるとバルコニーからの眺望の見え方や、冬至に近づくにつれて日当たりが悪くなるなど、当初の想定と異なる部分に気づき後悔することがあります。
モデルルームとイメージが違う
実際の部屋のイメージがモデルルームと異なり後悔するケースがあります。
後悔が起きた原因は、モデルルームは室内の内装を実物と異なるものにしたり、高価でデザイン性の高い家具などを配置して、見学者のイメージ向上を図る対策を随所に行っているからです。
これにより、モデルルームのイメージのみで購入に進み、入居時に実物を目の当たりにすることでモデルルームとの大きなギャップを感じてしまいます。
新築マンションの購入でモデルルームとのギャップを感じる後悔は、よくあることなので注意しましょう。
住んでみたら周辺環境がイメージと違った
実際に住んでみたら周辺環境がイメージと違った、という後悔があります。
マンション購入前に現地や周辺環境は確認するものの、実際に住んでみたら見えてくることがあります。
例えば、マンションのすぐそばにコンビニがあって便利だと思って住んでみたら、夜間コンビニから放たれる電飾の光が眩しいことや人の出入りで生じる雑踏や話し声が煩かったということなどです。
このように、実際に住んでみたら当初のイメージよりギャップがあったということがあります。
間取りが使いにくい
最後は、実際に住んでみたら間取りが使いにくいという後悔です。
例えば、図面上では気にならなかった部屋の出っ張りが、家具を配置してみると微妙なデッドスペースを生み出していたり、リビングが思ったより広くない、などになります。
実際の空間や部屋の形などを見ていないことで生じるギャップと言ってよいでしょう。
資金計画の後悔
続いて、資金計画で後悔したことについてです。
支払いが厳しかったことや固定資産税が上がるなど、シビアなお金に関する後悔が多くあります。
実際に支払いが始まると生活が苦しい
実際に支払いが始まると、生活が苦しくなったという後悔があります。
例えば、住宅ローンを審査が通る金額で収入に対していっぱいに組んでしまった場合に、実際に返済が始まると管理費と修繕費を合わせた月々のコストが高かったということです。
ただでさえ価格の高い新築マンションで、ローンを組める金額と実際の支払いにギャップが生じることで、生活が苦しくなったということになります。
よって、入居後に支払いが厳しくならないように、余裕をもった資金計画を組むことが必要です。
修繕積立金がどんどん上がっていく
居住期間が長くなることで、修繕積立金がどんどん上がっていく、という後悔もあります。
マンションの修繕にかかる費用は、当初は建物自体の劣化が少ないので修繕箇所が少なく費用は抑えられています。
しかし、築年数が経過すると経年劣化が進んでいき、修繕箇所が多くなることで修繕積立金の費用が増えていきます。
今の新築マンションのほとんどが、修繕積立金が徐々に値上げされていく、段階増額積立方式を採用しており、新築時は安くても、徐々に修繕積立金が値上げされていきます。
事前に長期修繕計画書を確認するなどして、資金計画を組む際は修繕積立金が上がることも想定して資金計画を組みましょう。
固定資産税が途中から高くなった
固定資産税が途中から高くなった、という後悔もあります。
新築マンションの場合、固定資産税の評価額の減免は5年間になっているため、6年目以降に実際に支払う固定資産税があります。
固定資産税が高くなれば、年間に負担する金額が増えてしまいます。
新築マンションの固定資産税は、建築時から6年目以降に金額が高くなるので注意しましょう。
新築マンション購入で後悔したら
新築マンションを購入して、住み心地や資金計画などで後悔してしまったら、以下の方法を検討しましょう。
・売却する
・賃貸に出す
以下に、ご紹介していきましょう。
売却をする
新築マンション購入後に後悔していたら、売却する方法があります。
売却ができれば、購入時の資金を取り戻せる可能性があるからです。
しかし、購入時に諸費用ローンを組んだ場合、購入時と同じ金額で売却できたとしてもローンが残るので注意が必要です。
また利便性が悪く、完成後も余っている部屋が販売され続けているようなマンションでは、購入時よりも売却価格が安くなる可能性も高くなるので注意が必要です。
仮に残ったローンを自己資金で完済できないときには、金融機関が抵当権を外してくれないので、買主への引き渡しができません。
よって、売却する場合には、「既存ローン残額<査定金額」若しくは売却でローンが残る場合でも自己資金で完済できるかを確認するようにしましょう。
賃貸に出す
新築マンションを購入後に賃貸に出す方法もあります。
賃貸に出せれば、賃料収入を得られることで購入による損失の補填や将来的な売却の選択肢も残せます。
マンション自体には後悔しているものの、不動産として立地が良ければ一旦所有し続けることもおすすめです。
注意点としては、住宅ローンが残っている状態で第三者に賃貸することができないということです。
その理由は、住宅ローンはローンを組む本人の本宅(マイホーム)用に融資している商品で、住宅を取得しやすいように金利も低くなっているからです。
原則、住宅ローンを利用して賃貸していることが金融機関にみつかると、契約違反となりローン残金の一括返済を求められるリスクがあります。
よって、住宅ローンが残っているなかで賃貸に出す場合には、一旦投資用やアパートローンに借り換えた後に行うのが正しい賃貸に出す方法です。
新築マンション購入は失敗も大きくなりがち
新築マンションの購入は、失敗も大きくなりがちです。
中古マンションよりも価格が高いだけでなく、オプションの追加でさらに高くなるからです。
また、新築マンションは誰かが居住して中古になった途端に、立地等によっては急激に下がってしまうケースも考えられます。
最近は、首都圏など都市圏を中心にマンション価格の高騰が続いているため、このような事態は少ないのですが、多くの費用を費やした分、失敗したときに取り返すものも大きいと考えておいたほうが良いでしょう。
新築マンション購入で後悔している人の特徴

新築マンションの購入で後悔している人の主な特徴は、以下のとおりです。
- 勢いでマンションを買ってしまった人
- 入居後の華やかな生活のイメージが優先して、現実をあまり見ていなかった人
- モデルルームのイメージが良すぎる人
新築マンション購入後に後悔している人で最も多いのは、勢いで購入を進めてしまった人です。
実際、新築マンション購入後に売却依頼をしてきた人の大半がこの理由でした。
家の購入動機は人それぞれですが、その場の成り行きや勢い任せで、物件の比較検討や資金計画については将来的な部分など細かい部分を気にせず、に取り合えず今の収入で融資を受けられるローンを組んでしまった、などになります。
マンションのローンは長い年月をかけて返済するものになるので、購入物件の決定は慎重に行っていきたいところです。
続いて、入居後に待つ華やかで且つ快適な生活のイメージが先行し過ぎて、現実をあまり見ていなかった人です。
これも勢いで購入した人と重なる部分が多いのですが、先行きを考えずに突き進んでしまった結果、後悔しているという人になります。
最後は、モデルルームのイメージが良すぎる人です。
モデルルームはあくまでサンプル的な部屋なので参考程度に留めるのが良いのですが、現実の住戸内もモデルルームのような部屋をイメージしてしまい、入居後に実物とのギャップが著しかったということになります。
新築マンションは、建物完成前に契約を進めるケースが多いので、現実を踏まえた上での実物住戸のイメージ造りが重要です。
マンション購入の後悔理由ランキングTOP5
実際にマンションを購入した方の体験談から、後悔した理由を多い順にランキング形式でご紹介します。
ここで参照するのは、住まいサーフィン(マンションの新築・中古の比較サイト)が2026年に発表した、1,530件の体験談データをもとにしたランキングです。
1位:ご近所・周辺環境(隣人トラブル・周辺住民との相性)
2位:修繕積立金や管理費の値上げ・一時金徴収
3位:駐車場・駐輪場の問題(機械式の使い勝手、空きがない)
4位:物件選びでの確認不足(音・日当たり・住民・眺望)
5位:資金計画の甘さ(住宅ローン負担・諸費用の見落とし)
このランキングを見て分かるのは、後悔の上位は「ご近所環境」「お金」「物件そのものの確認」の3つに集中しているということです。
特に新築マンションの場合、1位の「ご近所・周辺環境」は事前に予測することがほぼ不可能です。
なぜなら、新築マンションは一度に多くの住戸の入居が始まるため、隣接住戸にどんな方が住むかは入居開始まで分からないからです。
中古マンションであれば住人層をある程度確認できますが、新築は完全に「運任せ」の要素が大きいということを、購入前に理解しておく必要があります。
私が業界17年で年間2〜300組の相談を受けている中でも、このランキングと実際の相談現場の体感はほぼ一致しています。
特に新築マンションの後悔は「事前に確認できなかったこと」が原因となるケースが多く、購入後に取り返しがつかない後悔につながりやすい傾向があります。
「新築マンションは買うな」論への業界17年のプロからの回答
ネット上では「新築マンションは買うな」「新築マンションは損する」といった意見を目にすることがあります。
この論調の根拠としてよく挙げられるのが、「新築マンションは購入した瞬間に中古となり、10%以上値下がりする」というものです。
しかし結論からお伝えすると、「新築マンションは買うな」という一律の意見は正しくありません。
業界17年の現役エージェントとして、私の見解をお伝えします。
まず「新築マンションは購入した瞬間に10%値下がりする」というのは、立地や物件によって大きく異なります。
実際、首都圏中心部の人気エリアでは、新築マンションが竣工後数年で購入価格を超える事例も珍しくありません。
特に2020年以降の市場では、首都圏新築マンションの平均価格が過去最高を更新し続けており、購入後に価値が下がるどころか上昇する物件も増えています。
一方で、郊外の利便性が低いエリアや、デベロッパーの利益・販売費が過剰に乗っている物件では、確かに購入直後から大きく値下がりするケースもあります。
つまり、「新築マンションは買うな」かどうかは、物件の立地と需給バランスで判断すべきものであって、新築であること自体を否定する話ではありません。
業界17年の経験から、新築マンションが向いている方と中古マンションが向いている方を整理すると、以下のように分けられます。
新築マンションが向いている方:最新の設備・耐震・断熱性能を重視する、住宅ローン控除を最大限活用したい、入居まで時間がかかってもよい、デベロッパーブランドや住宅性能保証を重視する
中古マンションが向いている方:価格を抑えたい、立地最重視、現物を見て購入したい、リノベーションで自分好みにしたい、入居までの時間を短くしたい
ネット上の「新築マンションは買うな」という意見に惑わされず、ご自身のライフスタイルと優先順位に合わせて、信頼できる不動産エージェントに相談しながら判断することをおすすめします。
新築マンションと中古マンションの後悔比較
新築マンションと中古マンション、どちらが後悔しやすいかという質問をよく受けますが、結論から言えば「後悔しやすさ」自体は大きく変わりません。
ただし、後悔の内容と性質は新築と中古でかなり異なります。
業界17年の相談現場での感覚から、両者の後悔パターンを整理します。
新築マンションの主な後悔:モデルルームと実物のギャップ、眺望・日当たりが予想と違う、住民層が事前に分からない、価格が高くて家計が苦しい、購入直後の値下がり、修繕積立金の段階値上げ
中古マンションの主な後悔:修繕積立金の値上げ・一時金徴収、設備の経年劣化、リノベーション制限、住民層の事前確認不足、建物全体の管理状況、付帯設備の故障
両者の本質的な違いは、新築マンションの後悔は「事前に確認できなかったこと」が原因なのに対し、中古マンションの後悔は「事前に確認できたはずなのに見落としたこと」が原因という点です。
つまり、中古マンションは購入前にしっかり調査することで多くの後悔を防げますが、新築マンションは入居開始まで確認できない要素が多いため、購入時の判断には別の慎重さが求められます。
新築マンションを購入する場合は、「事前に確認できないリスクを受け入れる覚悟があるか」が大きな判断ポイントとなります。
2026年以降の新築マンション購入で特に注意すべきこと
ここまでは元記事執筆時点での後悔事例と対処法をお伝えしてきましたが、2026年以降の不動産市場では、追加で注意すべきポイントが出てきていますので、業界17年の立場から補足します。
新築マンション価格の高騰が続いている
不動産経済研究所のデータによれば、首都圏の新築マンション平均価格は過去最高を更新し続けています。
特に都心6区では1億円超の物件も珍しくなくなり、ファミリー世帯が現実的に検討できる新築マンションが減ってきています。
価格高騰の背景には、土地代の上昇、建築資材費の高騰、人件費の上昇など複数の要因があり、これらは短期的には改善が見込めない状況です。
つまり、2026年以降の新築マンション購入は、これまで以上に「無理のない資金計画」が重要となります。
修繕積立金の段階値上げが加速している
2024年に国土交通省が「マンションの修繕積立金に関するガイドライン」を改訂し、修繕積立金の目安金額を大幅に引き上げました。
これに伴い、新築マンションの当初の修繕積立金が低く設定されていても、5〜10年後に大幅な値上げが行われる可能性が高くなっています。
新築マンションの長期修繕計画書を確認する際は、当初の金額だけでなく、20年後・30年後の金額まで確認することをおすすめします。
住宅ローン金利の上昇傾向
2024年3月に日銀がマイナス金利政策を解除して以降、住宅ローン金利は緩やかに上昇傾向にあります。
新築マンションは中古より価格が高いため、金利上昇の影響も大きくなります。
変動金利が将来1〜2%上昇した場合でも返済を続けられるかどうかを、必ずシミュレーションしておきましょう。
新築マンション購入の失敗回避チェックリスト
最後に、これまでお伝えした内容を踏まえて、新築マンション購入で後悔しないためのチェックリストをまとめておきます。
モデルルーム見学前・契約前・引渡し前にこのチェックリストを使って、確認漏れがないかご確認ください。
モデルルーム見学時のチェック
- モデルルームの設備・内装が標準仕様かオプション仕様か確認したか
- 実際の専有面積と部屋の天井高を図面で確認したか
- 家具の配置を実寸で想定して間取りの使いやすさを確認したか
- 近隣の住戸タイプ(賃貸混在の有無)を確認したか
契約前のチェック
- 長期修繕計画書を確認し、20年後・30年後の修繕積立金額を把握したか
- 住宅ローンが1〜2%上昇しても返済を続けられるか試算したか
- 固定資産税が6年目以降に増額することを資金計画に反映したか
- オプション工事費・諸費用を含めた総額で予算を組んだか
- 近隣の建築計画(眺望・日当たりに影響)を確認したか
引渡し前のチェック
- 専有部分の内覧会で不具合を細かくチェックしたか
- 専門家による内覧同行(ホームインスペクション)を依頼したか
- 10年保証の対象範囲と申請手順を確認したか
- 管理規約・使用細則の内容を把握したか
入居後のチェック
- 管理組合の総会に参加して管理体制を確認したか
- 修繕積立金の値上げ時期を把握しているか
- 住宅ローン控除の確定申告手続きを行ったか
このチェックリストの項目を一つずつクリアしていくことで、新築マンション購入での後悔は大幅に減らすことができます。
新築マンション購入は慎重に検討を
本記事では、新築マンション購入のリスクや後悔しやすいポイントなどについて解説してきました。
家族や身内のために不動産を購入するということ自体は良いことですが、資金捻出するための住宅ローンは長期間をかけて返済するものとなっています。
また、新築マンションは一般的な中古マンションよりは価格が高いので、その分多額のローンを組む可能性も高いでしょう。
よって、新築マンションを購入する際には、そのマンションが自らのライフスタイルや収入に見合ったものであるか、さらに間取りは使いやすいかや将来的なコストアップに備えて資金計画に余力があるかなど、慎重に検証を進めていく必要があります。
不動産を勢いで購入するという部分は、ある意味数千万円の物に手を出すことには必要な部分ではありますが、基本的には慎重に検討を重ねて物件選びをすることがおすすめです。
新築マンションに関する記事はこちらの記事もご参照下さい。
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新築マンション購入で後悔しないために、信頼できる不動産エージェントを探そう
新築マンションの購入は、人生で最大級の買い物となります。
しかしここまでお読みいただいた通り、新築マンションは「事前に確認できないリスク」が多く、購入後に取り返しがつかない後悔につながりやすい性質があります。
このリスクを最小限にするために、購入前から信頼できる不動産エージェントに相談することを強くおすすめします。
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「新築マンションと中古マンションのどちらが向いているか分からない」「資金計画から相談したい」「新築マンションのデベロッパー選びで迷っている」など、どんな段階のご相談でも、ハウスクローバーを通じてご対応可能です。
新築マンションの後悔は、購入後に取り返しがつきません。
ぜひ購入前の段階で、ハウスクローバーをご活用いただき、後悔のない住宅購入を実現してください。
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よくある質問(FAQ)
Q1:新築マンション購入で最も多い後悔は何ですか?
住まいサーフィンが2026年に発表した1,530件の体験談データによれば、最も多い後悔は「ご近所・周辺環境(隣人トラブル・周辺住民との相性)」です。次いで「修繕積立金や管理費の値上げ・一時金徴収」「駐車場・駐輪場の問題」「物件選びでの確認不足」「資金計画の甘さ」が続きます。特に新築マンションは住民層を事前に確認できないため、ご近所環境は運任せの要素が大きいことを理解しておく必要があります。
Q2:「新築マンションは買うな」は本当ですか?
「新築マンションは買うな」という一律の意見は正しくありません。確かに郊外の利便性が低いエリアでは購入直後から値下がりする可能性がありますが、首都圏中心部の人気エリアでは竣工後に価値が上昇する物件も珍しくありません。新築マンションが向くか中古マンションが向くかは、ご自身のライフスタイルと優先順位(価格・立地・設備・入居までの時間など)で判断すべきものです。
Q3:新築マンションと中古マンション、どちらが後悔しやすいですか?
後悔のしやすさ自体は両者で大きく変わりませんが、後悔の性質が異なります。新築マンションの後悔は「事前に確認できなかったこと」が原因(モデルルームとのギャップ・住民層・実際の眺望など)なのに対し、中古マンションの後悔は「事前に確認できたはずなのに見落としたこと」が原因(管理状況・修繕積立金・設備劣化など)です。中古は調査次第で後悔を防げますが、新築は購入時の判断に別の慎重さが求められます。
Q4:新築マンションを買って後悔したらどうすれば良いですか?
主な対処法は「売却」と「賃貸に出す」の2つです。売却の場合は「既存ローン残額<査定金額」を確認するか、自己資金でローン完済できることが条件となります。賃貸に出す場合は、住宅ローンが残っている状態では原則として第三者賃貸ができないため、投資用やアパートローンへの借り換えが必要です。後悔の度合いや経済状況によって最適な対処法は異なるため、不動産エージェントに相談することをおすすめします。
Q5:モデルルームと実物のギャップを防ぐにはどうすれば良いですか?
モデルルームは購入意欲を高めるために、標準仕様より上位のオプション仕様で内装が施されているケースが多いです。モデルルーム見学時は、内装・設備・家具が「標準仕様」か「オプション仕様」かを必ず確認しましょう。また、専有面積と天井高を図面で確認し、家具の配置を実寸で想定することで、入居後のギャップを最小限に抑えることができます。
Q6:2026年以降の新築マンション購入で気をつけるべきことは何ですか?
最も重要なのは、新築マンション価格の高騰が続いていることです。首都圏の新築マンション平均価格は過去最高を更新し続けており、無理のない資金計画がこれまで以上に重要となります。また、2024年の国土交通省による修繕積立金ガイドライン改訂を受けて、新築マンションでも段階的な値上げが加速しています。日銀のマイナス金利解除以降、住宅ローン金利も上昇傾向にあるため、変動金利が1〜2%上昇しても返済を続けられるかを必ずシミュレーションしておきましょう。
Q7:新築マンションの欠陥はどう見抜けば良いですか?
新築マンションは一説には9割が何らかの欠陥を抱えていると言われており、引渡し前の内覧会での確認が非常に重要です。専有部分の不具合を細かくチェックすると同時に、ホームインスペクター(住宅診断士)による内覧同行を依頼することをおすすめします。費用は5〜10万円程度かかりますが、引渡し後に発覚する欠陥の修繕費用と比べれば安価です。10年保証の対象範囲(建物の躯体・防水部分)も契約時に確認しておきましょう。








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