中古住宅・中古戸建てを内覧するときの注意点

住宅全体の流通規模はまだ小さいですが、すべての物件種別の中で、伸び率でもっとも好調と言われるのが中古住宅です。

中古住宅というジャンルが今後どこまで伸びるかは分かりませんが、リフォームやインスペクションという手段を得て、ますます伸びる可能性を秘めているとも考えられます。

そこでここでは、中古住宅・中古戸建てを内覧するときの注意点に絞り、参考になりそうな内容をまとめてみました。この記事を読むことで、中古住宅・中古戸建てを内覧する際に気を付けるべき注意点が分かります。

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中古住宅・中古戸建てを内覧するときに事前に準備しておきたいこと

中古住宅・中古戸建てを内覧する際の事前準備について最低限、必要なことを解説します。

無理なく支払える予算を把握しておく

中古住宅・中古戸建てに限った話ではありませんが、住宅の計画を進める上で無理なく支払える予算を把握しておくことはとても重要です。「無理なく支払える予算」と「借り入れ可能額」とは、似ているようで全く別物です。

借り入れ可能額とは、主に現時点の年収から導き出した“借り入れ可能額”で、銀行が一律に決めた基準でしかありません。逆に無理なく支払える予算は、あなたやあなたのご家族のライフプランニングを加味して導きだされた予算です。

現在は政策的な低金利が継続しており、過去30年の中でもっとも住宅ローンが借りやすい時期だと言えます。しかし日弁連の消費者問題対策委員会「2017年破産事件及び個人再選件数記録調査」では、破産者の16%程度の方が、住宅ローンが原因としています。

借りやすい環境というのは、時として借り過ぎを生んでしまう一因となってしまいます。「銀行が貸してくれるから大丈夫」などと盲目的に信用しないように、まずはご自身やご家族のライフプランニングとじっくり向き合うようにしましょう。

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不動産エージェントを見つけておく

事前準備の2つ目は、不動産エージェントを見つけておくことです。不動産エージェントとは、不動産業者の営業マンのことをいいます。

欧米などでは、担当者のことを自身の利益のために動いてくれる代理人という意味をこめて「不動産エージェント」と呼ばれています。

日本でも徐々に、従来の業者本位ではなく、顧客に寄り添った営業スタイルをもつ営業担当者のことを「不動産エージェント」と呼んでおります。

またコンビニの数より多いと揶揄される不動産業者ですが、サービスやスキル・経験の差は千差万別で、中古住宅・中古戸建ての取り扱いが慣れていない業者も多く存在します。

特に中古住宅・中古戸建ては、個別性が強く、取り扱い難易度も高い物件種別ですので、担当者選びを間違えてしまって割を喰うのはあなたです。

自分の利益のために活動してくれるだけでなく、経験や実績が豊富な不動産エージェントを選ぶようにしましょう。

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周辺環境を確認しておく

内覧予定の物件が絞られたら、事前に周辺環境を確認しておきましょう。

周辺環境のチェックは内覧時でも構いませんが、特に人気物件の場合、ゆっくり検討している時間があまりないことも多くあるため、余裕があれば事前に確認しておきましょう。

周辺環境のチェックというのは、主に以下の項目になります。

  • 駅から対象物件までのルート
  • 使える公共交通の種類(バス便など)
  • 普段利用できる買い物施設までの距離
  • 幼稚園、学区など状況
  • 近隣の公園等にどのような施設があるのか
  • 昼と夜の雰囲気の違い

設計図書などの書類が残っているか確認

取引自体に、設計図書はなくても問題にはなりませんが、あるに越したことはありません。

特に古い中古住宅・中古戸建ての場合、耐震改修工事や住宅ローン控除を利用するために、設計図書などが必要になる場合があります。

事前に所有者に所在の有無を確認しておきましょう。

中古住宅・中古戸建てを内覧するときの注意点

ここからは、中古住宅・中古戸建てを実際に内覧するときの注意点について説明していきます。

外壁や基礎の劣化や亀裂を確認

中古住宅・中古戸建てを内覧する際、外せないのは外壁や基礎の確認です。内装はリフォームできれいになりますが、外装や基礎の状態は構造躯体そのものの状態に関わることになります。

外壁や基礎の修繕状況や、クラック(ひび割れ)の状況によって、建物の状況を判断することができます。

外壁や基礎に大きなクラックがある場合は、雨漏りや建物の傾きなど、大きな問題が潜んでいる可能性もあります。

ただし外壁や基礎の劣化や亀裂が全て問題になるわけではありませんので、最終的には専門家の判断が必要になります。

このように中古住宅・中古戸建ての内覧時は、建物の内部だけではなく外部の点検も忘れず押さえておきましょう

境界や越境の確認

購入が決まれば仲介業者が土地家屋調査士を入れて、境界の明示・杭の打設などを実施してくれるところが多いのですが、内覧の際にも確認しておくと良いでしょう。

なぜなら物件によって、境界がはっきりしていなければ、後々トラブルとなる場合もあるからです。また、境界がはっきりしない場合や、測量図が古い場合などは、引渡しまでに確定測量を入れてもらうようにしましょう。

またその際の契約書には、確定測量で隣地とのトラブルによって境界が確定できない場合は、白紙撤回できる特約を忘れずにいれてもらうようにしましょう。

室内の天井や壁に雨染みがないかを確認する

室内の天井や壁に雨染みがないかを確認することも重要なチェックポイントです。室内側に雨染みが確認できていれば、雨漏りの可能性が強く疑われます

特に真壁の和室は天井・壁がクロス貼りになっていません。そのため雨染みがあれば直ぐ分かります。

売主に雨漏りの詳しい状況や、修繕状況を確認するようにしましょう。稀に雨漏りが放置されている場合がありますが、その場合は構造躯体が相当に傷んでいる場合があるので、避けた方が無難かもしれません。

窓の開閉をする

窓の開閉をすることで、建物の傾きなどをチェックすることができます。部分的に開閉時の動きが悪い場合は、建てつけの問題であることもあります。

しかし、窓の開閉の動きが悪い箇所が何か所あれば、それは建物の傾きによる可能性が考えられます。

人が住んでいる状態の物件では、もちろん断りを入れたうえで開閉をする必要がありますが、たったこれだけでも建物の状態を推測することができます。

スリッパをはかずに歩いてみる

通常、内覧時にはスリッパが用意されていることが多いのですが、おススメはスリッパをはかずに歩いてみることです。

足からの感覚も実は非常に重要な情報源で、床のたわみや痛み、また建物自体の歪みに気が付いたりすることもあります。

ただ空き家の場合などでは、ホコリで足が汚れてしまうこともあるので、内覧用の汚れてもいい靴下を一足、用意しておくと良いでしょう。

バルコニーの防水や軒天を確認

中古住宅・中古戸建てを内覧する際、意外と見落としがちなのはバルコニーの防水や軒天(のきてん)を確認することです。軒天とは屋根の下の部分です。

バルコニーの防水や軒天を確認すると、雨漏りの可能性が点検できるからです。

例えばバルコニーの防水は、トップコートにグレー色のウレタン防水かFRP防水を用いるのが一般的ですが、これらの塗装も新築から7、8年、あるいは10年程度で塗り直しするのが一般的です。

塗膜が剥がれていたり、逆に水分検査で膨れがある場合は危険信号です。仮に塗膜が剥がれていても、下地の防水シートが利いていればすぐ雨漏れするわけではありません。しかし検査上、雨漏れの可能性は疑われます。

また屋根の軒の出に下張りする軒天は、軒天有孔ボードや軒天換気口がついており、屋根や外壁と同様に雨風や紫外線によって劣化していきます。そのため軒天には、防藻・防カビ・防水機能が備わった塗料を使いますが、屋根や外壁以上に傷みが激しい箇所でもあります。

したがって軒天が傷んでいら、外壁塗装も見直さなければいけない場合があります。

特に築年数が10年を超えている物件は目視のみで構いません。バルコニーの防水や軒天の状態を忘れず点検してみましょう。

リフォーム箇所を見極める

中古住宅・中古戸建てを購入するときは、不動産会社が販売するリフォーム・リノベーション済みの物件でない限り、リフォーム・リノベーションを同時に行うことがほとんどです。

しかし、どこまでリフォームが必要なのかを見極めておかないと、後から余分に費用が発生してしまう可能性があります。

例えばお風呂を交換する場合でも、旧ユニットバスを新ユニットバスに交換するか、在来工法の造作風呂を新ユニットバスに入れ替えるかだけでも、工事費用は60万円から80万円は変わってきます。

また耐震リフォームを行う場合でも、診断〜工事で150万円ほど予算をみておかなければいけません。もしリフォーム予算がトータルで300万円までに抑えるのなら、耐震診断・工事だけで予算の半分を使ってしまうことになります。

リフォーム費用を把握するためには、別の機会でも構いませんので、リフォーム業者も同行してもらって、大体でも構わないので必要箇所や要望にそった見積もりを出してもらうといいでしょう。

関連記事「中古住宅・中古戸建て購入とリフォームを同時に行うときの流れと事前に準備しておくこと」

欲しい物件が見つかったらインスペクションをする

また内覧で気に入る物件が見つかった場合は、早速インスペクションを依頼してみても良いでしょう。

インスペクションとは住宅診断(有償)のことで、中古住宅の購入で保証などの不安があれば、建築士の資格を持ち国土交通省の研修を受けた第三者機関が、住宅の検査を行うものです。

専用の機械を使用して、建物の傾きを計測したり、床下や屋根裏も点検することで、中古住宅・中古戸建ての問題点を事前に把握することが出来ます。

インスペクションの手配から実施まで時間がかかるため、人気物件の場合、判断に迷うこともありますが、可能であれば契約前に実施しておくようにしましょう。

費用については、明確な定義はありませんが、通常は買主が負担することが多いです。費用の目安は10万円ほどですが、後からの予期せぬトラブルや欠陥に悩まされることを考えれば、費用対効果は高いと思います。

【補足】2018年4月の宅建業法改正によって、インスペクションを実施するかどうかの確認をすることが義務付けられました。改正以降、売主や元付業者(もとづけぎょうしゃ:売主側の業者のこと)によっては先にインスペクションを済ませている物件もあります。

中古住宅・中古戸建てになれた不動産エージェントで失敗を回避

中古住宅の取り引きは良い物件であるほど、物件を押さえるため、手早く売買契約を進めなければなりません。しかし近年の流れでは住宅ローンを使って購入計画を進める場合、リフォーム業者の見積り手配やインスペクションの手配も必要となり、売買契約前は混迷を極めることも少なくありません。

中古住宅・中古戸建ての取引経験が豊富な不動産エージェントは、経験値が少ないエージェントがおかしやすい失敗等をうまく回避してくれます。住宅購入を検討しているあなたにとっても頼もしい存在となることでしょう。

中古住宅・中古戸建てを選択肢の一つでして検討されるのであれば、失敗や後悔をしないためにも、不動産エージェント選びは特に慎重に行うようにしてください。

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