「いつかはマイホームがほしいけど、いつ買えばいいのだろうか?」と迷う方もいるでしょう。
賃貸物件であれば、進学や就職・転勤・更新時期が近付いているなど部屋探しをしやすいタイミングが分かりますが、中古住宅を買う場合はなかなかいいタイミングが掴めず迷う方も多いと思います。
はたして中古住宅を買うなら、どんなタイミングがいいのでしょうか?
この記事では、中古住宅をタイミングについてお伝えしたいと思います。
今後の相場の影響を考えている方や、少しでもお得に購入したいなとタイミングを見極めている方はぜひこの記事をお読みください。
宅地建物取引士、ファイナンシャルプランナー
ハウスクローバー株式会社の創業者兼CEO。また同時に、毎年全国から2〜300組ほどの住宅購入希望者の相談があり、実際の購入もサポートする現役の不動産エージェントでもある。業界歴は15年以上。多くの人から受ける相談内容と不動産業界の現状にギャップを感じ、住宅購入に必要なサービスと優良な不動産エージェントのネットワークを構築したプラットフォーム「HOUSECLOUVER」を企画運営している。自身が情報を発信しているYoutubeやブログは多くの住宅購入者にとって欠かせないバイブルとなっている。
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家の購入を考え始めるタイミング
まずは、人がどんなタイミングで家の購入を考え始めるのか見てみましょう。
フラット35を取り扱う住宅金融支援機構では、毎年度に2回ずつ民間住宅ローンを利用して実際に家を買った方と、これから家を買う予定の方に対する「民間住宅ローンの実態調査」を行っています。
このうち、民間住宅ローンを今後利用予定の方向けの調査項目の一つに「住宅取得動機」を問う項目があり、2018年度第2回の調査では以下の回答が目立ちました。
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<ライフステージの変化に関する回答>
- 子どもや家族のため、家を持ちたい
- 結婚、出産を機に家を持ちたい
- 老後の安心のため、家を持ちたい
<生活・環境の質向上に関する回答>
- もっと広い家に住みたい
- もっと質のいい住宅に住みたい
- 教育や子育て環境
- もっと新しい家に住みたい
<経済的理由に関する回答>
- 現在の住居費が高くてもったいない
- 資産として住宅を持ちたい
- 住宅ローンの金利が低く買い時だ
※参照元:住宅金融支援機構 民間住宅ローンの実態調査(利用予定者編) 2018年度第2回 住宅取得動機(3つまで回答可)
上記の回答は、幅広い年代から多く寄せられた数が多いものです。
特にライフステージの変化に関する回答は、生活・環境の質向上に関する回答と経済的理由に関する回答と比べると、答えた方の割合が突出していました。
ライフステージに変化が訪れると住みやすい家の条件も変わってくるので、そのタイミングで住宅購入を考え始める方が多いのも納得の理由かもしれません。
相場が下がるまで待った方がいいのか?
中古住宅は新築住宅より価格が安いといえども、「この中古住宅いいな」と思う物件がご自分の予算より高い場合は、相場が下がるまで待とうか考える方もいるでしょう。
しかし中古住宅の相場は、中古マンションの相場と比べると少し違う動きをすることをご存知でしょうか。
両者の相場がどのように動くのか違いを知るポイントは、「投資マネー」です。
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相場に影響しやすいのは投資マネー
以前は中古住宅と中古マンションを比較すると、中古マンションの相場が高く中古住宅は低い傾向にありました。
なぜ中古マンションの方が高い相場かというと、居住用としてだけでなく投資用として購入する方も多いからです。
一昔前は不動産投資といえば、一部の富裕層や土地を持っている方が行うイメージがありました。
しかし近年は、居住用ではなくあえて人に貸して家賃収入を得る、もしくは売却してその利益を得る方法の不動産投資を目的としてマンションを購入される方が増えています。
富裕層や土地持ちでない一般のビジネスマンやOLでも購入できるような物件も増え、副業として不動産投資をする方も珍しくなくなりました。
そのためマンションを買う行為は同じでも、ご自分や家族が住む=実需以外を目的とした不動産投資の需要が高まるほど中古マンションの相場は高くなり、投資の需要が下がれば相場も比例して下がります。
不動産投資の需要が高いエリアほどマンションの相場は投資マネーの影響を受けやすいため、単純に「相場=マンションに住みたいと思う方向けの売り出し価格」とは判断できないのです。
中古住宅は実需のマーケット
一方で中古住宅(一戸建て)は、基本的には家族で住む家を想定して建てられているため、不動産投資の対象になることはほとんどありません。
そのため一戸建ての相場には投資マネーがあまり反映されず、本当に家がほしい方向けの相場として判断しやすいです。
昔は一戸建ての方がマンションより相場が高い傾向にありましたが、近年の不動産投資市場の活性化により、今は一戸建ての相場の方がマンションより安い現象も起きています。
中古マンションの購入を検討している方でも、本当に居住用物件の相場がどのように変動しているのか調べるなら、同じエリアの一戸建ての価格推移をチェックするといいでしょう。
住宅地や実需のマーケットは相場が穏やか
以上のような理由から、住宅地にある中古住宅などは、投資マネーの影響を受けにくいため、相場につられてそこまで大きく上げることもありませんが、逆に大きく下げることもありません。
実際リーマンショックの時にでも、住宅地や土地や中古住宅などはほとんど値を下げていませんし、そのあとの相場でもほとんど上がっていません。
こうやって考えると、相場が下がるのを待ってもあまり意味がないような気がします。
相場よりも、賃料や金利の影響の方が大きい
中古住宅を買う際、相場のことを気にされる方は多いですが、相場よりもぜひチェックしていただきたいポイントがあります。
それは、賃料と金利の影響です。
まず賃料に注目する理由ですが、これは単純に中古住宅を買うことを決めたタイミングの家賃相場と価格相場の比較ではなく、中古住宅の相場が下がるまでの期間に支払う家賃の総額を意味します。
たとえば、今住んでいる賃貸物件の家賃が10万円で、中古住宅の相場が予算内に収まるまで待っている期間が5年かかったとしましょう。
そうすると、相場が下がるまでの5年間で支払う家賃の総額は600万円です。
もし5年後に600万円値下がりした中古住宅を買っても、それまでに支払った家賃の総額を足すと、結局5年前に600万円高い状態でその物件を買った場合とほとんど差はありません。
そう考えると、相場が下がるタイミングまで家賃を払い続けて無理に待つこと自体が、損する可能性が高いといえそうです。
続いて金利の影響に関するポイントですが、これは金利が現在の利率よりどのくらい上昇したか考えることで、支払う負担がどう変わるかをチェックすることです。
例として、三菱UFJ銀行の住宅ローン新規借り入れシミュレーションを利用し、金利の変化で支払い額がどのように違うか試算してみました。
共通借り入れ条件:希望借入額2,000万円・ボーナス返済なし・返済期間35年・前年度税込年収450万円・その他借り入れなし
<条件1>金利1.0%(任意)の場合
- 月々の返済額…5万6,457円
- 諸費用(概算)…64万5,200円
- 年間返済額…67万7,484円
- 総返済額…2,435万7,140円
<条件2>金利2.0%(任意)の場合
- 月々の返済額…6万6,253円
- 諸費用(概算)…64万5,200円
- 年間返済額…79万5,036円
- 総返済額…2,847万1,460円
上記のように、金利が1.0%上昇しただけで月々の返済額は9,796円、年間返済額は11万7,552円、総返済額は411万4,320円も増えます。
これは先述の住宅金融支援機構の民間住宅ローンの実態調査だけでなく、国土交通省が毎年度行っている調査でも金利の影響が住宅購入に大きな影響を与えていることが分かります。
国土交通省では、下記の6項目がどのくらい住宅を購入する際の決断に影響したかを調査内容に含めています。
(1)景気の先行き感
(2)家計収入の見通し
(3)地価や住宅の価格相場
(4)住宅取得時の税制等の行政施策
(5)従前住宅(今の家を買う前に住んでいた住宅)の売却価格
(6)金利動向
この6項目のうち、(6)の金利動向は平成21年度(2009年度)以降ずっと、最も住宅購入に関する影響度が大きいと回答した方が多くなっています。
※参照元:国土交通省住宅局 平成30年度住宅市場動向調査~調査結果の概要~
2.結果の概要 2.1.1住み替えに関する意思決定 (5)住宅取得時に経済的要因が与えた影響度
今は低金利の時代ですが、金利の変動は市況に左右されやすいため、この状況がいつまで続くかは分かりません。
わずか1.0%上昇するだけでその分支払う金額の負担が増える住宅ローンの金利が、住宅購入に大きな影響を与えるのも納得できるでしょう。
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中古住宅を買うタイミングはあなたが買いたいと思った時
これまで中古住宅の相場が投資マネーの影響を受けにくいことや、賃料・金利の視点から見たチェックポイントなどをご紹介しました。
しかし、いずれも時が過ぎてから分かることが多いため、今が買うタイミングだと思っても後々振り返ればそうでもなかったというケースに当てはまるかもしれません。
そのため、「いつ買うのがお得なのか」と考えるより、相場や賃料・金利の影響などはあくまで中古住宅購入のタイミングを計る目安くらいで捉えて「あなた自身にとっていつ買うのがベストなのか」を考えることが大切です。
家は一生ものの資産となるわけですから、買う時に得か損かと考えるのではなく、長い目で見て損得を考えて買うタイミングを見極めましょう。
そして購入する時は、資産価値が下がりすぎて将来「負動産」になるような物件ではなく、価値が落ちにくい良質な物件を探すことも忘れてはいけません。
相場が今後上がるのか下がるのかは判断しにくくても、資産価値が落ちにくい中古住宅を探すことは意外と相場の変動予測よりしやすいものです。
資産価値が下がりにくく、あなた自身に適した中古住宅を買うタイミングのヒントを教えてくれる不動産エージェントにぜひご相談ください。
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