時間がない人向け:マンション最上階のメリットとデメリット
マンション最上階のメリットとデメリット
【メリット】
- 眺望・風通し・日当たりが抜群
- 上の階がないため騒音問題が少ない
- 資産価値が高く、売却時に値段がつきやすい
- ステータス性が高い
- ゴキブリや害虫が少ない(11階以上で激減というデータも)
【デメリット】
- 販売価格が高い
- 地震時に揺れが強くなる(特に長周期地震動)
- 夏場は暑く、エアコンが効かないことも
- 低層マンションでは屋上からの侵入リスク
- エレベーターの待ち時間が長い
- ベランダに洗濯物・布団を干せないことがある
- 携帯電話の電波が入りにくいことがある
- 水圧が弱くなることがある
- 屋上の室外機からの騒音
- 災害時に電気が止まると部屋に戻れない
【結論】
- 最上階は対外的なイメージやステータスに価値を感じる人には最適。住みやすさを重視する人には、同じ予算で低・中層階の別のマンションを探した方がグレードが上がる可能性がある。
マンションは階数が上がっていくにつれて価格も上がっていきます。特に最上階ともなると希少性もあり、価格も人気も高くなる傾向があります。
しかし実際に最上階に住んだことがある人の声を聞くと、その前評判とは違った現実が見えてきます。
そこでこの記事では、マンションの最上階は実はやめておいた方がいいと考える理由と、メリットとデメリット、そして後悔しないためのポイントを解説していきます。
これからマンション購入をお考えの方で、特に高層階のお部屋を考えている方は、ぜひこの記事を最後までご覧ください。

宅地建物取引士、ファイナンシャルプランナー
ハウスクローバー株式会社の創業者兼CEO。また同時に、毎年全国から2〜300組ほどの住宅購入希望者の相談があり、実際の購入もサポートする現役の不動産エージェントでもある。業界歴は17年以上。多くの人から受ける相談内容と不動産業界の現状にギャップを感じ、住宅購入に必要なサービスと優良な不動産エージェントのネットワークを構築したプラットフォーム「HOUSECLOUVER」を企画運営している。自身が情報を発信しているYoutubeやブログは多くの住宅購入者にとって欠かせないバイブルとなっている。
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マンション最上階のメリット

まずは、マンションの最上階のメリットを紹介していきます。
眺望と風通し・日当たりの良さ
マンションの最上階でメリットで挙げられるのは、この眺望と風通し・日当たりの良さではないでしょうか。
最上階であるということは、基本的には周辺の建物よりも、高いところにあるからこそ得られる眺望や風通しの良さ、日当たりの良さが、多くの人を惹きつけて止まない一番のメリットとなります。
これは低層階にはないメリットで、部屋の価格や人気を上げている大きな要因の一つとなっています。
プライバシーの確保:上の階層がなく騒音問題が少ない
次にマンションの最上階では、上階に部屋がないため、上からの足音が気になることもありません。最上階はマンション内で最も騒音が少ない部屋の一つになります。
また階数にもよりますが、地上から離れているので、騒音も届きにくく、また最上階までエレベータで上がってくる人は限られていて、プライバシーも確保されやすいメリットがあります。
資産価値が高い
人気のある最上階の部屋は、低層階と比較しても階が上がるごとに価格が上がっていきます。資産価値は売れやすさに連動しますので、人気のある最上階は値段がつきやすく、資産価値は高いと言えます。
ステータス性が高い
タワーマンションやそれに準ずるようなマンションに住んでいて、尚且つ部屋が最上階というのは、それだけでステータスになります。
一番高い部屋で眺望もよく、しかも価格は高くなりますので、物件そのもののグレードにもよりますが、一般的にはハイクラスなイメージをもたれやすく、ステータス性が高いと言えます。自尊心をくすぐる部屋であると言えるでしょう。
ゴキブリや害虫の問題が少ない
低層階ではゴキブリや蚊など、虫が発生しやすいですが、階数が高くなればなるほど、その影響は少なくなっていきます。
オウチーノが実施した「住宅内の虫トラブル実態調査」の結果では、ゴキブリや蚊などの遭遇回数が11階以上で激減するというデータも出ています。
| ゴキブリ | 蚊 | 蜘蛛 | |
|---|---|---|---|
| 1~2階 | 3.39回 | 7.46回 | 4.59回 |
| 3~5階 | 3.61回 | 15.21回 | 8.43回 |
| 6~10階 | 1.28回 | 8.06回 | 4.06回 |
| 11階~ | 0.07回 | 5.54回 | 0.21回 |
このデータを見て意外に感じたのが、ゴキブリ・蚊・蜘蛛の全てで、1〜2階よりも3〜5階の方が多かったという事実です。高層階を探している方にとってはあまり関係のない話かもしれませんが、興味深いなと思いました。
マンション最上階に住むデメリットとは
マンションの最上階のメリットは、どちらかというと住む前に考えることが中心なのに対して、デメリットはどちらかというと、住み始めてから気がつくことが多い気がします。
この辺りが、マンションの最上階に住んでみて後悔することが多い理由なのではないかと思われます。それでは実際、最上階の部屋にはどんなデメリットがあるかを解説していきます。
販売価格が高い
人気があり、希少性も高いと言えるのが最上階の部屋の特徴です。その分、販売価格は新築であれ中古であれ高くなります。
タワーマンションの最上階ともなると、予算的に余裕がある方でないと、なかなか手が届きにくい価格水準になってきます。
地震時のリスク:揺れが強くなる可能性
マンションの最上階は地上からの距離がありますので、いざ地震が発生したときは、振り子の原理で、地面から距離が離れれば離れるほど、揺れの大きさや揺れの時間が長くなります。
特に東日本大震災の時のような、長周地震動が発生すると、高層になればなるほど揺れは強くなり、揺れる時間も長くなります。耐震性があって倒壊はしなくても、大きく揺れるので、室内の家具の損傷や、それによる怪我などのリスクが低層階よりも高くなります。
このようなことを避けるには、少なくとも制振構造で、できれば免震構造のマンションを探すといいのではないかと思います。
夏場の暑さ対策:エアコンが効かない?
最上階は、その上には屋上があるだけで何もないので、太陽の影響を最も色濃く受けます。もちろん断熱処理はされていますが、それでも夏場が暑くなります。
冬は暖かくていいのですが、夏になると建物の構造や部屋の向きによっては、エアコンが効かなくなるくらい暑くなることも考えられます。これは構造上、避けることはできないので、暑さ対策で凌ぐしかありません。
例えば、遮光カーテンを利用することや、窓の外に簾や日よけを設置することで多少は暑さを緩和させることはできます。また内窓をつけることでも、暖房効率を上げることができますので、お勧めです。
防犯面のリスク:低層マンション最上階の防犯対策
最上階の部屋はイメージでは、防犯性が高いと思われがちですが、低層マンションの場合は、意外な落とし穴があります。
空き巣に入られる時は、玄関のドアか、バルコニーからとなりますが、最上階の部屋は屋上への侵入ができてしまうと、すぐ下となるので、実は侵入しやすい部屋となってしまうのです。
一方高層マンションでは、犯人も命懸けになってしまうので、そのようなリスクは下がります。
エレベーターの待ち時間
高層階になればなるほど、エレベーターの待ち時間は増えます。エレベーターの待ち時間が増えると、外出が億劫になったり、忘れ物をした時の絶望感が低層階よりも大きくなります。
ベランダに洗濯物や布団を干せないことがある
地上から離れて高くなればなるほど、風は強くなります。低層階ではそれほど風を感じなくても、高層階になるとかなり強い風を感じることもあります。その場合、洗濯物や布団を干そうと思っても、風が強く、干せないこともあるでしょう。
携帯電話の電波が入りにくいことがある
高いところにある部屋は、携帯電話の電波が入りにくくなることがあります。特にタワーマンションにもなると、電波が悪くなることはよくあることです。
水圧が弱くなることがある
最上階の部屋は低層階の部屋と比べて、水圧が弱くなりやすいという傾向があります。最初から弱いわけではなくても、ポンプの劣化などによって最初に水圧が弱くなっていくのは最上階からと言われています。
シャワーヘッドを交換することで対策は多少は可能ですが、構造上、やむを得ないものとなります。
最上階ならではの騒音問題があるマンションも
最上階の部屋のメリットに騒音問題に悩まされずに済むと説明しましたが、実は最上階の部屋ならではの騒音問題もあります。マンションの構造にもよりますが、最上階に室外機がまとめて設置されているケースもあります。その場合、駆動音がうるさく感じるかもしれません。
また台風などの時に、高い場所ほど、風が強くなりやすく、風や雨が窓に打ちつける音などが、低層階よりもうるさく感じることもあります。
災害時に電気が止まると、部屋に戻れないことも
タワーマンションや高層マンションの場合、災害などで電気設備が止まってしまうと、必然的にエレベーターが使えなくなるので、外に出ようとすると、階段で上り下りをしなければいけません。
マンションの高さにもよりますが、タワーマンションで40階とかになると、最上階の部屋は災害には非常に弱いです。
最上階の部屋を検討するときのチェックポイント
最上階の部屋を検討する場合、事前に以下のポイントを確認しておくことで、購入後の後悔を防ぐことができます。
断熱・遮熱処理の仕様を確認する
最上階は屋上からの熱の影響を直接受けるため、断熱・遮熱処理がどの程度施されているかが重要です。物件の仕様書や不動産エージェントを通じて、屋上の断熱材の厚さや種類を確認しておきましょう。
壁の厚さを確認する
コンクリートの壁厚は遮音性能に直結します。一般的に15cm以上あれば標準的、18cm以上あれば遮音性能が高いとされています。最上階は外壁からの熱や音の影響を受けやすいので、壁厚は特に重要な確認ポイントです。
エレベーターの台数と住戸数のバランスを確認する
エレベーターの待ち時間は、台数と住戸数のバランスで決まります。一般的に50戸に1台がひとつの目安です。住戸数に対してエレベーターが少ないマンションでは、最上階の待ち時間が長くなりがちです。
屋上の設備を確認する
最上階の直上に室外機やアンテナなどの設備が集中していないか確認しましょう。これらの設備は駆動音や振動の原因になります。可能であれば、屋上を見せてもらうことをおすすめします。
実際に内覧で体感する
内覧の際は、風の強さ、携帯電話の電波状況、水圧などを実際に体感してみてください。特に風が強い日に内覧できると、ベランダでの洗濯物干しが現実的かどうかが分かります。
最上階が向いている人・向いていない人
最上階の部屋は、住む人の価値観によって正解が変わります。判断の目安をまとめておきます。
最上階が向いている人
- 眺望やステータス性に価値を感じる方
- 上階からの騒音ストレスを絶対に避けたい方
- 資産価値の高さを重視する方
- 夏の暑さや災害時のリスクを許容できる方
最上階が向いていない人
- 住みやすさや日常の利便性を最優先する方
- 地震や災害時のリスクをできるだけ減らしたい方
- 夏の暑さに弱い方
- エレベーターの待ち時間にストレスを感じやすい方
向いていないと感じた方は、同じ予算で低・中層階の別のマンションを検討する方が、部屋のグレードや広さ、立地で有利になる可能性があります。
マンションの最上階の部屋はやめておいた方がいい?
ここまで最上階の部屋のメリット・デメリットを解説してきましたが、マンションの最上階はやめておいた方がいいのでしょうか?
結論、住む人の価値観によって正解は変わります。
マンションの最上階の部屋のメリットは、
- 眺望と風通し・日当たりの良さ
- プライバシーの高さ、上の階層がなく騒音問題が少ない
- 資産価値が高い
- ステータス性が高い
- ゴキブリや害虫の問題が少ない
などですが、住みやすさというよりも、対外的なイメージであったり、最上階に住んでいるという満足感や高揚感などで幸福を感じることができる価値観であれば、最上階はそのイメージの通り最適なものとなります。
一方でデメリットは、
- 地震時の時に揺れが強くなる可能性
- 夏場の暑さ、エアコンが効かないことも
- 低層マンションの防犯面のリスク
- エレベーターの待ち時間
- ベランダに洗濯物や布団を干せないことがある
- 携帯電話の電波が入りにくいことがある
- 水圧が弱くなることがある
- 最上階ならではの騒音問題があるマンションも
などがあり、どちらかというと住んでみてから不便さを感じる内容が多いように思います。どちらかというと、対外的なデメリットはないのですが、自身の住みやすさが価値観となる人は、最上階はそこまでお勧めはできません。
むしろ、最上階に出せるお金があるのであれば、低層階や中層階の部屋で他のマンションを探した方が、結果として部屋のグレードは上がるかもしれません。
マンションの最上階の部屋で後悔しないために
最上階の部屋で後悔しないための一番のポイントは、ここまで解説してきたデメリット・デメリットに対するご自身の価値観が合っているかどうかにつきます。
対外的なイメージがいいからこそ、最上階の部屋には高い値段が付きます。
その対外的なイメージが価値観に合う方であればいいのですが、デメリットがメリットを上回ってしまうような方であれば、最上階の部屋を購入して後悔するかもしれません。
まずマンションを探すときは、あなたが暮らしたいイメージや価値観はどこにあるのか。
そんなことから考え始めてみてもいいのではないでしょうか。
詳細はこちら全国の担当者が探せる、住宅購入に失敗しない仕組み|ハウスクローバー
よくある質問(FAQ)
Q. マンションの最上階は本当にやめた方がいいですか?
一概にやめた方がいいとは言えません。眺望やステータスに価値を感じる方には最適な選択です。ただし、夏の暑さ・地震の揺れ・エレベーター待ちなど、住んでみてから気づくデメリットが多いのも事実です。購入前にデメリットを十分に理解した上で、自分の価値観に合っているかどうかで判断してください。
Q. 最上階は夏暑くて冬寒いって本当ですか?
夏が暑くなりやすいのは本当です。最上階の上は屋上だけなので、太陽の熱を直接受けます。断熱処理はされていますが、それでも低層階より暑くなる傾向があります。一方、冬は逆に暖かく感じやすいです。内窓の設置や遮光カーテンの利用で対策は可能ですが、完全に解消することは難しいです。
Q. 最上階の部屋は資産価値が高いですか?
一般的に最上階は人気が高く、売却時に値段がつきやすいため資産価値は高いと言えます。ただし、資産価値はマンション全体の立地や管理状態によっても大きく変わります。最上階であっても立地が悪ければ資産価値は下がりますし、管理が良い低層階の方が資産価値を維持できることもあります。
Q. タワーマンションの最上階と低層マンションの最上階は違いますか?
大きく違います。タワーマンション(20階以上)の最上階は、眺望のメリットが大きい一方、地震の揺れ・エレベーター待ち・災害時のリスクが格段に高くなります。低層マンション(5階以下)の最上階は、これらのリスクは小さいですが、屋上からの侵入による防犯リスクがあります。また低層マンションの最上階は価格差も比較的小さいので、コストパフォーマンスは良い場合が多いです。
Q. 最上階以外でおすすめの階はありますか?
一般的に中層階(5〜10階程度)がバランスが良いとされています。眺望もある程度確保でき、エレベーター待ちも長くなりすぎず、地震の揺れも最上階ほど大きくなりません。価格も最上階より抑えられるため、同じ予算でより広い部屋や良い立地の物件が見つかる可能性もあります。ただし、最終的には個々の物件の条件やご自身のライフスタイルに合わせて判断することが大切です。









素晴らしい仕組み
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