この記事を読むことでわかること
- 居住中の中古マンションを内覧するときに質問しておくべき10の質問
- 売主に直接してはいけない質問
中古マンションを探していると、空き家で売られている物件があったり、売主さんが住んでいる状態で売りに出されている「居住中」の物件が混在しています。
空き家であれば遠慮なく室内を内覧することができますが、居住中の物件は売主さんが住んでいる生活空間に入っていくわけですから、やはり気も使いますし、敬遠したいと感じる方もいらっしゃるのではないでしょうか。
しかし居住中の物件には、見方を変えれば情報の宝庫である売主さんがいるので、色々質問をしない手はありません。
空き家であれば仲介業者を通じて質問するので、簡素なものになりがちですが、売主さんに直接質問をするということは、言葉とその裏にある雰囲気 やニュアンスというものも感じ取れるます。
この記事ではそんな情報の宝庫である売主さんに対して、どんな質問をするといいのか。またしてはいけない質問も合わせて解説していきますので、これから中古マンションの内覧を検討されている方は、ぜひご参照ください。
居住中の中古マンションを内覧するときにしたい10の質問
それでは居住中の中古マンションを内覧するときに、売主さんにしたい質問を解説していきます。
1、上下左右のお部屋に住んでいるのはどんな方ですか?
必ず聞いておきたい質問の一つです。
トラブルがないかどうかはもちろん、お子様がいるご家庭なんかだと足音がするので、どんな人が下の部屋に住んでいるのか。
これまで音問題でクレームを言われたことがあるか。
普段の音の聞こえ方とかどうかとか、住んでいる人でないと分からない情報ばかりです。
2、マンションに気になる人はいますか?
個性的な人はいますかといった言い方もします。
トラブルメーカーや、住んでいる人にとってストレスになるような人がいないかどうかの確認です。
基本、売主さんには知り得る事実で、聞かれたことには正直に答えなければいけない義務があります。
本当に知らないケースもありますが、知っていれば教えてくれます。
事前にマンションの口コミサイトなんかを参照して、気になることを聞いてみるのもありだと思います。
3、マンション内にトラブル等はありませんか?
他の部屋の人同士のトラブルであれば知り得ないと思いますが、マンション内で表沙汰になったトラブルがないか確認するようにしましょう。
表立ったトラブルや個性の強い住人がいれば、事前に売主業者から告知がある場合もあります。
4、小さなお子様はどれくらいいらっしゃいますか?
小さなお子様がいらっしゃる家庭は気になると思います。
また築20年を超えている中古マンションでは、小さなお子様がいるということは住人の入れ替わりが発生しているということなので、住人の高齢化問題や管理にとってはプラス材料になります。
お子様がいらっしゃらないご家庭でも、どんな方が多く住んでいるかくらいは聞いておいた方がいいと思います。
5、普段の買い物はどこでしていますか?
これも実際に住んでいる人ならではの視点からお話を聞くことができます。
直線上ではAというスーパーが近くても、信号などの関係で実はBの方が近いということもあります。
6、夜の雰囲気はどうですか?
マンション内の雰囲気はもちろん、周辺の夜の雰囲気や、駅からの帰り道の雰囲気なども聞いてみると良いでしょう。
7、生活音はどれくらいしますか?
昼と夜での違いや、外から入ってくる音についても尋ねてみましょう
8、管理組合の総会の出席率は?
マンションの管理を調査していると、総会の出席率と管理の良し悪しはある程度連動性があるような気がしています。
あくまで個人的な見解ではあるものの、私はこの質問は必ずするようにしています。
ただ売主さんが出席していない場合もありますし、変に「管理組合に出たくないのかな?」と勘繰って、出席しない人も多いですよアピールをしてくることもあります。
これだけで管理の良し悪しを判断するのは難しいですが、事前にマンションの管理調査を行なっていれば、当日は調査内容の裏どりという感覚で質問をしていることが多いです。
マンションの管理調査をしっかり行なってもらえる担当者か、もしくはインスペクション(調査)サービスを活用するようにしましょう。
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9、総会の雰囲気はどんな感じですか?
この質問も管理組合の良し悪しを判断する質問です。
参加者が積極的に質問をしているような総会の雰囲気だといいと思っております。
ただし総会に普段から出席していない売主さんの場合はあまり聞いても意味がない質問になります。
10、この物件を買ったポイントと住んでからの感想
これはただ参考程度の質問ではありますが、いろんな人の考え方や、その物件に対する新しい発見があるかもしれない質問です。
もしかしたらあなたと同じことを考えていて、その結果どうだったかということまで聞けるかもしれません。
居住中の中古マンション内覧でしてはいけない質問
他にも売却理由や引越し時期など聞くべき理由はありますが、これは不動産業者でも把握しているので割愛させていただきます。
そして最後に逆にしてはいけない質問について解説します。
価格交渉に関する質問
ついついしたくなる気持ちもありますが、価格交渉に関する質問は御法度です。
基本価格交渉については、仲介業者が間に入って行います。
ですので、聞きたくなる気持ちを抑えてこの質問はしないようにしましょう。
プライベートに踏み込むような質問
内覧の作法はあくまで、物件を売る・買うために必要な作業です。
売主さんの方から話をしてくる場合は構いませんが、物件に関係のないプライベートに踏み込むような質問はかえってマイナス印象となることもあるため、気をつけるようにしましょう。
居住中の中古マンションを内覧するということは取引が始まっていること
大袈裟な言い方かもしれませんが、商品がいくら中古マンションであるとはいえ、人と人との取引になりますので、気持ちの良い取引ができるよう心がけましょう。
空き家に比べて、じっくり見ることができない、気を遣うなどのデメリットもありますが、これまで解説してきたように売主さんだからこその情報を得ることができます。
内覧時の対応によって価格交渉にも差が出ることもありますので、内覧の時はすでに取引が始まっているという気持ちを持ちつつ、するべき質問はポイントを抑えてするようにしましょう。
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宅地建物取引士、ファイナンシャルプランナー
ハウスクローバー株式会社の創業者兼CEO。また同時に、毎年全国から2〜300組ほどの住宅購入希望者の相談があり、実際の購入もサポートする現役の不動産エージェントでもある。業界歴は15年以上。多くの人から受ける相談内容と不動産業界の現状にギャップを感じ、住宅購入に必要なサービスと優良な不動産エージェントのネットワークを構築したプラットフォーム「HOUSECLOUVER」を企画運営している。自身が情報を発信しているYoutubeやブログは多くの住宅購入者にとって欠かせないバイブルとなっている。
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