住宅購入のお手伝いを10年以上にわたり、計300組以上の仲介をしてきた経験がありますが、物件内覧や申し込み直前のところまで行きながら、直前で決断ができなくなる方が一定数います。
せっかく住宅購入を考え、その目標に向けて動いてきたにも関わらず、なぜ直前で決断ができなくなるのか。
お客様の相談に乗りながら、お手伝いをする中で、決断ができない方の理由は似通っていることに気がつきました。
実際に、このことに気が付いてからは、早い段階でこれらの対策をお客様に説明し、一緒に実施していくことで、直前で決断ができなくなる方の数は一気に減りました。
この記事では、住宅購入において決断できなかった方の多くが犯してしまっている失敗と、その対策について解説していきます。
宅地建物取引士、ファイナンシャルプランナー
ハウスクローバー株式会社の創業者兼CEO。また同時に、毎年全国から2〜300組ほどの住宅購入希望者の相談があり、実際の購入もサポートする現役の不動産エージェントでもある。業界歴は15年以上。多くの人から受ける相談内容と不動産業界の現状にギャップを感じ、住宅購入に必要なサービスと優良な不動産エージェントのネットワークを構築したプラットフォーム「HOUSECLOUVER」を企画運営している。自身が情報を発信しているYoutubeやブログは多くの住宅購入者にとって欠かせないバイブルとなっている。
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住宅購入で決断できない3つのケースと理由
住宅購入を決断できない人は、これから紹介する3つのケースに当てはまります。
まずは、多くの人が犯しがちな失敗例について学んでいきましょう。
決断できないケース①:購入後のローンの支払いなど、お金の不安
一つ目は、お金の不安が解消できずに、不動産の購入を決断できないケースです。
特に、事前にあまりお金のことを深く考えずに住宅購入を進めてきて、いざ購入したい物件が見つかった時に、このお金の不安に襲われる方が多いです。
お金の面で最も不安に思うことは、住宅ローンの返済に関することです。
理由:住宅ローンの不安が解消できていない
住宅ローンを組むうえで最も危惧することは、漠然とした住宅ローンの返済に対する不安です。
「長期間の返済を継続できるか」「金利が上昇して支払いができなくなるのでは」などが、不安の主な内容です。
例えば、ペアローンなどを利用し支払い能力ギリギリまでローンを組まないと購入できない場合に、不安を感じつのではないでしょうか。
住宅ローンを組むうえでは、将来的な金利上昇や勤務先の経営状況によりボーナスカット・給与カットがあったり、病気やケガなどにより収入が減少することは、起こりえないことではありません。
決断できないケース②:物件が決められない
2つ目は、購入する物件を決められずに決断できないケースです。
主な理由については、以下の2つがあります。
理由⑴:100%の希望を満たす物件を探している
物件を決めるときには、複数の候補をピックアップして比較検討することが、一般的な方法です。
ところが、住宅購入時の一般的な心理として「住宅購入で後悔したくない、もしくは失敗したくない」という思いがあります。
このような理由から、物件選びに妥協することなく「100%希望を満たすもの」を探してしまいます。
しかし、100%希望を満たす物件はないに等しく、仮に希望通りの物件があったとしても予算オーバーで購入が難しいことが多いです。
一方で、希望に近い物件であるものの、駅から遠い立地や日当たりが悪いなどで妥協できずに、決断できないケースもあります。
このような探し方をすると、いつまでも物件が決められない事態に陥ってしまいます。
理由⑵:将来の資産価値に対する不安
住宅購入は人生で最も大きな買い物になりますので、多くの人が「損をしたくない」と考えます。
特に今のように、相場が高いと感じやすい時などは、より一層、そのような気持ちが芽生えるのではないでしょうか。
例えば、過去の10年の不動産価格の推移を確認すると、10年前と比較すると、今の相場はかなり上昇しているため、購入した後に下がったらどうしようと考えることも自然なことです。
このような資産価値的な観点から、そもそも本当に買っていい物件なのかが分からなくなってしまい、結果として購入できなくなってしまう方も、一定数いらっしゃいます。
決断できないケース③:将来のライフプランが見えない
3つ目は、将来のライフプランが見えないことで、住宅購入を決断できないケースです。
その中で最も多い理由は、「転勤が多い仕事に就いている」や「転職を考えている」ことになります。
理由:転職や転勤など、将来が不透明
全国転勤の可能性がある仕事に就業していれば、住宅の購入をためらうことがあります。
転勤により、マイホームの維持管理もしくは処分などが面倒と思う人が多いからです。
また、家賃補助が出る会社で購入により補助がなくなるのであれば、持ち家が欲しいという気持ちはあるものの、購入を先送りするケースも多いでしょう。
他にも、年齢が20代〜30代でキャリアアップなどを狙っているのであれば、将来的に転職を考える人も多いでしょう。
転職により勤務地が変わったり、一時的に収入が落ちるリスクなどもあるため、購入を決断できないケースがあります。
住宅購入で決断できないを防ぐ3つのポイントや対策
せっかく住宅購入に向けて多くの時間を費やしてきたにも関わらず、土壇場で住宅購入を決断できない事態とならないためには、予め対策を行うことが効果的です。
ここまで解説してきた、「購入直前で決断ができない」は、未然に防ぐことが可能なのです。
ここからは、住宅購入で決断できない失敗を防ぐためのポイントや対策をご紹介します。
ライフプランニングシミュレーションで、無理のない予算を把握しておく
無理のない予算を把握しておき、決断間近で支払い不安に陥らないことです。
住宅購入の検討当初は、よい物件が欲しいという思いから、予算を超えた物件を検討しがちになります。
しかし、話しが進み住宅の申込直前になると、住宅ローンの支払いや貯蓄等からの資金捻出に急に不安を覚える人が一定数います。
これは、予算を超えた物件でも購入できそうという心理的な勢いが当初はあったものの、現実的なことを考え始めるといままであった勢いにブレーキがかかってしまうからです。
よって、住宅購入時の予算は、現実的に支払いが問題なくできる、もしくは余裕をもってできる範囲に抑えておくことが必要です。
そのためには、事前に今の家計で月々問題なく支払いできる金額を確認し、住宅ローンに換算するといくらまで組めるのかを確認しておきましょう。
また、自己資金については、物件に対して10%程度と諸費用分(物件価格の8%〜10%)を合わせた分を用意できるように貯蓄を行うことも必要です。
無理のない予算を把握する方法は、ライフプランニングシミュレーションを行うこと、これにつきます。
ライフプランニングシミュレーションとは、将来の生活設計と、それにかかる収入と支出を計算し、逆算的に余った予算を逆算的に、住宅購入の予算とすることで、無理のない予算が把握できます。
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物件探しの優先順位を決める
100%の希望を満たす物件はないということを理解し、そのうえで物件探しの優先順位を決めておくことで住宅購入を決断しやすくなります。
限られた予算の中で、何を優先して、何を妥協するのか。
これらの条件は、ご家族によって価値観が変わりますので、家を探し出す前に、ご家族としっかり話し合うことをお勧めします。
優先順位を決める時のポイントとして、住んでみたら我慢できそうなことは、優先順位は低め。
逆に住んでみても、我慢できなさそうなことは、優先順位を高くするというように設定していくと良いでしょう。
資産価値をしっかり判断してくれる不動産エージェントを探す
購入する物件の資産価値が気になるのであれば、資産価値を判断してくれる不動産エージェント(不動産事業者の担当者)を探すことをお勧めします。
一般的な不動産会社は、売ることが目的となっている会社や担当者が多く、将来的な資産価値について、しっかり考えてくれる人はあまりいません。
それよりも、買わない方がいい物件については「買わない方がいい」とはっきり言ってくれる担当者の方が、ご自身にとってメリットも大きいのではないでしょうか。
これから人口減少が進む日本において、買ってもいい物件と買ってはいけない物件が二極化していきます。
このことを念頭に家を探し出すときは、不動産エージェントを探すところから始めてください。
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多くの人の家探しに関わってきている不動産エージェントは、住宅購入希望者の悩みについて、熟知しており、その解決策の提案にも長けています。
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「今の状況で家を買うべきかどうか」
こんな悩みにもしっかり答えてくれるのが、良い不動産エージェントです。
1人で考えるのではなく、プロの知恵や経験も借りながら、住宅購入に対する不安を一つずつクリアしていくことで、「直前になって決断ができない」という事態の大半は防ぐことができます。
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住宅購入は事前準備で8割が決まる
住宅購入は事前準備で8割が決まると言っても過言ではありません。
それくらい、事前準備が大切なのです。
その理由は、住宅は人生のなかで最も大きな金額の買物であり、決断するにはお金の不安を解消しておくことや、物件を決めるためにそれなりの根拠や心理的な後押しが必要となるからです。
そのためには、物件探しや予算感の見極め、自己資金を捻出できる金額、最終的には住宅購入を進める心の準備をしておくことが大切です。
住宅購入はこれらの準備に費やす時間が最も多く、後悔や失敗を回避するためには、事前準備の行い方次第で購入後の満足度が変わると言っても過言ではありません。
ここまで解説してきたことを念頭に、ぜひあなたの住宅購入が素晴らしい結果となるように、準備を進めていきましょう。
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