この記事で分かること
- 居住中の中古マンションの内覧マナーと準備
- 内覧で売主にしたい10の質問・してはいけない質問
- ホームインスペクションの要否
- 引き渡しの流れと購入から入居までの期間
- 居住中物件と空き家の引き渡しの違い・引渡し猶予特約
居住中マンションの内覧と引き渡しの要点
【空き家と居住中の違い】
- 空き家 : 引渡し時期が売主都合に左右されにくい。申し込みから1.5〜2ヶ月で引渡し
- 居住中 : 引渡し時期が売主都合で決まる。申し込みから3ヶ月〜が一般的
【内覧で押さえるべきポイント】
- 居住中の内覧は「取引が始まっている」という心構えで臨む
- 収納を開ける・写真を撮る際は必ず売主の許可を取る
- 売主は情報の宝庫。上下左右の住人・騒音・管理組合の状況など10の質問を用意しておく
- 価格交渉やプライベートに踏み込む質問はNG
- 売主のお宅にお邪魔する場。手土産・スリッパなどの配慮で売主の協力度が変わる
【引渡しの注意点】
- 引渡し日のズレがトラブルになりやすい。契約前に実際のスケジュールをよく話し合う
- 家具撤去後に想定外の傷や汚れが見つかることがある。リフォーム見積もりは余裕を持つ
- 「引渡し猶予に関する特約」の相談を受けることもある
中古マンションを検討する際、売主が当該物件から退去済みの「空き家」と生活したままの「居住中」という2パターンがあります。
それぞれの違いですが、空き家は先に引っ越してから売りに出していますが、居住中というのは、住みながら売却活動をして買主が見つかったら引っ越すというものになります。
空き家であれば、契約が済んで住宅ローンの決済準備が整えば引渡しを受けることができます。しかし居住中の物件では、売主が転居先を見つけて(決まっている場合もある)から引っ越す時間が含まれるので、一般的には空き家よりも引渡しまでの時間が長くなります。
空き家の中古マンションは引渡し時期が売主の都合に左右されにくいことが最大のメリットです。逆に居住中の中古マンションは、一般的に引渡しの日が売主の都合に左右されがちです。
そのため引っ越しを急ぐ方の中には、居住中の中古マンションを検討から外す方もいるようです。しかし空き家と居住中では、買主にとってそれほど大きな違いがあるのか、疑問に思われる方もいるでしょう。
そこでこの記事では、居住中の中古マンションが引渡し日などにどの程度影響するのかを解説します。また他にも居住中の中古マンションの取引時に気をつけたい注意点についても解説します。
この記事を読むことで、中古マンションを検討する際の注意点がどこにあるか理解できるでしょう。中古マンションの全体的な流れについては、以下の記事も合わせてご参照ください。
居住中の中古マンションは購入から入居までどれくらいかかりますか?
申し込みから引き渡しまでは一般に1〜2か月程度ですが、居住中の物件は売主の退去が終わってからの引き渡しになるため、空き家よりも入居までの期間が長くなりやすいです。売主の引っ越し予定を早めに確認しておくと、入居の見通しが立てやすくなります。
居住中の中古マンションは引き渡し後すぐに引っ越せますか?
基本的には、売主が退去して部屋が空いた状態で引き渡されるため、引き渡し後に引っ越せます。ただし「引渡し猶予に関する特約」で売主が売却後も一定期間住み続ける取り決めがある場合は、その期間が終わるまで入居を待つことになります。契約前に引き渡しのタイミングを確認しておきましょう。

宅地建物取引士、2級FP技能士、ホームステージャー2級
ハウスクローバー株式会社の創業者兼CEO。また同時に、毎年全国から2〜300組ほどの住宅購入希望者の相談があり、実際の購入もサポートする現役の不動産エージェントでもある。業界歴は17年以上。多くの人から受ける相談内容と不動産業界の現状にギャップを感じ、住宅購入に必要なサービスと優良な不動産エージェントのネットワークを構築したプラットフォーム「HOUSECLOUVER」を企画運営している。自身が情報を発信しているYoutubeやブログは多くの住宅購入者にとって欠かせないバイブルとなっている。
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中古マンションを居住中で売却をしている理由
まずは、中古マンションをなぜ住みながら売却をしているのか、その理由について解説します。
空き家の中古マンションがある一方で、なぜ中古マンションに住みながら売却をする必要があるのか。普通に考えれば空き家の状態の方が売りやすいように感じると思います。
もちろん、これには理由があります。その理由とは、売却する中古マンションに住宅ローンが残っている可能性が高いからです。
中古マンションを売却する理由として、最も多いのが「住み替え」によるものです。売却には、最初に買いたいマンションを見つけて引っ越してから売却をする「買い先行」と、マンションを売却してから住み替え先を探す「売り先行」があります。
本来であればゆっくり住み替え先の家を探して、引っ越した後に中古マンションを売却する方がいいと考えますが、売却物件に住宅ローンが残っていたりすると、二重支払いが発生したり、金融機関によっては売却が決まっていないと融資をしてくれないところもあります。
そのため、仕方なく居住中の状態で中古マンションの売却活動をしていることがほとんどなのです。
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居住中の中古マンションを内覧するメリット
居住中と聞くと、気を遣うから空き家のほうがいいと考える方が多いのですが、買う側から見ると居住中にしかない利点があります。
私はむしろ、居住中の物件のほうが判断材料は多いとお伝えしています。
実際の暮らしがそのまま見られる
空き家の物件は、家具も生活用品も何もない状態です。
きれいに見える一方で、その部屋で本当に生活できるのかは想像するしかありません。
居住中であれば、洗濯物をどこに干しているのか、掃除機やスーツケースをどこにしまっているのか、実際の使い方がそのまま見られます。
自分たちの暮らしに置き換えたときに無理がないかを、その場で確かめられます。
家具や家電の置き場所がイメージできる
図面の寸法だけでは、手持ちのソファやダイニングテーブルが収まるかどうかは分かりにくいものです。
すでに家具が置かれた状態を見れば、この広さならこのサイズが入るという感覚がつかめます。
冷蔵庫や洗濯機の置き場、テレビとコンセントの位置関係など、後から困りやすい部分を先に確認できます。
売主に直接聞ける
これがいちばん大きな利点です。
住んでいる方にしか分からない情報は、図面にも広告にも載っていません。
上下左右にどんな方が住んでいるのか、夜はどれくらい静かなのか、管理組合はきちんと機能しているのか。
こうしたことを本人の口から聞ける機会は、居住中の内覧のときしかありません。
売主の事情が分かると交渉の材料になる
売主がなぜ売るのか、いつまでに引き渡したいのかが分かると、こちらの条件を組み立てやすくなります。
住み替え先がすでに決まっていて期日が迫っているのか、まだ何も決まっていないのかで、話の進め方はまったく変わります。
これは空き家の物件では得られない情報です。
居住中マンションの内覧前にやっておくべき準備
居住中の中古マンションを内覧する前に、以下の準備をしておくとスムーズです。
チェックポイントを事前に整理しておく
内覧当日は売主がいる緊張感もあり、確認すべきことを忘れがちです。事前に「ここだけは必ず確認する」というポイントをリストアップしておきましょう。特に水回りの状態、窓の建付け、収納の広さ、騒音の具合など、譲れないポイントを絞っておくと効率的です。
メジャーと筆記用具を持参する
家具の搬入を想定して、ドアの幅や部屋の寸法を測りたい場面があります。メジャーを持参し、売主の許可を得てから測定しましょう。気になった点はその場でメモしておくと、あとで比較検討しやすくなります。
質問リストを用意しておく
後述する「売主にしたい10の質問」を事前に確認し、聞きたいことをリスト化しておきましょう。当日は流れの中で聞きそびれることもあるので、手元にメモがあると安心です。
お子様連れの内覧は事前に伝えておく
小さなお子様を連れて内覧する場合は、事前に担当者を通じて売主に伝えておくとスムーズです。室内のものを壊してしまったり、売主のペットとのトラブルが起きる可能性もあるため、目を離さないよう注意が必要です。可能であれば大人だけで内覧した方が、じっくり物件を確認できます。
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居住中の中古マンションを内覧するときのポイント

人が住んでいる状態でのお部屋を内覧するときは、空き家の状態のお部屋を見るのとは、全く違う作法があります。
なお、居住中かどうかにかかわらず内覧そのもので見るべき箇所は、中古マンション内覧のチェックリストにまとめています。心構えとして押さえておきたいのは、居住中の中古マンションを内覧するということは取引が始まっているということです。
作法として気をつけたいのは、挨拶は当然のこととして、収納を開けてもいいかの許諾や、写真を撮影してもいいかの確認など、何をするにしても売主から許可をもらうことです。
逆の立場になってみれば理解できますが、勝手に収納を開けられたり、写真を撮られたりして、気持ちがいい思いをする方は少ないでしょう。
居住中では、空き家とは違ってやはり売主が住んでいるということもあって、気はつかいます。ただ悪いことばかりではありません。なぜなら売主は情報の宝庫でもあるからです。
空き家でも、不動産業者がそれ相応の情報を持っていますが、実際に住んでいる方からしてみれば比べ物にならないほどの情報量があります。そこで、居住中の中古マンションを内覧するときに、ぜひ売主にしておきたい10の質問についてお伝えします。
居住中の中古マンションを内覧するときに売主にしたい10の質問
1、上下左右のお部屋に住んでいるのはどんな方ですか?
必ず聞いておきたい質問の一つです。トラブルがないかどうかはもちろん、お子様がいるご家庭の場合だと足音がするので、どんな方が下の部屋に住んでいるのか。
これまで音問題でクレームを言われたことがあるか。普段の音の聞こえ方はどうかなど、住んでいる方でないと分からない情報ばかりです。
2、マンションに気になる人はいますか?
個性的な人はいますかといった言い方もします。トラブルメーカーや、住んでいる方にとってストレスになるような人がいないかどうかの確認です。
基本、売主さんには、物件の心理的瑕疵や物理的瑕疵などの重要事項について知り得る範囲で正直に告知する義務があります。本当に知らないケースもありますが、知っていれば教えてくれます。
事前にマンションの口コミサイトなどを参照して、気になることを聞いてみるのもありだと思います。
3、マンション内で表沙汰になった揉め事はありませんか?
他の部屋の人同士のやり取りであれば知り得ないと思いますが、マンション内で表沙汰になった出来事がないか確認するようにしましょう。表立った事案や個性の強い住人がいれば、事前に売主業者から告知がある場合もあります。
4、小さなお子様はどれくらいいらっしゃいますか?
小さなお子様がいらっしゃる家庭は気になると思います。
また築20年を超えている中古マンションでは、小さなお子様がいるということは住人の入れ替わりが発生しているということなので、住人の高齢化問題や管理にとってはプラス材料になります。
お子様がいらっしゃらないご家庭でも、どんな方が多く住んでいるかくらいは聞いておいた方がいいと思います。
5、普段の買い物はどこでしていますか?
これも実際に住んでいる方ならではの視点からお話を聞くことができます。直線上ではAというスーパーが近くても、信号などの関係で実はBの方が近いということもあります。
6、夜の雰囲気はどうですか?
マンション内の様子はもちろん、周辺地域の夜の状況や、駅からの帰り道の雰囲気なども聞いてみると良いでしょう。
7、生活音はどれくらいしますか?
昼と夜での違いや、外から入ってくる音についても尋ねてみましょう。
8、管理組合の総会の出席率は?
マンションの管理を調査していると、総会の出席率と管理の良し悪しはある程度連動性があるような気がしています。あくまで個人的な見解ではあるものの、私はこの質問は必ずするようにしています。
ただ売主さんが出席していない場合もありますし、変に「管理組合に出たくないのかな?」と勘繰って、自分も出席していないことの言い訳めいた回答をしてくることもあります。
これだけで管理の良し悪しを判断するのは難しいですが、事前にマンションの管理調査を行っていれば、当日は調査内容の裏どりという感覚で質問をしていることが多いです。
マンションの管理調査をしっかり行ってもらえる担当者か、もしくは管理組合調査のサービスを活用するようにしましょう。
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9、総会の雰囲気はどんな感じですか?
こちらも管理組合の良し悪しを判断するための質問です。参加者が積極的に発言しているような総会の雰囲気だといいと思っております。
ただし総会に普段から出席していない売主さんの場合は、あまり聞いても意味がない内容になります。
10、この物件を買ったポイントと住んでからの感想
これはただ参考程度の質問ではありますが、いろんな方の考え方や、その物件に対する新しい発見があるかもしれない問いかけです。
もしかしたらあなたと同じことを考えていて、その結果どうだったかということまで聞けるかもしれません。
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売主ではなく不動産会社の担当者に聞くべきこと
売主に聞ける話には限りがあります。
売主も自分の物件を売りたい立場ですので、不利になることを自分から詳しく話すことは期待できません。
売主に聞きにくいことは、内覧に同行している不動産会社の担当者に聞いてください。
いつから売り出していて、価格を下げた履歴はあるか
売り出してから何ヶ月経っているのか、途中で値段を下げているのかは、担当者なら調べられます。
長く売れ残っている物件は、価格が相場と合っていないか、何か理由があるかのどちらかです。
売り出し時期と値下げの履歴が分かるだけで、交渉できる余地がどれくらいあるかの見当がつきます。
過去に申し込みが入って解除になったことはないか
一度申し込みが入ったのに契約に至らなかった物件は、住宅ローンの審査が通らなかったのか、調査の途中で何かが出てきたのかのどちらかであることが多いです。
理由まで教えてもらえないこともありますが、聞いておく価値はあります。
管理費と修繕積立金が上がる予定はないか
毎月の負担に直結する部分ですが、売主が知らないこともよくあります。
長期修繕計画で次の値上げがいつ予定されているのか、直近の総会で改定が議案に上がっていないかは、管理会社に確認すれば分かります。
私が実際に管理組合の資料を調べていると、購入後1〜2年で積立金が1.5倍になる予定だった、という物件は珍しくありません。
告知しなければならない事項はないか
過去に事件や事故があった場合、売主と不動産会社には買主に伝える義務があります。
物件の中だけでなく、同じ建物内で起きたことも対象になる場合があります。
言いにくいことだからこそ、こちらから明確に質問してください。
この担当者は自分のために動いてくれるのか
これは質問というより、内覧を通して見ていただきたいところです。
こちらが不利になる情報でも正直に伝えてくれるか、分からないことを分からないと言って調べてくれるか。
売主側の不動産会社が買主も担当している場合は、立場としてどうしても売主寄りになります。
内覧は物件を見る場であると同時に、担当者を見る場でもあります。
写真・動画の撮影と収納を開けるときの許可の取り方
居住中の内覧でいちばんトラブルになりやすいのが、撮影と収納です。
どちらも買う側からすると当然確認したいことですが、売主にとっては自宅とその中の私物を見られることになります。
写真と動画は必ず許可を取ってから撮る
黙って撮り始めるのはやめてください。
その場では何も言われなくても、後から不動産会社に苦情が入り、こちらの印象が悪くなります。
「間取りを家族と相談したいので、この部屋の写真を撮らせていただいてもよろしいでしょうか」と一言お願いすれば、断られることはほとんどありません。
撮った写真をSNSに上げたり、第三者に共有したりするのは避けてください。
写っていいものと避けるべきもの
許可をもらえた場合でも、家族写真、表札、郵便物、お子様の持ち物などが写り込まないように気をつけてください。
撮りたいのは部屋の広さや設備であって、売主の生活そのものではありません。
窓からの眺望、水回りの設備、コンセントの位置、天井までの高さといった、後から寸法を確認したい部分に絞ると効率的です。
収納・押し入れ・床下点検口を開けるとき
収納の中は必ず見てください。
広さの確認だけでなく、カビや水漏れの跡が出やすい場所だからです。
ただし中には私物が入っていますので、自分で勝手に開けず、「収納の広さを確認したいので、開けさせていただいてもよろしいですか」と声をかけてください。
売主が自分で開けてくれることも多く、そのほうがお互いに気持ちよく進みます。
メジャーを当てるときも一声かける
壁や床にメジャーを当てるときも、家具を動かす必要があるときも、必ず断ってからにしてください。
こうした一つひとつの気遣いが、その後の価格交渉や引き渡し日の相談で効いてきます。
居住中の中古マンション内覧でしてはいけない質問
他にも売却理由や引越し時期など聞くべき項目はありますが、これは不動産業者でも把握しているので割愛させていただきます。
一方で、してはいけない質問についても解説します。
価格交渉に関する質問
ついついしたくなる気持ちもありますが、価格交渉に関する質問は御法度です。基本価格交渉については、仲介業者が間に入って行います。ですので、聞きたくなる気持ちを抑えてこの質問はしないようにしましょう。
プライベートに踏み込むような質問
内覧の作法はあくまで、物件を売る・買うために必要な作業です。
売主さんの方から話をしてくる場合は構いませんが、物件に関係のないプライベートに踏み込むような質問はかえってマイナス印象となることもあるため、気をつけるようにしましょう。
居住中マンションの内覧でのマナー(手土産・スリッパ・心構え)
居住中の物件は、売主の方が実際に生活している場所にお邪魔して見せていただく形になります。空き家の内覧と違い、相手への配慮ができているかどうかで、売主の協力度や、その後の価格交渉・引き渡し条件の相談のしやすさまで変わってきます。ここでは、買い手として押さえておきたいマナーをまとめます。
手土産は必要?
必須ではありません。ただ、長時間お邪魔して細かく見せていただく場合や、複数回訪問する場合は、500〜1,000円程度の菓子折りなど、ちょっとした手土産があると印象が良くなります。気を遣わせない範囲のもので十分で、高価なものはかえって気を遣わせてしまうので避けましょう。
スリッパは持参した方がいい?
基本的には不動産会社が用意してくれることが多いですが、居住中の物件では用意がない場合もあります。携帯用スリッパを1足持っておくと、相手のお宅を素足で歩くような失礼を避けられて安心です。
「冷やかし」と思われないために
売主は生活の手を止めて対応してくれています。購入の意思が薄いまま何件も見て回るような態度は「冷やかし」と受け取られ、売主の心証を損ねます。事前に質問リストを用意し、限られた時間で要点を確認する姿勢を見せることが、結果的に良い条件を引き出すことにもつながります。
内覧のストレスを減らすには
居住中の内覧では、売主に気を遣って見たいところを十分に見られなかった、という声もよく聞きます。これを防ぐには、見たい場所や聞きたいことを事前に整理し、担当のエージェントに「ここは必ず確認したい」と伝えておくことです。間に立つエージェントがしっかりしていれば、気まずさを感じずに必要なチェックができます。
内覧に行く人数は事前に伝える
売主のお宅は、内覧のために家を空けたり、部屋を片づけたりして待っています。
大人数で押しかけると、それだけで負担になります。
ご両親や親族に一緒に見てもらいたい場合は、何人で伺うかを事前に不動産会社経由で伝えてください。
物件によっては人数の上限を決めていることもあります。
直前のキャンセルは避ける
居住中の内覧は、売主が予定を空けて準備をしています。
当日や前日のキャンセルは、売主の心証を大きく損ないます。
同じ物件に他の希望者がいる場合、条件がほぼ同じなら印象の良いほうが選ばれます。
やむを得ずキャンセルするときは、できるだけ早く連絡してください。
服装は特別なものでなくていい
内覧の服装について気にされる方がいますが、かしこまった格好をする必要はありません。
気をつけたいのは足元で、靴を脱ぐことになりますので、清潔な靴下を履いていってください。
脱ぎ履きしやすい靴だと、玄関で手間取らずに済みます。
床に座ったり収納をのぞき込んだりすることもありますので、動きやすい服装のほうが確認は進みます。
ホームインスペクション(住宅診断)は必要か?
中古マンションの購入を検討する際に、ぜひ知っておいていただきたいのがホームインスペクション(住宅診断)です。
ホームインスペクションとは、住宅の専門家が建物の状態を調査するサービスです。目に見えない劣化や不具合を事前に把握できるため、購入後に「こんなはずでは」という後悔を防ぐことができます。
居住中の物件でホームインスペクションを行う場合、売主の立ち会いと事前の許可が必要です。また、売主の在宅日に合わせて日程調整が必要になるため、早めに担当のエージェントに相談しておきましょう。
タイミングとしては、売買契約の前に行うことが最も効果的です。調査結果によって購入の判断や価格交渉の材料にすることもできます。
ただし、中古戸建は建物全体の管理状況が所有者によって違うため、実施は必須だと考えています。一方、マンションに関してはインスペクションが室内のみと範囲が狭く、検査できる項目も限定的です。
そのため私としては、購入者が希望すれば実施すればいいものの、必ずしも必須ではないというのが正直なところです。それよりも、マンション全体の修繕維持管理を行っていくためのお財布事情、つまり管理組合の財務状況を詳しく調べた方が、失敗しない買い物につながると考えています。
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マンションの修繕積立金の相場はいくらか?適正な相場の見極め方
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居住中の物件は、家具が置かれた状態で見られる範囲に限りがあります。見えない部分をどこまで調べてくれるかは担当者次第ですので、物件を決める前に、管理組合の資料まで確認してくれる担当者かどうかを見ておいてください。
→ ハウスクローバーで物件をきちんと調べてくれる担当者を探す
居住中マンションの引き渡しについて

ここからは、居住中の中古マンションの引渡しについて解説します。空き家との違いや、引渡しにあたっての交渉などのポイントを押さえておきましょう。
空き家の場合の平均的な引渡し日までの期間
空き家の中古マンションの引渡しまでの期間は、住宅ローンを利用するときは、売買契約後に金融機関の融資(住宅ローンの本審査)がありますので、購入申し込みから平均で1.5〜2ヶ月前後というところです。
現金一括で購入する場合は、銀行融資がないのでより早く引渡しを受けることができます。その物件に住宅ローンの残債があるかどうかによって変わってきますが、平均で2週間〜1ヶ月前後になります。
ここでは空き家の中古マンションの引渡しまでに行われる、手続きとそれぞれにかかる時間についてお伝えしていきます。
居住中マンションの平均的な引渡し期間
居住中のマンションでは、平均的な引渡し期間は、売主の転居先にもよりますが、短くて契約後、3ヶ月〜とされることが多いです。中には新築マンションや新築戸建への住み替えで、完成時期までに相当な期間があることもあります。
内覧申し込み時や内覧時に、この辺りの事情は確認できますので、担当者に事前に確認するようにしましょう。
居住中マンションの引渡し日の決め方
空き家のマンションの引渡し日は双方の準備が整ってからとなりますが、居住中のマンションは基本的に引渡し日は売主都合で決まります。理由として、そもそも売主が出ていかなければ引き渡すこともできないからです。
また売主も出て行こうにも、引っ越し先が決まっていなかったり、住み替え先の新築が出来上がっていなければ引っ越すことができないからです。ですので、居住中マンションの引渡し日は、基本的に売主の都合で決まります。
中には1年以上先のものもあるので、担当のエージェントに事前に引渡し可能日を物件問い合わせ時に、合わせて確認してもらうようにしておきましょう。
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中古マンションの購入の流れ 申し込み〜引渡しまで

マンション購入において、空き家の場合であっても、居住中であっても購入の流れ自体が変わるわけではありません。ここでは中古マンションの購入の流れを、申し込みから引渡しまで簡単に解説します。
購入申し込みから契約まで
中古マンションは一点物です。買いたい物件が出てきたらその物件を押さえなければなりません。この「物件を押さえる」という行為を不動産売買では「買付(かいつけ)」もしくは「商談」といいます。
買主は購入の意思表示のため、仲介業者を通して「買付証明書」を売主側に提出するのが通例です。この買付証明書を提出するタイミングで、価格だけでなく、引渡し時期についても商談することが一般的です。
買付から契約までは、契約書などの書類が準備できる時間と売主と買主の都合が合う最短の日付が設定されることがほとんどです。なぜなら契約をするまでは、あくまで物件を押さえてはいるものの法的な拘束力はなく、物件広告も止まりません。
特に価格交渉をした場合などは、広告が出ている以上、より高い金額で購入したいという方が出てくることもあるので、特に急いだほうがいいです。またこの間に住宅ローンの仮審査も済ませます。住宅ローンの仮審査にかかる時間は金融機関によって1〜5営業日と幅があります。
基本的に住宅ローンの仮審査が通っていないと話が進まないことが多いので、物件を探し出す時点で物件が決まっていなくても事前審査を行っておくことをお勧めしています。
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契約から住宅ローンの本審査
ここで言う本審査とは、買主が利用する金融機関の住宅ローン審査のことです。仮審査は売買契約前に済ませますが、正式な審査は売買契約後に行います。本審査には1〜2週間くらい時間がかかります。
住宅ローンを利用する売買では、契約書に「住宅ローン特約」が付きます。この特約は、万が一買主の責任でないところで審査に落ちてしまった場合に白紙撤回ができるという内容です。
そして住宅ローン特約には、期限が定められます。一般的には3週間から1ヶ月くらいのことが多いですが、引渡し時期に応じて長めに設定されることもあります。期日を過ぎる前までに審査が終わるように気を付けましょう。
審査に必要な書類は、申込書のほかに、中古マンションの詳しい書類、重要事項説明書や契約書、住民票など多岐にわたりますので、滞りのないように準備しましょう。
また中古マンションをリノベーションし、工事にかかる費用も住宅ローンで借りる方は、リフォーム会社との請負契約書のほか、建築確認申請の書類やリフォーム工事の設計図書類も必要です。
詳しくは不動産エージェントや申込金融機関に確認しましょう。ちなみにここまでの流れは空き家であっても、居住中であっても変わりません。
本審査承認から金銭消費貸借契約
住宅ローンの本審査が承認されると、次は銀行との金銭消費貸借契約(以下、金消契約)の手続きへ進みます。金消契約のときには、引渡し日が確定している必要がありますので、本審査が承認されたら売主と引渡し日について確定させます。
居住中の場合は、本審査承認から金消契約までの期間が開くことが多いです。売主の引越しの予定が決まり引渡し日が確定してから、金消契約を行います。また金消契約では、以下書類が必要になります。
- 実印
- 銀行印
- 運転免許証(パスポートなど)
- 収入印紙
- 新しい住所の住民票
- 新しい住所の印鑑証明書
新住所の住民票や印鑑証明書は引渡し時の「登記手続き」にも必要です。あらかじめ必要な部数を調べ、複数枚とっておきましょう。
金消契約から引渡し日まで
引渡し日は、通常銀行に出向いて手続きをします。そのため、引渡し日は銀行と法務局が開いている平日の昼間に原則限られます。なお引渡し日のことを、地域によっては「決済」ともいいます。
金消契約は金融機関によって、「〇営業日前までに行っておくこと」という決まりがありますので、決済・引渡し日に間に合うように手続きをしておくようにしましょう。
またリフォームやリノベーションを同時に行うときは、引渡しを受けた後から工事に入れるようになるので、その期間も合わせて考慮しておくようにしましょう。
ここまでが中古マンションの引渡し日までにかかる時間の目安と流れになります。
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居住中と空き家で引き渡しはどう違う?購入の申し込みから入居までの期間

空き家の場合と居住中の場合では、住宅ローンの本審査までは変わりませんが、本審査が終わったあとの期間が変わってきます。空き家と居住中の中古マンションとの違いは、冒頭でも触れましたが、
- 引渡し時期が売主の都合に左右されない(空き家の中古マンション)
- 引渡し時期が売主の都合に左右される(居住中の中古マンション)
という違いがあると言えます。また売主の都合にも色々なケースがあり、
- 引っ越し先が決まっていて、後は引っ越すだけ
- これから引っ越し先を探す(賃貸)
- これから引っ越し先を探す(購入)
- 新築マンションや注文住宅で完成日が決まっている
などのケースがあり、一般的には上から下にいくにつれて引渡しまでの時間は長くなります。ただ、平均的な引渡し日までの期間をみると、居住中の中古マンションでも購入申し込みからおおよそ3ヶ月前後です。
空き家の中古マンションでも住宅ローンの審査があることから、スムーズに進んだ場合でも1ヶ月半から2ヶ月弱はみなければなりません。それを考慮すれば、両者の違いはそれほどの大差はないとも言えます。
引き渡し日と入居日は同じではありません
ここを勘違いされている方がとても多いところです。
引き渡し日は、残代金を支払って所有権が自分に移り、鍵を受け取る日です。
入居日は、実際に荷物を運び入れて住み始める日です。
この2つは同じ日ではありません。
引き渡しの後にやることがある
鍵を受け取った後、多くの方が次のことをします。
- 玄関の鍵の交換(前の持ち主が合鍵を持っている可能性があるため)
- ハウスクリーニング
- リフォームや内装の工事
- エアコンやカーテンレールの取り付け
- 電気・ガス・水道の開栓手続き
- 引っ越し業者の手配
鍵交換とクリーニングだけなら数日で済みますが、リフォームを入れるなら工事の内容によって2週間から1ヶ月以上かかります。
申し込みから入居までの目安
空き家の物件で、リフォームをしない場合は、申し込みから入居まで2ヶ月前後を見ておけば足ります。
居住中の物件は、売主の退去が引き渡しの条件になりますので、申し込みから引き渡しまでで3ヶ月以上かかることが一般的です。
そこにリフォームの期間が加わると、申し込みから入居まで4ヶ月から5ヶ月ということもあります。
今の住まいの解約時期を先に決めない
賃貸にお住まいの方が最も気をつけたいのがここです。
引き渡し日が確定する前に解約を通知してしまうと、引き渡しが後ろにずれたときに住むところがなくなります。
居住中の物件は売主の都合で日程が動きやすいので、解約の通知は引き渡し日が契約で確定してからにしてください。
家賃と住宅ローンの二重払いを嫌って解約を急ぐ方がいますが、二重払いの1ヶ月分より、住む場所を失う損害のほうがはるかに大きくなります。
居住中の中古マンションを検討するときの注意点
居住中の中古マンションを購入するときに、よくトラブルになりやすいのが、引渡し日が想定していた時期とずれてしまうことです。
一般的に契約書には、住み替えが順調に進まなかった場合も考慮し、引渡し期日が長めに設定されることが多々あります。法的には契約書に書いてある期日までに引き渡されればいいことになりますが、購入する方にとってもある程度この日までに住みたいという希望があると思います。
売る側は「契約書の期日まで大丈夫」と考えることが多く、買う側は「これくらいまでには引っ越せるだろう」という考え方に差があるため、それを踏まえた上で一歩踏み込んで、実際に引き渡すことができる日付やスケジュールをよく話し合っておくことが重要です。
引き渡されるマンションの現況に注意
もう一つ注意したいのが、中古マンションの引渡し時の状況です。
購入を決めた段階で内覧をしたときには、売主の家具や荷物がある状態で室内を確認していますが、家具や荷物がなくなると、想定外の傷や汚れが見つかることがあります。
あくまで中古マンションの取引は現況取引となりますので、リフォームなど余裕を持った見積もりをしておきましょう。また契約後、売主には物件に対する善管注意義務が生じます。
これはすでに契約が終わっているので、引渡しまでに注意して綺麗な状態を保ちながら使用するということになりますが、たまに内覧時にはなかった傷があるということで揉めることがあります。
特にペットや小さなお子様がいる時は、事前に写真などを撮らせていただいておくと良いと思います。写真を撮影していないときは、不動産業者の担当者に依頼しましょう。
引き渡し時の室内の状態と、入居前にやっておくこと
中古マンションは現況有姿での引き渡しが基本です。
売主が入居前と同じ状態に戻す義務はありませんし、クリーニングをして引き渡す決まりもありません。
クリーニングは基本的に買主の負担
賃貸の退去とは違い、売買では売主にクリーニングの義務がありません。
きれいに掃除して引き渡してくださる売主もいらっしゃいますが、生活していた状態のまま引き渡されることもあります。
水回りの油汚れや水垢、エアコンの内部などは、入居前に業者に入ってもらったほうが結果的に快適です。
残置物は契約前に決めておく
エアコン、照明器具、カーテンレール、物置、食器棚などを置いていくのか、撤去するのかは、契約前に書面で決めます。
「置いていってもらえるなら助かる」と安易に受け取ると、故障したときの修理費は自分持ちになります。
古いエアコンなどは、もらうより撤去してもらったほうがよいこともあります。
入居前にやっておくとよいこと
- 玄関の鍵をシリンダーごと交換する
- ハウスクリーニングを入れる
- 床や壁の傷を写真で記録しておく
- 給湯器・エアコン・換気扇など設備の動作を確認する
- ウォシュレットや水栓など、劣化しているものを先に交換する
- 害虫対策の燻煙剤を使う
- 電気・ガス・水道の開栓を予約する
家具を入れてしまうと手が入りにくくなりますので、空の状態でやるべきことを先に済ませてください。
引き渡し前に、空き家になってからもう一度見せてもらう
居住中の物件で私が必ずお客様におすすめしているのが、売主が退去した後にもう一度中を見せてもらうことです。
家具や荷物がある状態では、床や壁の状態は半分も見えていません。
家具をどけたら傷や汚れが出てくることがある
ソファの後ろの壁紙が日焼けしている、ベッドの下のフローリングに傷がある、テレビボードの裏の壁にカビが出ている。
こうしたことは、荷物がなくなって初めて分かります。
居住中の内覧だけで判断してしまうと、引き渡しを受けてから「こんなはずでは」となりかねません。
リフォームの見積もりは退去後に取り直す
入居前にリフォームを予定している方は特に重要です。
居住中の状態で取った見積もりは、見えている範囲だけの金額です。
退去後に確認して、必要な範囲が変わったら見積もりを取り直してください。
私の経験では、居住中に立てた予算のまま進めて、後から数十万円上振れしたというご相談をよくいただきます。
いつ見せてもらうかを契約前に決めておく
退去後の内覧は、売主の協力があって初めてできることです。
契約してから「見せてください」とお願いすると、鍵の引き渡し前で調整がつかないこともあります。
契約の話をする段階で、退去後に一度確認させてもらえるかを担当者を通して確認しておいてください。
そのうえで、引き渡しの当日に立ち会って、設備が説明どおり動くかを一緒に確認するのが確実です。
「引渡し猶予に関する特約」を相談されることも
本来、不動産の引渡しは、引渡し日までに残置物を全て撤去して、引渡しをできる状態にしておくことが大前提となります。つまり残代金を支払って、物件の引渡しを受けるときには、部屋は空の状態にしておくということです。
しかし居住中マンションの場合、その物件を売った代金で、住み替え先の購入代金を支払うということもあります。先に購入先の代金を支払える状況である場合は問題になりませんが、先に購入先の支払いができず、売却費用で購入代金を賄う場合、この「引渡し猶予に関する特約」という相談が出てきます。
この特約の中身は、「残代金を支払って書類上の権利は買主に移転しますが、実際空き家にして鍵の引き渡しをするのを、例えば1週間遅らせて欲しい」というものです。
居住中のマンションで住み替えが関わる取引では、比較的よく出てくる相談になりますので、覚えておくと良いでしょう。中には、その間の日割り家賃を請求するなど、細かいやり取りも出ますが、それも含めて価格交渉をすることもあります。売主の状況や他の購入者の状況にもよりますので、担当のエージェントに一任して柔軟に交渉を進めていくようにしましょう。
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最終的には売主・買主、双方で相談

ここまで空き家の中古マンションと居住中との違いについて説明してきましたが、それぞれに共通することは、結局のところ売主・買主、双方の話し合い(相談)次第であることです。
商談のときにある程度の期限を決めておき、契約時にその期限内でいつ頃なら大丈夫そうなのか等、今後の流れについて関係者で話し合うことが多いです。お互いに都合があることなので、双方の都合を尊重し合いながら進めていくと良いでしょう。
居住中の物件は売れにくいと言われますが、買う側にとってはどうか
居住中の物件は売れにくい、と書かれた記事をご覧になった方も多いと思います。
売る側から見ると、生活感があって印象が伝わりにくい、内覧の日程が合わせにくいといった理由で、たしかに空き家より手間はかかります。
ただし買う側から見ると、話は逆になります。
競合が減る分、落ち着いて検討できる
居住中というだけで候補から外す方は一定数いらっしゃいます。
その分だけ検討している人が少なくなりますので、慌てて申し込む必要がなく、条件をきちんと詰める時間が取れます。
人気エリアで空き家の物件が即日で決まっていくような状況でも、居住中の物件は数週間残っていることがあります。
売れ残っている理由は必ず確かめる
一方で、売り出しから半年、1年と経っている物件は、居住中だからという理由だけとは限りません。
価格が相場と合っていない、管理費や修繕積立金が高い、建物の管理状態に問題があるなど、別の理由があることもあります。
居住中だから売れていないのだろうと決めつけず、売り出し期間と値下げの履歴、そして管理組合の状態を必ず確認してください。
値引きしやすいとは限らない
売れ残っているのだから安くなるだろう、と考えて大幅な指値を入れる方がいますが、居住中の売主は住み替え先の資金計画があるため、下限を決めているケースが多いです。
住むところが決まっている以上、売り急ぐ理由がない売主もいます。
金額だけで押すより、引き渡し日を売主の希望に合わせるといった条件面での歩み寄りのほうが、話がまとまりやすい場面をよく見ます。
居住中マンションの内覧当日チェックリスト
内覧の当日に、次の項目を確認してみてください。
持ち物と事前の準備
- メジャーと筆記用具を用意した
- 質問リストを紙に書き出した
- 間取り図を印刷して持った
- 清潔な靴下を履いた
- 訪問する人数を事前に伝えた
売主に確認すること
- 上下左右の住人について聞いた
- 夜の雰囲気と生活音について聞いた
- 管理組合の総会の出席率と雰囲気について聞いた
- この物件を買った理由と住んでみた感想を聞いた
- 売却する理由と引き渡し希望時期を聞いた
担当者に確認すること
- 売り出し開始時期と値下げの履歴を聞いた
- 過去の申し込みと解除の有無を聞いた
- 管理費と修繕積立金の改定予定を聞いた
- 告知事項の有無を聞いた
部屋の中で見ること
- 収納の中を許可を得て確認した
- 水回りのカビ・水漏れの跡を確認した
- 窓を開けて外の音と眺望を確認した
- コンセントの位置と数を確認した
- 家具や家電の置き場所をイメージした
- 写真の撮影許可を得てから撮った
契約前に決めておくこと
- 引き渡し日の目安を売主と共有した
- 退去後にもう一度内覧させてもらえるか確認した
- 残置物をどうするか書面で決めた
- 引渡し猶予の特約が必要かどうか確認した
- 今の住まいの解約通知は引き渡し日確定後にすると決めた
居住中の内覧は、売主に気を遣いながら短い時間で見るべきところを見なければならず、担当者の力量がそのまま結果に出ます。売主側に立たず、こちらのために売り出し期間や管理組合の状態まで調べてくれる担当者かどうかを、先に見極めておいてください。
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まとめ
この記事のポイントをまとめます。
- 中古マンションの購入は空き家と居住中の物件に分けられる
- 居住中のマンションの内覧は、空き家と違った注意点があるが、売主は情報の宝庫でもある
- 内覧前にチェックポイントの整理・メジャー持参・質問リストの用意をしておく
- 居住中ではホームインスペクション(住宅診断)も契約前の活用が効果的
- 引渡し時期は、空き家で1.5〜2ヶ月、居住中で3ヶ月〜が一般的
- 引渡し時期は売買契約書で取り決めた日付を守る必要がある。買主・売主双方が十分なコミュニケーションを取ることが望ましい
- 「引渡し猶予に関する特約」の相談を受けることもある
- 空き家と居住中の中古マンションには想像しているほどの差はない。居住中を除外するのは選択肢が狭まるためもったいない
事前に不動産エージェントといつまでに引っ越しをしたいかを共有することによって、あなたに代わってリサーチもしてくれますので、あとから後悔しないためにも、中古マンションを探すときには事前に不動産エージェントを見つけておくようにしましょう。
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よくある質問(FAQ)
Q. 居住中の中古マンション、内覧で何を聞けばいいですか?
上下左右の住人の様子、マンション内でのトラブルの有無、生活音の程度、管理組合の総会の雰囲気、普段の買い物先、夜の周辺環境など、実際に住んでいる方しか分からない情報を聞きましょう。売主には物件の心理的瑕疵や物理的瑕疵などの重要事項について、知り得る範囲で正直に告知する義務があります。ただし価格交渉やプライベートに踏み込む質問はNGです。
Q. 居住中マンションの引き渡しはどのくらいかかりますか?
売主の転居先の状況によりますが、一般的には契約後3ヶ月〜が目安です。引越し先が決まっていればもう少し早い場合もありますし、新築マンションへの住み替えで完成が先の場合は半年〜1年以上かかることもあります。事前に担当のエージェントを通じて確認しておきましょう。
Q. 居住中の物件を避けた方がいい場合はありますか?
引っ越しの期限が厳格に決まっている場合(例:お子様の入学に合わせて4月までに引っ越したい等)は、居住中の物件は引渡し時期のリスクがあるため慎重に検討した方が良いでしょう。ただし空き家でも1.5〜2ヶ月はかかるため、大きな差がないケースも多いです。
Q. 引渡し猶予の特約とは何ですか?
売主が物件の売却代金で住み替え先を購入する場合に、残代金の支払い後も数日〜1週間程度、売主が退去を猶予してもらう取り決めのことです。書類上の権利は買主に移転しますが、実際の鍵の引渡しが数日遅れます。居住中マンションの住み替え取引では比較的よくある相談です。日割り家賃の請求なども含めて、担当エージェントと相談しましょう。
Q. 内覧時にお子様を連れていっても大丈夫ですか?
基本的には大丈夫ですが、事前に担当者を通じて売主に伝えておくことをおすすめします。小さなお子様が室内のものを壊してしまったり、売主のペットとのトラブルが起きる可能性もあるため、目を離さないよう注意が必要です。可能であれば大人だけで内覧した方が、じっくり確認できます。
Q. 居住中の中古マンションは値引き交渉しやすいですか?
一概には言えませんが、居住中の物件は売主が住み替えなどで売却を急いでいるケースもあり、その場合は価格や引き渡し条件で調整の余地が出ることがあります。ただし、売主に直接「いくらまで下がりますか」と聞くのはマナー違反です。価格交渉は必ず担当のエージェントを通じて、売主の事情やこれまでの売り出し期間を踏まえて進めてもらいましょう。
Q. 引き渡し時に部屋はクリーニングされますか?
中古マンションの売買では、原則として「現況有姿(現状のまま)」での引き渡しが基本で、ハウスクリーニングは売主の義務ではありません。空室にしてから簡単な清掃をしてくれる売主もいますが、約束されたものではないため、入居前のクリーニング費用は買主側で見込んでおくのが安全です。気になる場合は、契約前にクリーニングの有無を確認しておきましょう。
Q. 居住中の物件を内覧するメリットはありますか?
実際の暮らしがそのまま見られること、家具や家電の置き場所がイメージできること、そして売主に直接質問できることの3つが大きなメリットです。上下左右の住人や夜の静かさ、管理組合が機能しているかどうかは、住んでいる方にしか分かりません。空き家では得られない情報が手に入ります。
Q. 内覧のときに写真や動画を撮ってもいいですか?
必ず許可を取ってから撮ってください。黙って撮り始めると後から苦情につながります。許可をもらえた場合も、家族写真や表札、郵便物などが写り込まないよう気をつけ、SNSへの投稿や第三者への共有は避けてください。
Q. 引き渡し日と入居日は同じですか?
違います。引き渡し日は残代金を支払って鍵を受け取る日で、入居日は実際に住み始める日です。鍵交換とハウスクリーニングだけでも数日、リフォームを入れると2週間から1ヶ月以上かかりますので、その分だけ入居は後ろになります。
Q. 今住んでいる賃貸はいつ解約すればいいですか?
引き渡し日が契約で確定してから通知してください。居住中の物件は売主の都合で日程が動きやすく、引き渡し前に解約すると住む場所がなくなるおそれがあります。家賃1ヶ月分の二重払いより、住む場所を失う損害のほうがはるかに大きくなります。
Q. 売主が退去した後にもう一度内覧できますか?
売主の協力が得られればできます。ただし契約後に急にお願いしても調整がつかないことがありますので、契約の話をする段階で担当者を通して確認しておいてください。家具をどけた後に傷や汚れが見つかることは珍しくありません。
Q. 居住中の物件は売れ残りということですか?
そうとは限りません。居住中というだけで候補から外す方が一定数いるため、良い物件でも残っていることがあります。ただし売り出しから半年、1年と経っている場合は、価格や管理状態に別の理由があることもありますので、売り出し期間と値下げの履歴は必ず確認してください。
Q. 内覧には何人まで行っていいですか?
物件によって上限を決めていることがありますので、事前に不動産会社を通して人数を伝えてください。売主は内覧のために予定を空けて部屋を片づけています。大人数で伺うとそれだけで負担になりますので、まずは夫婦などの少人数で見るのが基本です。








素晴らしい仕組み
30代男性