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低層マンションの魅力に迫る メリットとデメリット


日本で高層マンションが造られるようになったのは1970年代です。

その後、バブル経済突入・崩壊を経て1997年の建築基準法改正による規制緩和を機に、大都市圏を中心に地方都市でも高層マンションの建設が進みました。

一方で、高層マンションに負けないくらい根強い人気を誇っているのが低層マンションです。

高層マンションが増え続ける中でも需要がある、低層マンションの魅力やメリット・デメリットとは何でしょうか?

 

根強い人気のある低層マンション

低層 マンション

低層マンションは、読んで字のごとく階層が低いマンションのことを指します。

何階建てまでのマンションを低層マンションとするか明確な定義はありませんが、だいたい3~4階建て以下、場合によっては5階建て以下くらいの建物を指すことが一般的です。

低層マンションの歴史は古く、1923年の関東大震災後、鉄筋コンクリート造の近代的な集合住宅が供給されたのが始まりでした。

しかし低層マンションが根強い人気を集める理由は、単に高層マンションより早く供給されるようになったからだけではありません。

実は低層マンションには住環境の良さや災害に強いことなど多くのメリットがあり、そうした点が根強い人気を集めている理由なのです。

 

高層マンションにはない低層マンションのメリット

低層 マンション

ここからは、低層マンションの6つのメリットについてご紹介します。

緑豊かな環境

低層マンション周辺は、緑が豊かな環境であることがほとんどです。

その理由は、低層マンションが「第一種低層住居専用地域」や「第二種低層住居専用地域」と呼ばれるエリアに建っているからです。

日本では市街地を形成する際、街の雰囲気や環境を乱さないために土地を住居向け・商業向け・工業向けと分類し、その目的に応じた建物を建設するよう定める13種類の「用途地域」があります。

それぞれの用途地域には建物を建てる際のルールがいろいろ設けられていますが、このうち第一種低層住居専用地域・第二種低層住居専用地域は、高さが10mまたは12mまでの建物しか建てられない「絶対高さの制限」があります。

この制限がないと日当たりや風通しが悪い家ばかりが建ち、とても住みやすい街とはいえません。

しかし絶対高さの制限を設けることで、日当たりや風通しがいい家が増えて住みやすい環境が形成されます。

10mまたは12mといえば、ちょうどマンションの3~4階建てに相当する高さです。

他にも第一種低層住居専用地域・第二種低層住居専用地域は、住宅以外に建てられる建物の種別にも厳しい制限を設けているため、緑豊かで静かな住環境を形成しやすいのです。

災害リスクに強い

低層マンションは高層マンションと比べると、災害リスクに強いといわれます。

なぜなら高層マンションは、大きな地震が発生するとエレベーターが停止し、移動には階段を使うしかありません。

住んでいる階が高層階であるほど往復する階段の段数も増え、かなり辛くなります。

一方、低層マンションは最上階でも3~5階くらいなので、移動手段が階段のみでもさほど往復が辛くなりません。

また低層マンションが災害リスクに強いことを示す理由は、他にもあります。

マンションは柱と梁で建物を支えるラーメン構造と、壁で支える壁式構造の2種類に分かれますが、地震の揺れに強いのは壁式構造です。

壁式構造は柱と梁より建物を支える面積が広くなるので、大きな揺れが起きてもほとんどびくともしません。

1981年6月以前に建てられた旧耐震基準のマンションでも、壁式構造であれば今の新耐震基準を満たしていると診断されるケースも多く見られます。

そしてこの壁式構造が多く採用されているのが、低層マンションなのです。

また低層マンションは、丘の上や山など地盤が固い地域に建っていることが多いことも特徴です。

地盤の固さ・建物の構造・階層の低さが、低層マンション=災害リスクに強いといえる理由なのです。

良好なコミュニティが形成されやすい

低層マンションは高層マンションと比べると、戸数が少ない点が特徴です。

そのため住人同士はどんな人が住んでいるのか把握しやすく、ご近所付き合いが増えて良好なコミュニティが形成されやすいメリットが生まれます。

また日頃から良好なコミュニティが築けていると、災害が起きた時や家族に万が一のことが起きた時などに助け合いやすく安心です。

相場の変動を受けにくい

マンションの維持管理や将来の大規模修繕には、管理費や修繕積立金が欠かせません。

管理費や修繕積立金は各世帯で平等に負担するものですが、戸数が少ない低層マンションは1戸あたりの負担金が割高になりやすいのが一般的です。

ただしこれは、裏を返すと投資目的でマンションを購入する方が少なく、自らが住むことを目的に購入される方がほとんどともいえます。

マンションを購入する不動産投資家は、自分が買った部屋を第三者に貸して収入を得ることが目的ですが、管理費や修繕積立金が割高だとあまり利益が出ません。

そのため不動産投資家は、戸数が多く管理費や修繕積立金の負担が少ない高層マンションなどをターゲットにして利益を多く出そうとします。

そして不動産投資家が多いマンションは、投資マネーによって価格が上下しやすく、本来の相場が分かりにくくなるデメリットもあります。

その点、自らが住む目的(実需)で購入する方が多い低層マンションは価格が安定し、相場も大きく変動しません。

低層ならではの利便性

低層マンションが建つ第一種低層住居専用地域や第二種低層住居専用地域は、高さの他にも日影や建ぺい率の制限なども厳しく定められています。

建ぺい率が低い建物はその分敷地にゆとりができるため、平置きの駐車場が造られるケースもあります。

平置き駐車場は機械式と違って車の出し入れに時間がかからないため、車利用が多い方にとってはストレスを感じることが少なく利便性が高いといえるでしょう。

また第一種低層住居専用地域・第二種低層住居専用地域は、住宅以外だと小中学校や公園などの建設が認められているため、子育てファミリーが求める施設が近い利便性もあります。

関連記事「コンパクトマンションは買いか?知っておくべきメリット・デメリット

 

低層マンションのデメリット

低層 マンション

先ほどは低層マンションのメリットをご紹介しましたが、反対にデメリットは下記のような点があります。

共用施設があまり充実していない

低層マンションはオートロックや宅配ボックスなどの共用設備はあっても、ラウンジやフィットネスジム・パーティールームなど、高層マンションのような豪華な共用施設はほとんどありません。

住人専用ラウンジで夜景を眺めながらお酒を飲んだり、雨の日でも子どもを遊ばせられるキッズスペースを利用できたりするような暮らしに憧れる方には、低層マンションは向いていないでしょう。

古い物件ではエレベーターがない物件が多い

近年は3階建てや4階建てでもエレベーターが付いている低層マンションもありますが、以前は5階建て以上でないとエレベーターなしの物件がほとんどでした。

そのため築年数が古い低層マンションだとエレベーターがなく、引っ越し時の荷物運びや子ども連れでの階段の上り下りに苦労するでしょう。

駅からやや離れている物件が多い

緑豊かで静かな暮らしを送りやすい用途地域に建つ低層マンションですが、その分駅からの距離がやや遠くなってしまうことがほとんどです。

駅から距離がある物件は、家族の通勤通学に時間がかかるだけでなく、将来売却する際や賃貸に出す際はウィークポイントになりやすいことを覚えておきましょう。

眺望は高層マンションと比較して劣る

低層マンションの多くは絶対高さの制限がかけられるエリアに建つため、高層マンションと比べるとどうしても眺望は劣ります。

ただし絶対高さの制限がある分、将来も視界を遮るような高層マンションが建つ可能性が低いことや、自然の豊かさに恵まれることがメリットとなります。

眺望より静かで日当たりがいい住環境を求める方であれば、このデメリットはさほど気にならないかもしれません。

リフォーム・リノベーションの自由度が低い

地震の揺れに強いメリットを持つ壁式構造ですが、建物を支えている壁に穴を開けてしまうと耐震性が下がってしまいます。

そのためリフォーム・リノベーションをする際は、壁を取り払って間取りを変更することができません。

将来間取り変更のリフォームやリノベーションをご希望なら、柱と梁で支えるラーメン構造のマンションを選ぶといいでしょう。

近所付き合いが密になりやすい

戸数が少ない低層マンションは、良好なコミュニティが築きやすいことがメリットと述べましたが、場合によっては近所付き合いが密になりやすいリスクも潜んでいます。

同じマンションに住む方同士で仲良くすることはいいことですが、度が過ぎる近所付き合いはストレスになりかねません。

中古マンションの場合は既にコミュニティが形成されているので、あなたや家族がうまくお付き合いできそうな方が多いかどうか、購入前にしっかり確認しましょう。

 

デメリットもあるが魅力のある低層マンション

低層 マンション

低層マンションは、駅から距離があることや共用設備が多くないこと、リフォームやリノベーションの自由度が低いことなど、いくつかのデメリットがあります。

しかし緑が多く静かな環境で暮らせたり、災害リスクが低かったりと安心して住める魅力も多いです。

今後マンションを購入予定の方は、ぜひ不動産エージェントに相談のうえ、低層マンションの魅力をチェックして検討してみてください。

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