時間がない人向け:温泉付きマンションのメリットとデメリット
温泉付きマンションの気になるメリット・デメリット
【メリット】
- 毎日いつでも好きな時に温泉に入れる。心身のリフレッシュに最適
- 給湯の光熱費が節約になることも(浴槽のお湯を温泉で賄えるため)
【デメリット】
- メンテナンス費用が高い(配管や浴槽が温泉成分で傷みやすい)
- ランニングコストがかかる(温泉設備の維持費・温泉組合の月額料金・更新料)
- 温泉が枯れる可能性がある(永久的な供給は保証されていない)
【結論】
- 温泉付きマンションは魅力的だが、特殊な設備の維持管理に高額の費用がかかること、温泉自体が永遠に利用できない可能性があることを考慮すると、購入前にランニングコストと管理体制を十分に確認すべき。
日頃の疲れを癒し、体も心もリフレッシュできる温泉。そんな温泉が自宅にあって、毎日入れたらいいなと思ったことはありませんか?
リゾートホテルや温泉旅館でも営んでいない限り無理そうな話ですが、実はそんな夢を叶えてくれる「温泉付きマンション」なる物件が存在するのです。
この記事では、温泉付きマンションの特徴と、メリット・デメリットについてご紹介します。

宅地建物取引士、ファイナンシャルプランナー
ハウスクローバー株式会社の創業者兼CEO。また同時に、毎年全国から2〜300組ほどの住宅購入希望者の相談があり、実際の購入もサポートする現役の不動産エージェントでもある。業界歴は17年以上。多くの人から受ける相談内容と不動産業界の現状にギャップを感じ、住宅購入に必要なサービスと優良な不動産エージェントのネットワークを構築したプラットフォーム「HOUSECLOUVER」を企画運営している。自身が情報を発信しているYoutubeやブログは多くの住宅購入者にとって欠かせないバイブルとなっている。
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数は多くないものの、全国に点在する温泉付きマンション

温泉付きマンションは、一般的なマンションやタワーマンションと比べると特殊な設備が付いているため、物件数はそんなに多くありません。
しかしインターネットで検索してみると、意外と全国的に点在していることが分かります。物件のタイプも、元はリゾートホテルだった建物をマンションにしたような物件からタワーマンションタイプまで、実にさまざまです。
リゾート地にも温泉付きマンションはある

日本には全国各地に名湯があり、地域によっては温泉付きマンションもあります。たとえば群馬県なら草津温泉や水上温泉などが有名ですが、その地域に温泉付きマンションの物件情報が出ています。
また静岡県なら熱海温泉が有名で、やはり近隣に温泉付きマンションがあります。他にも栃木県の那須塩原エリア、神奈川県の箱根エリア、大分県の別府・由布院エリアなど、人気の温泉リゾートがある街では温泉付きマンションが販売されています。
将来は温泉リゾート地で暮らしたいと考える方は、どんな物件があるのかチェックしてみてはいかがでしょうか。
室内タイプと大浴場タイプがある

温泉付きマンションに付いている温泉は、室内タイプと大浴場タイプの2つに分かれます。
室内タイプは専有部分のバスルームに温泉が引かれていて、露天付きの温泉旅館の個室感覚で入れます。中にはバスルームの窓が大きく切り取られたマンションもあり、温泉に浸かりながら窓を開けて開放的なバスタイムを楽しむこともできます。人に会わず一人でゆっくり温泉を楽しみたい方には、室内タイプの温泉付きマンションが合うかもしれません。
一方で大浴場タイプはマンションの1階や地下に大浴場が造られていて、他の住人と共同で利用できる温泉です。温泉付きマンションの場合、だいたいはこの大浴場タイプを採用している物件が多いようです。複数名が同時に入れるくらい大きなお風呂が付いているので、室内タイプよりゆったりした空間で癒されるでしょう。
温泉権とは
温泉付きマンションを検討する際に知っておきたいのが「温泉権」です。
温泉権とは、温泉を引いて利用するための権利のことです。温泉付きマンションでは、この温泉権がマンション全体もしくは各住戸に付与されている形になります。
温泉権には更新期限がある場合があり、数年ごとに更新料の支払いが必要になることもあります。また温泉権は物件の売買時に譲渡できるかどうか、条件が異なるケースもあるため、購入前に必ず確認しておきましょう。
温泉権の費用は物件や地域によって大きく異なりますが、取得時の一時金と毎月の使用料がかかるのが一般的です。これらの費用はマンションの管理費や修繕積立金とは別に発生するため、トータルのランニングコストを把握しておくことが重要です。
温泉付きマンションのメリット

続いては、温泉付きマンションのメリットについてご紹介します。
気持ちよさ
温泉付きマンションの最大のメリットは、何といっても気持ちよさでしょう。温泉は体をあたためてくれるだけでなく、血行を良くして体内に溜まった老廃物の排泄を促したり、水圧で体に適度な負荷を与えたり浮力で筋肉が緩んでリラックスしたりと、物理的にも体に良いことが立証されています。
また温泉には、自律神経や冷え症・皮膚トラブルなどに効く成分が含まれていることが多いですが、それらが皮膚から体内に吸収されることで体の調子が回復する化学的効果もあります。
他にも温泉は、高い水温で体の芯からあたためてくれるため、普通のお風呂よりあまり湯冷めしません。そして何より、体にいい成分が溶け込んだあたたかい温泉に浸かることで心身ともにリラックスできるため、ストレス解消に最適です。
物理的・化学的・精神的にもいいことづくしの温泉付きマンションなら、その気持ち良さを毎日味わえます。
給湯の電気代が節約になることも
オール電化タイプのマンションのお風呂は、電気でお湯を沸かさないとあたたかい湯に浸かれません。また一度冷めたお湯を再びあたため直す時も電気が必要で、つい電気代が高くなってしまい頭を悩ませているご家庭も多いでしょう。
オール電化の場合、湯沸かしには電気温水器を使用します。電気温水器は電気代が安い夜間のうちにお湯を沸かして溜めておき、それを日中に使うのが一般的です。しかし、電気代が安くなる前の時間帯に溜めていた分を使い切ってしまうと、再びお湯を沸かさなければいけません。
そして家庭の中で最もお湯を使うのはお風呂で、家族の人数が多いほどお湯の使用量も増えます。日中の湯沸かしの量が増えるほど消費する電力も増えるため、結果として電気代も高くなってしまうのです。
しかし温泉付きマンションなら、給湯はシャワーのみに使って浴槽には蛇口から直接温泉を流して溜めるため、給湯用の電気代はシャワー分のみです。いつでもあたたかいお湯に浸かれて、さらに給湯用の電気代まで節約しやすい温泉付きマンションは、電気代に悩む家庭に嬉しい物件かもしれません。
温泉付きマンションのデメリット

心身の健康に良く、意外にも給湯の電気代を節約しやすいメリットがある温泉付きマンションですが、一方でこんなデメリットもあります。
メンテナンス費用がかかる
温泉は普通のお湯と違うため、水の中にさまざまな成分が溶けています。そのため配水管や浴槽などの設備が傷みやすく、メンテナンス費用がかかりやすい点がデメリットです。
一般的に浴槽はだいたい15~20年くらいが寿命といわれますが、温泉を利用する場合はそれより寿命が短くなって故障するケースもあるようです。しかも浴槽には檜・ステンレス・ホーローなどいろいろな種類の材質がありますが、温泉の泉質によっては材質が合わず、交換費用が高くつく可能性も否めません。
また温泉を地下から汲み上げて引いている場合、汲み上げ用のポンプが故障してしまうと修理代が高額になるので要注意です。浴槽やポンプなどの設備が故障すると、直るまでは自宅でお風呂に入れないため、近くの銭湯やスパの利用代がかかることも忘れないでください。
ランニングコストがかかる
温泉付きマンションは、メンテナンス費用だけでなくランニングコストがかかりやすい点もデメリットです。一般的なマンションにはない温泉を引いている分、専用設備を維持するための費用はどうしても高くなり、その負担を重く感じる方もいます。
また地域によっては、家に温泉を引きたい方で組織する組合へ加入し、設備の維持費や故障した時に備えるメンテナンス費用を積み立てるための月額料金を支払うケースもあります。故障することが多いと、その分月額料金も値上げされてしまうでしょう。
そして月額以外にも、数年に一度の頻度で更新料の支払いが必要なこともあるようです。ランニングコストは、温泉付きマンションを所有する限りずっと支払わなければならないものなので、年間でどのくらいかかるのか・費用対効果は見込めるのかしっかり検討した方がいいでしょう。
温泉が枯れることも
温泉付きマンションの購入を検討中の方が意外と気づきにくいデメリットが、「温泉が枯れることもある」ということではないでしょうか。温泉は自然が生み出すものである以上、永遠に湧出せずいつか枯渇してしまう可能性があります。
せっかくいつでも温泉に入れる暮らしを夢見てマンションを購入したのに、目当ての温泉が枯れてしまえば意味がありません。また枯渇とまではいかなくても、温泉の汲み上げすぎによって湧出量が減る可能性もあります。
他にも、泉質の変化や温度の低下などのトラブルが発生するケースもあり、温泉付きといっても永久的に安定した供給が保証されているわけではないことを覚えておきましょう。
温泉付きマンションを購入する前のチェックポイント
温泉付きマンションの購入を検討する際は、一般的なマンションのチェックポイントに加えて、以下の点を確認しておきましょう。
温泉権の内容と費用を確認する
温泉権の取得費用、毎月の使用料、更新期限と更新料、売買時の譲渡条件を事前に確認してください。これらは物件や地域によって大きく異なるため、想定外の費用が発生しないよう注意が必要です。
管理組合の温泉設備への取り組みを確認する
管理組合が温泉設備のメンテナンスに積極的かどうかは、将来のコストに大きく影響します。修繕履歴や長期修繕計画に温泉関連の設備が含まれているかを確認しましょう。メンテナンスが行き届いていないと、突発的な高額修繕が発生するリスクが高まります。
トータルのランニングコストを把握する
管理費・修繕積立金に加えて、温泉使用料・温泉組合の費用・更新料など、温泉付きマンション特有のコストを全て合算して、毎月・年間でいくらかかるのかを把握しておきましょう。光熱費の節約分を差し引いても、一般的なマンションよりランニングコストは高くなるケースが多いです。
中古で探す方が選択肢が多い
温泉付きマンションは新築での供給が限られているため、中古物件の方が選択肢は多くなります。ポータルサイトで「温泉」をキーワードに検索するか、温泉地に強い不動産会社に相談すると効率的に物件を探せます。
いきなり購入が不安なら、賃貸でお試しする方法も
温泉付きマンションに興味はあるけれど、いきなり購入するのは不安という方には、まず賃貸で温泉付き生活を体験してみるという方法もあります。
温泉地にはウィークリーマンションや短期賃貸で温泉付きの物件を提供しているところがあります。また最近では、月額定額で全国の拠点に住めるサブスク型の住居サービスの中にも、温泉付きの施設が含まれているものがあります。
実際に温泉付きの生活を体験してみることで、毎日温泉に入る生活が自分に合っているかどうか、ランニングコストに見合う満足感が得られるかどうかを判断しやすくなります。
数千万円の買い物で後悔しないためにも、まずはお試しで体験してみることを検討してみてはいかがでしょうか。
憧れはあるが、自宅でなくてもいいかも?

毎日クタクタの体を癒すために入るお風呂の時間はとても大切で、家を買う時はお風呂にこだわりたいという方もいるでしょう。
遠出をしなくても自宅でいつでも好きな時に温泉に入れる生活は、そんな方にとって夢のような生活で憧れる気持ちも分かります。
有名な温泉地の入浴剤を入れたお風呂と本物の温泉を使ったお風呂では、心身への影響がかなり違って至福のひと時を味わえるでしょう。
しかし、特殊な設備を必要で維持管理に高額の費用がかかることや温泉自体が永遠に利用できない可能性もあることを考慮すると、やはり温泉付きの暮らしは見直した方が無難かもしれません。
温泉付きのマンションの購入を検討中の方は、不動産エージェントにも相談しながらメリット・デメリットをよく考えてみることをおすすめします。
詳細はこちら全国の担当者が探せる、住宅購入に失敗しない仕組み|ハウスクローバー
まとめ
この記事のまとめ
- 温泉付きマンションには室内タイプと大浴場タイプがある
- メリットは毎日温泉に入れる気持ちよさと、給湯の光熱費節約
- デメリットはメンテナンス費用・ランニングコストの高さと温泉枯渇リスク
- 温泉権の内容(取得費用・更新料・譲渡条件)は購入前に必ず確認する
- 管理組合の温泉設備へのメンテナンス姿勢もチェックすべき
- トータルのランニングコスト(管理費+修繕積立金+温泉関連費用)を把握してから判断する
- 中古物件の方が選択肢が多い
- いきなり購入が不安なら、ウィークリーマンションやサブスクで賃貸お試しする方法もある
- 憧れは強いが、維持費と枯渇リスクを考慮すると慎重な判断が必要
よくある質問(FAQ)
Q. 温泉付きマンションのランニングコストはいくらくらいですか?
物件や地域によって大きく異なりますが、一般的なマンションの管理費・修繕積立金に加えて、温泉使用料(月額数千円〜数万円)、温泉組合の費用、数年ごとの更新料などがかかります。トータルで一般的なマンションよりも月額1〜3万円程度高くなるケースが多いです。購入前に全てのランニングコストを合算して確認しましょう。
Q. 温泉権とは何ですか?
温泉を引いて利用するための権利のことです。温泉付きマンションでは、この権利がマンション全体または各住戸に付与されています。温泉権には更新期限がある場合があり、数年ごとに更新料の支払いが必要になることもあります。物件の売買時に譲渡できるかどうかの条件も異なるため、購入前に必ず確認してください。
Q. 温泉が枯れたらどうなりますか?
温泉が枯渇した場合、温泉付きマンションの最大のメリットが失われます。温泉設備はそのまま残るため維持費だけがかかり続ける可能性もあります。また資産価値にも影響が出る可能性があります。温泉の湧出量や過去のトラブル履歴を事前に確認しておくことが重要です。
Q. 温泉付きマンションの資産価値はどうですか?
温泉付きという希少性はプラス要因ですが、維持費の高さや温泉枯渇のリスクはマイナス要因になります。リゾート地の温泉付きマンションは、需要が限定的で売却に時間がかかることもあります。資産価値を重視するなら、立地や管理状態を含めた総合的な判断が必要です。
Q. 温泉付きマンションを探すにはどうすればいいですか?
新築での供給は限られているため、中古物件を中心に探すのがおすすめです。SUUMOやHOME'Sなどのポータルサイトで「温泉」をキーワードに検索するか、温泉地に強い不動産会社に問い合わせると効率的です。また購入前に温泉権の内容やランニングコストを確認するために、信頼できる不動産エージェントに相談することをおすすめします。








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