この記事で分かること
この記事を読むことでわかること
- 全国のマンション建て替え実績はわずか0.29%という現実
- 建て替え決議が成立するための「5分の4以上」という高いハードル
- マンション寿命を左右する3つの耐用年数(物理的・経済的・法定)の違い
- 築40年超マンションが今後10年で約2倍に増える社会背景
- 建て替え狙いの中古マンションを買う3つのメリット
- 建て替え狙いで発生する負担金の目安(平均約1,100万円)
- 建て替えが実現しやすい物件の特徴(容積率・管理組合・空き家率)
- 購入前に確認すべき9項目のチェックリスト
この記事を読むことで、建て替え前の中古マンション購入に関するメリット・デメリット、費用の目安、判断すべきポイントまで全て分かります。
「建て替え前の中古マンションを検討しても良いのか?」
「建て替えで負担する金銭はどのくらい?」
建て替え前の中古マンションには、取得価格が抑えられるメリットがある一方で、建て替え金の負担が生じるなど、デメリットや不安に思うことが多くあります。実際、中古マンションの建て替えは、住民の同意が得られずになかなか建て替え工事が実行できないケースが多いようです。
では、建て替え前の中古マンション狙いは有りなのか?また、メリットやデメリットはどのようなことになるのでしょうか?
本記事では、中古マンションの建て替えにおける現状やそもそものマンションの寿命について、建て替えの流れや建て替え前のマンションを取得するときの注意点等について解説します。
この記事をお読みいただくことで、建て替え前のマンション購入に関するメリットやデメリットを理解できたうえで、このような物件の検討を問題なく進められるようになります。

宅地建物取引士、ファイナンシャルプランナー
ハウスクローバー株式会社の創業者兼CEO。また同時に、毎年全国から2〜300組ほどの住宅購入希望者の相談があり、実際の購入もサポートする現役の不動産エージェントでもある。業界歴は17年以上。多くの人から受ける相談内容と不動産業界の現状にギャップを感じ、住宅購入に必要なサービスと優良な不動産エージェントのネットワークを構築したプラットフォーム「HOUSECLOUVER」を企画運営している。自身が情報を発信しているYoutubeやブログは多くの住宅購入者にとって欠かせないバイブルとなっている。
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中古マンションの建て替えにおける現状

国土交通省が発表した「マンションを取り巻く現状と課題」によると、2021年末時点で全国のマンションストック数は約685.9万戸であるなかで、2022年4月時点で実際にマンションの建替えが行われた実績は累計で270件、約22,200戸(全体の約0.32%)に留まっています。
建て替えが進まない主な原因は、以下のとおりです。
- 建て替え決議4/5の合意形成が難しいから
- 住民の高齢化による資金確保が困難なケースが多いから
まずは、建て替え自体に反対する住民が多く、建て替え決議に必要な4/5以上の合意形成が難しいという事情があります。マンションの建て替えは、築40年〜50年程度経過すると検討されはじめます。しかし、築年数が経過したマンションでは高齢の住民が大部分を占めるため、体力的に引っ越しが困難な人やそもそも終の棲家と考え動きたくないと考える人が多くいます。
また、築年数が経過したマンションでは、空き家率の増加も合意形成を難しくする要因の一つです。例えば住民の死亡により相続となっても、相続人が居住しないケースや相続登記を行わずに所有者不明となることで、決議を取ることに時間がかかることがあります。
さらに、高齢者ほど建て替えに掛かる多額の資金確保が困難なことも多いようです。なぜなら、高齢住民の多くが年金生活をしているためです。
他にも、既存不適格物件となり同規模の建て替えが難しいケースや、建て替えには専門的な知識や複雑な部分が多く、住民に資金以外の負担が重くのしかかります。
このように、現状マンションの建て替えは多方面でハードルが高く、建て替え自体が極めて進みづらい状況となっています。
築40年超のマンションは今後10年で約2倍に増える
一方で、築40年を超えるマンションの数は、今後急速に増加していく見込みです。国土交通省の推計によると、築40年超の分譲マンションは以下のペースで増えると予測されています。
- 2013年時点:約32万戸
- 2023年時点:約129万戸
- 2033年時点:約264万戸(見込み)
つまり、築40年超のマンションは、2023年からの10年間でさらに約2倍に増える計算になります。建て替えが進まない現状と、築古マンションの増加ペースとの間に大きなギャップが生じており、今後は建て替え以外の方法(大規模修繕・敷地売却・区分売買)で対応するマンションが相対的に増えていくと考えられます。
不動産業界歴17年の私(宮田)の視点で申し上げれば、建て替えを確実視した購入判断はリスクが高く、「建て替えが実現しなくても住み続けて価値がある物件」を選ぶことが基本方針になります。
マンションは建てられた時期によって寿命が変わる

マンションは、建てられた時期によって寿命が変わります。その理由は、マンションの建築技術は年々向上しており、基本的に築年数が新しいマンションほど、耐震性や耐久性に優れた構造や材料を使用しているからです。
例えば、1981年(昭和56年)6月1日以降の建物は、震度6強~7を想定した新耐震基準で設計されていますが、1981年6月以前の旧耐震基準のマンションでは震度5強程度の揺れを想定して設計されています。これにより、建てられた年代で耐震性に対する基準が異なっていることがわかります。
耐震基準はマンションの寿命に関わるコンクリートの厚みに影響しています。旧耐震基準と新耐震基準のマンションでは、そもそも想定される寿命は変わります。
このようにマンションは築年数が新しいほど、耐震性や建築技術の向上、給排水管など設備機器の更新性の向上が進んでおり、今後マンション寿命はさらに伸びると予想できます。
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マンション寿命の決定要因①:物理的耐用年数
マンション寿命の決定要因の一つに、物理的耐用年数があります。物理的耐用年数とは、建物を構成する建築資材や構造躯体などが物理的に壊れてしまう年数のことを言います。
例えば、鉄筋コンクリート造りのマンションの場合、鉄筋コンクリート自体は100年程度持つと言われており、物理的耐用年数に該当します。
マンション寿命の決定要因②:経済的耐用年数
マンションの寿命を決めるもう一つの決定要因に、経済的耐用年数があります。経済的耐用年数とは、「マンション」としての価値を失うまでの年数のことです。
つまり、コンクリート自体の耐用年数に問題がなくても、耐震基準やマンション全体の設備、バリアフリー性など、社会的なニーズに合っているかで耐用年数が決まります。このような、マンションとしての価値がなくなることが経済的耐用年数です。
法定耐用年数はマンション寿命には関係がない
法定耐用年数は、マンション寿命には関係ありません。なぜなら、法定耐用年数は固定資産を減価償却するときに用いる、単なる指標に過ぎないからです。
減価償却とは、資産ごとの耐用年数に応じて取得価額を分割し、複数年に渡り損失計上していく会計上の処理方法になります。例えば、鉄筋コンクリート造りの建物(マンション)の法定耐用年数は47年ですが、あくまで減価償却できる期間が最大47年間であるということです。
よって、マンションの寿命は、必ずしも47年ではありません。
中古マンションの建て替えが検討されるのは築何年から?
中古マンションの建て替えが検討されるのは、築40年を超えた時期からになります。その理由は、「マンション建て替え円滑化法による建て替え事例」の一覧を見ると、マンションの建て替え組合が設立された時期は、概ね築40年を超えたマンションとなっているからです。
築40年超となれば、部屋の内装や設備機器の劣化以外にも、外壁のひび割れや塗装の劣化、共用廊下のシートの剥がれや配管の水漏れなど、あらゆる箇所で故障や不具合が生じます。また、ひとつずつ全て修理すると時間と手間、多額の費用がかかりやすくなるでしょう。
よって、築40年超を迎えたマンションでは、建て替えの検討に入るケースが多くなります。ただし先述もしまたが、現在の築40年超えのマンションは旧耐震基準であり、そもそもの想定寿命が短いこともあり、新耐震基準のマンションでは建て替えの検討が遅くなることも考えられます。
中古マンションにおける、建て替え以外の選択肢

建物の老朽化が進んだマンションには、建て替え以外にどのような選択肢があるのでしょうか?以下にご紹介していきましょう。
大規模修繕(一棟リノベーション)
大規模修繕(1棟リノベーション)する方法があります。大規模修繕とは、経年劣化した建物の躯体や外壁、配管や共用部分の改修を行うことです。
この方法のメリットは、居住しながら工事ができることや建て替えより費用負担が少ないことになります。建物の耐震性や強度などの部分で問題がなければ、大規模修繕は効果的な方法です。
敷地売却
敷地売却をする方法もあります。敷地売却とは、建物を取り壊し更地の土地を第三者に売却することです。
敷地売却では、区分所有者全員の同意が必要であり、第三者に売却して得た金銭は仲介手数料など売却でかかった経費を差し引き、その後持ち分割合に応じて区分所有者で分配します。つまり敷地売却とは、建て替えによりマンションを継続するのではなく、区分所有者全員で土地を手放します。
空き家が多く今後も居住者の増加が見込めなければ、選択肢の一つとして考慮して良い方法です。
中古マンションの建て替えの流れ

本章では、中古マンションの建て替えの流れについて解説していきます。
ステップ①:検討段階
検討段階では、老朽化が進んだマンションの今後の在り方などについて議論します。建て替え以外にも、大規模修繕や敷地売却等も検討されるケースがあります。
それぞれの方法によるメリットやデメリット、費用面や工事期間などがシミュレーションされ、どの方法が最善策であるのかなどを検討していきます。
ステップ②:計画段階
計画段階では、マンション再生に関する具体的な方法を決めるために、住民の決議を取っていきます。再生方法が建て替えになれば、建て替え推進決議を実施していくなど、建て替えに向けた計画を立てます。
また、事業協力者の選定も同時に行なっていきます。
ステップ③:実施段階
実施段階では、建て替えに向けての建物計画、工事スケジュール、建て替え費用と負担金額などの案を住民に提示していき、議論を深めていきます。最終的に5分の4以上の合意形成が取れるように、意見をまとめます。
ステップ④:工事施工
工事施工では、全住民がマンションからの退去を行い、解体工事等に着手できる状態を整えていきます。工事の手法や進捗については、事情協力者とゼネコンの責任者に常に確認を取りながら進めていきましょう。
マンションの規模感にもよりますが、解体から建物完成、入居までは年単位の時間が掛かります。仮住まい先は、今までの生活リズムを確保するために、なるべく近所に構えましょう。そのためには、早めに物件探しに着手しておきます。
より詳しい建て替えの解説については以下の記事もご参照ください。
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中古マンションの建て替え狙いは、どのステージかを見極めること
中古マンションの建て替え狙いをするときには、実際の建て替え決議がどの程度まで進んでいるかを確認します。
例えば、建て替え議論の真っ最中であれば、建て替えが直ぐに実施されることはなく、年単位の時間がかかると思われます。また、話し合いがまとまらずに計画自体が頓挫するおそれもあるでしょう。
一方で、建て替えの決議がまとまり、工事に向けての準備段階であれば、建て替えが実施される可能性が極めて高くなります。
よって、建て替えの議論がどこまで進んでいるかについて、売買契約前に不動産エージェント(仲介業者の担当者)を通じて確認しておきましょう。
建て替えが上手く行きやすい中古マンションの特徴
建て替えが上手くいきやすい中古マンションの特徴は、以下のとおりです。
- 建ぺい率や容積率が余っているマンション
- 建物維持管理の意識が高い住民が多いマンション
- 空き家が少ないマンション
建て替えが上手くいくには、住民同士の協力は不可欠です。よって、住民の建て替えに対する意識や日頃の建物維持管理に対する意識が高いことで、円滑に進みやすくなります。
他にも、空き家が少ないマンションは、住民の合意形成がしやすいので建て替えが上手くいく可能性が高まります。
また、建て替えで最も高いハードルとなるのがお金の問題です。しかし、建蔽率や容積率に余裕があるマンションは、戸数を増やすことで、新しく作った部屋を販売することで、建て替え費用の一部を捻出できるケースがあります。
よって、このようなマンションは建て替えが進めやすく、更に立地が良いほど費用捻出はしやすい状況になるでしょう。
建て替え前の中古マンションを狙う3つのメリット
建て替え前の中古マンションには、一般的な中古マンションにはない独自のメリットがあります。購入判断の材料として、3つのメリットを整理しておきます。
メリット①:建て替え後に資産価値が大幅に上がる可能性
建て替えが実現すれば、古いマンションが新築同等の物件に生まれ変わります。周辺の新築価格と同水準の資産価値まで上昇する可能性があり、購入価格を大きく上回る評価益が得られるケースもあります。
特に、容積率に余裕があるマンションでは、戸数増加による新築戸の売却で建て替え費用の一部をまかなえるため、負担金を抑えつつ新築として価値が上がる理想的な展開が期待できます。
メリット②:長期間にわたって住み続けられる
新築マンションに生まれ変わることで、耐震性・断熱性・設備機器が一新され、今後数十年にわたって安心して住み続けられます。大規模修繕では手が届かない躯体レベルの刷新が可能なため、老朽化の不安からも解放されます。
メリット③:大規模修繕では解決できない問題を根本改善できる
給排水管の全面更新、バリアフリー対応、共用部の構造変更など、大規模修繕では対応しきれない問題を根本から解決できます。特に旧耐震基準のマンションでは、新耐震基準への適合は住民の安心に直結する大きなメリットです。
ただし、これらのメリットは「建て替えが実現した場合」の話です。実現可能性を見極める目が必要であり、次に説明する注意点・デメリットと合わせて冷静に判断しましょう。
建て替え狙いの注意点

本章では、建て替え前の中古マンションを狙うときに注意したい点について解説します。
建て替え費用(負担金)が発生する
中古マンションの建て替えが決まれば、建て替え費用が発生します。一般的には、マンションの持分割合に応じて建て替え費用を負担していきます。
例えば、総戸数20世帯のマンションで、仮に全体の1/20の持分を持っている場合、建て替え費用が10億円であれば、5,000万円を建て替え時に負担します。また近年では、建て替えで戸数を増やせたマンションでも、工事費用等によって1500〜2000万円を戸別に負担した事例もあります。
このように、建て替えが決まれば多額の費用負担が生じてしまいます。
補足:全国平均では1戸あたり約1,100万円が目安
国土交通省の集計データ(2012〜2016年に建て替え事業を実施したマンションが対象)では、建て替え時に区分所有者1戸あたりが負担した金額の平均は約1,105万円とされています。
近年の建て替え事例では、工事費の上昇や仕様向上の影響で、1戸あたり1,500〜2,000万円という負担金も珍しくありません。さらに近年の建築費の上昇もあり、建て替えの負担金についても高騰することが考えられます。
つまり、建て替え狙いで中古マンションを購入する場合、購入代金とは別に1,500〜3,000万円程度の追加資金を用意できる資金計画が現実的な目安となります。
建築中の仮住まいが発生する
中古マンションの建て替えが決まれば、建築中の仮住まいが発生します。なぜなら、既存のマンションを取り壊し、新たな建物を建設する必要があるからです。
例えば、仮住まい先への引っ越しから建物の解体、新たな建物を建築して入居するまでには、年単位の期間が掛かります。よって、仮住まい期間中には多額の賃料負担も発生します。
補足:建て替えにかかる期間の目安と工事中の税金
建て替えの全体期間は、検討開始から新築への入居までで通常3〜5年以上かかると想定しておきましょう。内訳の目安は以下のとおりです。
- 検討・計画・決議:1〜2年
- 解体・新築工事:1〜2年
- 入居開始までの準備:数ヶ月
このうち、仮住まいが必要となる期間は2〜3年程度が一般的です。仮住まいの家賃と引越し費用で、区分所有者1戸あたり100万円以上かかることも珍しくありません。
さらに見落とされがちな点として、工事中も元のマンション(敷地)の固定資産税・都市計画税の支払いは継続します。住んでいないのに税金を払い続ける期間が発生することを、資金計画に必ず織り込んでおきましょう。
希望の部屋が割り当てられないことも
建て替え後に、希望の部屋が割り当てられないこともあります。なぜなら住戸選定の段階で、人気の間取りに入居希望が集中してしまうケースがあるからです。
建て替え後の新しいマンションへの入居は、全住民に対して公平な方法で行われますが、希望が重なった住戸は、原則抽選で入居者を決めていきます。
このように、建て替え後の入居では希望通りの部屋に入居ができないリスクがあり、現居よりロケーション等が劣るケースも十分に考えられます。
計画の長期化や頓挫することも
マンションの建て替えは、計画が長期化することや計画自体が頓挫するおそれがあります。前章で紹介したとおりにマンションの建て替えは、区分所有者の合意が取りづらいことや住民の高齢化による資金確保が難しいからです。
これにより、建て替え自体の話し合いが進まずに長期化することがあります。また、資金確保ができずに頓挫するケースも珍しくないでしょう。
つまり、マンションの建て替え自体のハードルが高いことで建て替え自体が進まずに、築年数の古いマンションを所有し続けるリスクだけが残ることも十分に考えられます。
中古マンションで建て替え狙いをする際の注意点
本章では、建て替え前の中古マンションを検討する際の注意点をご紹介します。
建て替えの議論がどこまで進んでいるか
建て替えの議論が進んでいる中古マンションであれば、どこまで進んでいるかを確認しましょう。建て替え議論の進捗次第で建て替えが行われる実際の時期やそもそも建て替えが行われるか否かを判断できるからです。
建て替え議論の進捗状況については、売買契約前に仲介会社を通じて管理会社に確認しておきましょう。
建て替えが頓挫することも想定する
マンションの建て替えは、頓挫することも想定することです。前章でお伝えしたとおりにマンションの建て替えは、住民の合意形成や資金確保が難しいケースが多いからになります。
よって、建て替え自体が頓挫する可能性も含めて物件を検討しなければなりません。
負担金の発生も含めた資金計画を
中古マンションの建て替え狙いをするときには、負担金の発生を含めた資金計画を組みます。なぜなら、建て替え時にかかる多額の負担金を支出できなければ、マンションを所有し続けることができず、建て替え前のマンションを購入する意味がないからです。
例えば、建て替え狙いをするなら物件にもよりますが数千万円程度を用意しておく必要があるでしょう。よって、負担金が発生することを想定した資金計画を組めることが、中古マンションの建て替え狙いをする条件となります。
管理組合の状況を調査・把握ができる担当者選び
中古マンションの建て替え狙いをするときには、管理組合の状況を調査、若しくは把握ができる担当者選びが重要となります。なぜなら、建て替えの進捗状況は、仲介業者の担当者を通じて管理組合に確認する方法となるからです。
ある程度マンションの管理に詳しい担当者であれば、進捗状況や話し合いの内容から建て替えの状況を正しく判断できるようになります。一方で売ることばかり考えている担当者に当たると、聞き心地の良いセールストークばかりでデメリットやリスクを正しく伝えられることなく購入してしまうことがあるかもしれません。
どんな状況であれ、不動産は担当者の良し悪しによって結果が大きく変わります。ハウスクローバーでは全国の優良な担当者が探せるサイトです。このようなサービスを活用して担当者を探すと良いでしょう。
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中古マンションの建て替え狙いはメリット・デメリットを理解してから
本記事では、中古マンションの建て替え狙いについて解説してきました。中古マンションの建て替え狙いには、多額の負担金の捻出やそもそも計画自体が頓挫するリスク等があるため、建て替え決議の進捗などの状況を見ながら、検討には慎重な判断が必要です。
また、建て替え前のマンションを狙うメリットやデメリットについても十分理解しておきましょう。なお、建て替え後の資産性アップを狙うなら、立地が良い中古マンションを選ぶのがおすすめです。
建て替え狙いで中古マンションを選ぶときのチェックリスト
建て替え狙いで中古マンションを検討するときは、以下の9項目を購入前に必ず確認してください。すべて「Yes」と答えられる物件ほど、建て替え実現の可能性が高く、資金面のリスクも抑えられます。
チェックリスト
- 建て替え決議の進捗段階が把握できている(検討/計画/実施のどこか)
- 管理組合が機能している(議事録が取れている・総会が開催されている)
- 容積率・建ぺい率に余裕がある(戸数増加で費用捻出の可能性あり)
- 空き家率が低く、住民の合意形成がしやすい
- 住民の建て替え賛成意向が一定数確認できる
- 負担金1,000〜2,000万円を用意できる資金計画が立てられる
- 仮住まい費用(家賃+引越し100万円以上)を負担できる
- 建て替え計画が頓挫しても住み続けたい物件である
- 管理組合の状況を調査できる信頼できる不動産エージェントを確保できる
よくある質問(FAQ)
Q1. 建て替え狙いで買った中古マンションは、本当に建て替えられますか?
国土交通省のデータでは、全国のマンションストック約654.7万戸に対し、建て替え実績は累計244件・約19,200戸(全体の0.29%)にとどまります。建て替え決議には区分所有者および議決権の各5分の4以上の賛成が必要で、実現のハードルは極めて高いのが現実です。建て替えを確実視した投資は避け、「仮に実現しなくても住み続ける価値がある物件」を選ぶのが賢明です。
Q2. 建て替え費用は1戸いくらくらいかかりますか?
国土交通省の集計(2012〜2016年実施分)では、区分所有者1戸あたりの平均負担金は約1,105万円です。近年の事例では、工事費上昇の影響で1,500〜2,000万円の負担金が発生しているケースもあります。容積率に余裕があり戸数を増やせるマンションでは、増床分の売却益で費用を一部まかなえる可能性があります。
Q3. 建て替え決議を通すには、どれくらいの賛成が必要ですか?
区分所有法により、区分所有者および議決権の各5分の4以上の賛成が必要です(区分所有法第62条)。1戸でも所有者不明の住戸や反対者が多数いると決議は成立せず、計画が頓挫することは珍しくありません。事前に管理組合の議事録を確認し、合意形成の見通しを把握しておくことが重要です。
Q4. 建て替え工事中の住まいや費用はどうなりますか?
仮住まい期間は一般的に2〜3年程度です。家賃は区分所有者の自己負担が原則で、期間中も既存マンションの固定資産税・都市計画税の支払いは続きます。仮住まいの家賃と引越し費用で100万円以上かかることが多く、負担金とは別枠で資金計画に織り込んでおきましょう。
Q5. 容積率に余裕があるマンションは本当に狙い目ですか?
容積率に余裕があるマンションは、建て替え時に戸数を増やすことで、新築戸を売却した利益で建て替え費用の一部をまかなえる可能性があります。特に旧耐震基準かつ立地の良いマンションでは、このメリットが大きくなりやすい傾向があります。ただし、容積率の余裕だけで建て替えが決まるわけではなく、住民合意・管理組合の機能・資金面の条件が揃って初めて実現に向かいます。容積率は「狙い目の条件の1つ」と捉えるのが正確です。









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