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中古マンションの告知義務違反|業界17年のプロが教える「告知事項あり」物件の正体と判断基準

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この記事で分かること

  • 中古マンションの告知義務とは何か
  • 告知すべき4種類の瑕疵(物理的・心理的・環境的・法的)
  • 2020年民法改正後の「契約不適合責任」と告知義務の関係
  • 2021年国土交通省「人の死の告知に関するガイドライン」
  • 告知義務違反のペナルティと過去の判例
  • 告知書(物件状況等報告書)で必ず確認すべきチェック項目
  • 事故物件・心理的瑕疵を事前に調査する方法
  • 「告知事項あり」物件の購入判断と価格交渉のコツ
  • 業界17年の現役プロが教える、後悔しないための見極め方

中古マンションの「告知事項あり」物件は、必ずしも避けるべきものではありません。プロは告知事項を交渉材料として使い、相場より安く優良物件を手に入れることもあります。本文では業界17年の現役不動産エージェントが、最新の法令・ガイドラインから判例、実務的な交渉術まで、本音で解説していきます。

中古マンションを購入する際には多くの書類が売主から渡されます。その中に「告知書(物件状況等報告書)」と呼ばれる書類もあります。この告知書には、売主が知り得る事実のうち、告知義務に該当する事項について書かれており、故意に事実と違う内容を記入したり、いい加減に作成すると告知義務違反となる重要な書類です。ここでは中古マンションを購入する際の告知義務違反のボーダーライン、そのリスクについて説明します。

 

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中古マンションを買うときの告知義務とは?

中古マンションを売却する際には売主はその中古マンションの状態について告知する義務があります。これを告知義務といいます。故障や不具合などを事前に買主に告知し、その同意の上で契約された内容については、告知義務違反にはなりません。

告知義務違反には、知っていて告げなかったことと、知らなくて告げなかったことの2つに分かれます。知っていて告げなかったのであれば完全にアウトなのですが、知らなくて告げていないケースは判断が難しくなります。ここではまず告知義務の内容と告知事項についての説明からしていきます。

※2020年4月の民法改正により、瑕疵担保責任という言葉がなくなり、「契約不適合責任」に統一されました。これにより、瑕疵担保責任で要件とされていた「隠れた瑕疵(買主が知らなかった欠陥)」という考え方がなくなり、契約書の内容に適合しているかどうかで判断されるようになりました。契約の実務でいえば売主にとって責任が重くなる改正であり、買主にとっては透明性が増すものと思われます。

告知義務は大きく4種類に分けられる

瑕疵(かし)とは告知をすべき欠陥のことをいいます。瑕疵はキズという意味で法律上使われている言葉です。告知すべき瑕疵は大きく4種類に分けられます。物理的な瑕疵、環境的な瑕疵、心理的な瑕疵、そして法的な瑕疵です。

ものが壊れている物理的な瑕疵

物理的な瑕疵とは、給湯器が壊れていたり、雨漏りがあったりと中古マンション内の躯体や設備が故障している状態のことです。本来の機能を発揮していないため瑕疵となります。一戸建住宅ではシロアリ被害も瑕疵です。このほか、水道管や排水管の不具合も告知違反の対象となります。

周辺の環境に関する環境的な瑕疵

例えば、隣に工場があって騒音がする、臭気が漂ってくる、といった周辺環境に関する事情が環境的な瑕疵になります。この他にも、暴力団事務所など反社会的勢力の拠点が近くにあるケースは環境的な瑕疵に該当します。また、公園や保育園など人が集まる施設が近隣にあり、騒音などが気になる場合も、環境的な事情として確認しておきたいポイントです。

心理的な事項に関する瑕疵

心理的な瑕疵には主に事故物件が該当します。過去に自殺や他殺があった場合は告知が必要です。孤独死など自然死については原則として告知は不要ですが、発見が遅れて特殊清掃が行われた場合などは告知が必要になります。このほか、その中古マンションで人が倒れ、その後搬送先の病院で死亡したといった事象も、心理的な瑕疵に該当する場合があります。

法律上の制限に関する法的な瑕疵

法的な瑕疵とは、再建築不可、接道義務違反、既存不適格、違法増築など、その不動産にかかる法律上の制限のことです。見た目ではわからず、将来の建て替えや売却に影響するため、購入前に必ず確認しておきたい瑕疵です。

いつまでに告知を受けるべきか?

告知は契約前までに受けるべきです。ただ、日本の契約状況を見ると重要事項説明と契約書の締結の間に時間は多くありません。重要事項説明で初めて聞くのでは遅いくらいです。一番よいのは内覧の前後になります。遅くとも内覧を終え、購入を検討する段階で告知を受けることが必要です。

告知義務になるときは、どんなとき?

前節では告知すべき事項について見てきました。次はどのような場合に告知義務が発生するか、告知をしないとどうなるのかについて解説します。告知事項に明確な定義がないことで現場では混乱している面もあるのです。告知事項の定義とリスクについての解説になります。

明確な定義がないものもある

実はこの告知義務には明確な定義がないものもあります。例えば自殺のように明らかな告知事項について告知をしますが、人によって判断が分かれるような「音」などの場合は告知しないといったこともあります。告知義務にあたる事項なのかは人による場合が多くあるのです。ある人には我慢できるものでも他の人には耐えられないレベルの騒音ということもあります。告知事項の範囲が不明確なことは現場では判断が分かれることもあります。

売主が知っていることは告知してもらった方が無難

中古マンションの購入にあたって後からトラブルにならないために、売主が知っていることは積極的に確認するようにしましょう。告知書に記載される事項以外にも、少しでも気になることがあれば不動産エージェントを通じて売主に確認してもらうようにしましょう。

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告知義務違反になるかどうか、微妙な時

告知義務には明確な定義がないことがわかりました。では告知義務の境界線はどのあたりにあるでしょうか。告知しなくてもよいことや告知の判断基準について考えます。上手く使えば告知事項を交渉材料にすることだってできるのです。

告知しなくてもよいこともある

売主にとって告知しなくてもよい事項もあります。生活動線、日照などです。生活動線のよしあしは主観的な要素も含まれています。また、日照については季節が違えば日照時間や日差しも変わってくるものです。

またあまりに細かすぎる点も告知対象外になります。例えば浴室の隅のほうにあるカビなどです。逆にこうしたこと以外は基本的には告知を受けたほうがよいといえます。判断としては見て明らかに瑕疵が分かるようなものについては告知は省略されます。

まずは事実関係を確認しよう

では告知事項をまとめるにはどうしたらよいでしょうか。まずは購入予定の中古マンションがどのような状態にあるかを確認することが必要です。この確認は仲介業者にも立ち会ってもらったほうがよいでしょう。仲介業者はどのようなことが告知義務に該当するか、告知すべきなのかについての判断基準を持っています。また、告知する書類のひな型も持っており、告知義務についての理解も深いものです。

物件の見えない瑕疵を明らかにするインスペクション

物件の周辺環境や住人の情報など、売主しか知り得ない情報がある一方で、中古マンションの給排水管の状況など、売主でも知り得ない情報もあります。売主が個人となることが多い中古マンション売買では、瑕疵に対する保証期間が引渡しから3か月程度に設定されることが多いため、後から瑕疵が発覚することを防ぐ意味でもインスペクションを取り入れてみるのも一つの手だと思います。

インスペクションとは、物件状況調査とも呼ばれ、建築士の資格と国土交通省の研修を受けたインスペクターと呼ばれる第三者のプロが、目に見えない部分まで検査を細かく行うことで、事前に物件の瑕疵を明確にしておくことが出来ます。

費用が掛かりますが、売主と買主のどちらが負担をするかなど明確な規定がないためその時々の交渉になりますが、後からトラブルに巻き込まれないようにする意味でも利用を検討してみてください。

瑕疵や告知事項があったらどうするか

では告知事項やインスペクションによって瑕疵が見つかった場合、どのように対応したらよいでしょうか。まずはその告知義務に該当する事項が居住することに支障をきたすものか、それとも相応の値引きなどで対応できるものかを確認しましょう。

内覧時にわかることであれば、事前に確認してもよいですし、分からないことがあれば不動産エージェントに相談してもよいでしょう。こうした懸案事項は放置しておくことが最もよくありません。疑問に思うことや不安に感じることは不動産エージェントに相談したり、不動産エージェントを通じて売主に確認してもらいましょう。

瑕疵や告知事項は交渉の材料にも使える

告知事項や瑕疵の程度によって、中古マンションの購入自体を見送る決断となることもあるかもしれませんが、一方で告知事項を交渉材料として使える場合もあります。例えば周辺の中古マンションの相場を調べておき、価格交渉の初期段階で告知事項があるのでいくらか値引きを依頼する方法です。買主側としては安く手に入れることができる可能性があります。瑕疵や告知事項も使いようなのです。

2021年国土交通省「人の死の告知に関するガイドライン」の要点

2021年10月に国土交通省から「宅地建物取引業者による人の死の告知に関するガイドライン」が公表され、それまで現場任せだった心理的瑕疵の告知ルールに、初めて公的な指針が示されました。中古マンションの売買・賃貸に大きく関わる内容ですので、購入前に必ず押さえておきたい要点を整理します。

ガイドラインの基本的な考え方

  • 自然死・病死は原則として告知不要(事件性のない自宅での老衰・心疾患などの突発死は対象外)
  • 特殊清掃が必要だった場合は告知義務あり(孤独死で発見が遅れたケースなど)
  • 自殺・他殺は告知義務あり(一方、転倒・誤嚥など日常生活の中での不慮の事故死は、自然死と同じく原則告知不要)
  • 隣室・上下階の死亡は原則告知不要(同じ階の同一建物内でも対象外、ただし共用部分は別)
  • 告知の主体は宅地建物取引業者(売主個人ではなく、仲介する不動産会社)

賃貸と売買での告知期間の違い

ガイドラインで明確に異なるのが、告知が必要な期間です。

  • 賃貸:事件発生からおおむね3年経過すれば、原則として告知不要とされています
  • 売買:明確な時効は設けられておらず、個別判断となります。過去の判例では数十年前の事件でも告知義務が認められたケースがあります

この違いは、不動産取引の経済的影響の大きさと、購入後に長期間住む可能性を踏まえた判断です。中古マンションを「買う」立場の場合は、何十年前の事件であっても告知義務の対象になり得ることを覚えておいてください。

ガイドラインがあっても「明文ルール」ではない

注意したいのは、このガイドラインは法律ではないという点です。あくまで国交省の指針であり、最終的には個別の取引事情で判断されます。「3年経ったから絶対に告知不要」ではなく、買主から質問を受けた場合は誠実に答える義務が残ります。

2020年民法改正後の「契約不適合責任」と告知義務の関係

2020年4月に民法が改正され、それまでの「瑕疵担保責任」が「契約不適合責任」に置き換わりました。2026年現在では、すでにこの新制度が定着しています。買主の立場から見た主な変化は次のとおりです。

売主の責任範囲が広くなった

旧制度(瑕疵担保責任)は「隠れた瑕疵」が対象で、買主が知っていた瑕疵は対象外でした。新制度(契約不適合責任)では「契約の内容に適合しない状態」が対象となり、買主が知っていたかどうかに関わらず、契約書に書かれた性能・品質を満たさない場合は売主の責任となります。

買主が請求できることが増えた

契約不適合があった場合に、買主が請求できる権利は次のとおりです。

  • 追完請求:修補・代替物の引渡し・不足分の引渡しを請求できる
  • 代金減額請求:追完請求に応じないか追完不能の場合、減額を請求できる
  • 損害賠償請求:売主の責めに帰すべき事由がある場合に請求できる
  • 契約解除:契約の目的を達成できない場合に解除できる

旧制度では「損害賠償」と「契約解除」だけでしたが、新制度では「追完」と「減額」が追加され、買主が取れる対応の選択肢が増えました。

告知義務違反との関係

告知書に正しく記載されていなかった瑕疵が引渡し後に判明した場合、買主は契約不適合責任に基づいて売主に対応を求められます。告知書は契約内容を構成する書類として扱われ、ここに記載のない瑕疵が見つかれば、原則として「契約の内容に適合しない」と判断されやすくなっています。

買主として大切なのは、告知書の内容を契約前に細かく読み込んで質問することです。曖昧な記載・空欄が多い告知書を渡された場合は、その不動産エージェントの誠実性を疑ったほうがよいでしょう。

告知義務違反のペナルティと過去の判例

告知義務違反が発覚した場合、売主や不動産会社にはどのようなペナルティがあるのか、過去の判例も含めて整理します。

主なペナルティ

  • 契約の解除:契約の目的を達成できないと認められれば解除可能(買主は支払い済みの代金の返還を受けられる)
  • 代金減額請求:瑕疵相当分の減額を請求できる
  • 損害賠償請求:修繕費用、引っ越し費用、精神的苦痛への慰謝料など
  • 不動産会社への行政処分:説明義務違反が認定されると、業務停止・指示処分などの対象になる

過去の判例(参考)

  • 自殺があった物件を告知せず賃貸したケース:賃借人からの慰謝料請求が認められた判例があります
  • 数十年前の事件:売買の数十年前の事件でも告知義務が認められた判例があり、「時間の経過で消える」とは一概に言えません
  • 雨漏りの非告知:売主が知っていたのに告知しなかった雨漏りについて、修補費用と慰謝料の損害賠償が認められた判例があります
  • 重要事項説明義務違反:仲介業者が認識していた事項を説明しなかったケースで、業者への損害賠償が認められています

これらの判例から、「過去の時点で告知すべきだった事項」は、現在も告知義務が残る可能性があることがわかります。買主としては、過去の経緯まで確認することが大切です。

告知書(物件状況等報告書)の具体的チェック項目

告知書には、売主が知っている物件の状態を細かく記入する欄があります。買主として確認すべき主な項目を整理します。

物理的瑕疵に関する項目

  • 雨漏りの履歴・現状
  • 給排水管の不具合(漏水・つまり・サビなど)
  • 床のきしみ・傾き
  • 外壁・屋根のひび割れ・剥離
  • 給湯器・エアコン・換気扇などの設備の故障歴
  • 過去のリフォーム・修繕の履歴
  • シロアリ被害(戸建ての場合)

環境的瑕疵に関する項目

  • 周辺の騒音(道路・線路・工場・店舗など)
  • 振動・臭気
  • 近隣の建築計画(マンション建設・道路新設など)
  • 周辺の嫌悪施設(火葬場・墓地・廃棄物処理場など)
  • 暴力団事務所など反社会的勢力の所在
  • 浸水・冠水の履歴

心理的瑕疵に関する項目

  • 物件内での自殺・他殺・事件・事故死の有無
  • 特殊清掃が必要だった孤独死
  • 火災の有無

法的瑕疵に関する項目(重要)

  • 再建築不可
  • 接道義務違反
  • 既存不適格(建築後の法改正で現行法に適合しない)
  • 市街化調整区域
  • 違法増築の有無
  • 管理規約・使用細則の重大な制限

告知書のすべての欄が「該当なし」になっている場合、売主が告知を放棄している可能性もあるため、不動産エージェントを通じて売主に直接質問してもらうのが安全です。

事故物件・心理的瑕疵を事前に調査する方法

「告知事項あり」と書かれていなくても、買主側で事前に調査できる方法があります。プロが現場で使う調査手段をお伝えします。

大島てる(事故物件公示サイト)

「大島てる」は、過去に事件・事故が発生した物件を地図上で公開している民間サイトです。住所を入力すると、そのエリアの事故物件情報が表示されます。完璧な情報網ではありませんが、有名な事件であればほぼ掲載されているため、検討中の物件の所在地で必ず確認しておきましょう。

近隣住民への聞き取り

可能であれば、内覧の際にマンションの管理人や、同じ階・上下階の住人に挨拶がてら話を聞くと、近隣の事情や過去のトラブルが見えてきます。「最近この階で何かありましたか?」と直接聞くのは難しいですが、「住み心地はいかがですか?」など婉曲的な質問から情報を引き出すことができます。

自治会・町内会への問い合わせ

地域の自治会や町内会には、近隣の出来事の記録が残っていることがあります。直接の問い合わせは難しい場合がありますが、地元の不動産エージェントを通じて確認してもらえることがあります。

Googleで物件名・住所を検索

物件名や住所をGoogleで検索すると、過去のニュース記事・SNS投稿・口コミなどがヒットすることがあります。マンション名そのもので検索し、何か不自然な情報がないか確認してください。

警察の事件記録

重大な事件が起きた物件は、警察の発表記事や新聞のローカル面で報じられている場合があります。地域名と「事件」「死亡」などのキーワードで複合検索すると、過去の事案が見つかることがあります。

「告知事項あり」物件の購入判断と価格交渉のコツ

「告知事項あり」と記載されている物件は、必ずしも避けるべきものではありません。プロの現場感覚では、告知事項あり物件は価格交渉の余地が大きく、賢く買えば優良な投資となるケースもあります。ただし気持ち的に受け入れられない場合は無理をする必要はありません。

購入を検討してよい告知事項

  • 軽微な設備不具合(修繕で解決できる範囲)
  • 隣室・上下階の自然死(自分の部屋とは別の住戸で起きた事象)
  • 物件外の環境的瑕疵(近隣の騒音など、自分の生活様式に影響しないもの)
  • 過去の事件(10年・20年以上前で、当時の住人がすでに入れ替わっているケース)

慎重に判断したい告知事項

  • 自分の部屋で発生した自殺・他殺・事故死
  • 反復性のある環境問題(断続的な騒音・臭気など)
  • 法的瑕疵(再建築不可・接道義務違反など、将来の処分性に影響)

価格交渉の進め方

告知事項あり物件で価格交渉する際の、実務的な進め方は次のとおりです。

  • 周辺の同条件物件の相場を3〜5件調べる(不動産ポータルサイトや、成約価格が見られるレインズ・マーケット・インフォメーションなど)
  • 告知事項なしの相場と比較して、適正な値引き幅を試算する(心理的瑕疵で10〜30%程度の値引きが相場)
  • 「告知事項を踏まえて、相場と比べてこの金額が妥当ではないか」と書面で交渉する
  • 売主の事情(離婚・相続・資金事情)も探りつつ、現実的な落とし所を見つける

業界17年の経験では、告知事項あり物件で適切に交渉ができた買主は、相場より15〜25%安く優良立地の物件を手に入れているケースが多くあります。

告知事項・告知義務違反のチェックリスト

中古マンション購入時に、告知事項について必ず確認しておきたい項目をチェックリストにまとめます。

契約前に確認

  • 告知書(物件状況等報告書)を契約前に受領した
  • 告知書の全項目に売主が記入している(空欄・該当なしばかりでない)
  • 「告知事項あり」と記載されている場合、その内容が具体的に説明されている
  • 大島てるで物件所在地を確認した
  • 物件名・住所でGoogle検索して過去のトラブル情報を確認した
  • 内覧時に管理人・近隣住人から情報を取った
  • 重要事項説明書と告知書の内容に矛盾がないか確認した
  • 物理的瑕疵について、過去の修繕履歴を確認した
  • 法的瑕疵(再建築不可・接道義務など)の有無を確認した

「告知事項あり」物件の場合

  • 周辺の同条件物件の相場を3〜5件調べた
  • 心理的瑕疵の場合、いつ・どこで何があったか具体的に確認した
  • インスペクションの実施を検討した
  • 価格交渉の余地を不動産エージェントと相談した
  • 自分・家族が住む上で許容できる事項かを慎重に判断した

契約後のリスク対策

  • 契約書に「告知事項に関する売主の責任範囲」が明記されているか確認した
  • 引渡し前に再度物件を確認する機会(最終内覧)を確保した
  • 引渡し後に瑕疵が発覚した場合の連絡先・相談窓口を確認した

中古マンションの購入は経験豊富な不動産エージェントから

中古マンションの購入にあたって、告知事項や瑕疵は実務的にもトラブルが多いところでもあるので、事前に詳細の確認と説明が欠かせません。一般の消費者ではなかなか考えが至らないポイントも多くあるため、経験や知識のある不動産エージェントを通じて購入することで、後々のトラブルになりそうな箇所を事前に察知して対応をしてくれます。

後から無用なトラブルに巻き込まれないように、新しい生活を気持ちよくスタート出来るようにするためにも、経験豊富な不動産エージェントを選んで中古マンションを購入するようにしてください。

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よくある質問(中古マンションの告知義務に関するFAQ)

Q1. 中古マンションの告知事項にはどんなものがありますか?

告知事項は大きく4種類に分けられます。

物理的瑕疵(雨漏り・シロアリ・給排水管不具合など)、心理的瑕疵(自殺・他殺・事故死・特殊清掃を伴う孤独死など)、環境的瑕疵(騒音・臭気・反社会的勢力の所在など)、法的瑕疵(再建築不可・接道義務違反・市街化調整区域など)です。

中古マンションでは物理的・心理的・環境的瑕疵が中心ですが、法的瑕疵にも注意してください。

Q2. 売主が知らなかった瑕疵も告知義務違反になりますか?

「知らなかった」場合の判断は難しい部分ですが、2020年4月の民法改正後は「契約不適合責任」となり、売主が知っていたかどうかに関わらず、契約書に書かれた性能・品質を満たさない場合は売主の責任となります。

ただし、売主の責めに帰すべき事由がない場合(本当に知り得なかったケース)は、損害賠償請求は難しいことが多いです。追完請求や代金減額請求は可能です。

Q3. 中古マンション売却時の告知義務はいつまで続きますか?

賃貸と売買で扱いが異なります。

賃貸の場合、2021年国土交通省ガイドラインで「事件発生から3年経過すれば原則として告知不要」とされています。

売買の場合は明確な時効が定められておらず、過去の判例では数十年前の事件でも告知義務が認められたケースがあります。中古マンションを買う立場では、何十年前の事件であっても告知義務の対象になり得ると考えてください。

Q4. 「告知事項あり」物件は買わない方が良いですか?

一概に避ける必要はありません。

軽微な物理的瑕疵や、隣室・上下階の自然死などは、価格交渉の材料として活用できる場合もあります。心理的瑕疵で10〜30%程度の値引きが相場とされており、適切に交渉できれば優良立地の物件を相場より安く手に入れることもできます。

ただし、自分の部屋で起きた事件・事故や、法的瑕疵(再建築不可など)は慎重に判断する必要があります。

Q5. 告知書に書かれていない瑕疵が引渡し後に見つかったらどうなりますか?

契約不適合責任に基づいて、売主に対応を求めることができます。具体的には、追完請求(修補・代替物引渡し)、代金減額請求、損害賠償請求、契約解除のいずれかを請求可能です。

ただし、引渡し後の経過時間が長くなると立証が難しくなるため、瑕疵に気づいたらすぐに不動産エージェントに連絡し、弁護士にも相談することをおすすめします。

Q6. 心理的瑕疵の告知義務は何年で消えますか?

賃貸の場合は2021年国交省ガイドラインで「3年が目安」とされています。

売買の場合は明確な期限がなく、判例では数十年前の事件でも告知義務が認められたケースがあります。買主から質問された場合は、誠実に答える義務が残ると考えてください。

Q7. インスペクションは買主と売主のどちらが負担しますか?

明確な規定はなく、ケースバイケースで交渉になります。

実務的には、買主が依頼して買主負担となるケースが多いです。費用は規模にもよりますが5〜10万円程度が目安です。インスペクションを受けることで、後から瑕疵が発覚するリスクを大幅に減らせるため、特に築年数の古い物件では検討する価値があります。

2018年4月に施行された改正宅建業法でインスペクション(建物状況調査)の説明が義務化され、インスペクション付き物件の流通も増えています。

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