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家を買うタイミングはいつがベスト?ライフステージ毎のポイント


人生の中で最も高額な買い物となるマイホーム購入。

失敗すると買い直しがなかなかできないものだけに、家を買うタイミングをいつにするか迷っている方も少なくありません。

では、家を買うタイミングはいつがいいのでしょうか?

人によってタイミングは様々

家を買うタイミング

家はセール品や旬の生鮮食品などとは違い、「今が買うタイミングだ!」と一概に言えるものではありません。

そのため家を買うタイミングは人それぞれです。

なお家を買うタイミングは、ライフステージに変化が訪れる時を基準に検討する方が多く見られます。

 

ライフステージごとのタイミング

家を買うタイミング

家を買うタイミングを考える時の基準となることが多いライフステージの変化ですが、よくある例は以下の6パターンです。

結婚

新しい家族の始まりでもある結婚を、家を買うタイミングとして考えるパターンです。

なお厚生労働省が行っている人口動態調査によると、平成27年(2015年)の平均初婚年齢は男性が31.1歳、女性が29.4歳でした。

そして国土交通省が行っている住宅市場動向調査でも、家を初めて買った方の年代はどの物件種別においても30代が最も多いことが分かっています。

※参照元:厚生労働省 平成29年(2017)人口動態統計月報年計(概数)の概況
4 婚姻 表10-1 平均初婚年齢の年次推移
国土交通省住宅局 平成30年度住宅市場動向調査 ~調査結果の概要~
2.3 世帯に関する事項 2.3.1 世帯主の年齢 (2)一次取得・二次取得別の世帯主の年齢

30歳前後は仕事も収入も安定し、ある程度貯蓄もできてくる頃です。

また結婚後、すぐに子どもを作らずしばらく夫婦共働きで暮らす場合は、比較的家計にゆとりがあります。

そうした理由から、結婚するタイミングに合わせて家を買うことを決断されるのでしょう。

ただし結婚と同時に家を買う場合は、将来奥さんの妊娠や出産を機に世帯収入が減額してもきちんと住宅ローンを返済できるかどうか、その点をよく話し合ってから決めましょう。

妊娠・出産

妊娠や出産も、家を買うことを決意する方が多いタイミングです。

妊娠中や出産後に家を買うと、子育てや保活のしやすさなどを視野に入れた物件探しができるので、これから子育てをする夫婦にとっていいタイミングとなります。

ただし妊娠・出産のタイミングでのマイホーム購入は、住宅ローンの返済開始時期と産休・育休で奥さんの収入が減る時期が重なります。

夫婦の収入を合算したりそれぞれの名義で住宅ローンを組んだりすることを考えているなら、妊娠・出産による家計のバランスの変化がローンの審査に与える影響も考慮しなければなりません。

またこのタイミングでのマイホーム購入でもう一つ考えるべき点は、子どもの人数と教育費のことです。

子どもが増えるほど教育費もかかるため、あまりマイホーム購入にお金をかけすぎると将来子どもに十分な教育費をかけてあげられない可能性があります。

そのため子どもは何人作るのかという家族計画と、子ども1人あたりにかける教育費の予測をしっかり立てておきましょう。

お子様の成長

夫婦2人や子どもが生まれたばかりの頃は問題なくても、子どもがだんだん大きくなると家が手狭に感じるケースは多々あります。

もっと大きくなれば子ども部屋が必要になり、今以上に家が狭くなるでしょう。

また第2子以降の誕生も控えているなら、将来用意する子ども部屋の数も1部屋だけでは足りないかもしれません。

そうした点を考えて、早めに家を買うことを決断するのがこのタイミングです。

この頃はまだ子どもが小さく教育費もさほどかからない時期ではありますが、いずれ増えていく教育費とのバランスを考えながら家を買う予算を決めましょう。

お子様の学校入学

子どもが小学校や中学校に入学するタイミングは、家族のライフステージにおいてもキリがいいので、マイホーム購入を決断しやすいのでしょう。

子どもの入学に合わせて家を買う場合は、途中で子どもを転校させずに済むように学区内で物件を探すケースが多いです。

入学後は仲がいい友達ができたり塾や習い事などを始めたりと、子ども自身の人間関係が確立されていきます。

そのため入学後に学区外で家を買うと子どもを転校させなければならず、せっかく築いた子どもの人間関係が崩れてしまい、子どもに大きなストレスを与えかねません。

子ども自身も転校を嫌がる子が多いので、学区内で物件を探すことは合理的といえるでしょう。

ただしこの場合、常に学区内で希望どおりの物件が見つかるとは限りません。

そのため物件探しが難航して、家を買うと決意してから実際に購入するまで時間がかかる可能性があることに注意しましょう。

老後を見据えて

老後を見据えたタイミングで家を買うと決断する方の多くは、歳をとるほど賃貸物件が借りにくくなることに不安を覚えます。

新婚当初や子育ての最中は現役で働いていて収入も安定しているため、賃貸物件の契約もさほど問題ありません。

しかし定年退職を迎えると、それまで貯めてきたお金や年金など以外での収入が減り、賃貸物件を借りにくくなります。

もし家賃を払えなくなれば退去せざるを得ず、住むところがなくなれば生活ができません。

そのような将来への不安を払拭するため、定年退職のタイミングに合わせて家を買うことを決断する方もいるのです。

なお老後を見据えて家を買う場合は、住宅ローンの組みにくさがネックになる可能性が高いです。

また老後はいろいろな病気にかかりやすいリスクもあり、医療費の負担も増える年代です。

そのため老後を見据えたマイホーム購入は、老後資金と住居費のバランスを慎重に検討しましょう。

ずっと独身でいることを意識する

昔は結婚してから家を買う方が多かったですが、女性の社会進出やライフスタイルの変化に伴い、結婚しないことを選択する方も増えました。

それと同時に、独身で家を買う方も増えています。

独身の方が家を買う場合は、子どもがいない分教育費のことは考えなくてもいいため、住居費に回せる予算を増やしやすい点が特徴です。

ただし独身でも、今後ご縁があって結婚する可能性があるかもしれません。

結婚以外でも、転職や親の介護のために実家へ戻るなど、ライフスタイルに転機が訪れる可能性もあります。

そういう可能性も考慮して、独身の方が家を買うなら貸したり売ったりしやすい資産価値のある物件を選ぶといいでしょう。

都市部の駅近マンションであれば、ご自分で住む時に利便性が高く暮らしやすいことはもちろん、貸したり売ったりする時も強みとなります。

関連記事「独身女性が中古マンション購入で失敗しないための5つのポイント

 

相場でタイミングを見極めるのはアリ?

家を買うタイミング

家を買うタイミングには、先ほど挙げた6つのケース以外だと相場を基準に決断するケースもあります。

「不動産は社会情勢の影響を受けるから、相場がいい時に家を買いたい」と考える方もいるでしょう。

しかし実は、相場に左右されやすい不動産は商業系や事業系の物件で、人が住む用の物件(住宅系)は相場の影響をさほど受けません。

関連記事「中古住宅を買うタイミングはいつがいい?相場は下がるのか?」

相場を見極める損失とは?

家を買うタイミング

住宅系の不動産は相場の影響をあまり受けないといっても、買うタイミング次第では多少の損失が出る可能性があります。

相場から家を買うタイミングを知るには、次の2つのポイントに着目してみましょう。

買うまでにかかる賃料

賃貸物件に住みながら頭金を貯める方は多いですが、家を買うまでの期間が長いほど支払う賃料の総額も増えます。

そうすると、せっかく頭金が目標額に達しても余分に支払った賃料が多ければ結局損をしてしまいます。

反対に、頭金が少なくても金利が低いうちに家を買えば余分な賃料の支払いがなくなり、損失が出ないケースもあります。

そのため家を買うまで賃貸物件に住む場合は、それまで支払う賃料がどのくらいかかるのか、頭金が少ない段階で家を買う場合と比較した時の損失がいくらになるのか計算してみましょう。

金利の上昇リスク

金利は住宅ローンの返済額に影響を及ぼすため、上昇するとその分返済額の負担も増えます。

金利上昇による返済額の変動は、住宅ローンの借入額・借入時の金利・返済期間などの条件によって異なりますが、以下の条件で仮定して比較すると分かりやすいでしょう。

  • 条件1:借入額3,000万円・借入時の金利1%・返済期間35年
  • 条件2:借入額3,000万円・借入時の金利1.1%・返済期間35年
金利1%の場合 金利1.1%の場合 差額
毎月の返済額 8万4,685円 8万6,091円 1,406円

上記のように、金利が0.1%違うと月々の返済額が1,406円変わり1年間の差額は1万6,872円、35年間の差額は59万520円となります。

この差額を高いと思うか妥当だと思うかは個人の感覚次第ですが、返済額の負担が増えることは他の家計にも影響を及ぼすので、金利の上昇は少なからず損失が出る可能性があることを考慮しましょう。

 

あなたが欲しいと思うタイミングが購入のタイミング

家を買うタイミング

商業系や事業系と違って相場に左右されることが少ない住宅は、ご自分で「今買おう」と思ったタイミングで家を買う決断をするのがいいでしょう。

とはいえ、無計画に買うと後が苦しくなる危険性が高いので、事前のライフプランニングがとても重要です。

結婚するかしないか、結婚したら子どもは何人ほしいのか、老後も同じ家に住み続けるか住み替えるのかなど、さまざまなパターンを想定しながらライフプランニングを行いましょう。

そうすれば、ご自分にとってベストな家を買うタイミングが見えてきます。

不動産エージェントの中には、こうしたライフプランニングを行ってくれる担当者もいます。

ぜひライフプランニングで人生設計を明確にし、後悔のないマイホーム購入を実現させてください。

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