家を買う時、あなたは何を重視していますか?
価格や築年数などももちろん大切なポイントですが、物件選びの際は「どんな街に住むのか」ということも重要なのです。
街選びを誤ると、後悔が残るマイホーム購入になってしまうかもしれません。
今回は、どうして街選びが物件選びの際に重要なのか、住みやすい街かどうかを見極めるポイントをご紹介します。
宅地建物取引士、ファイナンシャルプランナー
ハウスクローバー株式会社の創業者兼CEO。また同時に、毎年全国から2〜300組ほどの住宅購入希望者の相談があり、実際の購入もサポートする現役の不動産エージェントでもある。業界歴は15年以上。多くの人から受ける相談内容と不動産業界の現状にギャップを感じ、住宅購入に必要なサービスと優良な不動産エージェントのネットワークを構築したプラットフォーム「HOUSECLOUVER」を企画運営している。自身が情報を発信しているYoutubeやブログは多くの住宅購入者にとって欠かせないバイブルとなっている。
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街選びは資産価値に直結!不動産の価値は立地が9割
どんな街を選ぶのかが物件選びにおいて重要な理由は、その街の住みやすさが物件の資産価値に直結するからです。
不動産に関するデータや評価などを調査・集計して結果を公表している東京カンテイによると、不動産の資産価値を決める要素は次の項目と割合であると示しました。
- 広域の立地…60%
- 狭義の立地…30%
- 設備など…5%
- その他…5%
上記の結果を見ると、広義の立地で60%・狭義の立地で30%と、立地に関する項目だけで90%を占めていることが分かります。
広義の立地とは、広い意味での立地のことで、どの街(自治体)に住むのかということです。
自治体の財政力・行政支援・公共施設などの利便性・治安などは、その街に住む住民の暮らしやすさを左右します。
特に財政力は、自治体が行政サービスを行ううえで欠かせないものなので、財政力がある街ほど住民にとって住みやすい街をつくる要素となります。
また、現在はあまり人気がなさそうな街でも再開発の動きがあれば、それもチェックしましょう。
再開発は、新駅の開業(もしくは現存駅のリニューアル)や道路整備による交通利便性の向上・大型商業施設のオープンなどが計画されており、住みやすさが高まるチャンスです。
そして狭義の立地は、狭い意味での立地のことで、最寄り駅からの距離や物件周辺の住環境を指します。
せっかく家自体の条件は良くても、毎日のように利用する駅が遠いと家族の通勤通学がしにくく、ストレスになりかねません。
他にも、スーパーやコンビニ・ドラッグストアなど日々の暮らしに欠かせない施設がない、もしくはかなり遠い場所にあるような立地の物件も住みにくいと感じるでしょう。
設備や間取りなどは、多少不満があってもリフォームやリノベーションをして理想の住まいに変えることができます。
しかし立地は、いくら不満があっても自分1人の力で変えることはできません。
また立地が悪い、すなわち住みにくい街は将来何らかの理由で家を売ることになった時、いくら物件の条件が良くても立地の悪さがマイナスとなり、思うような価格で売れない可能性があります。
反対に住みやすい街にある物件なら、立地の良さがプラスに働いてある程度の資産価値を保つことができます。
以上の理由から、街選びがいかに物件選びにおいて重要であるかが伝わるでしょう。
住みやすい街の指標
街選びが家の資産価値を左右するほど重要な要素であることは、先ほど述べたとおりです。
では、どんなポイントをチェックしたら住みやすい街かどうかを判断できるのでしょうか?
住みやすい街の指標は、買い物、生活利便施設、グルメ、自然、子育て・教育、交通の便の6つです。
買い物
スーパー・コンビニ・ドラッグストアなど、食料品や日用品・医薬品など毎日の暮らしに必要なものを買うお店は欠かせません。
特にスーパーは、営業時間や品揃え・商品の価格帯などがお店によって異なるので、その点もチェックしておくと引っ越し後の買い物が楽になるはずです。
もし商店街があれば、そちらもぜひチェックしましょう。
大きな商店街ならスーパーに負けないくらい安くお得なものが買えるお店が多く、場所によっては小型スーパーやコンビニもあって、商店街を巡るだけで必要な買い物を済ませることも可能です。
また大型商業施設がある街も、買い物をするのに便利です。
大型商業施設は、スーパー以外にも衣料品や雑貨・家電などさまざまなテナントが入っているので、そこだけで欲しいもの・必要なものがだいたい揃えられます。
施設によっては映画館が併設されているところもあるので、買い物がてら映画鑑賞を楽しめる点もメリットです。
他にも身近にあると便利な買い物施設は、100円均一ショップ・ホームセンター・インテリアショップ・家電量販店・大型書店などです。
これらのお店は大型商業施設の中にテナントとして入っていたり、交通量が多い道路沿いに建っていたりするので、物件を内覧するタイミングなどに合わせてチェックしておくといいでしょう。
生活利便施設
生活利便施設とは、銀行・郵便局・病院など、買い物とは別に生活に欠かせない施設のことです。
スーパーやコンビニなどと比べると行く頻度は低いかもしれませんが、いざ行く時に目的の施設が遠いと用事を済ませるのも苦労するでしょう。
そのため事前にどんな生活利便施設があるか確認しておくと、用事ができた時に出かけやすいです。
病院の場合は、家族がよく診てもらう診療科目のクリニックがあるかチェックしておくと、いざという時に慌てて探さずにすみます。
グルメ
普段は家で食事をすることが多くても、お出かけ帰りや家族の記念日など外食をする機会は少なからずあるでしょう。
そんな時、おいしい飲食店がある街だと外食する時の楽しみが増えます。
家族それぞれの好みに合わせて選べるファミレスの他、ラーメン・寿司・焼き肉なども、あると嬉しいグルメ店の例です。
商店街なら、ベーカリー・ケーキ・惣菜など商品を買って帰るのにピッタリのお店もあり、毎日お客様が絶えないほど人気グルメがある商店街も少なくありません。
衣食住という言葉があるように、食は住まいと同じくらい人が生きていくうえで欠かせない要素です。
そのため、食に関するお店の充実度もその街の住みやすさを左右する指標なのです。
自然
買い物や生活利便施設が多いだけでなく、自然が豊かな街も住みやすさ度を高めるポイントです。
自然が豊かな場所の代表例といえば公園ですが、四季折々の草花が植えられている公園は季節ごとの風景を楽しむことができますし、自然に癒されてストレスを和らげることもできます。
高層ビルやマンションが多いような街でも、緑が多い公園の中にいると日常の喧騒を忘れてリラックスできるでしょう。
公園以外では、桜やケヤキなどの街路樹が多く植えられている道だと、歩きながら自然の豊かさと季節の移り変わりを楽しめます。
最近は、そうした自然との調和が取れている街づくりや再開発に力を入れるところも多いので、気になる街にはどんな自然があるのかチェックしてみてください。
子育て・教育
子育てファミリーにとっての住みやすい街とは、子育てしやすい環境が整っている街です。
近所に保育園・幼稚園・小中学校などの保育・教育施設や、子育て支援センター・児童館・公園など、親子もしくは子どもだけで気軽に遊べる公共施設は、子育てファミリーに欠かせません。
また保育園は、待機児童数がどのくらいいるのか、もし入れなかった場合に備えた子どもの預け先があるかどうかもチェックしましょう。
その他にも、小さい子どもは急な病気やケガをしやすいため、小児科が近くにあると安心です。
行政の子育て支援でいえば、病児・病後児保育や夜間・休日の小児救急に対応できる医療機関の設置、子ども医療費助成の年齢制限および保護者の所得制限の有無なども挙げられます。
教育に関することなら、ICTのような新しい技術を用いた授業の実施や学校選択制の有無、通学路の安全性など、子ども達が安心して豊かに学べる環境を整えているかどうかを調べましょう。
中学受験や高校受験を控えている子どもがいるなら、受験に備えて学習塾や予備校情報のチェックも必要になるかもしれません。
交通の便
交通の便は、単に最寄り駅が近ければいいということではありません。
快速や急行など停まる電車の種別、運行本数、乗り入れ路線の数などの条件が良くなければ、結局アクセスに時間がかかるだけです。
電車ではなくバスをよく利用する方も同様に、運行本数と運行系統次第では不便さを感じるでしょう。
そのため電車やバスを使って通勤する方は、最寄り駅・バス停の情報も忘れずにご確認ください。
そして車通勤の方は、周辺道路の交通量や通勤時間帯に混みやすい場所をチェックします。
できればいつもと同じ通勤時間帯に実際に車で通ってみて、渋滞しやすいポイントを知っておくとマイホーム購入後の車通勤で慌てずに済むでしょう。
価値観やライフスタイルにあった街選びを
これまで住みやすい街を見極める6つの指標をご紹介しましたが、どんな暮らしを望むのか、家族構成などのライフスタイルは人それぞれです。
たとえば、これから子どもが生まれる夫婦やまだ子どもが小さいファミリーなら、子育てのしやすさの優先順位が高くなります。
一方、子どもがある程度大きくなってきた家族であれば、子育て環境より子どもが巣立った後の夫婦2人の暮らしをメインに考えた街選びとなります。
ライフスタイルは時間の経過とともに変わるので、家を買う時、そして買った後の家族の暮らしを想定しながら選ぶことで、おのずと住みやすい街が絞られてくるでしょう
人口減少社会でも魅力がある街選びが大切
日本の人口はピークを超え、既に人口減少の時代に突入しています。
人口が減ると街の活気が衰え、だんだん住みにくい街に変わり物件の資産価値にも影響を与えます。
そんな時代でも住みやすい要素が保たれていて、物件の資産価値も維持できている街もまだまだあります。
不動産エージェントは、取り扱う物件だけでなくその街のことも熟知していますので、住みやすい街選びで迷った際はぜひご相談ください。
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ハウスクローバー株式会社の創業者兼CEO。また同時に、毎年全国から2〜300組ほどの住宅購入希望者の相談があり、実際の購入もサポートする現役の不動産エージェントでもある。業界歴は15年以上。多くの人から受ける相談内容と不動産業界の現状にギャップを感じ、住宅購入に必要なサービスと優良な不動産エージェントのネットワークを構築したプラットフォーム「HOUSECLOUVER」を企画運営している。自身が情報を発信しているYoutubeやブログは多くの住宅購入者にとって欠かせないバイブルとなっている。
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