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変動金利の利上げについて日銀総裁が言及

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日銀総裁への読売新聞のインタビュー記事が話題となっています。

もともと日銀は2%の物価目標を政策金利の利上げの条件としてきました。

この物価目標はあくまで、景気上昇(企業の業績上昇)、そして賃金上昇の上での目標でしたので、昨今のスタグフレーションとも呼べるような状況下で、政策金利の利上げは当分ないだろうと考えられていましたが、政策金利の利上げについて日銀総裁が言及をしました。

日銀総裁の発言を要約すると、年末までに出揃うデータを判断して、賃金上昇を伴う物価上昇が確認できれば、マイナス金利(現在はマイナス0.1%)の解除も視野に入れるとのこと。

この政策金利と呼ばれるものは、短期金利のことで、住宅ローンでいえば変動金利に連動しています。

これまで固定金利についてはYCCの上限の引き上げによって、徐々に上がってきていましたが、ここにきて変動金利が上がるかもしれないという状況になってきています。

日銀総裁の発言は市場やマーケットに対するメッセージでもあります。

ただこれについて、本当に上がるのかどうかは不透明な状況です。

なぜなら、賃金の伸び率が単純な金額ではなく、実質賃金となるからです。

実質賃金には物価の上昇率が加味されますが、現在のところ実質賃金は7月時点で16ヶ月のマイナスとなっております。

しかも下落率も拡大しています。

要はインフレ率が賃金の上昇率を大幅に超えてしまっている状態です。

ですので、今回の日銀総裁の発言はインパクトはありましたが(今日の株式市場では、銀行株は上がって不動産株は下がりました)、今の状況を考えるとなかなかマイナス金利の解除は難しいだろうなというのが私の感想です。

【追記20230912】

日銀総裁の発言を受けてNY為替市場でドル円が下落しました。

もしこれが狙いだったとしたら中々の策士ですね。

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