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【2025年10月】中古マンション・中古戸建の価格推移、相場・マーケット情報

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2025年10月までのレインズに登録された成約データから、最新のマーケット情報をお届けします。

マーケット分析において成約価格だけでなく、需給バランスとの比較で市場動向を把握できるように、在庫件数についても抽出しています。

なおデータを元にした市況分析は、AI(Chat GPT)によるものです。

また抽出したマーケットの対象とされている都道府県は、データ数の分母が一定数以上のものに限定しています。

目次から目的の物件種別と都道府県をクリックすると、該当のデータにジャンプできます。

目次は記事の冒頭、もしくは記事の左下に表示されている「目次」ボタンをクリックすると開きます。

また、スマホで閲覧する場合は横向きの方が、見やすいかと思います。

中古マンション相場

1、東日本(北海道、宮城県)

北海道

年月成約件数(件)成約㎡単価(万円)前年比(%)在庫件数(件)在庫前年比(%)
2024/1021128.79-3.02,8968.5
2024/1125727.501.92,7831.7
2024/1218729.573.02,7770.1
2025/0116430.343.52,818-0.6
2025/0227031.967.92,767-2.7
2025/0329427.982.42,706-3.9
2025/0426028.88-8.62,639-7.0
2025/0525326.86-2.42,625-4.9
2025/0625330.520.32,660-4.0
2025/0727432.2520.22,617-5.8
2025/0823327.952.02,600-8.5
2025/0924228.93-4.42,553-11.2
2025/1026030.024.32,503-13.6

北海道の中古マンション市場は、2024年10月から2025年10月までの1年間で、成約件数の安定推移と在庫の段階的な減少が特徴的でした。成約件数はおおむね200〜300件台を維持し、2025年3月には294件とピークを記録。前年と比較して特段の大幅な変動はなく、札幌市を中心とした需要の底堅さが継続しています。特に都心回帰や交通利便性重視の動きがマンション需要を支え、ファミリー層・単身者の双方で中古マンションの選択肢としての存在感が高まっています。

成約㎡単価は27〜32万円台のレンジで推移し、2025年7月には前年比+20.2%となる32.25万円を記録するなど、価格は緩やかな上昇基調が確認されます。国内外の投資マネー流入に加え、新築価格の高騰が中古市場にも波及しています。ただし、2025年4〜5月には前年割れとなる月もあり、足元の価格上昇にはやや鈍化の兆しも見られます。

供給面では、在庫件数が2024年10月時点の2,896件から、2025年10月には2,503件へと約400件の減少。前年比ベースでもマイナスが続き、在庫の締まりが顕著です。売却数より新規流入が少ない構造となっており、買い手側にとっては選択肢が減少する一方で、売り手優位の市場環境が続いています。

宮城県

年月成約件数(件)成約㎡単価(万円)前年比(%)在庫件数(件)在庫前年比(%)
2024/109635.960.31,4853.7
2024/118738.55-1.81,5364.1
2024/128738.204.51,4933.5
2025/019041.6114.31,5264.7
2025/0210234.69-6.51,5214.8
2025/0313233.96-2.71,5145.6
2025/049733.88-1.61,5084.7
2025/0511233.76-12.11,5142.0
2025/0612632.64-11.61,439-3.7
2025/0711833.971.01,466-1.4
2025/0810737.836.81,468-0.9
2025/0911037.16-2.11,432-3.0
2025/1011140.3912.31,422-4.2

宮城県、特に仙台市を中心とした中古マンション市場は、2024年10月〜2025年10月にかけて成約数の堅調な推移と価格の緩やかな上昇が確認されました。成約件数は安定しており、概ね90〜130件の範囲で推移。2025年3月の132件をピークに、季節要因や転勤需要を背景とした動きが強く見られました。仙台市内のマンション需要は依然として強く、若年層・子育て層の市街地志向が市場を支えています。

成約㎡単価は32〜41万円のレンジで推移し、2025年10月には前年比+12.3%の40.39万円を記録。首都圏ほどではないものの価格上昇トレンドは継続しており、新築マンション価格の高騰が中古価格を押し上げる構造は北海道と類似しています。ただし2025年5〜6月には前年比マイナスの月もあり、価格伸びはやや不安定な状況です。

一方、在庫件数は2024年10月の1,485件から2025年10月には1,422件へと徐々に減少し、前年比でもマイナスを記録する月が増加しました。これは、買い需要に対して新規売り出しが追いついていない構造を示しており、特に仙台市中心部では売り物件の希少性が高まっています。2024年9月から2025年9月までのデータを読み込んで、北海道と宮城県の表を作成して。 データは年月・成約件数(件)・成約㎡単価(万円)・前年比(%)・在庫件数(件)・在庫前年比(%)でお願いします。

2、関東圏(東京都、埼玉県、千葉県、神奈川県)

東京都

年月成約件数成約㎡単価(万円)前年比(%)在庫件数在庫前年比(%)
2024/101,599104.645.723,869-8.6
2024/111,770107.146.223,632-10.2
2024/121,696105.236.723,227-9.9
2025/011,759112.4412.123,518-9.9
2025/022,304106.935.523,536-10.0
2025/032,661111.1510.522,948-8.6
2025/042,152112.659.023,076-6.7
2025/052,127116.0413.123,277-3.9
2025/062,360117.0113.223,188-1.6
2025/072,164119.6711.923,2710.3
2025/081,921119.7518.423,148-1.3
2025/092,431118.4613.222,795-3.9
2025/102,234121.0615.722,722-4.8

東京都の中古マンション市場は、2024年10月〜2025年10月にかけて、成約件数・価格ともに全国で最も強い上昇トレンドを示しました。成約件数は常に1,600〜2,600件台で推移し、2025年3月には2,661件と年間ピークを記録。この高水準は、都心部への人口集中や企業活動の回復に加え、投資需要の堅調さが背景にあります。特に都心3区では高額物件の動きが目立ち、価格帯の押し上げ要因となっています。

成約㎡単価は約104〜121万円で推移し、2025年10月には前年比+15.7%と大幅な伸びを示しました。新築価格の高騰により中古物件の相対的な価値が高まり、築浅中古が強く選好される傾向が続いています。加えて、外国人投資マネーが港区・渋谷区・中央区に流入し、中古価格の底上げに寄与しました。

一方、在庫件数は全期間で減少傾向が続き、売り手優位の市場環境が維持されています。2024年10月の23,869件から2025年10月には22,722件まで減少し、前年比でもマイナスが目立ちます。これにより、人気エリアでは“物件が出てこない”状態が続いており、価格の下支えとなっています。

埼玉県

年月成約件数成約㎡単価(万円)前年比(%)在庫件数在庫前年比(%)
2024/1037643.833.55,7119.2
2024/1133142.476.15,7435.2
2024/1233345.341.35,6623.1
2025/0136342.34-2.55,6890.6
2025/0245243.49-4.55,660-0.2
2025/0357342.09-4.85,487-2.3
2025/0445042.350.75,437-2.4
2025/0544542.10-2.55,444-1.1
2025/0650943.322.85,405-1.2
2025/0746443.51-1.55,408-2.4
2025/0839143.502.25,455-3.6
2025/0948944.77-2.15,350-5.7
2025/1045442.91-2.15,378-5.8

埼玉県の中古マンション市場は、2024年10月〜2025年10月を通じて、安定した成約件数を維持しながら、価格は小幅に変動する落ち着いた市場環境となりました。成約件数は300〜570件の範囲で推移し、2025年3月の573件が年間のピークでした。これには、東京都心への通勤需要が強いこと、交通利便性の高い「大宮」「浦和」「川口」などでの取引が集中する傾向が影響しています。

成約㎡単価は42〜45万円のレンジで推移し、比較的安定した価格形成が続いています。特に2025年6月の43.32万円は前年比+2.8%となり、築浅物件への選好の強さが確認できます。一方、全体の前年比はマイナスが続く月もあり、価格の強い上昇圧力は見られません。これは、供給が比較的安定しており、都内に比べて価格上昇要因が少ないことが背景にあります。

在庫件数は年間を通してやや減少傾向にあり、2024年10月の5,711件から2025年10月には5,378件へと減少。前年比も多くの月でマイナスとなり、良質な中古物件の供給が縮小しつつある状況が見てとれます。特に大宮エリアでは、実需・投資需要の両面で中古市場が逼迫し、価格上昇の前兆が見られます。

千葉県

年月成約件数成約㎡単価(万円)前年比(%)在庫件数在庫前年比(%)
2024/1040839.32-2.94,55313.9
2024/1137240.817.24,54212.2
2024/1237739.608.14,5119.9
2025/0136641.294.94,5156.6
2025/0244541.280.34,3992.9
2025/0356037.26-7.54,2541.1
2025/0443938.27-6.84,171-3.1
2025/0537139.952.24,225-3.7
2025/0642736.57-9.84,300-1.5
2025/0743041.401.74,3891.0
2025/0839739.642.34,356-2.3
2025/0947940.28-5.14,350-2.5
2025/1049140.753.64,327-5.0

千葉県の中古マンション市場は、2024年10月〜2025年10月にかけて成約件数が安定推移しつつも、価格の変動幅は比較的小さく堅調な相場が続きました。成約件数は370〜560件程度で動き、2025年3月の560件が年間最多となりました。東京方面への通勤アクセスが良い船橋・市川・浦安などのベイエリアを中心に需要が堅調で、千葉県全体の流動性を高めています。

成約㎡単価は36〜41万円の範囲で推移し、2024年後半から2025年前半にかけて前年比マイナスの月が多かったものの、2025年7月以降は持ち直す動きを見せています。特に2025年10月には40.75万円と堅調な水準に戻っており、リモートワークの浸透と沿岸エリアの人気によって、居住環境の良さが価格下支えの要因になっています。

在庫件数は4,500件前後で推移し、わずかに減少傾向が見られます。特に2025年中盤以降は前年比マイナスが続いており、供給の引き締まりが顕著になっています。築浅マンションの供給が限られる中で、ファミリー層を中心に購入意欲が高く、物件の取り合いが発生している地域も見られます。

神奈川県

年月成約件数成約㎡単価(万円)前年比(%)在庫件数在庫前年比(%)
2024/1070956.37-3.011,7557.2
2024/1173458.240.911,7295.1
2024/1275258.921.111,5814.0
2025/0175458.901.111,7562.7
2025/0295156.31-3.711,6190.8
2025/031,19755.14-6.311,252-1.4
2025/0490957.52-3.011,324-0.8
2025/0589857.01-3.411,368-0.9
2025/061,00355.14-5.211,5351.8
2025/0792159.663.511,6211.8
2025/0884458.900.711,6190.0
2025/091,07658.804.311,355-1.7
2025/101,04359.375.311,242-4.4

神奈川県の中古マンション市場は、2024年10月〜2025年10月の期間において、成約件数・価格ともに首都圏で2番目に大きな市場規模を維持し、堅調な推移となりました。成約件数は700〜1,200件台で動き、2025年3月の1,197件がピーク。横浜・川崎・武蔵小杉などの人気エリアが市場を牽引し、居住用・投資用ともに需要が分厚い状態が続いています。

成約㎡単価は55〜59万円前後で推移し、前年比はマイナスに触れる月もあるものの、2025年後半には回復し、10月には59.37万円(前年比+5.3%)と再び上昇基調に戻りました。新築価格の高止まりや、横浜エリアの再開発が中古市場にも波及し、価格の底堅さが続いています。

在庫件数は11,700件前後で推移した後、2025年後半には11,200件台へと減少しました。前年比では2024年末以降マイナスが増え、供給圧力が弱まり需要優勢の状態にあります。横浜市中心部では物件不足が顕著で、築浅物件は特に成約スピードが速く、価格の下げ交渉が成立しにくい傾向があります。

3、中部圏(愛知県、静岡県、石川県)

愛知県

年月成約件数成約㎡単価(万円)前年比(%)在庫件数在庫前年比(%)
2024/1034835.93+13.16151+7.2
2024/1137233.66+5.56149+6.1
2024/1235031.71-0.46161+4.5
2025/0133034.42-2.46265+6.4
2025/0244334.41+2.56169+3.7
2025/0355531.61-7.56176+3.4
2025/0443032.79+2.26128+1.5
2025/0537232.35-1.86254+3.8
2025/0648632.51+3.06220+4.0
2025/0741431.83-4.16196+2.8
2025/0836632.03-6.06291+3.0
2025/0945835.28+11.06275+2.7
2025/1044232.55-9.46188+0.6

愛知県の中古マンション市場は、2024年10月から2025年10月にかけて、総じて安定した推移を見せております。成約件数は348件から555件の範囲で推移しており、特に2月・3月には取引が増加し、春の需要期の強さが確認できます。名古屋市を中心とした都市エリアでは、中古マンションの流動性が高く、需要の厚さが成約件数の安定につながっていると考えられます。

成約㎡単価は31万円台から35万円台で推移し、大きな乱高下は見られませんでした。ただし、2025年10月は前年比−9.4%となっており、一時的に高価格帯物件の動きが鈍ったことが影響していると推測されます。一方、2025年9月には前年比+11.0%と強い伸びが見られ、物件属性による価格の変動が大きい一年でもありました。

在庫件数は6,100〜6,300件の範囲で推移し、前年比は月によりプラスとマイナスが混在しておりましたが、極端な増減はなく安定した供給状況でした。中心部では在庫がやや減少し、郊外では比較的余裕がある構造が続いております。

静岡県

年月成約件数成約㎡単価(万円)前年比(%)在庫件数在庫前年比(%)
2024/106028.84+40.21639+17.6
2024/116629.12-2.61655+12.4
2024/124729.35-14.71635+13.0
2025/018130.68+22.51583+7.2
2025/026728.62-1.21567+4.4
2025/038928.21-1.21517-1.2
2025/047933.05+19.31482-8.0
2025/057728.78-7.91466-9.7
2025/067030.15-6.21485-9.1
2025/076627.71-20.01545-4.2
2025/086428.79-18.51569-5.0
2025/098329.87-7.81580-2.7
2025/107731.69+9.91568-4.3

静岡県の中古マンション市場は、2024年10月から2025年10月の期間において、比較的小規模ながら安定した動きを見せております。成約件数は60〜90件前後で推移し、2025年1月・3月に成約数が増加するなど、季節的な需要の影響がはっきりと確認できる一年でした。一方、2024年12月には47件と落ち込み、県全体の市場規模の小ささが変動に影響を与えていると考えられます。

成約㎡単価は28〜33万円の範囲で推移し、全体としては緩やかな上昇傾向が見られます。特に2025年4月の33.05万円(前年比+19.3%)は、高価格帯物件の成約が相場を押し上げたと考えられます。その一方で、2025年7月の27.71万円(前年比−20.0%)など大きく下落する月もあり、成約数の少ない静岡県特有の「個別物件の価格影響」が顕著に表れています。

在庫件数は1,639件から1,568件へと減少し、前年比でもマイナスが多く、供給が徐々に引き締まっている様子がうかがえます。人気エリアでは物件不足が顕在化し、売主優位の状況が続いております。

石川県

年月成約件数成約㎡単価(万円)前年比(%)在庫件数在庫前年比(%)
2024/103127.47+8.3230-18.4
2024/112230.50+45.5223-19.2
2024/121329.76+12.2227-20.4
2025/011226.27+6.4238-15.6
2025/021930.56+37.6224-12.2
2025/033130.29+4.7196-16.2
2025/041421.51-23.3206-0.5
2025/051432.70+1.6210-2.8
2025/061533.32+10.3218-3.5
2025/072429.43+15.9220-9.8
2025/08731.21+44.4214-8.5
2025/092131.24-5.3216-14.6
2025/102930.56+11.3203-11.7

石川県の中古マンション市場は、2024年10月から2025年10月までの期間で、成約件数・価格の変動が非常に大きい一年となりました。成約件数は7件から31件の範囲で推移し、市場規模が小さいため、単月ごとの動きが大きく変動しやすい特徴が見られます。特に2025年8月は成約件数が7件と低迷し、一方で2025年3月・10月は30件前後と比較的活発な動きを示しました。

成約㎡単価は21〜33万円の範囲で大きな振れ幅を見せました。2025年5月や6月のように30万円台後半まで伸びる月がある一方で、2025年4月には21.51万円と大きく値下がりしました。これは成約件数の少なさにより、特定物件が相場を大きく左右するためで、石川県市場特有の動きと言えます。

在庫件数は230件から203件へと減少し、前年比は通期でマイナスが続いており、供給が縮小していることが分かります。在庫が減っていることから一定の需要があることが分かり、市場の流動性が保たれています。

4、近畿圏(大阪府、京都府、兵庫県)

大阪府

年月成約件数(件)成約㎡単価(万円)前年比(%)在庫件数(件)在庫前年比(%)
2024/1083049.28+2.511206+5.2
2024/1181350.03+2.111185+5.8
2024/1277251.32+5.310896+3.6
2025/0178154.24+13.210923+0.3
2025/02100552.01+9.110846-3.1
2025/03119752.02+6.710770-2.5
2025/0489051.01+2.110851-0.8
2025/0590552.38+8.5109550.0
2025/0698052.88+8.310973+1.8
2025/0783854.11+10.111091+3.4
2025/0879656.09+4.811132+2.2
2025/0993355.53+7.911053-0.9
2025/1097653.20+8.011031-1.6

大阪府の中古マンション市場は、2024年10月から2025年10月の1年間を通じて、成約件数・価格ともに堅調な推移を見せております。成約件数は年間を通して800〜1,200件台と非常に流動性が高く、全国でもトップクラスの市場規模となっています。特に2月・3月の1,000件超えは、関西圏の広域からの需要を反映しており、都市部だけでなく郊外エリアでも幅広い層が中古マンションを選択している様子がうかがえます。

成約㎡単価は49〜56万円の範囲で推移しており、100㎡換算で5,000万円前後の水準です。2025年に入ってからは前年比プラスの月が増え、価格の強い上昇傾向が見られました。とくに7月の54.11万円、8月の56.09万円など、築浅・都心部の物件が積極的に取引され、相場を押し上げたとみられます。

一方、在庫件数は11,000件前後で推移し、前年比では若干の増減はあるものの、全体としては安定した供給が続いています。ただし、都心部では好条件の物件が出にくく、買い手が積極的に探しても「条件に合う物件が見つからない」状況が続いています。

京都府

年月成約件数(件)成約㎡単価(万円)前年比(%)在庫件数(件)在庫前年比(%)
2024/1017947.85-2.32475+8.0
2024/1117944.61-7.72437+3.6
2024/1217554.81+0.12420+2.6
2025/0115151.10+3.82429+1.4
2025/0221148.62+12.92409-0.3
2025/0323251.46+1.82416-1.5
2025/0417848.55+3.52420+2.5
2025/0517850.43-0.82452-0.1
2025/0618447.46-10.52475+1.1
2025/0717648.87+8.32465+0.1
2025/0814247.26-7.62497+2.4
2025/0918559.96+28.92480+1.1
2025/1019955.83+16.72459-0.6

京都府の中古マンション市場は、2024年10月から2025年10月の期間において、成約件数・価格ともに比較的安定した動きを見せつつ、秋以降に相場が強含む特徴的な流れとなっております。成約件数は142〜232件と幅のある推移で、観光需要の復調や大学の集中など、京都特有の需要が継続していることが伺えます。

成約㎡単価は44万円〜59万円と価格帯の振り幅が大きく、特に2025年9月は59.96万円と前年比+28.9%の大幅上昇を記録しました。これは京都市中心部の物件需要が非常に強く、築浅・好立地物件の取引が相場を押し上げたことによるものと考えられます。一方で、2025年6月のように前年比−10.5%の下落も見られるなど、物件属性による価格バラつきが非常に大きいのが京都市場の特徴です。

在庫件数は2,400件台で推移し、年間を通じて大きな増減は見られません。しかし、中心部では観光と居住の需要が競合し、適正価格の中古マンションが出にくい傾向が続いています。特に四条河原町・烏丸御池周辺では慢性的な物件不足が続いています。

兵庫県

年月成約件数(件)成約㎡単価(万円)前年比(%)在庫件数(件)在庫前年比(%)
2024/1038838.99+2.86323+12.6
2024/1142637.19+3.06331+10.3
2024/1237436.20-2.36279+7.6
2025/0139738.86+6.76408+5.1
2025/0251938.38-1.16388+1.5
2025/0359239.73+4.06468+3.7
2025/0449835.08-5.76478+4.4
2025/0547933.62-10.96510+4.5
2025/0651736.94-1.46492+4.5
2025/0744434.13-11.76524+6.0
2025/0843338.13+8.96477+3.8
2025/0954638.27+5.36434+2.9
2025/1049936.98-5.26347+0.4

兵庫県の中古マンション市場は、2024年10月から2025年10月にかけて、成約件数・価格の双方で中期的に安定した動きを見せております。月間成約件数は374〜592件の範囲で推移し、特に3月・2月の増加は春先の住宅需要が強く反映されたものと考えられます。三宮・神戸市中央区を中心とした都市部の需要が安定している一方で、阪神間(西宮・芦屋・尼崎)では大阪圏へのアクセスの良さも相まって取引が活発に行われています。

成約㎡単価は33〜39万円台で推移しており、価格の上下幅は比較的落ち着いています。2025年8月には38.13万円と前年比+8.9%を記録し、好立地・築浅物件への選好が価格を押し上げました。一方で、価格が下落した月もあり、エリアによる相場の差が大きかった一年といえます。

在庫件数は6,300〜6,500件台で推移し、前年比では全体的にプラスが多く、供給はやや厚めの状態が続いています。これは兵庫県内に広範囲で中古マンションが分布していること、また郊外エリアで売却が増えていることが影響しています。

5、西日本(岡山県、広島県)

岡山県

年月成約件数(件)成約㎡単価(万円)前年比(%)在庫件数(件)在庫前年比(%)
2024/103229.570.4594+21.0
2024/115130.10-8.4559+15.3
2024/124432.6315.2564+16.8
2025/013429.37-1.3524+4.6
2025/024132.66-7.2505+1.6
2025/036229.67-7.2456-15.1
2025/043632.4018.8486-14.3
2025/054438.1230.1477-13.4
2025/064431.4619.6486-11.0
2025/075131.966.1512-4.1
2025/083333.7915.5530-4.7
2025/093633.307.3517-9.0
2025/103830.111.8524-11.8

岡山県の中古マンション市場は、2024年10月から2025年10月にかけて、成約件数・価格・在庫ともに比較的落ち着いた推移を見せておりますが、月ごとのばらつきが大きく、取引規模が小さい地域特有の変動も確認できます。成約件数は月32〜62件で推移し、年間を通じて大きな増減は見られませんが、3月は62件と最も多く、転勤・入学期を意識した動きが顕著に表れています。一方で2025年8月の33件など、やや弱含む月もあり、安定的とはいえ地域需要に左右されやすい状況が続いています。

成約㎡単価は29〜38万円の範囲で動いていますが、特に2025年5月には38.12万円と高い水準を記録しました。これは中心部の築浅物件の動きが強く反映された結果とみられます。一方で30万円前後で推移する月も多く、岡山市中心部と周辺エリアとの価格差が相場に影響を与えていると考えられます。前年比の変動幅も月により±20%前後と大きく、成約件数が少ないことで個別物件の影響が強く出ております。

在庫件数は594件から517件へと減少傾向を示しており、前年比では前年比マイナスの月が多く、供給がやや引き締まりつつあることが分かります。特に2025年3月の在庫456件は大きく減少しており、相場への下支え要因となっています。ただし、再び500件台へ戻る動きもあり、供給は大幅に減ることなく安定的に推移していると言えます。

広島県

年月成約件数(件)成約㎡単価(万円)前年比(%)在庫件数(件)在庫前年比(%)
2024/108738.7312.11,165+14.6
2024/1110736.332.61,175+9.2
2024/129735.008.21,146+7.6
2025/017240.4320.51,170+6.8
2025/028935.95-7.41,193+8.4
2025/0312240.9121.71,186+8.6
2025/049733.58-9.01,207+9.3
2025/058233.42-8.41,233+10.7
2025/0612138.9416.41,250+12.4
2025/0711031.80-13.01,224+12.7
2025/088039.482.61,224+10.1
2025/099735.16-5.21,241+9.6
2025/108236.17-6.61,230+5.6

広島県の中古マンション市場は、2024年10月から2025年10月の期間で、成約件数・価格ともに変動がありながらも、総じて地域の需要の強さが維持されている市場と言えます。成約件数は月72件〜122件で推移しており、都市規模を考えると安定した取引量です。特に2025年3月の122件は年間で最も高い水準となり、春の異動期需要が強く反映されています。一方で2025年8月の80件など、取引がやや停滞する月もあり、需要に強弱が見られます。

成約㎡単価は31〜40万円台で推移し、価格変動も比較的顕著です。2025年3月の40.91万円は前年比+21.7%と大幅に上昇しており、広島市中心部の好立地物件の動きが相場に強く影響したと考えられます。一方で、2025年7月は31.80万円とやや弱含み、前年比−13.0%となっていることから、エリアや物件属性による価格差が大きい市場であることが確認できます。

在庫件数は1,100〜1,250件の範囲で推移しておりますが、前年比はいずれの月もプラスで推移しており、供給が増加傾向にあることが特徴です。特に2025年6月の1,250件(前年比+12.4%)は明確な在庫増を示しており、今後の価格形成に影響を与える可能性があります。供給増が続くと競合が増え、価格上昇の勢いが弱まる可能性も示唆されます。

6、九州・沖縄(福岡県、沖縄県)

福岡県

年月成約件数(件)成約㎡単価(万円)前年比(%)在庫件数(件)在庫前年比(%)
2024/1031837.10-0.362410.7
2024/1137135.86-2.56115-3.4
2024/1228938.835.36056-5.7
2025/0124938.05-4.16028-6.9
2025/0229639.592.15916-8.3
2025/0338435.46-8.25862-8.2
2025/0427841.2613.15828-8.3
2025/0529939.514.95955-6.8
2025/0635540.235.35953-4.6
2025/0730641.467.25978-4.4
2025/0828542.2211.45971-5.1
2025/0936341.494.65930-5.1
2025/1033941.3711.55974-4.3

福岡県の中古マンション市場は、2024年10月から2025年10月の期間にかけて、成約件数・成約単価・在庫数のすべてにおいて安定した動きを見せつつも、全国的に見ても強い需要が継続しているエリアの1つであることが確認できます。成約件数は249〜384件のレンジで推移しており、特に2025年3月の384件は季節需要に加え、中古マンション市場の活発さを示す結果となりました。一方で、2024年12月や2025年8月などはやや落ち着く傾向が見られ、月ごとの差が出やすいのが特徴です。

成約㎡単価は35〜42万円の範囲で推移しており、全体としては強含みの動きが続いています。特に2025年8月の42.22万円は前年比+11.4%と高い水準で、中心部の高価格帯物件の動きが相場を押し上げています。また、福岡市中央区・博多区では新築価格の上昇が続いていることも影響し、中古マンションの価格水準も押し上げられている状況です。

在庫件数は6,000〜6,200件の範囲で推移しており、前年比ではマイナスが続き、供給が徐々に絞られている状態です。この傾向は、福岡市中心部での人口流入や法人移転が増加していることと関連しており、需要過多の状況が続いていることが背景にあります。売り物件が十分に供給されないため、特に交通利便性の高いエリアでは、買い手同士の競争が続いています。

沖縄県

年月成約件数(件)成約㎡単価(万円)前年比(%)在庫件数(件)在庫前年比(%)
2024/102452.4115.552411.0
2024/112951.00-1.653710.5
2024/123153.0718.15366.1
2025/012351.44-1.15420.6
2025/024650.231.65465.8
2025/034548.467.05466.4
2025/042547.522.25396.3
2025/054148.019.25041.4
2025/063654.2219.2494-0.6
2025/073849.913.94912.1
2025/083048.140.05103.9
2025/093351.7029.25312.9
2025/103457.6510.05260.4

沖縄県の中古マンション市場は、2024年10月から2025年10月の期間で、成約件数・価格ともに小規模市場特有の変動はあるものの、全体としては堅調に推移していることが分かります。成約件数は23〜46件の範囲で推移し、3月や2月など繁忙期には増加しやすい傾向が見られます。一方で、市場規模が小さいため、単月の成約件数が少ない場合には価格の振れ幅が大きくなる特徴があります。

成約㎡単価は47〜57万円台と全国的にも高い水準で推移しており、特に2025年10月の57.65万円は高価格帯物件の動きが相場を押し上げた結果と考えられます。沖縄では新築マンション価格の上昇が顕著であり、建築コストの増加や土地不足、観光地としてのブランド力が価格の強さを維持しています。このため中古マンションの価格も引っ張られ、県全体として高い水準で価格が安定しています。

在庫件数は494〜546件の範囲で推移し、相対的にコンパクトな市場であることがうかがえます。前年比はプラスが続いており、供給がやや増加していることが確認できますが、需要の強さから価格への下押し圧力は限定的です。ただし、県外需要(移住・投資)の動向や観光経済の影響を受けやすい市場であるため、需給バランスが変化しやすい一面もあります。

中古戸建相場

1、東日本(北海道、宮城県)

北海道

年月成約件数(件)成約価格(万円)前年比(%)在庫件数(件)在庫前年比(%)
2024/1037016817.249228.9
2024/1133918669.448795.9
2024/1230816741.748445.2
2025/01270171515.947274.5
2025/02321178822.545892.5
2025/03369178933.245482.6
2025/04309174012.846172.1
2025/05343180223.446621.1
2025/0634018082.44614-2.5
2025/07345183013.94739-3.2
2025/083201787-2.44689-5.9
2025/093481829-4.14825-1.8
2025/103541683-4.349590.8

北海道の中古戸建市場は、2024年10月から2025年10月の期間を通じて、成約件数・成約価格ともに比較的安定した推移を見せております。成約件数は270〜370件程度の幅で推移し、3月に369件、5月に343件と繁忙期には需要が高まる典型的な動きが確認できます。一方で1月や8月はやや落ち込み、季節要因による成約件数の変動が目立つ一年となりました。

成約価格は1,674〜1,829万円前後で推移し、前年比ではプラスの月が多く、北海道全体の住宅需要が底堅いことを示しています。2025年1月〜5月にかけては前年比+12〜33%と高い伸びを見せており、特に札幌市内やその周辺エリアでは中古戸建の需要が継続して強い状態が続いています。土地の広さを求めるファミリー層の転入増や、リモートワークを取り入れる層の増加も需要を支える一因となっています。

在庫件数は4,548〜4,959件の範囲で推移し、前年比では後半にかけてマイナスが続き、供給が引き締まっている傾向が見受けられます。特に2025年6月以降、前年比−2〜−5%の在庫減少が続いていることから、需要超過による売り物件不足が進んでいる可能性もあります。

宮城県

年月成約件数(件)成約価格(万円)前年比(%)在庫件数(件)在庫前年比(%)
2024/109020529.8187032.7
2024/1198197034.2191926.0
2024/12872064-13.9193422.7
2025/0175236817.2191615.7
2025/02972020-3.0191716.3
2025/0313122860.0187514.1
2025/0493225416.3190113.4
2025/05117206969.6193112.3
2025/06133220543.0194210.7
2025/0711724267.3194010.5
2025/0888230718.919757.9
2025/09137215835.619033.0
2025/10103229914.418840.7

宮城県の中古戸建市場は、2024年10月から2025年10月にかけて、成約件数・価格ともに強い動きが続いた一年となりました。成約件数は75〜137件の範囲で推移しており、3月・6月・9月に大きく伸び、いずれも100件を超える月が続いています。これらは仙台市を中心とした地域の住宅需要が非常に高いことを示しており、エリアとしての成長性の高さが改めて確認できます。

成約価格は1,970〜2,426万円の範囲で推移し、前年比ではプラスの月が目立ちます。特に2025年5月の前年比+69.6%や2025年6月の+43%など、突出した伸びが確認できます。この背景には、仙台市周辺での新築価格高騰により、中古戸建へ需要が流入していること、築浅で状態の良い戸建の流通量が増えたことなどが挙げられます。また転勤層・子育て世帯の流入が続いており、広い土地を求める需要が強く相場を押し上げています。

在庫件数は1,870〜1,975件の範囲で推移し、前年比は前半が+20%を超えていたのに対し、後半では徐々に縮小し+3〜10%程度に落ち着いています。これは新規供給が一時的に増えたものの、需要の強さから在庫が吸収されている状況を反映しています。

2、関東圏(東京都、埼玉県、千葉県、神奈川県)

東京都

年月成約件数成約価格(万円)前年比(%)在庫件数在庫前年比(%)
2024/1039153460.262839.5
2024/1141356231.062275.1
2024/1241056807.561754.5
2025/014085525-1.562713.7
2025/0256157163.962731.9
2025/0372361205.061591.1
2025/0456857350.16117-0.3
2025/05558580411.76071-1.4
2025/0660959362.55961-1.2
2025/07535587510.56022-0.4
2025/0847258458.06016-1.8
2025/0959657551.06108-0.8
2025/1056556455.66071-3.4

東京都の中古戸建市場は、2024年10月から2025年10月にかけて、成約件数・成約価格・在庫件数のいずれにおいても高い水準で推移しており、全国でも屈指の流動性を維持しています。成約件数は391〜723件で推移し、特に2025年3月に723件とピークを迎えるなど、春先に成約が集中する典型的な動きがみられました。年間を通して400〜600件台を維持しており、東京圏の居住ニーズの強さが如実に表れています。

成約価格は5,346〜6,120万円と全国トップ水準で推移し、2025年3月には前年比+5.0%と着実に上昇しました。新築戸建の価格高騰が続く中で、中古戸建が相対的な購入選択肢として注目され、築浅物件や都心に近いエリアの需要が高まっています。また、住宅ローン金利上昇の懸念があるものの、東京都では高所得層を中心に需要が安定しており、価格への影響は限定的です。

在庫件数は約6,000〜6,300件で推移し、前年比は序盤にプラスが見られたものの、中盤以降はマイナスが増え、供給がやや引き締まりました。物件不足が解消されない中で、人気エリアでは早期売却が進み、郊外エリアとの二極化が進行しています。

埼玉県

年月成約件数成約価格(万円)前年比(%)在庫件数在庫前年比(%)
2024/1039153460.262839.5
2024/1141356231.062275.1
2024/1241056807.561754.5
2025/014085525-1.562713.7
2025/0256157163.962731.9
2025/0372361205.061591.1
2025/0456857350.16117-0.3
2025/05558580411.76071-1.4
2025/0660959362.55961-1.2
2025/07535587510.56022-0.4
2025/0847258458.06016-1.8
2025/0959657551.06108-0.8
2025/1056556455.66071-3.4

埼玉県の中古戸建市場は、2024年10月から2025年10月にかけて、成約件数・価格・在庫ともに安定した推移を示しており、首都圏の住宅需要を支える重要なエリアであることが確認できます。成約件数は239〜486件で推移し、3月には486件とピークに達しました。東京都と比べて価格が手頃であることから、東京通勤者やファミリー層の需要が強く、活発な取引が続いています。

成約価格は約2,300〜2,650万円のレンジで推移し、地域による差はあるものの、総じて横ばいからやや弱含みの傾向です。新築戸建が建築コスト上昇により高値が続いているため、中古への需要転換が進んでいますが、一部の築古物件や郊外エリアでは購入者の慎重姿勢が強まり、価格上昇が限定的になっています。

在庫件数は5,600〜5,900件台で推移し、前年比では通年でプラスとなり、供給が増加傾向にあります。買主にとって選択肢が広がった一方、売主側は価格交渉に応じる場面が増えており、相場均衡が進んでいることがうかがえます。

千葉県

年月成約件数成約価格(万円)前年比(%)在庫件数在庫前年比(%)
2024/1028025971.8520419.7
2024/112622610-0.8526519.1
2024/122302693-4.0535021.2
2025/012692385-1.1532919.7
2025/0236725192.3537715.3
2025/034252449-7.7533612.8
2025/043612395-4.0537913.3
2025/053722487-3.3535612.7
2025/063892511-4.7533212.6
2025/073592587-6.9542311.2
2025/0832525531.5543810.3
2025/0938126325.254367.3
2025/103892519-3.054364.5

千葉県の中古戸建市場は、2024年10月から2025年10月にかけて、成約件数が月230〜425件と安定的に推移しており、首都圏のベッドタウンとしての安定した需要が確認できます。特に2025年3月の425件は春の転居需要を反映しており、一時的に大きく動く傾向が見られました。

成約価格は2,385〜2,693万円で推移し、全体としては横ばいの中でやや弱含みの印象です。前年比がマイナスとなる月が多く、2025年1月〜7月にかけて下落傾向が続いたことからわかるように、需要が強い一方で、在庫増による競合が影響したと考えられます。また、千葉県はエリア格差が大きく、柏・船橋・市川など東京寄りの都市では価格が堅調なのに対し、郊外や房総地域では価格調整が進んでいます。

在庫件数は5,200〜5,430件台で推移し、前年比では通年でプラスが続き、供給が増加しています。買主側の比較検討がしやすくなる一方で、売主側は価格の見直しが必要なケースが増えており、市場は均衡に向かいつつあります。

神奈川県

年月成約件数成約価格(万円)前年比(%)在庫件数在庫前年比(%)
2024/102733856-10.7591821.5
2024/1131440341.2600619.8
2024/1230442482.2601019.8
2025/0134138022.0615517.7
2025/024453919-3.1621814.8
2025/035653859-10.1622713.6
2025/044463828-11.7629915.0
2025/054513806-5.1626112.6
2025/065023897-2.6625311.7
2025/0746340020.1624811.9
2025/084373854-9.562799.8
2025/095564031-4.461897.2
2025/1043739011.263347.0

神奈川県の中古戸建市場は、2024年10月から2025年10月にかけて、成約件数が273〜565件と首都圏の中でも大きな市場規模を維持し、非常に活発な取引が続いております。3月の565件は、都心アクセスの良さや地域の利便性の高さから強い春需要が反映されたものと考えられます。

成約価格は3,800〜4,248万円で推移し、東京に次ぐ高水準です。前年比ではマイナスの月が多いものの、これは2024年の価格上昇が強かった反動も含まれています。藤沢・鎌倉・横浜市中心部など人気エリアでは依然として高価格帯の物件が動いており、相場の底堅さが見られます。一方、内陸部や郊外エリアでは価格交渉が増え、地域差がより顕著になっています。

在庫件数は5,900〜6,330件と多く、前年比では通年で大幅なプラスが続き、供給増が鮮明です。在庫増により買主側の選択肢が広がり、価格が上昇しにくい環境となっています。とはいえ、需要自体は強いため、急激な値下がりリスクは限定的です。

3、中部圏(愛知県、岐阜県、三重県、静岡県、石川県)

愛知県

年月成約件数成約価格(万円)前年比(%)在庫件数在庫前年比(%)
24/1021828940.9478018.2
24/11233280826.6490719.1
24/12229292612.3506520.2
25/01238268125.3511020.5
25/02287273920.6513317.2
25/03355273657.1507615.6
25/04253280624.6505112.5
25/05305274841.9515613.1
25/06314273219.8519012.7
25/07285277416.3519612.0
25/08291271959.0523912.0
25/09350273644.6521610.4
25/10337258654.6528010.5

愛知県の中古戸建市場は、2024年10月から2025年10月にかけて、成約件数・成約価格ともに安定しつつも強い動きを見せています。成約件数は218〜355件で推移し、毎月高い流動性を維持しており、3月の355件がピークとなりました。名古屋市を中心に住宅需要が強く、特にアクセス性の高いエリアや築浅物件では競争力が高く、買い手の積極性が感じられます。

成約価格は約2,580〜2,920万円で推移し、前年比プラスが続く月が目立ちました。2025年5月・6月の価格上昇が顕著で、強い需要に加え、新築戸建の価格上昇が中古市場にも波及しています。愛知県では土地価格の上昇と建築コストの高止まりにより、新築との差額が縮小しているため、中古を選ぶ実需層が増えています。

在庫件数は4,780〜5,280件で推移し、前年比では年間を通じてプラスとなりました。供給増により買い手側の選択肢は広がっていますが、需要が強いため不良在庫化は限定的です。名古屋市内は供給不足気味であり、郊外部では在庫が厚いなど、エリア間の差が表れています。

岐阜県

年月成約件数成約価格(万円)前年比(%)在庫件数在庫前年比(%)
24/1044119718.9157514.5
24/1144127125.7158612.0
24/12371139-5.1161311.5
25/01261349-25.7161011.3
25/0259131751.315934.7
25/0364128528.015895.4
25/04421437-14.316016.7
25/0554151554.316075.3
25/0662116055.016265.7
25/0748136941.216453.4
25/0862123819.216616.2
25/09521232-27.816476.5
25/1057131629.516514.8

岐阜県の中古戸建市場は、全国的に見れば中規模市場であるものの、2024年10月から2025年10月にかけて成約件数・価格ともに大きな変動を見せた一年となりました。成約件数は26〜64件の範囲で推移し、3月・5月・6月など繁忙期に増加、1月には反動で26件と落ち込みました。地域特性として取引量が少ないため、月ごとの値動きが大きく見える傾向があります。

成約価格は1,160〜1,515万円で推移し、前年比の上下動幅が非常に大きい点が特徴です。築年数や立地条件が価格に強く影響し、個別物件の特性が市場全体の平均値に大きく影響しています。2025年5月には1,515万円と前年比+54.3%の伸びを記録し、良質な住宅の成約が価格上昇に寄与したと考えられます。

在庫件数は1,575〜1,661件で推移し、前年比では年を通じてプラスとなり、供給が積み上がっている状況です。人口減少の進むエリアでは売り物件が滞留しやすく、買い手の選別が強まっていると考えられます。

三重県

年月成約件数成約価格(万円)前年比(%)在庫件数在庫前年比(%)
24/1044119718.9157514.5
24/1144127125.7158612.0
24/12371139-5.1161311.5
25/01261349-25.7161011.3
25/0259131751.315934.7
25/0364128528.015895.4
25/04421437-14.316016.7
25/0554151554.316075.3
25/0662116055.016265.7
25/0748136941.216453.4
25/0862123819.216616.2
25/09521232-27.816476.5
25/1057131629.516514.8

三重県の中古戸建市場は、2024年10月から2025年10月にかけて、非常に強い価格変動が見られる点が特徴的でした。成約件数は48〜105件で推移し、2025年3月・4月・5月に活発な動きが見られ、105件を記録した10月は特に強い需要が認められます。

成約価格は1,337〜1,931万円で推移しましたが、前年比は大幅なプラスとマイナスが混在し、市場規模の小ささから個別物件の影響が強いことが明確に示されました。特に2025年1月の前年比+54.8%や5月の+118.9%など、築浅・立地条件の良い住宅の成約が価格を押し上げています。

在庫件数は1,498〜1,650件で推移し、前年比では年間を通じてプラスとなり、供給過多気味の状況が続いています。買主側にとっては選択肢が増えていますが、売主側は価格競争に晒されやすい環境です。

静岡県

年月成約件数成約価格(万円)前年比(%)在庫件数在庫前年比(%)
24/10481511-9.4149825.4
24/1167133759.5150827.9
24/1257161290.0150621.9
25/0148193154.8154621.3
25/0267175152.3151712.0
25/0391138485.7152211.7
25/0493137955.0153113.2
25/05811382118.9155014.5
25/0665137327.5160417.3
25/0764145528.0163717.9
25/0877142651.0164818.0
25/0978139044.4164112.9
25/101051502118.816288.7

静岡県の中古戸建市場は、2024年10月から2025年10月にかけて、成約件数・価格ともに比較的安定しつつも、需要は確実に強さを維持しています。成約件数は71〜133件で推移し、3月の133件がピークとなりました。東西に広い県であることから地域差は大きいものの、静岡市・浜松市など都市部では堅調な取引が続いています。

成約価格は1,550〜1,998万円前後で推移し、築浅戸建の取引が価格上昇に寄与しています。2025年5月・6月などでは前年比50%を超える上昇を記録しており、市場の活況が反映されています。一方で郊外部では価格調整の傾向も見られ、県全体では均衡した相場環境です。

在庫件数は3,630〜3,730件台で推移し、前年比では一貫してプラスとなり、供給増が続いています。ただし、需要自体は維持されているため、売れ残りが急増しているわけではありません。

石川県

年月成約件数成約価格(万円)前年比(%)在庫件数在庫前年比(%)
24/1092155021.1363320.7
24/11751998-9.6368119.0
24/1287184231.8371718.1
25/016717370.0367015.3
25/0288165131.3362610.4
25/03133159168.435516.7
25/04711763-22.835724.6
25/05101188250.736897.3
25/06118197755.336867.6
25/0796171731.537368.1
25/0895171363.836913.7
25/09101176836.536603.3
25/10911793-1.136821.3

石川県の中古戸建市場は、2024年10月から2025年10月にかけて、成約件数・価格ともに大きく上下する相場となりました。成約件数は26〜59件で推移し、夏季や繁忙期に増加する一方、12月や1月などでは大きく落ち込む傾向が見られます。

成約価格は1,586〜2,285万円で変動し、前年比の振れ幅も大きい点が特徴です。特に2025年7月の2,285万円は前年比+31%となり、良質物件の動きが価格を押し上げました。一方で12月・1月の大幅な前年比マイナスに見られるように、築古住宅や郊外物件が市場平均値に影響することもあります。

在庫件数は875〜969件で推移し、前年比は通年プラスで供給増が続いています。能登半島地震以降、エリアによっては中古供給が増えた背景もあり、地域差が顕著です。

4、近畿圏(大阪府、京都府、兵庫県、京都府、奈良県、和歌山県、滋賀県)

大阪府

年月成約件数成約価格(万円)前年比(%)在庫件数在庫前年比(%)
24/105482,29610.99,45117.2
24/116002,15026.19,50116.0
24/124982,2029.09,42914.8
25/014692,2898.39,63915.0
25/026492,09130.19,77612.9
25/038452,29336.59,65610.6
25/046622,24329.89,71111.1
25/055982,48919.19,77510.9
25/067642,40226.79,80411.4
25/076022,25911.99,97811.4
25/085522,21329.910,06510.3
25/096402,40022.810,2519.8
25/106672,17521.710,2318.3

大阪府の中古戸建市場は、2024年10月から2025年10月にかけて、成約件数・成約価格・在庫のいずれも全国屈指の規模を維持し、極めて活発な市場環境が続いています。成約件数は約550〜845件で推移し、3月の845件がピークとなりました。都市圏特有の春先の成約増が顕著であり、ファミリー層や転勤層の移動が多い大阪ならではの需要構造が表れています。

成約価格は2,090〜2,489万円で推移し、前年比でプラスの月が多く、市場が全体として底堅いことを示しています。大阪市内や北摂エリアは中古戸建の人気が高く、価格帯も安定した上昇傾向にあります。一方で南部エリアや郊外地域では価格競争が見られるなど、エリア間の格差は拡大しつつあります。

在庫件数は9,451〜10,251件で推移し、通年で前年比プラスを維持しており、供給が増加していることが読み取れます。選択肢が増えている一方で、良質物件は競争が激しく、売り抜けが早い傾向が続いています。

京都府

年月成約件数成約価格(万円)前年比(%)在庫件数在庫前年比(%)
24/101992,46411.83,73412.5
24/111972,2966.53,83113.0
24/122142,33410.93,87615.9
25/012002,44534.23,88315.5
25/022332,34511.53,83012.3
25/032802,52019.13,83313.0
25/042012,490-6.53,84612.7
25/052172,43820.63,88711.6
25/062422,38117.53,89711.2
25/072352,7938.33,88810.5
25/081872,1880.53,9039.0
25/092502,36426.33,9486.8
25/102202,80510.63,9465.7

京都府の中古戸建市場は、文化都市としての独自性もあり、取引件数は全国的に中規模ながら、価格水準は比較的高い状況が続いています。成約件数は187〜280件で推移し、3月の280件がピークとなりました。市内中心部は土地供給が限られており、中古戸建市場の重要性が高まっています。

成約価格は2,188〜2,805万円で推移し、価格変動はあるものの安定したレンジに収まっています。特に2025年7月の2,793万円、25年10月の2,805万円は高値水準で、京都市内の物件需要が根強いことを示しています。近年では再開発の進展やインバウンド需要の影響もあり、戸建需要は局地的に高まりを見せています。

在庫件数は3,734〜3,948件で推移し、前年比では通年プラスとなり、供給増加が鮮明です。ただし、中心部では依然として物件不足が続き、郊外で在庫が積み上がる傾向が見られています。

兵庫県

年月成約件数成約価格(万円)前年比(%)在庫件数在庫前年比(%)
24/101992,46411.83,73412.5
24/111972,2966.53,83113.0
24/122142,33410.93,87615.9
25/012002,44534.23,88315.5
25/022332,34511.53,83012.3
25/032802,52019.13,83313.0
25/042012,490-6.53,84612.7
25/052172,43820.63,88711.6
25/062422,38117.53,89711.2
25/072352,7938.33,88810.5
25/081872,1880.53,9039.0
25/092502,36426.33,9486.8
25/102202,80510.63,9465.7

兵庫県の中古戸建市場は、関西圏の中でも屈指の規模を持ち、2024年10月から2025年10月にかけて安定した取引が続きました。成約件数は296〜411件で推移し、3月の411件がピークとなりました。神戸市や阪神間は依然として高い人気を誇り、取引の中心となっています。

成約価格は2,114〜3,746万円と幅が広いですが、これは神戸市中心部と郊外地域の価格差が大きいことを反映しています。特に2024年10月の3,746万円は高水準で、一部の高額帯物件が相場全体を押し上げました。全体としては底堅く推移し、前年比プラスの月も多く、市場が安定していることが確認できます。

在庫件数は5,859〜6,377件で推移し、前年比はプラスが続き、供給が増加しています。物件数は多いものの、良質物件は早期に売れやすい状況で、需給バランス自体は保たれています。

奈良県

年月成約件数成約価格(万円)前年比(%)在庫件数在庫前年比(%)
24/103123,7460.65,85925.5
24/113252,26717.35,91822.2
24/122672,190-0.45,95322.1
25/012952,40521.96,05221.3
25/023622,19015.36,07919.3
25/034112,4595.76,20121.4
25/043572,23919.86,21718.9
25/053762,11437.76,22317.9
25/063982,37524.46,17215.1
25/073862,19124.96,23814.4
25/082962,4326.16,27511.3
25/093862,84012.96,36710.5
25/103822,31322.46,3778.8

奈良県の中古戸建市場は、2024年10月から2025年10月にかけて安定的に推移しつつも、需要の強さが確認できる一年となりました。成約件数は83〜137件で推移し、3月の137件がピークでした。大阪への通勤圏としての需要が依然根強く、ファミリー層の需要を中心に取引が活発です。

成約価格は1,407〜1,944万円で推移し、全体としては緩やかな上昇傾向が見られます。特に2025年9月の1,944万円は高値で、市内中心部や利便性の高いエリアの需要が相場を押し上げたと推測されます。前年比で大きくプラスとなる月も多く、価格の底堅さが目立ちます。

在庫件数は約1,480〜1,670件で推移し、前年比では通年プラスでしたが、供給量は大幅に増えているわけではなく、需給バランスは比較的安定しています。

和歌山県

年月成約件数成約価格(万円)前年比(%)在庫件数在庫前年比(%)
24/10831,778-14.41,52114.9
24/111151,76840.21,51413.3
24/121011,77420.21,48313.0
25/01831,69820.31,52411.6
25/021111,71414.41,5598.9
25/031371,89537.01,5667.5
25/04971,40711.51,5806.9
25/051151,49029.21,6028.2
25/061061,65439.51,6078.1
25/071041,7447.21,67010.7
25/08861,591-2.31,6327.3
25/091241,94426.51,6024.4
25/101111,60433.71,6468.2

和歌山県の中古戸建市場は、2024年10月から2025年10月にかけて成約件数は43〜68件で推移し、小規模市場ながら安定的に取引が行われています。3月や6月など繁忙期には増加する一方、12月・1月には需要が弱まりやすいという季節性がみられます。

成約価格は837〜1,285万円で推移し、比較的低価格レンジで安定しています。築古物件が多い市場特性もあり価格変動は大きいですが、2025年2月・5月・8月などでは前年比で大幅プラスとなり、良質物件の成約が相場に影響したことが確認できます。

在庫件数は1,384〜1,534件で推移し、前年比では通年プラスで供給増が続いています。過疎地域では住宅の売却が難しく、需給が緩んでいる状況も部分的に存在します。

滋賀県

年月成約件数成約価格(万円)前年比(%)在庫件数在庫前年比(%)
24/10451,103-4.31,38420.2
24/11501,28516.31,41924.0
24/12431,0840.01,42825.9
25/014388516.21,39522.3
25/02431,16716.21,38316.0
25/036093139.51,39911.9
25/04508940.01,44115.0
25/05641,12833.31,43612.7
25/06681,03774.41,49215.7
25/075394229.31,53417.7
25/085793472.71,48913.0
25/096183738.61,51712.7
25/105194613.31,52910.5

滋賀県の中古戸建市場は、2024年10月から2025年10月にかけて堅調に推移し、特に成約件数は76〜125件で安定しています。3月・4月・10月などにピークがあり、年間を通して活発な取引が確認できます。琵琶湖周辺や大津・草津エリアは京都・大阪への通勤圏として人気が高く、需要は底堅い状態が続きます。

成約価格は1,677〜2,020万円で推移し、比較的安定したレンジに収まっています。前年比でマイナスとなる月もありますが、全体としては横ばい〜やや強含みで、特に2025年8月は高値の2,020万円を記録しました。築浅物件や立地の良い住宅への需要が強く、市場を支えています。

在庫件数は1,655〜1,856件で推移し、前年比では通年プラスで供給増加が続いています。買い手側の選択肢が増える反面、売主側は価格を維持しにくい環境となりつつあります。

5、西日本(岡山県、広島県、山口県)

岡山県

年月成約件数成約価格(万円)前年比(%)在庫件数在庫前年比(%)
24/101161,70665.7255018.9
24/11821,58715.5261919.3
24/12901,55938.5259719.0
25/01651,35114.0256511.2
25/021031,41917.025079.3
25/03921,7248.224715.8
25/04851,473-1.225068.7
25/05821,66830.224835.5
25/061001,5603.125153.5
25/07871,555-2.225944.5
25/08681,317-13.926255.1
25/09951,27610.526474.7
25/10891,435-23.326905.5

岡山県の中古戸建市場は、2024年10月から2025年10月にかけて、比較的安定した市場環境の中で緩やかな需要の強さが続いた一年となりました。成約件数は68〜116件の範囲で推移し、2月・3月にかけて増加するなど、季節性の典型的な動きが確認できます。都市部である岡山市や倉敷市を中心に実需の需要が堅調で、月によっては前年比が大きくプラスとなる場面も多く見られました。

成約価格は1,276〜1,724万円の範囲で推移し、エリアの住宅価格帯としては安定感のある動きが続きました。2025年3月の1,724万円のように需要が強まる時期には高値がつき、前年比で2桁増となる月も確認されています。一方、郊外部では築古物件が多く、2025年8月以降のように価格が弱含む傾向もみられています。このため地域間格差が広がりつつあり、都市部と地方部の需給差が市場に反映されている状況です。

在庫件数は2,471〜2,690件の範囲で推移し、前年比では通年でプラスが続きました。供給が堅調に増えている一方で、需要が大きく落ち込んでいるわけではなく、均衡が保たれている市場といえます。特に都市部では物件が出れば早期に動く傾向が強く、在庫増は主に周辺地域の滞留物件によるものだと考えられます。

広島県

年月成約件数成約価格(万円)前年比(%)在庫件数在庫前年比(%)
24/10851,74713.3209717.4
24/11891,72512.7212515.4
24/12762,052-8.4214314.7
25/01722,3722.920909.5
25/02641,923-7.220857.8
25/03781,7572.620618.0
25/04781,8258.320657.7
25/05941,82623.7211710.2
25/06861,74024.621238.9
25/07772,071-3.821539.1
25/08722,224-7.721658.5
25/09682,011-21.821978.6
25/10832,133-2.422105.4

広島県の中古戸建市場は、2024年10月から2025年10月にかけて、成約件数と価格の双方で変動はあるものの一定の安定性が保たれた一年となりました。成約件数は64〜94件で推移し、3月や5月など繁忙期に増加する典型的な動きを見せています。広島市を中心に人口集積が続いているため、中古戸建の需要は安定しており、物件次第では早期成約も多くみられます。

成約価格は1,725〜2,372万円で推移し、広島県の市場特性である“中心部は高値・郊外は割安”という明確な構造が反映されています。2025年1月の2,372万円のように、良質物件の動きが相場を押し上げることも多く、価格変動幅が比較的大きい点が特徴です。一方、前年比がマイナスとなる月も散見され、物件の質による差がさらに顕著になっていることが確認できます。

在庫件数は2,061〜2,210件で推移し、前年比では一貫してプラスとなりました。供給が堅調に増えているものの、市場が飽和しているわけではなく、利便性の高いエリアでは中古戸建の動きは依然として活発です。一方、郊外や山間エリアでは在庫が積み上がる傾向があり、需給の地域差が広がっています。

山口県

年月成約件数成約価格(万円)前年比(%)在庫件数在庫前年比(%)
24/10851,74713.3209717.4
24/11891,72512.7212515.4
24/12762,052-8.4214314.7
25/01722,3722.920909.5
25/02641,923-7.220857.8
25/03781,7572.620618.0
25/04781,8258.320657.7
25/05941,82623.7211710.2
25/06861,74024.621238.9
25/07772,071-3.821539.1
25/08722,224-7.721658.5
25/09682,011-21.821978.6
25/10832,133-2.422105.4

山口県の中古戸建市場は、2024年10月から2025年10月にかけて、小規模ながら一定の需要を維持しつつ、価格・在庫に大きな変動が見られた一年となりました。成約件数は33〜55件の範囲で推移し、月ごとにばらつきが大きい点が特徴です。市場規模が小さいため、物件の出回り状況に成約数が大きく左右される傾向があります。

成約価格は1,057〜1,484万円で推移し、前年比が大きくプラスとなる月もあれば、マイナスとなる月もあるなど、物件の個別要因の影響が強い状況です。2025年5月の1,484万円(前年比+28.2%)のように、高品質・好立地の住宅が成約した際には相場が大きく上振れします。一方、築古物件や郊外物件が中心となった月では相場が下押しされることもあり、市場全体としてのトレンドは読み取りにくい構造となっています。

在庫件数は1,531〜1,791件の範囲で推移しましたが、前年比では通年でプラス基調が続き、供給が積み上がっていることが明確です。特に2024年後半は前年比20%を超える在庫増が見られ、売却希望者の増加が示唆されます。人口減少や住宅需要の分散など、構造的な要因も影響していると考えられます。

6、九州・沖縄(福岡県、熊本県、沖縄県)

福岡県

年月成約件数成約価格(万円)成約前年比(%)在庫件数在庫前年比(%)
2024/101632,0890.04,98620.1
2024/111812,12732.15,03819.2
2024/121882,25327.95,16218.2
2025/011432,10636.25,13414.3
2025/021642,224-0.65,08211.2
2025/032192,25710.65,0809.3
2025/041852,28323.35,0568.0
2025/051762,49110.75,0917.7
2025/061872,297-4.65,0716.9
2025/071772,322-1.15,1458.2
2025/081522,15716.95,1415.8
2025/091752,64512.25,2126.8
2025/101812,17011.05,3357.0

福岡県の中古戸建市場は、2024年10月から2025年10月にかけて、堅調な取引活動が続き、成約件数・在庫件数ともに安定した推移を示しています。成約件数は143〜219件の範囲で推移し、特に2025年3月の219件は年間のピークとなりました。春の移動シーズンや新生活需要が強いことに加え、福岡市を中心とした人口増加傾向が継続しており、中古戸建需要を下支えしています。

成約価格は2,089〜2,645万円で推移し、全体として上昇傾向が続いています。前年比がプラスとなる月が多く、取引価格が底堅いことが確認できます。特に2025年9月の2,645万円は高値水準であり、福岡市周辺の住宅需要の強さが価格上昇に寄与しているとみられます。福岡市はマンション価格の高騰が続いているため、戸建志向の世帯が郊外へ流入しており、その影響で中古戸建価格も堅調に推移しています。

在庫件数は4,986〜5,335件で推移し、前年比は通年を通してプラスの水準です。在庫の積み上がりは見られるものの、供給過多による価格下落圧力は限定的です。好条件の物件は短期間で成約に至るケースが多く、市場に一定の活発さが維持されています。

熊本県

年月成約件数成約価格(万円)成約前年比(%)在庫件数在庫前年比(%)
2024/10312,28719.291629.7
2024/11392,06762.593426.6
2024/12392,1118.392218.7
2025/01252,043-30.691216.8
2025/02331,826-2.98484.3
2025/03511,8858.58666.0
2025/04291,950-31.08575.3
2025/05402,048-4.88756.6
2025/06442,1650.09049.0
2025/07321,862-17.998212.1
2025/08432,01034.41,03515.5
2025/09451,85012.51,06416.8
2025/10352,04012.91,12823.1

熊本県の中古戸建市場は、2024年10月から2025年10月にかけて、成約件数・在庫件数の双方で増加傾向が続き、活発さが高まる一年となりました。成約件数は25〜51件と月によって変動が大きいものの、3月や8月など繁忙期に増加する典型的な動きが確認できます。熊本市を中心に住宅需要が回復しており、とくに利便性の高いエリアでは中古戸建の動きが活発です。

成約価格は1,826〜2,287万円の範囲で推移し、価格変動は比較的穏やかです。2025年8月に前年比34.4%と大きく伸びたことからも、高品質物件や築浅物件が相場全体を押し上げていることが確認できます。築古物件の割合も一定数存在しますが、需要の中心は築20年以内の物件であり、価格上昇が続いています。

一方で、在庫件数は916〜1,128件と明確な増加傾向にあり、前年比20%前後の増加が続いています。この在庫増は、売却希望者の増加に加え、新築戸建供給が安定していることが背景にあります。そのため競合物件が多く、立地や建物状態によって成約までの期間にばらつきが見られる状況です。

沖縄県

年月成約件数成約価格(万円)前年比(%)在庫件数在庫前年比(%)
2024/10213,609110.037543.1
2024/11224,18137.537232.4
2024/12143,5200.038635.0
2025/01184,72150.035316.9
2025/02153,832-16.736717.3
2025/03234,18753.33448.2
2025/04154,56625.03446.2
2025/05105,496-23.1348-1.7
2025/06164,21333.3324-13.4
2025/07184,84528.6336-8.2
2025/08156,24825.0354-0.8
2025/09162,7516.73854.1
2025/10134,066-38.13791.1

沖縄県の中古戸建市場は、2024年10月から2025年10月にかけて、全国でも特に特徴的な動きを示した地域となっています。成約件数は10〜23件と非常に小規模ですが、これは市場規模がもともと小さいことに加え、土地が限られている沖縄特有の住宅事情が影響しています。そのため、成約データは個別物件の影響を強く受けやすく、月ごとの変動幅が大きく見えやすい市場であると言えます。

成約価格は3,520〜6,248万円と全国でも屈指の高水準で推移しており、とくに2025年5月の5,496万円や2025年8月の6,248万円といった非常に高額な取引が続いていることが特徴です。これは那覇市を中心とした都市部の土地供給が不足していること、本土企業による移住や投資需要の増加、さらには観光地としての魅力により二拠点生活を志向する層が増えていることなどが背景にあります。そのため、中古戸建の価格は築年数に関わらず高く推移しがちで、前年比が大幅プラスとなる月も多く確認されています。

一方で、在庫件数は344〜386件の範囲で推移し、前年比ではプラスとマイナスが混在しています。市場規模が小さいため、数十件の増減でも前年比が大きく変わる傾向があります。2025年6月〜8月にかけて在庫が減少していることから、市場で良質物件の供給が減り、買い手にとっては選択肢が狭まる局面が発生していることが分かります。特に人気エリアの物件は早期に成約し、在庫が薄くなる傾向が継続しています。

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