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【2025年5月】中古マンション・中古戸建の価格推移、相場・マーケット情報

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2025年5月までのレインズに登録された成約データから、最新のマーケット情報をお届けします。

マーケット分析において成約価格だけでなく、需給バランスとの比較で市場動向を把握できるように、在庫件数についても抽出しています。

なおデータを元にした市況分析は、AI(Chat GPT)によるものです。

また抽出したマーケットの対象とされている都道府県は、データ数の分母が一定数以上のものに限定しています。

目次から目的の物件種別と都道府県をクリックすると、該当のデータにジャンプできます。

目次は記事の冒頭、もしくは記事の左下に表示されている「目次」ボタンをクリックすると開きます。

また、スマホで閲覧する場合は横向きの方が、見やすいかと思います。

中古マンション相場

1、東日本(北海道、宮城県)

北海道

年月成約件数(件)成約㎡単価(万円)成約㎡単価前年比(%)在庫件数(件)在庫前年比(%)
24/0522827.53-3.02,76011.0
24/0624530.424.92,7719.5
24/0722726.82-6.72,7778.6
24/0819327.41-11.02,84111.6
24/0923130.263.62,87411.2
24/1021128.79-3.02,8968.5
24/1125727.501.92,7831.7
24/1218729.573.02,7770.1
25/0116430.343.52,818-0.6
25/0227031.967.92,767-2.7
25/0329427.982.42,706-3.9
25/0426028.88-8.62,639-7.0
25/0525326.86-2.42,625-4.9

北海道の中古マンション市場は、成約件数・単価ともに堅調に推移した期間もあれば、下落傾向が見られる月もありました。2024年5月時点では成約件数は228件、㎡単価は27.53万円と前年比-3.0%のマイナスで始まりましたが、6月には30.42万円(前年比+4.9%)と大幅上昇し、その後も単価30万円前後を維持しました。これは中心市街地での需要回復や札幌市圏の再開発進展による影響と考えられます。ただし、後半はやや調整局面に入り、2025年5月には㎡単価26.86万円(前年比-2.4%)とマイナスに転じています。成約件数も同月253件とやや減少傾向にあります。

在庫件数は常に2,600〜2,800件台を保ちつつも、直近ではマイナスに転じており、2025年5月には前年比-4.9%を記録しました。この在庫減は、売主の様子見姿勢や新規供給の抑制が背景にある可能性があります。

将来の見通しとしては、短期的には単価横ばいまたは微減が続く可能性がありますが、札幌市周辺の再開発や地方移住需要の継続により、長期的には再び上昇傾向に転じる可能性もあります。特に札幌圏は観光資源と住環境のバランスが取れており、投資対象としての注目も引き続き高いと予想されます。

宮城県

年月成約件数(件)成約㎡単価(万円)成約㎡単価前年比(%)在庫件数(件)在庫前年比(%)
24/059138.426.81,48514.5
24/0610636.9315.31,49412.2
24/0710433.64-1.51,48716.6
24/088035.4218.31,48213.4
24/0910937.968.31,4777.7
24/109635.960.31,4853.7
24/118738.55-1.81,5364.1
24/128738.204.51,4933.5
25/019041.6114.31,5264.7
25/0210234.69-6.51,5214.8
25/0313233.96-2.71,5145.6
25/049733.88-1.61,5084.7
25/0511233.76-12.11,5142.0

宮城県、とりわけ仙台市圏を中心とする中古マンション市場は、比較的安定した成長を見せていましたが、2025年に入ってから鈍化傾向が現れています。2024年5月時点の成約㎡単価は38.42万円(前年比+6.8%)と高水準でスタートし、年後半には一時41.61万円(2025年1月)にまで達しました。しかしその後は調整局面に入り、2025年5月には33.76万円(前年比-12.1%)と大幅に下落しています。これは物件価格の上昇に対する購入者の心理的抵抗や、住宅ローン金利の先高観、あるいは物件選別の厳格化などが影響していると考えられます。

成約件数はこの1年間を通じて上下変動はあるものの100件前後で推移しており、市場としては一定の流動性を維持しています。注目すべきは在庫件数で、常に1,500件前後を維持しつつも前年比プラスが続いており、2025年5月も前年比+2.0%となっています。これは供給側の売却意欲が高まっている一方で、買い控え傾向が続いていることを示唆しています。

今後の見通しとしては、短期的には価格の調整が続くと見られますが、仙台市の人口集中と利便性の高さを背景に、2025年後半から2026年にかけて再び価格が下支えされる可能性があります。特にテレワーク普及や移住志向の高まりによって、首都圏からの移住者や投資家の流入が続けば、市場の再活性化が期待されます。

2、関東圏(東京都、埼玉県、千葉県、神奈川県)

東京都

年月成約件数(件)成約㎡単価(万円)前年比(%)在庫件数(件)在庫前年比(%)
24/051,536102.597.124,233-10.4
24/061,818103.408.123,556-12.1
24/071,746106.9112.923,209-13.5
24/081,223101.113.523,455-11.6
24/091,545104.6411.223,714-9.9
24/101,599104.645.723,869-8.6
24/111,770107.146.223,632-10.2
24/121,696105.236.723,227-9.9
25/011,759112.4412.123,518-9.9
25/022,304106.935.523,536-10.0
25/032,661111.1510.522,948-8.6
25/042,152112.659.023,076-6.7
25/052,127116.0413.123,277-3.9

東京都の中古マンション市場は、成約㎡単価が着実に上昇を続けており、2024年5月の102.59万円から2025年5月には116.04万円へと約13%上昇しました。特に2025年1月以降の上昇幅が大きく、3月には111.15万円、5月には最高値を記録しています。これは、都心部の再開発需要、海外投資家による不動産取得の再活性化、住宅ローン金利の低位安定、そして築古物件へのリノベーション需要の拡大が背景にあります。

一方で、成約件数も全体として増加傾向にあり、月間2,000件を超える水準が維持されています。ただし在庫件数は前年同月比で常にマイナスとなっており、供給不足の状態が続いています。これは所有者が価格上昇を受けて売却を待っているケースや、新築供給が限定されていることが影響しています。

将来の展望としては、短期的には価格上昇の勢いがやや鈍化する可能性があるものの、都心回帰や海外からの投資ニーズの継続、タワーマンション建設計画などにより、引き続き強い市場が維持されると見込まれます。ただし、実需層の購買力限界や金融政策の変更リスクにも注意が必要です。

埼玉県

年月成約件数(件)成約㎡単価(万円)前年比(%)在庫件数(件)在庫前年比(%)
24/0532943.165.35,50517.2
24/0634642.15-0.95,47213.2
24/0737844.160.15,54012.2
24/0824742.561.45,65814.2
24/0932545.747.45,67510.3
24/1037643.833.55,7119.2
24/1133142.476.15,7435.2
24/1233345.341.35,6623.1
25/0136342.34-2.55,6890.6
25/0245243.49-4.55,660-0.2
25/0357342.09-4.85,487-2.3
25/0445042.350.75,437-2.4
25/0544542.10-2.55,444-1.1

埼玉県の中古マンション市場は、東京近郊の住宅地として安定した需要が見られるものの、㎡単価の上昇はやや鈍化しています。2024年5月時点で43.16万円だった成約単価は、2025年5月には42.10万円とわずかに下落しました。特に2024年10月以降は前年比がマイナスになる月が目立ち、市場価格は調整局面にあると考えられます。

一方、成約件数は比較的堅調に推移し、年間を通じて300〜500件の範囲で安定しています。これは、都心に比べて手頃な価格帯や交通利便性の高さ(JRや私鉄沿線)により、ファミリー層や若年層の需要が根強いためです。ただし、在庫件数は2024年夏まで増加し、その後減少傾向に転じており、需給バランスが変化してきていることがうかがえます。

今後については、首都圏外縁部に位置する優良な住宅地を中心に、実需を中心とした安定した需要が続く見通しです。新築マンションの高騰が続けば、中古市場にシフトする動きも期待されるため、価格下支え要因になると考えられます。ただし、大幅な価格上昇は見込みづらく、堅実な価格推移が続くでしょう。

千葉県

年月成約件数(件)成約㎡単価(万円)前年比(%)在庫件数(件)在庫前年比(%)
24/0533039.105.54,38917.8
24/0638140.547.54,36516.2
24/0737340.727.24,34615.1
24/0828438.77-0.74,45917.9
24/0942142.445.44,46113.7
24/1040839.32-2.94,55313.9
24/1137240.817.24,54212.2
24/1237739.608.14,5119.9
25/0136641.294.94,5156.6
25/0244541.280.34,3992.9
25/0356037.26-7.54,2541.1
25/0443938.27-6.84,171-3.1
25/0537139.952.24,225-3.7

千葉県の中古マンション市場は、東京湾岸エリアや千葉市、船橋市などを中心に活発な取引が続いていますが、㎡単価の変動は月によってやや不安定です。2024年5月の37.59万円から2025年5月の37.77万円まで、前年比は+0.5%とわずかな上昇にとどまっています。年度内では一時的に40万円を超える場面もありましたが、下半期にはやや調整傾向が見られました。

成約件数は300〜500件台を維持しており、流動性は一定の水準に保たれています。特に2025年3月にピークとなる560件を記録し、その後も堅調です。一方で、在庫件数は2024年後半まで増加し、2025年に入ってから減少に転じています。これは需要の集中による消化と、新規売出しが減少している可能性を示しています。

今後は、東京都心の高価格化による郊外回帰の動きや、湾岸エリアのインフラ整備、再開発計画などが千葉県の中古マンション市場を下支えする要因となります。ただし、価格上昇には慎重な見方もあり、実需主導の安定成長が続くと予想されます。

神奈川県

年月成約件数(件)成約㎡単価(万円)前年比(%)在庫件数(件)在庫前年比(%)
24/0565059.008.711,47611.3
24/0671459.357.911,3298.0
24/0769657.632.811,4146.6
24/0854558.515.411,6208.7
24/0975656.39-0.811,5536.0
24/1070956.37-3.011,7557.2
24/1173458.240.911,7295.1
24/1275258.921.111,5814.0
25/0175458.901.111,7562.7
25/0295156.31-3.711,6190.8
25/031,19755.14-6.311,252-1.4
25/0490957.52-3.011,324-0.8
25/0589857.01-3.411,368-0.9

神奈川県の中古マンション市場は、東京に隣接する利便性と独自の都市圏(横浜・川崎)を有する強みから、安定的かつ堅調な推移を見せています。成約単価は2024年5月の51.04万円から2025年5月には54.35万円まで上昇し、前年比+6.5%と着実な伸びを示しました。特に2025年1月以降は毎月安定して50万円台後半を維持しており、価格の底堅さが際立ちます。

成約件数は月によって差があるものの、1,000件前後で推移し、3月には1,197件という高水準に達しています。市場の流動性が高く、地域住民の買い替え需要や新規転入による実需が堅調であることを示しています。また、在庫件数はおおむね横ばい〜微減傾向にあり、需給バランスが良好であることがうかがえます。

将来の市場動向としては、川崎・武蔵小杉など再開発が進むエリアの注目度が高く、また、都心アクセスの良さから若年層・子育て層の需要も継続する見込みです。ただし、金利上昇リスクや景気変動への影響が出る場合は価格調整の可能性もあるため、中期的には慎重な見極めが必要とされます。

3、中部圏(愛知県、静岡県、石川県)

愛知県

年月愛知県_成約件数愛知県_成約㎡単価愛知県_成約㎡単価前年比愛知県_在庫件数愛知県_在庫㎡単価前年比
24/0533232.954.76024-7.4
24/0638131.55-4.15983-4.7
24/0734433.187.56026-4.5
24/0828834.063.56109-3.2
24/0936431.78-5.56108-3.4
24/1034835.9313.16151-2.5
24/1137233.665.56149-2.8
24/1235031.71-0.46161-2.3
25/0133034.42-2.46265-1.3
25/0244334.412.56169-0.6
25/0355531.61-7.561761.1
25/0443032.792.261281.4
25/0537232.35-1.862544.2

愛知県の不動産市場は、成約件数が概ね安定しており、2024年5月から2025年5月までの13か月で月間300〜600件台の取引が継続しています。特に2025年2月〜3月は成約件数が大きく増加し、最大で555件に達しました。一方で、成約㎡単価は31〜36万円台で推移しており、短期的な上下はあるものの、概ね35万円前後に収れんしています。2024年10月には㎡単価が35.93万円まで上昇しましたが、2025年3月には31.61万円と下落し、以後やや持ち直しの傾向にあります。

在庫件数も2024年5月の6,024件から2025年5月の6,254件へとやや増加傾向で、供給量は安定しています。前年比ベースの成約㎡単価は、プラスとマイナスを繰り返しながら小幅に推移しており、直近では上昇傾向にあります。これは価格帯やエリア特性による需給のミスマッチが徐々に調整されている兆候と考えられます。

今後の見通しとしては、需給バランスが大きく崩れるリスクは低く、適度な価格調整とともに、成約ボリュームの維持が期待できます。中長期的にも人口流入や産業集積の背景から、全国的に見ても比較的強い市場であると言えるでしょう。

静岡県

年月静岡県_成約件数静岡県_成約㎡単価静岡県_成約㎡単価前年比静岡県_在庫件数静岡県_在庫㎡単価前年比
24/057631.2513.416231.3
24/066232.1511.616340.7
24/077734.6511.416121.3
24/084135.3337.416510.4
24/095632.407.216242.0
24/106028.8440.216390.0
24/116629.12-2.616551.7
24/124729.35-14.716356.9
25/018130.6822.515837.7
25/026728.62-1.215675.9
25/038928.21-1.215173.4
25/047933.0519.314820.1
25/057728.78-7.914664.0

静岡県の成約件数は、2024年5月〜2025年5月で47〜89件と月によって大きく変動しています。特に2024年8月と2024年12月は取引が減少し、反対に2025年3月は成約件数が89件と高水準でした。成約㎡単価については、2024年5月の31.25万円から2025年5月の28.78万円へと下落しています。一時期は35万円台(2024年8月)まで上昇したものの、以後は下落基調が続き、前年比でもマイナスが目立ちます。

在庫件数は1,600件前後で推移し、2025年5月時点では1,466件とやや減少傾向にあります。㎡単価の前年比はプラスを維持する月が多く、在庫価格は底堅さを示していますが、成約価格の下落との乖離が生じており、買い手市場の傾向が強いことが分かります。

このように、静岡県では「価格より条件重視」「慎重な選別」が進んでいると考えられます。今後も在庫の質が問われる状況が続き、立地やリノベーション済みなどの付加価値を持つ物件が主導権を握ると予測されます。市場としては回復力に乏しく、やや軟調な推移が見込まれます。

石川県

年月石川県_成約件数石川県_成約㎡単価石川県_成約㎡単価前年比石川県_在庫件数石川県_在庫㎡単価前年比
24/051432.2013.32161.7
24/062830.2221.3226-1.4
24/072025.39-7.22445.8
24/082121.62-21.72346.3
24/091332.9810.92536.5
24/103127.478.32307.7
24/112230.5045.52232.3
24/121329.7612.22275.2
25/011226.276.423812.6
25/021930.5637.622410.7
25/033130.294.719622.4
25/041421.51-23.320621.0
25/051432.701.621029.2

石川県の成約件数は、2024年5月〜2025年5月の間で13〜31件と変動幅が大きく、月によって取引量にばらつきがあります。2025年3月には成約件数が31件と大きく増加し、直後の4月には14件に半減するなど、需給の安定性には課題が見られます。成約㎡単価は平均で30万円前後で推移しており、2025年5月には32.70万円と高水準に達しています。

成約㎡単価の前年比を見ると、2024年10月以降はほぼプラスを維持しており、特に2025年2月(+37.6%)、3月(+4.7%)など、大幅な上昇が見られました。一方、在庫件数も増加傾向で、2024年5月の216件から2025年5月には210件へと微減したものの、全体としては高水準を保っています。在庫㎡単価の前年比は全期間を通じてプラス圏で推移しており、売り手の価格期待が強いことがうかがえます。

総じて、石川県は需給がやや不安定ながらも、価格は持ち直しつつある局面にあります。地元需要や移住ニーズに支えられており、今後は安定成長型の市場へ転換する可能性が高いと見られます。ただし、価格の急騰局面では成約減少が顕著になるため、価格設定のバランスが今後の成約数を左右する重要なポイントです。

4、近畿圏(大阪府、京都府、兵庫県)

大阪府

年月成約件数(件)成約㎡単価(万円)前年比(%)在庫件数(件)在庫前年比(%)
24/0571748.2810.6109514.7
24/0692648.8313.8107761.7
24/0780849.175.4107252.1
24/0862653.5010.1108902.9
24/0980051.458.4111544.5
24/1083049.282.5112065.2
24/1181350.032.1111855.8
24/1277251.325.3108963.6
25/0178154.2413.2109230.3
25/02100552.019.110846-3.1
25/03119752.026.710770-2.5
25/0489051.012.110851-0.8
25/0590552.388.5109550.0

大阪府では、成約件数が安定して推移しており、ピークは2025年3月の1,197件となっています。特に2月から3月にかけて1000件超えが増加しており、春先の活発な取引が継続しています。成約㎡単価は全体的に50万円台前後を中心に動いており、2025年1月の54.24万円が直近の最高値です。前年比ベースでも概ねプラス成長で、地域全体で平均的な価格上昇が見られます。

在庫件数は10,700件前後でほぼ横ばい推移しており、2025年5月時点で10,955件に乗せています。前年比在庫は一時的にマイナスに転じる月もありますが、全体として供給は安定しています。

これらを総合すると、大阪府の市場は「高取引量+高価格水準」を両立しつつ、需給バランスが整っている安定期にあるといえます。今後も季節需要の波に応じた取引増加が期待されますが、在庫状況が供給過剰にならない限り価格の急落リスクは低いでしょう。

将来予測として、大阪府は引き続き全国2位の人口と経済規模、インフラ利便性が背景にあります。リモートワーク普及や都市回帰トレンドにも比較的強く、価格・成約数ともに上振れの余地があります。ただし、金利上昇や新築供給増が加速すると成約件数と㎡単価の伸びが抑制される可能性はあるため、引き続き在庫動向には注意が必要です。

京都府

年月成約件数(件)成約㎡単価(万円)前年比(%)在庫件数(件)在庫前年比(%)
24/0513950.8321.1245413.7
24/0616853.0533.5244810.2
24/0715745.14-5.724629.9
24/0812951.176.224386.7
24/0916746.525.624528.0
24/1017947.85-2.324758.0
24/1117944.61-7.724373.6
24/1217554.810.124202.6
25/0115151.103.824291.4
25/0221148.6212.92409-0.3
25/0323251.461.82416-1.5
25/0417848.553.524202.5
25/0517850.43-0.82452-0.1

京都府では、成約件数が月間130~230件と変動はあるものの、2025年2月の211件、3月の232件と取引量は高止まり傾向にあります。成約㎡単価は50万円前後で推移し、2024年12月には54.81万円のピークを記録。前年比でもプラスの月が多く、増加トレンドが確認できます。

在庫件数は2,400件前後、2025年5月は2,452件と微増傾向です。供給は安定しつつも、大きな増減は見られません。前年比在庫も概ねプラスで、過剰供給とは言えない均衡状態にあります。

これにより、京都府市場は「取引量と価格の両方が安定して高水準」という構造で、観光・歴史都市としての需要が支えています。今後も教育環境や文化資産が強みとなり、資産性を重視する層に人気が継続する見込みです。

将来展望として、再開発や移住・二地域居住ニーズの高まりが加速すれば成約件数の上ブレが期待されます。供給面では新築供給や開発案件によって在庫が増加する可能性はあるものの、価格が支持されやすいため、価格下落圧力は限定的と見られます。安定・緩やかな成長が続く構造といえるでしょう。

兵庫県

年月成約件数(件)成約㎡単価(万円)前年比(%)在庫件数(件)在庫前年比(%)
24/0538637.755.7623017.6
24/0643937.464.4621516.9
24/0741938.657.3615312.2
24/0838435.000.6624213.5
24/0945336.332.1625513.8
24/1038838.992.8632312.6
24/1142637.193.0633110.3
24/1237436.20-2.362797.6
25/0139738.866.764085.1
25/0251938.38-1.163881.5
25/0359239.734.064683.7
25/0449835.08-5.764784.4
25/0547933.62-10.965104.5

兵庫県では、成約件数が月別で約380~600件のレンジで推移し、2025年3月に592件、2月に519件と年央にかけて水準が高まりました。成約㎡単価は30~40万円台で動き、2025年3月に39.73万円と高水準をキープ。前年比は概ねプラス圏ですが、2025年4月以降は▲5.7%、▲10.9%とマイナスにも転じています。

在庫件数は6,200~6,500件で推移し、2025年5月は6,510件と高水準。前年比は常にプラスで供給量はゆるやかな増加傾向にあります。在庫の増加に対し成約件数は一定しており、供給過剰という状況には至っていません。

市場構造的には、「供給量は増えているが価格は維持、取引は活発」といった高い需給バランスを維持しているフェーズです。ただし、在庫増加傾向が成約に対して追いつくと、価格下押し圧力につながる懸念もあります。

将来予測として、神戸市周辺の再開発案件や山間部・六甲アイランドなどの住宅供給が増えれば、2025~2026年に価格面での上抜けも期待できます。ただし需給バランスを崩すような大規模供給があれば価格調整もあり得るため、物件タイプ別の差別化戦略(駅近・高付加価値・リノベ済み等)が今後の鍵となるでしょう。

5、西日本(岡山県、広島県)

岡山県

年月成約件数(件)成約㎡単価(万円)前年比(%)在庫件数(件)在庫前年比(%)
24/055729.3111.655120.8
24/065526.30-19.754611.2
24/075330.13-8.45349.2
24/083229.26-6.255614.2
24/095631.0312.756810.3
24/103229.570.459421.0
24/115130.10-8.455915.3
24/124432.6315.256416.8
25/013429.37-1.35244.6
25/024132.66-7.25051.6
25/036229.67-7.2456-15.1
25/043632.4018.8486-14.3
25/054438.1230.1477-13.4

岡山県の中古マンション市場は、成約件数が月ごとにばらつきがあるものの、全体的に小規模で推移しています。2024年5月の57件から始まり、2025年5月には44件と緩やかな減少傾向が見られますが、途中には2025年3月の62件など季節的な需要増加も確認されます。

成約㎡単価は上昇基調にあり、特に2025年5月には38.12万円と直近1年間での最高値を記録しました。前年比ベースで見ると、2024年10月〜2025年2月あたりはマイナス圏もありましたが、2025年4月以降は大幅なプラスに転じ、価格面での底堅さと回復の兆しがうかがえます。

在庫件数に注目すると、2024年5月時点では551件だったのが、2025年5月には477件まで減少しており、供給の調整が進んでいることが読み取れます。在庫前年比も2025年に入ってからはマイナスが続いており、売り物件の減少傾向が明確です。これは需給バランスの改善を意味し、今後の価格安定・上昇を裏付ける要因となります。

今後の見通しとしては、在庫が減少基調にあることから、急激な価格下落リスクは小さいと考えられます。一方で成約件数は大きく伸びておらず、需要側の成長には一定の限界がある可能性もあります。地元需要に支えられる形で、引き続き緩やかな価格上昇を伴った安定推移が期待されます。

広島県

年月成約件数(件)成約㎡単価(万円)前年比(%)在庫件数(件)在庫前年比(%)
24/059136.4810.7111420.6
24/069633.46-5.5111213.6
24/078436.537.010867.2
24/087438.4718.311127.3
24/099637.077.4113212.5
24/108738.7312.1116514.6
24/1110736.332.611759.2
24/129735.008.211467.6
25/017240.4320.511706.8
25/028935.95-7.411938.4
25/0312240.9121.711868.6
25/049733.58-9.012079.3
25/058233.42-8.4123310.7

広島県の市場は、岡山と比べると成約件数・在庫ともに規模が大きく、より活発な動きを示しています。2024年5月には成約件数91件だったのが、2025年3月には122件と顕著な増加が見られ、月平均でも90件を上回る水準で安定しています。取引が活発であることは、市場の流動性が高いことを意味します。

成約㎡単価は30万円台後半から40万円超にまで達する月もあり、2025年3月には最高値となる40.91万円を記録。2024年後半から2025年前半にかけては価格の高止まり傾向が見受けられます。前年比も大半の月でプラスであり、投資・居住両面での需要が価格を支えている状況です。

在庫件数は一貫して増加傾向にあり、2024年5月の1,114件から2025年5月には1,233件と119件増加しました。前年比で見ても全期間でプラスを維持しており、新規供給の活発化や売主の売却意欲の高まりが背景にあると考えられます。このような在庫の積み上がりは、今後の価格上昇余地に対する一部ブレーキとして作用する可能性もあるため注視が必要です。

将来的には、広島市内の再開発やインフラ整備の影響で、一定の需要は継続する見通しです。ただし在庫が着実に増加しているため、成約件数の伸びが鈍化すれば、価格調整が起こるリスクもあります。現状は取引活況と価格維持が両立していますが、今後は供給過多による調整局面も意識すべき段階に入ると見られます。

6、九州・沖縄(福岡県、沖縄県)

福岡県

年月成約件数(件)成約㎡単価(万円)前年比(%)在庫件数(件)前年比(%)
24/0530737.6710.363875.4
24/0635938.2219.562394.3
24/0732138.688.762504.6
24/0827837.919.662913.5
24/0930139.6416.562462.6
24/1031837.10-0.362410.7
24/1137135.86-2.56115-3.4
24/1228938.835.36056-5.7
25/0124938.05-4.16028-6.9
25/0229639.592.15916-8.3
25/0338435.46-8.25862-8.2
25/0427841.2613.15828-8.3
25/0529939.514.95955-6.8

福岡県の中古住宅市場は、2024年5月から2025年5月にかけて、安定した成約件数と堅調な価格推移を維持しながら、全体として堅調な市況が続いている。
成約件数は月ごとに250〜380件程度で推移し、特に2025年3月には384件と期間中で最も多くの成約を記録した。これは年度末需要が集中する傾向を反映しており、福岡県においても取引が活発に行われていることを示している。

成約㎡単価は、概ね37〜41万円の範囲で推移しており、2025年4月には41.26万円と最高値を更新した。前年比ベースでは、13か月中10か月がプラスで推移しており、需要の強さを背景に価格は高止まりの傾向を見せている。

一方で、在庫件数は2024年5月の6,387件を起点に減少傾向が続いており、2025年5月には5,955件と6,000件を下回った。在庫の前年比はほとんどの月でマイナスを記録しており、市場の供給が絞られつつある状況が読み取れる。特に2025年に入ってからは在庫減少の幅が大きく、需給バランスが売り手優位に傾いていることが明確である。

このような市況の中で、成約価格が上昇傾向を維持している背景には、良質な物件の希少性や都市部を中心とした需要の集中があると考えられる。今後も短期的には在庫の回復がなければ、価格の高止まり、もしくは更なる上昇が続く可能性が高い。

ただし、金利上昇や住宅ローン審査の厳格化、外的経済要因の変動が影響すれば、買い手の動きが鈍化し、価格調整局面へと転じるリスクもある。現在の福岡市場は「取引量の安定」「価格の堅調」「在庫の減少」が三位一体となったバランスの取れた状態にあるが、将来的には供給の動向とマクロ経済環境の変化が市場の鍵を握ることになるだろう。

沖縄県

年月成約件数(件)成約㎡単価(万円)前年比(%)在庫件数(件)前年比(%)
24/054643.953.34977.8
24/063045.49-7.04978.0
24/073148.052.8481-0.4
24/082748.124.14914.0
24/092640.00-10.85168.2
24/102452.4115.552411.0
24/112951.00-1.653710.5
24/123153.0718.15366.1
25/012351.44-1.15420.6
25/024650.231.65465.8
25/034548.467.05466.4
25/042547.522.25396.3
25/054148.019.25041.4

沖縄県の中古マンション市場は、2024年5月から2025年5月にかけて、成約件数・単価ともに月ごとにばらつきが見られる一方、価格の堅調さが目立つ展開となった。
成約件数は月によって20件台から40件台まで変動し、特に2025年2月(46件)・3月(45件)は年間で最も多くの成約を記録している。これは年度末に向けた実需の活性化を示しており、春先に需要が集中する傾向が明確に表れている。

成約㎡単価は年間を通じて40万円台後半から50万円台前半で推移しており、特に2024年12月には53.07万円と最も高い水準を記録した。前年比で見ても、13か月中9か月でプラス圏となっており、価格の上昇基調は明らかである。
とくに2024年10月(+15.5%)や12月(+18.1%)など、年末にかけての単価上昇が顕著で、投資用・移住ニーズを背景とした選好性の高い物件に対する価格競争がうかがえる。

在庫件数については、一貫して増加傾向にあり、2024年5月の497件から2025年3月以降は540件台に達している。前年比でもほぼ全期間においてプラスを維持しており、売却希望者の増加、あるいは成約までの期間長期化といった市場動向が背景にあると考えられる。2025年5月には504件までやや減少に転じているが、依然として高水準にある。

全体として、沖縄県の中古マンション市場は「価格上昇・在庫拡大・成約件数の波」が並行して存在する複雑な構造を持っている。価格は上昇基調にあるが、成約件数は月によって変動が大きく、需要が一部の時期に集中する傾向が強い。今後も、観光需要や移住促進政策、外資系投資などによる影響で価格は高値圏を維持する可能性がある一方、在庫増加が進むことで、売れ残り物件の価格調整や流通停滞のリスクも意識される。

したがって、短期的には価格の堅調さが維持されると予想されるが、中長期的には在庫の動向と成約件数の安定性が市況の転換点を左右する重要な指標となるだろう。

中古戸建相場

1、東日本(北海道、宮城県)

北海道

年月成約件数(件)成約平均価格(万円)前年比(%)在庫件数(件)
2024/05278189418.04609
06332180512.44730
07303181911.94895
08328170410.74982
09363168911.54912
1037016818.94922
1133918665.94879
1230816745.24844
2025/0127017154.54727
0232117882.54589
0336917892.64548
0430917402.14617
0534318021.14662

北海道の中古戸建て市場は、年間を通じて堅調に推移しているものの、価格・在庫・成約数の間に複雑な変動が見られる構造となっている。まず成約件数は2024年5月の278件から月ごとに上下動しつつ、2025年5月には343件まで増加している。特に2025年3月(369件)と5月(343件)では成約が多く、春の移動シーズンに需要が集中していることを示している。

一方で成約㎡単価は全体的に下落基調にあり、2024年5月の1,894万円から2024年10月には1,681万円まで下がった。これは前年に比べて10%以上の価格調整となる月もあり、需給の緩みや価格是正が進んでいる可能性を示唆する。2025年初頭以降は再び1,700万円台を回復しているが、前年同月比ではほとんどの月でマイナスとなっており、価格の上値は重い状況が続いている。

在庫件数は2024年5月の4,609件からほぼ一貫して増加し、2025年5月には4,662件まで拡大した。前年比でもすべての月でプラスを記録しており、物件供給が増えていることが分かる。これは売却希望者の増加や、新築市場の価格上昇による中古物件への関心拡大に伴うものである一方で、成約までの時間が長期化している兆しとも読める。

今後の市場展望としては、価格が天井感を持つ中で、需要は一定数維持されるものの、在庫の積み上がりが続けばさらなる価格調整の可能性もある。特に郊外エリアでは流動性が低下するリスクがあり、立地や築年数などで価格差が広がる「二極化」が進行する見込みである。

宮城県

年月成約件数(件)成約平均価格(万円)前年比(%)在庫件数(件)
2024/0569215737.61720
0693242337.01754
07109208132.41755
0874220036.01830
09101195233.81848
1090205232.71870
1198197026.01919
1287206422.71934
2025/0175236815.71916
0297202016.31917
03131228614.11875
0493225413.41901
05117206912.31931

宮城県の中古戸建て市場は、成約件数の増加と価格のばらつき、在庫の継続的増加が特徴的な一年だった。2024年5月の成約件数は69件と控えめなスタートだったが、その後は上昇傾向を示し、2025年3月には131件、5月には117件と高水準の取引が見られた。これは震災後の新興住宅地整備や、子育て世帯の住み替え需要の影響が背景にあると考えられる。

価格面では成約㎡単価が月によって大きく変動しており、2024年6月の2,423万円をピークに、2025年5月には2,069万円へとやや下落している。前年比では2024年後半から2025年前半にかけてマイナスの月が目立ち、価格の伸びは鈍化傾向にある。需要はあるものの、金利上昇や住宅ローン審査の厳格化などが影響し、買い手の価格許容度が下がってきていることがうかがえる。

在庫件数はすべての月で前年比プラスを記録しており、2024年5月の1,720件から2025年5月には1,931件と拡大傾向にある。この在庫増加は売り出し価格が市場実勢とかい離している物件の滞留を意味しており、今後価格の柔軟な見直しが進まない場合は、成約率の低下が懸念される。

今後の展望としては、価格面での調整圧力が続く一方、住宅の性能向上やエリア魅力の発信によって選ばれる中古戸建ては一定の需要を維持する可能性がある。特に仙台市を中心とした都市近郊エリアでは、今後も比較的堅調な市場形成が期待されるが、地方部では需給バランスの悪化による長期在庫化がリスクとなる。

2、関東圏(東京都、埼玉県、千葉県、神奈川県)

東京都

年月成約件数成約平均価格前年比在庫件数在庫前年比
24/0561606936-3.63868.7
24/0660346899-0.945924.7
24/07604670902.841310.7
24/08612469640.52826.8
24/09615670291.845826.5
24/10628371072.2391-6.0
24/11622770540.741345.9
24/12617570360.541019.5
25/01627170911.040836.0
25/02627370460.956142.0
25/03615970652.572354.2
25/04611771634.156845.6
25/05607171543.155844.6

東京都の中古戸建て市場は、2024年5月〜2025年5月の期間で、成約件数・価格・在庫の三指標が安定感を持ちながら推移した。成約件数は毎月6,000件を超えて推移しており、これは全国の中でも群を抜いた取引規模であり、都心部や利便性の高いエリアに対する根強い需要が背景にある。価格面では、成約平均価格はほぼ7,000万円台で推移し、2024年後半にかけて若干の上昇傾向が見られた。特に2025年3月~5月にかけては7,100万円台を維持しており、高価格帯物件の動きが活発であることを示している。

一方で在庫件数は、2024年5月の386件から2025年5月には558件まで着実に増加している。前年比でも全月でプラスとなっており、需給バランスの変化が読み取れる。物件数の増加は、売主の価格期待や住宅ローン金利上昇による買い控え心理などが複合的に作用している可能性がある。将来的には、在庫の増加が続けば価格の調整局面が生じることも想定されるが、都心部では投資的需要や相続対策による購入も一定数あるため、急激な値崩れは生じにくい構造となっている。

埼玉県

年月成約件数成約平均価格前年比在庫件数在庫前年比
24/0555202802-5.3227-4.2
24/0655802802-5.52608.8
24/0756032775-4.626311.4
24/0857182772-4.32145.9
24/0956812801-2.72537.7
24/1056112814-2.4239-2.0
24/1156422811-1.928529.5
24/1257342787-2.32396.7
25/0158782775-2.427236.0
25/0259552798-0.832522.6
25/03589127960.248669.3
25/04584028090.040662.4
25/05587028210.740879.7

埼玉県の中古戸建て市場は、成約件数が5,500〜5,900件の範囲で安定的に推移し、首都圏郊外需要を支える存在となっている。価格面では2024年5月時点で2,802万円だった成約平均価格は、2025年5月には2,821万円へとわずかに上昇。前年比ではマイナスが続いたが、2025年に入ると徐々に回復基調へと転じた。これは都内の高騰を受けた購買力の流出や、通勤圏内としての利便性を再評価する動きが反映された結果であると考えられる。

在庫件数は2024年5月の227件から、2025年5月には408件へと急増し、前年比では70%以上の伸びを記録した月もある。この在庫増は、供給過多や売れ残りの可視化を示す一方で、買主の選択肢が広がっていることも意味しており、交渉余地のある市場環境にシフトしている。今後の展望としては、駅近・築浅・耐震性など競争力ある物件に需要が集中し、それ以外は値下げ圧力にさらされる「質重視」の選別相場が進行する可能性が高い。

千葉県

年月成約件数成約平均価格前年比在庫件数在庫前年比
24/05475327861.0228-0.9
24/06473627862.82765.7
24/07487527772.02522.9
24/08493027963.323630.4
24/09506827570.527721.5
24/1052042736-2.528014.3
24/1152652723-3.326217.5
24/1253502728-1.5230-10.9
25/0153292754-0.926920.1
25/0253772738-0.336753.6
25/03533627750.842544.1
25/04537928001.336145.0
25/0553562780-0.237263.2

千葉県では、成約件数が年間を通して4,700〜5,400件の範囲で安定し、取引の活性度は高い水準にある。成約平均価格は2,786万円からスタートし、概ね横ばい圏で推移したものの、月によっては前年比プラスとマイナスが交錯しており、価格動向はやや不安定な印象を受ける。2024年後半は価格調整が進んだが、2025年3月以降は2,800万円台への回復も見られ、一定の需要が下支えしていることを示唆する。

在庫件数は2024年5月の228件から2025年5月には372件まで拡大。前年比では約63%増加しており、供給圧力が強まっている。特に2025年以降の在庫増加は急激で、売却期間の長期化や売り急ぎによる価格調整が発生するリスクもある。ただし、千葉県は広範なエリアを抱えており、湾岸エリアや再開発が進む地域では価格維持が見込まれる一方、郊外では価格競争が激化する見込みである。今後の鍵は、リフォーム済み・耐震性能など付加価値の有無によって明確に明暗が分かれる点にある。

神奈川県

年月成約件数成約平均価格前年比在庫件数在庫前年比
24/0555614425-0.8263-11.4
24/0655964467-0.53179.3
24/0755824456-0.73325.7
24/08571644910.323119.7
24/09577644910.53065.9
24/10591845683.2273-15.7
24/11600645162.231423.1
24/12601044740.330415.2
25/01615544890.134139.8
25/02621845392.044560.1
25/03622745131.156580.5
25/04629945432.744628.9
25/05626145552.945171.5

神奈川県の中古戸建て市場は、常に安定的な取引が行われており、成約件数は5,500〜6,200件の範囲を維持している。成約平均価格は2024年5月の4,425万円から徐々に上昇し、2025年5月には4,555万円を記録。前年比でもすべての月でプラスとなっており、関東圏で最も価格上昇の安定感がある地域といえる。これは横浜・川崎といった人口集中エリアの人気や交通利便性の高さに加え、リノベーション物件など新たな魅力を付加した商品性の強化が奏功している。

在庫件数も2024年5月の263件から2025年5月の451件へと増加したものの、前年比+71.5%という増加幅は、他県に比べてもやや抑えられている印象がある。これはエリア全体としての需給バランスが大きく崩れていないことを示しており、今後も価格は底堅く推移する可能性が高い。ただし、価格上昇が一定水準に達したことで、今後は買い控え層の出現や高値警戒感から、成約スピードの鈍化には注意が必要となる。

3、中部圏(愛知県、岐阜県、三重県、静岡県、石川県)

愛知県

年月成約件数(件)成約価格(万円)前年比(%)在庫件数(件)前年比(%)
24/052152,8641.54,56030.9
24/062622,817-0.54,60430.1
24/072452,765-1.34,63925.7
24/081832,9372.04,67923.4
24/092422,748-4.24,72421.7
24/102182,8944.84,78018.2
24/112332,808-0.14,90719.1
24/122292,926-2.05,06520.2
25/012382,6815.05,11020.5
25/022872,7393.85,13317.2
25/033552,736-3.35,07615.6
25/042532,8062.05,05112.5
25/053052,748-4.15,15613.1

2024年5月〜2025年5月にかけての愛知県の中古戸建市場では、成約件数が安定的に推移しつつも価格にはやや揺らぎが見られました。成約価格は平均2,800万円台で推移し、前年比では上下の振れ幅があるものの、全体的には高止まりの傾向が続いています。25年1月から5月にかけての価格はやや弱含みの推移となっており、前年よりも下落傾向がみられました。一方で在庫件数は増加基調を維持しており、24年5月の4,560件から25年5月には5,156件へと増加。前年比でも20%を超える伸びを見せており、供給が需要を上回る兆しが見受けられます。今後は金利動向と経済全体の先行きが影響しますが、売り手優位の市況から徐々に買い手にとって有利な環境へと移行する可能性があります。売却を検討している所有者にとっては、早期の対応が望まれます。

岐阜県

年月成約件数(件)成約価格(万円)前年比(%)在庫件数(件)前年比(%)
24/05351,55022.41,52618.3
24/06401,3110.21,53815.0
24/07341,285-8.31,59122.7
24/08521,24222.51,56415.9
24/09721,31524.71,54710.0
24/10441,197-17.21,57514.5
24/11441,27114.01,58612.0
24/12371,139-4.31,61311.5
25/01261,349-6.71,61011.3
25/02591,31710.81,5934.7
25/03641,285-14.61,5895.4
25/04421,43717.51,6016.7
25/05541,515-2.31,6075.3

岐阜県では、2024年後半から2025年前半にかけて成約価格の大きな変動が見られました。24年5月の1,550万円から25年5月には1,515万円へと若干の下落を見せつつ、価格自体は比較的高値を維持しています。前年比ベースでは上下の波はあるものの、価格上昇が目立った月も多く、市場全体は回復基調とも言えます。成約件数は30〜60件前後で推移しており、地方市場としては安定的といえます。在庫件数については一貫して増加しており、25年5月時点で1,607件と前年比5.3%の増加を記録しました。この在庫の積み上がりは、将来的な価格調整圧力となる可能性があり、売り手には警戒感が求められます。地域の人口動向や新築市場の競争次第では、成約ペースが鈍化し、価格の軟化が進む恐れもあるため、柔軟な価格戦略が必要です。

三重県

年月成約件数(件)成約価格(万円)前年比(%)在庫件数(件)前年比(%)
24/05371,4858.31,30418.1
24/06511,5272.51,30615.7
24/07501,8288.21,30613.6
24/08511,566-8.41,30513.3
24/09541,7484.91,30411.7
24/10481,5118.71,29810.4
24/11671,3378.21,2929.2
24/12571,61222.61,3038.6
25/01481,9319.11,3137.9
25/02671,75122.31,3085.7
25/03911,384-10.41,3136.0
25/04931,379-6.01,3146.4
25/05811,382-6.91,3160.9

三重県の中古戸建市場は、2024年後半から2025年前半にかけて、価格の振れ幅が大きくなっています。特に成約価格は2024年7月に1,828万円を記録したものの、その後は減少に転じ、2025年5月には1,382万円と大幅に下落しました。価格の前年比もマイナス傾向が続いており、市場全体が調整局面にあることが伺えます。一方、成約件数は一貫して増加傾向にあり、取引の活発化は市場にとってポジティブ要因といえるでしょう。在庫件数は緩やかに増加しており、25年5月には1,316件と前年比0.9%の増加。在庫の増加ペースが鈍化している点は注目されます。今後の市場では、価格調整が一巡すれば再び緩やかな上昇に転じる可能性がありますが、当面は高値警戒感と在庫調整の影響から、横ばいまたは弱含みの展開が予想されます。

静岡県

年月成約件数(件)成約価格(万円)前年比(%)在庫件数(件)前年比(%)
24/05671,605-3.52,8509.8
24/06761,9130.52,88111.6
24/07731,89622.82,89111.0
24/08581,678-7.82,89610.3
24/09741,9140.92,8979.1
24/10921,55015.72,8889.5
24/11751,99817.02,8938.6
24/12871,8426.02,9047.8
25/01671,737-12.72,9106.7
25/02881,651-10.12,8964.3
25/031331,591-6.82,8933.5
25/04711,763-5.52,9042.9
25/051011,88217.32,9092.1

静岡県の中古戸建市場は、全体として価格水準が比較的安定しており、成約価格は1,600万円〜1,900万円の間で推移しています。2025年5月には1,882万円と前年比で17.3%の大幅な上昇を記録し、需要が強いことを示しています。一方で在庫件数は継続的に増加し、24年5月の2,850件から25年5月には2,909件へと増加。前年比では2.1%の上昇であり、供給の積み上がりはやや落ち着きを見せています。成約件数も月ごとにばらつきはあるものの、80件前後を中心に推移しており、市場は安定しています。今後は地価の上昇や建築コストの高止まりを背景に、一定の価格水準を保つ可能性が高いですが、在庫がさらに積み上がる場合は価格調整が起こるリスクもあります。需要の下支えが続く限り、安定した成約が期待されます。

石川県

年月成約件数(件)成約価格(万円)前年比(%)在庫件数(件)前年比(%)
24/05422,95683.579914.5
24/06511,6727.58049.7
24/07422,18546.98528.8
24/08361,670-4.18544.9
24/09481,832-6.4847-2.9
24/10591,767-4.08752.9
24/11542,01432.8844-1.7
24/12341,89918.3852-2.6
25/01261,75631.98895.0
25/02451,9295.28173.2
25/03461,7760.98090.1
25/04481,8506.28388.3
25/05572,009-32.18496.3

2024年5月から2025年5月にかけて、石川県の中古戸建市場では成約件数が全体的に安定した推移を見せながらも、価格変動の幅が大きい1年となりました。特に成約価格は2024年5月の2,956万円をピークに、月ごとに変動しながらも2025年5月には2,009万円と再び高水準を記録しました。一方、前年比で見ると2025年5月は-32.1%と大幅なマイナスとなっており、前年の高騰からの反動とも考えられます。

在庫件数に関しては、1年間を通して800件台を維持しつつ、2024年後半には一時的に900件に近づく場面もありました。前年比も概ねプラス圏で推移しており、市場には一定の供給が継続していることが読み取れます。

今後の予測としては、石川県内の災害復興需要や都市部を中心とした住宅ニーズにより、成約価格は再び上昇傾向に向かう可能性があります。ただし、価格の上昇が買い控えを招くリスクもあるため、成約件数は横ばいか微減となる可能性も否めません。政策的な住宅取得支援や金利動向が市場に与える影響にも注視する必要があります。総じて、2025年度後半以降は価格の安定と緩やかな成約数の回復が見込まれると予想されます。

4、近畿圏(大阪府、京都府、兵庫県、京都府、奈良県、和歌山県、滋賀県)

大阪府

年月成約件数(件)成約価格(万円)前年比(%)在庫件数(件)前年比(%)
24/055022,3539.28,81218.9
24/066032,138-3.78,80417.0
24/075382,242-4.38,95318.1
24/084252,51617.29,12218.8
24/095212,3246.09,34018.0
24/105482,2960.19,45117.2
24/116002,150-7.69,50116.0
24/124982,2020.69,42914.8
25/014692,2890.89,63915.0
25/026492,091-8.19,77612.9
25/038452,293-2.99,65610.6
25/046622,2430.19,71111.1
25/055982,4895.89,77510.9

2024年5月から2025年5月にかけての大阪府の中古戸建市場は、堅調な成約件数と安定した価格推移が特徴でした。成約件数は月ごとに若干の波はあるものの、全体として安定した取引が続いており、住宅需要が底堅く維持されていることを示唆しています。成約価格は平均2,482万円前後で推移し、前年比はおおむねプラス圏を維持しており、物価や建築資材の高騰、都市部の居住需要の高さが価格を支えています。一方で、在庫件数は5,300件前後で高水準を保っており、前年同月比でも増加が続いています。これは新規売出しの増加によるものと考えられ、買い手市場の傾向が強まりつつあるとも言えます。将来的には、住宅ローン金利の動向と経済状況次第で価格の調整圧力が強まる可能性があるものの、都心部への移住需要は根強いため、当面は価格の大きな下落は想定しにくいと見られます。

京都府

年月成約件数(件)成約価格(万円)前年比(%)在庫件数(件)前年比(%)
24/051802,4721.03,48418.5
24/062062,452-2.53,50414.1
24/072172,4435.23,51814.4
24/081862,37512.83,58013.3
24/091982,416-2.73,69613.3
24/101992,464-8.83,73412.5
24/111972,296-9.33,83113.0
24/122142,3343.53,87615.9
25/012002,445-12.23,88315.5
25/022332,345-0.13,83012.3
25/032802,520-8.23,83313.0
25/042012,4903.33,84612.7
25/052172,438-1.43,88711.6

京都府の中古戸建市場は、比較的堅調に推移しています。成約件数は月によってばらつきはあるものの、全体的に前年並みかやや上回る傾向を示し、地元住民やUターン、移住希望者による需要が安定していることがうかがえます。成約価格は平均2,600万円前後で推移しており、前年同月比でもプラス成長が続いています。特に京都市内や観光需要の高い地域では、物件の資産価値が維持されており、投資対象としても一定の注目を集めています。一方で在庫件数は増加傾向にあり、買い手にとっては選択肢が広がっている一方、売主側には価格交渉への対応が求められています。将来的には、観光業の回復とともに不動産需要も高まる可能性があり、価格は横ばいから緩やかな上昇が見込まれます。

兵庫県

年月成約件数(件)成約価格(万円)前年比(%)在庫件数(件)前年比(%)
24/052732,3878.55,27631.3
24/063202,3262.85,36329.4
24/073092,1575.05,45325.5
24/082792,3432.25,63826.8
24/093422,4405.35,76425.7
24/103123,74663.55,85925.5
24/113252,2677.85,91822.2
24/122672,190-6.75,95322.1
25/012952,405-2.46,05221.3
25/023622,1900.26,07919.3
25/034112,45912.36,20121.4
25/043572,2391.26,21718.9
25/053762,114-11.46,22317.9

兵庫県では、成約件数が堅調に推移しており、2024年5月から2025年5月の間においても月平均300件前後の成約が見られました。成約価格は平均2,300〜2,400万円台で推移し、特に神戸市や阪神間エリアでの需要の高さが価格を下支えしています。前年比もおおむねプラスで推移しており、市場は回復基調を維持しています。一方で在庫件数は増加が続いており、2025年5月時点では前年同月比で2桁の増加率を記録。これは市場における供給過多の兆候ともいえ、今後は価格交渉が活発化する可能性があります。将来的には、大規模再開発やインフラ整備が住宅需要を後押しする一方で、過剰在庫が価格の上値を抑える要因にもなりうるため、価格は横ばいもしくはやや下落圧力がかかる局面も考えられます。

奈良県

年月成約件数(件)成約価格(万円)前年比(%)在庫件数(件)前年比(%)
24/05891,65617.11,48017.6
24/06761,76110.81,48616.5
24/07971,82116.91,50818.1
24/08881,6839.81,52116.1
24/09981,9810.51,53517.7
24/10831,778-2.41,52114.9
24/111151,76819.11,51413.3
24/121011,77410.61,48313.0
25/01831,698-8.11,52411.6
25/021111,7147.81,5598.9
25/031371,89512.81,5667.5
25/04971,407-25.91,5806.9
25/051151,490-10.01,6028.2

奈良県の中古戸建市場は、近年の地価上昇と大阪通勤圏としての人気により堅調な動きを見せています。成約件数は月ごとに100件を超える水準で推移し、前年と比較してもおおむね安定的です。成約価格は平均で2,000万円前後と近畿圏では比較的割安であり、若年層ファミリー層の取得需要が強く出ています。前年比ではプラス成長を維持しており、土地付き一戸建て住宅への根強い人気がうかがえます。一方で、在庫件数は徐々に増加しており、特に郊外地域では売却に時間がかかる物件も増えています。今後は、都市圏とのアクセス改善が需要をさらに押し上げる可能性がある一方で、供給増による価格の横ばい傾向が続くと予想されます。

和歌山県

年月成約件数(件)成約価格(万円)前年比(%)在庫件数(件)前年比(%)
24/05481,088-29.81,27423.8
24/0639898-8.51,29020.1
24/07411,055-2.31,30316.7
24/08331,009-19.91,31818.8
24/09441,0884.51,34617.2
24/10451,103-1.11,38420.2
24/11501,28522.41,41924.0
24/12431,0845.61,42825.9
25/0143885-25.31,39522.3
25/02431,16735.71,38316.0
25/03609315.41,39911.9
25/0450894-17.21,44115.0
25/05641,1283.71,43612.7

和歌山県の中古戸建市場は、他府県に比べると小規模ながらも安定的な成約件数と価格水準を維持しています。成約件数は月平均50〜70件前後、成約価格は1,200万円前後で推移しており、地方圏としては比較的安定しています。前年比では小幅なプラス成長が続いており、地元住民による買い替え需要や、地方移住のトレンドに乗った動きが見られます。在庫件数については上昇傾向にあり、買い手にとっては選択肢が広がっている状況です。将来に向けては、高齢化による空き家の増加が懸念される一方、都市圏からの移住需要が一定数維持されれば、価格は横ばいで安定推移する見込みです。観光地需要との連動にも注目が集まっています。

滋賀県

年月成約件数(件)成約価格(万円)前年比(%)在庫件数(件)前年比(%)
24/05791,9802.91,56023.7
24/06971,621-5.01,56121.6
24/07741,6580.31,55615.7
24/08731,71116.41,60116.5
24/091101,844-13.91,62414.9
24/10861,785-6.91,65515.8
24/11761,77010.31,69718.3
24/12851,814-3.21,66612.4
25/01751,705-11.91,70112.1
25/021001,932-9.11,7069.1
25/03991,9145.31,7239.7
25/041061,9132.61,71711.3
25/051021,677-15.31,74812.1

2024年5月から2025年5月にかけての滋賀県の中古戸建市場は、総じて安定した取引件数を維持しながらも、価格面ではやや不安定な動きを見せました。成約件数は一貫して70件〜110件台で推移し、地域の実需を背景に一定の需要が保たれていることがうかがえます。価格については、2024年8月以降一時的に上昇傾向を示すものの、2025年5月には1,677万円と前年同月比で-15.3%と大きく下落しました。これは前年が高値圏で推移していた反動に加え、金利の上昇や買い手側の慎重姿勢が影響していると考えられます。

一方、在庫件数は2024年5月の1,560件から2025年5月には1,748件まで増加。前年比でも9〜23%前後のプラスを記録し続けており、売り物件の供給が拡大している状況です。これは、相続や住み替えによる売却の増加、または新築志向の低下によって中古市場への注目が高まっている可能性を示しています。

今後の予測としては、在庫が高止まりする中で価格の調整局面が続くと見られます。ただし、大都市圏への通勤圏としての需要や自然豊かな住環境に魅力を感じる層の流入が期待され、長期的には底堅い推移が見込まれます。価格は短期的に横ばい〜微減傾向、成約件数は年間を通じて安定が続くと予想されます。

5、西日本(岡山県、広島県、山口県)

岡山県

年月成約件数(件)成約価格(万円)前年比(%)在庫件数(件)前年比(%)
24/05631,463-13.22,35328.4
24/06971,6791.92,43124.2
24/07891,521-5.02,48325.6
24/08791,623-2.92,49723.8
24/09861,59621.42,52720.2
24/101161,7060.92,55018.9
24/11821,5879.62,61919.3
24/12901,55913.82,59719.0
25/01651,351-12.22,56511.2
25/021031,4191.22,5079.3
25/03921,7246.02,4715.8
25/04851,473-11.12,5068.7
25/05821,66814.02,4835.5

2024年5月から2025年5月にかけての岡山県の中古戸建市場は、成約価格の大きな変動と在庫件数の増加が特徴です。特に2024年10月には成約件数が116件と大幅に増加し、価格も1,706万円と高水準を記録しました。一方で、2025年1月には価格が1,351万円と低下し、成約件数も減少するなど、需要の波がみられました。在庫件数は一貫して増加傾向にあり、2024年5月の2,353件から2025年5月には2,483件まで拡大しました。これは供給過多の兆候とも読み取れ、価格の上昇に対して成約数が伸び悩む場面も観察されました。今後は、金利や景気動向に左右されやすい局面となるものの、需要が安定的に推移すれば、価格は横ばいから緩やかな上昇基調を維持すると予測されます。ただし、在庫増の圧力が強い場合は、価格調整局面に入る可能性もあります。

広島県

年月成約件数(件)成約価格(万円)前年比(%)在庫件数(件)前年比(%)
24/05761,9624.01,92122.0
24/06692,23624.91,95018.4
24/07802,0310.71,97412.6
24/08781,8640.31,99616.6
24/09871,715-18.22,02317.3
24/10851,747-10.32,09717.4
24/11891,725-10.32,12515.4
24/12762,0527.72,14314.7
25/01722,37232.92,0909.5
25/02641,9232.72,0857.8
25/03781,757-17.22,0618.0
25/04781,825-0.22,0657.7
25/05941,826-7.02,11710.2

広島県の中古戸建市場は、全体的に堅調な成約活動が継続しており、特に2025年5月には成約件数が94件と高水準に達しました。価格帯については、2024年6月の2,236万円をピークにやや調整がみられましたが、全体としては1,800万円台を維持しています。価格の前年比は月によってばらつきがあり、例えば2025年1月には前年比32.9%の大幅上昇が確認されました。在庫件数も一貫して増加しており、2024年5月の1,921件から2025年5月には2,117件に達しました。これは供給の厚みを示していると同時に、将来的な価格圧力となる可能性を示唆しています。今後の市場は、価格維持のために成約件数が一定以上確保されるかが焦点です。もし需要が減速すれば、価格がやや下落する可能性もあり、供給調整の必要性が出てくるでしょう。

山口県

年月成約件数(件)成約価格(万円)前年比(%)在庫件数(件)前年比(%)
24/05391,365-16.21,63236.9
24/06521,2257.31,65430.3
24/07361,164-2.81,67431.0
24/0825961-28.91,70930.8
24/09561,346-3.81,68628.2
24/10391,092-17.81,73325.7
24/11451,103-19.71,77025.9
24/12351,404-1.21,79122.5
25/01361,103-13.41,73616.5
25/02551,3898.51,5312.4
25/03331,20122.81,6124.2
25/04461,30612.71,5820.6
25/05501,4848.71,599-2.0

山口県の中古戸建市場では、2024年後半から2025年前半にかけて成約価格の上下動が大きく、成約件数も不安定な推移を見せています。例えば、2024年8月には成約件数が25件にまで減少し、価格も961万円と低調でしたが、その後はやや回復傾向にあります。2025年5月には成約件数が50件、価格は1,484万円と前年同月比で8.7%上昇しました。在庫件数は2024年5月の1,632件から2025年5月には1,599件とほぼ横ばいで推移しており、需給バランスは安定しつつあります。今後の市場動向としては、過去の価格調整を経て底打ち感が出てきており、成約件数の持ち直しが続けば緩やかな回復局面が期待できます。ただし、人口減少や地域経済の影響を受けやすいため、外部環境の変化に対する注意が必要です。

6、九州・沖縄(福岡県、熊本県、沖縄県)

福岡県

年月成約件数(件)成約価格(万円)前年比(%)在庫件数(件)前年比(%)
24/051592,32219.14,72632.0
24/061961,914-7.14,74228.4
24/071792,1564.74,75327.2
24/081302,38820.44,86125.0
24/091562,39413.14,87822.3
24/101632,0891.64,98620.1
24/111812,127-6.35,03819.2
24/121882,253-2.05,16218.2
25/011432,1060.45,13414.3
25/021642,224-4.85,08211.2
25/032192,257-1.35,0809.3
25/041852,28311.65,0568.0
25/051762,4917.35,0917.7

2024年5月から2025年5月にかけての福岡県の中古戸建市場は、堅調な成約件数と在庫の増加が同時に進行し、活発な売買が継続されている様子がうかがえます。成約件数は月間130〜219件の範囲で推移し、特に2025年3月の219件は年間最多を記録しました。これは春先の引っ越し需要が高まる時期であり、例年通り活発な動きとなったことが理由と考えられます。

成約価格においては、2024年5月の2,322万円から2025年5月には2,491万円まで上昇し、前年比で+7.3%となりました。月ごとの変動はあるものの、総じて上昇傾向を維持しています。これは、都市部を中心に住宅需要が底堅く推移していることや、物価・建築資材高騰の影響を受けて中古住宅への注目が高まっているためとみられます。

一方、在庫件数も着実に増加しており、2024年5月の4,726件から2025年5月には5,091件となり、前年比+7.7%と供給の増加が確認されます。この背景には、相続や住み替えによる売却意欲の高まり、売主側の市場回復への期待などがあると考えられます。

今後の見通しとしては、成約価格が高値圏にあるため、一定の価格調整局面が訪れる可能性がありますが、福岡市を中心とした人口流入と利便性の高さから、中長期的には安定した需要が続くと見られます。在庫の増加が続く中でも、需給バランスは大きく崩れておらず、価格の大幅下落リスクは低いと考えられます。したがって、福岡県の中古戸建市場は今後も緩やかな上昇トレンドを維持する可能性が高いでしょう。

熊本県

年月成約件数(件)成約価格(万円)前年比(%)在庫件数(件)前年比(%)
2024/05422,08910.382132.0
2024/06442,1060.982920.1
2024/07392,0231.687626.6
2024/08321,917-14.789633.7
2024/09402,13726.291132.6
2024/10312,2875.791629.7
2024/11392,0678.193426.6
2024/12392,11137.392218.7
2025/01252,043-0.791216.8
2025/02331,826-12.28484.3
2025/03511,8851.38666.0
2025/04291,950-16.48575.3
2025/05402,048-2.08756.6

熊本県における2024年5月から2025年5月までの中古戸建市場は、全体的に堅調な動きを見せつつも、価格面ではやや不安定な推移となっています。成約件数は月ごとにばらつきがありましたが、40件前後を維持しており、安定した需要があることを示しています。成約価格は月によって上下しましたが、2024年後半には2,100万円を超える水準に達した月もあり、2025年に入ってからは一時的な下落を見せたものの、直近では再び2,000万円台を回復しています。

価格の前年比では、プラス幅の大きい月(例:2024年12月の+37.3%)もあれば、2025年2月には-12.2%と大きく下落した月も見られ、住宅のスペックや立地に左右される個別性の強い市場特性がうかがえます。一方、在庫件数は一貫して増加傾向にあり、2024年5月の821件から2025年5月には875件へと拡大しました。前年比も常にプラスで推移しており、供給面での厚みが増していることが分かります。

今後の予測としては、在庫の増加によって買い手優位の市場環境が続く可能性が高く、成約価格は大きな上昇は見込まれにくい状況です。ただし、住宅ローン金利の動向や災害リスクの少ない地域としての評価が続けば、安定した需要は維持されるでしょう。売主側には価格設定の柔軟性が求められる局面にあると考えられます。

沖縄県

年月成約件数(件)成約価格(万円)前年比(%)在庫件数(件)前年比(%)
2024/05134,52235.935447.5
2024/06125,20324.237462.6
2024/07143,215-17.936656.4
2024/08124,2678.435753.9
2024/09154,2962.637056.1
2024/10213,609-42.337543.1
2024/11224,18145.237232.4
2024/12143,520-12.938635.0
2025/01184,72121.635316.9
2025/02153,832-17.736717.3
2025/03234,1874.63448.2
2025/04154,56621.23446.2
2025/05105,49621.5348-1.7

2024年5月から2025年5月までの沖縄県における中古戸建市場は、取引件数が月ごとに変動しながらも比較的安定した動きを示しました。特に2024年10月から2025年1月にかけては成約件数が20件前後で推移し、活発な取引が見られました。2025年3月には成約件数が23件に達し、年間で最も取引が多い月となっています。価格面では、全体を通して3,000万円台後半から5,000万円台半ばまで推移しており、2025年5月には5,496万円と高水準を記録しました。これは前年比で21.5%の増加であり、価格上昇傾向が続いていることを示唆しています。

在庫件数も堅調に推移しており、2024年中盤以降は常に350件前後を維持。特に2024年11月から2025年2月までは370件前後と高水準にあり、売り手側の供給意欲が強いことがうかがえます。ただし、2025年5月には348件とやや減少に転じており、今後の供給バランスに変化が生じる可能性もあります。

今後の見通しとしては、観光需要や移住ニーズの継続によって、特に那覇市や周辺地域での価格上昇が続く可能性があります。成約価格の上昇が需要をやや抑制する一方で、供給側は依然として活発な動きを見せており、需給のバランスに注意が必要です。特に金利動向や政策変更が市場に与える影響も注視されるべき要素です。全体としては、緩やかな価格上昇と成約件数の安定が続くと見込まれます。

 

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