この記事で分かること
- 中古マンションにペット不可(ペット可が少ない)が多い理由
- ペット可の中古マンションを探すときのポイント
- ペット不可でも飼える物件がある理由
- ペット可マンションの注意点
- ペットの視点で考える暮らしやすさ
昔はペットを飼っている家=一戸建てというケースが多く、中古マンションなどの集合住宅でペットを飼っている家はあまりいませんでした。
しかし昨今のペットブームにより、中古マンションでもペットを飼う世帯が増加し、動物好きな方の住まい選びの幅が広がりました。
とは言っても、全ての中古マンションでペットを飼えるわけではなく、築年数が古い中古マンションの場合はペットの飼育自体を断られてしまうこともあります。
今回は、現在ペットを飼っている、もしくは今後飼う予定がある方がペット可の中古マンションを購入するなら、どのようなポイントをチェックしたら良いかご紹介します。

宅地建物取引士、ファイナンシャルプランナー
ハウスクローバー株式会社の創業者兼CEO。また同時に、毎年全国から2〜300組ほどの住宅購入希望者の相談があり、実際の購入もサポートする現役の不動産エージェントでもある。業界歴は17年以上。多くの人から受ける相談内容と不動産業界の現状にギャップを感じ、住宅購入に必要なサービスと優良な不動産エージェントのネットワークを構築したプラットフォーム「HOUSECLOUVER」を企画運営している。自身が情報を発信しているYoutubeやブログは多くの住宅購入者にとって欠かせないバイブルとなっている。
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築年数が古い中古マンションにペット不可が多い理由
まず、築年数が古い中古マンションにペット飼育不可のケースが多い理由ですが、飼育されるペットと住まいに対する考え方が今と違っていたことが挙げられます。
ペットとして飼われる動物の中でも定番の種類の一つが犬ですが、ペット保険を扱うアニコム損害保険株式会社の調査によると、2020年の人気犬種ランキングの上位3位は以下のような結果でした。
1位:トイプードル…20.7%
2位:チワワ…15.7%
3位:ミックス犬(体重10kg未満)…12.0%
※参照元:アニコム損害保険株式会社 人気犬種ランキング2020
ランキングからも分かるように、今は小型犬の人気が高く、トイプードルはなんと2010年から11連覇しているほど需要が高いそうです。
ですが、それ以前はハスキーやゴールデンレトリバーなどの大型犬の人気が高く、それらを飼うには中古マンションより庭付きの一戸建ての方が飼育しやすいと考える方が多くいました。
また、当時は生涯住むマイホーム=一戸建てと考え、マンションはあくまで一戸建てを買うまでの一時的な住まいなので、そこでペットを飼う必要がないと考える方もいらっしゃいました。
このように、人気のペットの種類やマイホームに対する考えが現在と違っていた時代に建てられた築年数が古い中古マンションは、今でもペット飼育が不可のケースが多いのです。
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ペット可の中古マンションを探すときに気を付けたい3つのポイント
飼いたいペットの種類や住まいに対する世の中の考えが徐々に変わり始めた頃から、需要に応えるように増えてきたペット可の中古マンションですが、何でもOKというわけではありません。
飼い主もペットも長く心地良く暮らすためには、次に紹介する3つのポイントをしっかりチェックして物件を探しましょう。
管理規約や使用細則
ペット可の中古マンションといっても、飼育に関するルールは物件によって異なります。
たとえば、犬はOKでも猫はNGだったり、犬・猫・鳥・小動物はOKでも爬虫類はNGだったりと、飼育できるペットの種類に制限が設けられていることが多いです。
また犬の飼育がOKでも、頭数・犬種・大きさなど、さらに細かい縛りが決められているケースも珍しくありません。
大きさのルールも、具体的に「体長〇cm、体重〇kgまで」と決められていることもあれば、「成犬になってもキャリーバッグなどで持ち運べるサイズなら可」など、本当にさまざまです。
ほかにも、エレベーターや共用廊下を通行する際は必ず抱きかかえる、毛の飛散を防ぐためにバルコニーや共用スペースでのブラッシング禁止などのルールを決めている中古マンションもあります。
こうしたルールは、マンションの管理規約や使用細則で確認できますので、不動産エージェントを通じて事前に確認しておきましょう。
病院や美容院などの施設
ペットと一緒に暮らすなら、ペットがケガや病気をした時に診てもらったり、定期健診や予防接種を受けたりするための動物病院や、トリミングをお願いできる美容院(ペットサロン)が近所にあるかどうかをチェックしましょう。
徒歩で行ける距離であれば、緊急時もすぐに病院へ連れて行けるので安心です。
ペットホテルが併設されている動物病院や美容院なら、旅行や帰省などペットを連れて行けない不在時も預けることができて便利です。
なお動物病院や美容院は、施設の有無と場所だけでなく口コミもチェックすることをおすすめします。
大切な家族の一員であるペットを預けるのですから、「ここの施設なら大丈夫そうだな」と飼い主が安心して任せられるところかどうかを見極めましょう。
散歩のコース
犬を飼育する際は、運動不足にならないように定期的な散歩が欠かせません。
そのため中古マンションの周辺に、散歩に適したコースがあるかどうかもチェックしましょう。
人や車の往来が激しかったり、幅が狭かったりするような道は通行しにくく、散歩コースとしては不向きです。
広い公園や河川敷があれば、飼い主もペットもストレスを感じることなく気持ち良い散歩を楽しめるため、コースとしておすすめです。
ドッグランが併設されている公園や施設があれば、そこでリードを外してのびのび遊ばせてあげることもできます。
最近は、小型犬・中型犬用と大型犬用で遊ぶスペースを分けたドッグランもあるので、体の大きさが違う犬同士のトラブルを回避しやすく安心です。
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ペット不可と表記されていても実は飼える物件もある
先ほど、築年数が古い中古マンションにペット不可の物件が多い理由を挙げましたが、例外的にペットを飼えるケースもあるのです。
集合住宅でペットを飼うことがほとんどなかった時代に建てられた古い中古マンションの場合、実は管理規約でペットに関するルールの記載がなく、慣習的に飼育を認めていないことがあります。
そのため、ペット不可のはずの中古マンションに住んでいながら、何かしらペットを飼っている世帯が複数いるケースも耳にします。
立地や間取りなど他の条件は良いのに、ペット不可のルールがネックとなっていて購入に踏み切れない方からすると、どうにかしてペットを飼うことを認めてほしいと思うでしょう。
そこで管理組合によっては、購入希望住戸の上下左右の世帯に事情を説明し、ペットを飼っても良いかと相談して、良いと言われれば飼えるという独自のルールがあるマンションなども稀にあります。
ペット不可の中古マンションに住んでいる世帯の中には、動物が苦手な方やアレルギーを持っている方などもいるため、いくら他に飼っている世帯があろうともお隣さんや上下階のご近所さんも認めてくれるとは限りません。
結果として、このケースでは購入希望者が事前に上下左右の世帯からペットOKの許可をいただき、それを踏まえて管理組合も承認してくれたため、希望の中古マンションを購入することができるケースもあるかもしれません。
ただ、こういったケースは本当に稀で、物件探しの段階でペット不可となっている中古マンションでどうにかペットを飼うことを認めてほしいとお願いしても、断られてしまうのがほとんどです。
また、ペット不可の中古マンションの管理規約をペット可に変更するためには、マンションの住民(区分所有者)が参加する総会で規定数以上の人数が賛成し、可決されなければいけません。
しかし、購入希望者はまだマンションを買っていない=区分所有者ではないため、当然総会への出席もペット可にしてほしいと意見を訴えることもできません。
そうした点を踏まえると、ペットを飼いたいのであれば、はじめからペットOKとしている中古マンションを探す方が無難でしょう。
ペット可の中古マンションを買うときの注意点とよくあるトラブル
「ペット可」となっていても、どんなペットでも自由に飼えるわけではありません。
買ってから「こんなはずではなかった」とならないよう、ペット可マンションならではの注意点とトラブルを知っておきましょう。
まず必ず確認したいのが、飼育に関する細かいルールです。
ペット可マンションの多くは、管理規約とは別に「飼育細則」を定めており、飼える頭数や大きさ、種類が制限されていることがあります。
「小型犬1匹まで」「猫は不可」「大型犬は不可」といった制限があるケースは珍しくないため、自分が飼いたいペットが認められているかを事前に確認してください。
次に多いのが、共用部分でのトラブルです。
エレベーターや廊下などの共用部では、ペットを抱きかかえる、ケージに入れるといったルールが決められていることが一般的です。
これを守らない住人がいると、動物が苦手な人との間でトラブルになりやすくなります。
また、鳴き声やにおい、抜け毛なども近隣トラブルの代表的な原因です。
ペット可マンションであっても、ペットが苦手な人や飼っていない人も住んでいるため、しつけや消臭などの配慮は欠かせません。
特に階下への足音や鳴き声は、こまめな対策をしておくと安心です。
そして見落としがちなのが、退去や売却のときの原状回復です。
壁や床の傷、においが残っていると、原状回復の費用がかさんだり、売却時の印象が悪くなったりすることがあります。
一方で、ペット可の中古マンションはもともと数が少ないため、需要に対して希少性があり、立地と管理が良ければ売却時にむしろ有利に働くこともあります。
これらの注意点は、購入前に管理規約と飼育細則をしっかり読み込み、実際の住人のマナーを確認しておくことで、多くを防ぐことができます。
ペット可の中古マンションは資産価値が下がる?
ペット可の中古マンションを買うとき、「ペットを飼うと資産価値が下がるのでは」と心配する方もいます。
結論から言うと、ペット可であること自体が資産価値を下げるわけではありません。
むしろ、ペット可の中古マンションは数が少なく、ペットを飼いたい人からの需要が高いため、立地と管理が良ければ売却時にむしろ有利に働くことがあります。
ペットを飼える物件を探している人にとっては、ペット可というだけで候補になり、買い手の幅が広がるからです。
ただし、注意したいのは個別の住戸の状態です。
室内にペットによる傷やにおいが強く残っていると、その住戸だけは印象が悪くなり、売却価格に影響することがあります。
日頃から消臭や傷の手入れをしておけば、こうしたマイナスは十分に抑えられます。
つまり、ペット可であることはプラスに働きやすく、あとは個別の手入れ次第ということです。
ペット仕様へのリノベーションとペット共生型マンションという選択肢
「ペット可」となっていても、建物の設備がペットの飼育に最適化されているとは限りません。
特に、もともとペット不可だった中古マンションが後からペット可になった物件では、床や壁がペット向けになっていないことがほとんどです。
そこで選択肢になるのが、リノベーションでペット仕様に整える方法です。
具体的には、滑りにくくペットの足腰に優しい床材にする、傷や汚れに強くにおいがつきにくい壁紙にする、玄関に脱走防止の柵を設ける、帰宅後に足を洗える水栓を付けるといった工夫があります。
中古マンションを買ってリノベーションする前提なら、こうしたペット対応も同時に進められるため、ペットも飼い主も快適に暮らせます。
もう一つの選択肢が、最初からペットと暮らすことを前提に造られた「ペット共生型マンション」です。
ペット共生型マンションは、共用部に足洗い場やリードフック、ペット用のエレベーターボタンなどが備わっており、ペット可マンションよりもさらにペットと暮らしやすい設計になっています。
「ペット可」と「ペット共生型」は意味が違うため、設備までこだわりたい方は、この違いも意識して物件を探すとよいでしょう。
ペット可の中古マンション選びでチェックすべきポイント
ペットと安心して暮らすために、購入前に次の点を確認してください。
- 管理規約・使用細則で、飼えるペットの種類・頭数・大きさの制限を確認したか
- ペット飼育の届出やペットクラブへの加入が必要かを確認したか
- 共用部の移動ルール(抱きかかえやケージの使用など)を確認したか
- 動物病院・トリミング・散歩コースなど、周辺環境が整っているか
- 鳴き声・におい・傷など、近隣トラブルに配慮した間取り・階を選んでいるか
- 将来売却・賃貸するとき、ペット可が有利/不利にならないか
自分だけでなく、ペットの視点で暮らしやすさを考えよう
ペット可の中古マンションを探す際は、ペットが飼えるかどうかを意識するあまり人視点で物件を選びがちですが、ペット視点の暮らしやすさも忘れないことが大切です。
特に、新築当時はペット不可だったものの途中からペットOKとなった中古マンションの場合、住環境的にペットの飼育に不向きなケースもあります。
そのためペット可の中古マンション探しの時は、ペットの足腰に負担がかかりにくい床かどうか、爪とぎをしても破れにくく動物のニオイが気にならないような素材の壁紙が使われているか、外からの防音性はどうかなどもチェックしましょう。
ペットが暮らしやすい中古マンションは、すなわち飼い主も暮らしやすい物件ですので、前向きに購入を検討できるでしょう。
ペット可の中古マンション探しは、ご自分で探すだけでは分からない情報が意外と多いものです。
そこで信頼できる不動産エージェントに相談することで、理想のペット可中古マンションに出会える可能性が高まります。
愛するペットと長く快適に暮らせるペット可の中古マンション探しを成功させるためにも、ぜひ経験豊富で頼れる不動産エージェントにご相談ください。
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宅地建物取引士、ファイナンシャルプランナー
ハウスクローバー株式会社の創業者兼CEO。また同時に、毎年全国から2〜300組ほどの住宅購入希望者の相談があり、実際の購入もサポートする現役の不動産エージェントでもある。業界歴は17年以上。多くの人から受ける相談内容と不動産業界の現状にギャップを感じ、住宅購入に必要なサービスと優良な不動産エージェントのネットワークを構築したプラットフォーム「HOUSECLOUVER」を企画運営している。自身が情報を発信しているYoutubeやブログは多くの住宅購入者にとって欠かせないバイブルとなっている。
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よくある質問
Q1:中古マンションでペット可が少ない(ペット不可が多い)のはなぜですか?
特に築年数の古いマンションは、建てられた当時ペットを飼う世帯が少なく、鳴き声やにおい、共用部の衛生・傷などのトラブルを避けるため、管理規約でペット不可としているケースが多いからです。近年の新しいマンションはペット可が増えていますが、中古全体ではまだペット可物件は限られています。
Q2:ペット不可のマンションでこっそり飼ってもいいですか?
おすすめしません。管理規約違反となり、近隣からの苦情や管理組合からの飼育中止・退去を求められるトラブルに発展する可能性があります。発覚すれば手放さざるを得ないこともあるため、必ずペット可、または飼育が認められる物件を選びましょう。
Q3:ペット可の中古マンションを探すときの注意点は何ですか?
「ペット可」でも、飼える種類・頭数・大きさの制限が規約で細かく定められていることが多い点に注意が必要です。管理規約と使用細則を必ず確認し、共用部の移動ルールや届出の要否もチェックしましょう。あわせて動物病院や散歩コースなど周辺環境も見ておくと安心です。
Q4:ペット可マンションのデメリットはありますか?
他の住戸もペットを飼っているため、鳴き声やにおい、エレベーターなど共用部での気遣いが必要になる場合があります。また、ペット可は需要が高い反面、規約が合わないと選択肢が狭まること、退去時に原状回復費用がかかりやすいこともあります。規約と住環境を事前に確認すれば、多くは避けられます。
Q5:「ペット相談可」とはどういう意味ですか?
「ペット相談可」は、ペットの飼育を認めるかどうかを管理組合や売主に相談・確認したうえで判断する、という意味です。必ず飼えるとは限らず、種類や頭数によって可否が変わることもあります。気になる物件は、申し込み前に飼いたいペットで飼育が認められるかを必ず確認しましょう。







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