ここ最近は、新築住宅が高くなりすぎたこともあって、中古住宅が見直される傾向にあります。特に、新築マンションは首都圏を始めたとした大都市圏では、価格が高くなりすぎてしまい、平均的なサラリーマンでは手が届かない価格になってきています。
そのため、中古マンションを検討する方が増え、中古住宅市場は活況を呈しています。そこで、中古マンションの購入で失敗しないための選び方をお伝えします。
宅地建物取引士、ファイナンシャルプランナー
ハウスクローバー株式会社の創業者兼CEO。また同時に、毎年全国から2〜300組ほどの住宅購入希望者の相談があり、実際の購入もサポートする現役の不動産エージェントでもある。業界歴は15年以上。多くの人から受ける相談内容と不動産業界の現状にギャップを感じ、住宅購入に必要なサービスと優良な不動産エージェントのネットワークを構築したプラットフォーム「HOUSECLOUVER」を企画運営している。自身が情報を発信しているYoutubeやブログは多くの住宅購入者にとって欠かせないバイブルとなっている。
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高値掴みをしない
新築マンションが高くなりすぎたことによって、中古マンションがにわかに活況を呈していることもあり、中古マンション市場の相場は、下のグラフのように、2012年頃から上昇しています。
(出典:東京カンテイ プレスリリース/中古マンション価格(年間版)より抜粋)
特に首都圏では、2012年からおよそ40%近くも上昇しており、このような相場の時は、売主は強気でいることも多く、相場よりも高く売りだしたりすることも多くあります。相場と比べて明らかに高い中古マンションを購入してしまうと、毎月の住宅ローンの支払いが厳しくなるだけでなく、いざ売ろうとしたときに大きな損失が発生してしまうかもしれません。
最近ではIT技術の発達によって、中古マンションの適正価格をはじき出してくれるアプリなども多く出ています。とても便利な反面、注意して使わなければいけません。
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成約価格と売り出し価格は違う
売り出し価格とは、売主が最初に売りに出すときに決める価格のことで、成約価格とは実際に契約をした価格になります。中古マンション市場では、値段交渉が頻繁に行われていて、それを見越してあらかじめ値引き交渉ありきで売り出し価格を決めたり、そもそも売主が強気で相場とかけ離れた価格設定をすることもあります。
実際に売れた価格と売りに出した価格の価格乖離率を見ると、売り出しでしてから1か月以内であれば3%、そして時間が経つごとに価格乖離率は増加し、12か月経った物件では15%にもなります。ですから、いくらそういったサービスで「相場並み」とか「割安」という数値がでていても、100%信用せずに、出来れば不動産会社の担当者にレインズの成約事例を見せてもらえるようにお願いしてみましょう。
※レインズとは、不動産会社が利用することのできる物件データベースシステムのことです。
適正価格の算出の仕方にはいくつかありますが、中には大多数が採用している取引事例法でなく、中古マンションを貸しに出したときの賃料から適正価格を算出する「収益還元法」を用いたサービスもあります。
取引事例法が売り出し価格を使って算出しているのに対し、収益還元法は「持ち家と賃貸の価格は長い目でみたときに合致する」という経済合理性を根拠にしていて、売り出し価格による「誤差」が少ない算出方法とされています。
参考記事:収益還元法を使って適正価格を判断する無料Webアプリ「Selfin」
適正な予算を超えた中古マンションを買わない
いくらいい中古マンションが買えたところで、あなたにとって適正な予算を超えた中古マンションを購入しても、住宅ローンの奴隷になってしまうだけです。そもそも家を買うということは、人によって色んな理由はあるかもしれませんが、根底では「暮らしを豊かにしたい」という気持ちがあると思います。
適正な予算を超えた中古マンションを購入したばかりに、住宅ローンの奴隷のように働き、旅行や趣味、お子さんの教育などを我慢していては、元も子もありません。
あなたにとって適正な予算を超えた中古マンションを買ってしまわないためには、物件を探しだす前に「ライフプランニング」などを受けて、適正な予算を見極めておくことが重要です。
駅から離れた中古マンションは買わない
これからは人口も減り、家余りが進んでいきます。これは何を意味するかというと、資産価値が残る中古マンションとそうでない中古マンションに分かれていくということです。
すでにその傾向はみられるようになっていて、駅から近いマンションほど資産価値が高く、東京カンテイのデータでは、徒歩6分くらいまではほとんど変わらない高い資産価値を維持していますが、そこからは徒歩1分遠ざかるごとに平均坪単価が2.8%ずつ下落していきます(首都圏)。
他の都市圏でも下落率こそ違うものの、ほぼ同じ傾向を見て取ることができるため、資産価値に駅からの距離が大きな影響を与えていることが分かります。理想としてはどんなに離れても、徒歩7分以内の中古マンションに絞った方がいいのではないでしょうか。
買った時と売った時の差額が、最終的な住宅支出と考えることができますので、暮らしが豊かになるためにもなるべく資産価値が下がりにくい中古マンションを選ぶようにしましょう。
中古マンションは管理を見て買う
中古マンションのメリットの一つでもありますが、「マンションは管理を見て買え」という格言があるくらい、管理状態が非常に重要になります。管理状態の中で特に気を付けたいのは、修繕積立金と修繕状況です。
修繕状況はマンションの資産価値に直結する非常に重要な要素です。マンションでは管理組合があり、強制的に修繕積立金が毎月徴収されますが、マンションによってその運営状況は変わります。マンションによっては非常にキャッシュリッチで、修繕状況もよく、将来的に見ても修繕積立金が不足する可能性が低いマンションと、積立金が不足しているマンションがあります。
(出典:国土交通省「平成30年度マンション総合調査」)
このグラフは国土交通省が、全国のマンション管理組合に対して行ったアンケートです。このアンケートの結果によれば、約35%のマンションが修繕積立金の不足を実感しています。また不明(分からない)が約30%もあるので、実際は半分くらいは積立金が不足するのではないかと予想されます。つまり2件に1件は買わない方がいいという判断になるわけです。
積立金が直近では不足していなくても、将来的に不足する可能性が高いマンションは、おそらくあなたが思っている以上に多く存在ます。管理組合の積立金が不足すると、将来修繕積立金が大幅な値上げになったり、一時金の徴収を迫られたりする可能性もあります。それで不足分が解消されればいいですが、中には住民の合意形成が取れずに修繕が徐々におろそかになり、荒れ果てていくマンションも出てくるでしょう。
管理組合の積立金が不足するということは、将来の生活が圧迫されるだけでなく、また修繕積立金が他の物件と比べて高いマンションは、いざ売ろうとしたときに、買う側から敬遠されてしまいます。あなたも毎月の負担額が、4万円も5万円もするような中古マンションは、敬遠するのではないでしょうか。このような理由から、中古マンションは管理を見てからでないと、他の条件がいくら良くても避けるべきです。
中古マンションの購入で失敗しないためには不動産エージェント選びが重要
管理の状態を見極めるためには、管理組合への調査が欠かせません。しかし一般の消費者にとってはハードルが高いので、不動産会社の担当者を通じて資料などを取り寄せ、数字を読み解くことが必要になります。
ただし注意してほしいことがあります。それは、不動産会社の担当者によっては資料を出すことを嫌がったりする人もいます。それはなぜかというと、売る側したら不都合な事実も載っているからです。また消費者があまり読み解けないことをいいことに、適当なことを言ってくる人もいます。
中古マンションに限らず不動産売買は、いくらインターネットが普及して情報にアクセスしやすくなったといえど、プロである不動産業者と消費者の間には情報格差は存在します。
不動産業者としてみれば、中古マンションを買ってもらうことがゴールで、不都合なことを誤魔化しても当分の間は問題が表面化することも少ないため、適当なことを言って買ってもらおうとする担当者が多くいます。
購入する人にとっては、いいところだけでなく、悪いところも正しく伝えてくれる不動産エージェントを見つけてから、中古マンションを探すようにしてください。不動産業界の仕組みとして、基本的にどの不動産会社、担当者からでも同じ物件が購入できるようになっています。
人生で一番大きな買い物だからこそ、慎重に
中古マンションに限らず家を買うことは、一生で一番大きな買い物をするということです。決断するときはそれなりに勢いもいるかもしれませんが、その決断の質をあげるためにも、正しい知識を身につけること、そしてあなたの利益のために動いてくれる不動産エージェントの存在が欠かせません。
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宅地建物取引士、ファイナンシャルプランナー
ハウスクローバー株式会社の創業者兼CEO。また同時に、毎年全国から2〜300組ほどの住宅購入希望者の相談があり、実際の購入もサポートする現役の不動産エージェントでもある。業界歴は15年以上。多くの人から受ける相談内容と不動産業界の現状にギャップを感じ、住宅購入に必要なサービスと優良な不動産エージェントのネットワークを構築したプラットフォーム「HOUSECLOUVER」を企画運営している。自身が情報を発信しているYoutubeやブログは多くの住宅購入者にとって欠かせないバイブルとなっている。
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