住宅売買に失敗しない仕組み「HOUSECLOUVER」の無料会員登録はこちら

宮田の住まい相談Bot

無料会員登録

中古マンションは築年数だけで選ぶと損します|築浅・築20年・築35年を業界17年のプロが徹底比較

マンション

中古マンションを探していると、築浅もあれば築30年超えもあり、「結局、築何年が正解なのか」と迷う方は多いと思います。築年数は分かりやすい区切りなので目安にしている方も多いのですが、正直なところ、分かっているようで分かっていない方が非常に多い部分でもあります。

先に結論をお伝えすると、大切なのは「築何年か」という数字そのものではありません。そのマンションが建てられた時期の経済状況と、その時代の建物がどういう特徴を持っているか。ここを押さえて初めて、正しい判断ができるようになります。

この記事では、業界17年の私が、築浅・築20年・築35年という3つの区分で、価格・設備・管理の観点から徹底比較していきます。

この記事で分かること

  • 築年数ごとの「建てられた時代背景」と建物の質の違い
  • 私がおすすめする築年数とその理由
  • 新築から築35年までで価格がどれくらい下がるのか(レインズのデータ)
  • 築35年のマンションはあと何年住めるのか
  • 築浅・築20年・築35年それぞれのリフォーム費用の考え方
  • 管理の見極めやすさが築年数によって変わる理由
  • 「何年住むか」で変わる、あなたにとっての正解

築年数ごとの特徴は「建てられた時代」で決まる

まずは築年数ごとに、どういう時代に建てられ、どういう特徴を持つのかを整理します。これを知らずに「新しい方がいい」と考えると判断を誤ります。

築0〜5年:新しさ以外のメリットは大きくない

もっとも新しく人気もありますが、現在は物価も土地相場も高く、インフレも激しい状況です。そうしたコスト的に厳しい環境で建てられているため、部屋が狭かったり、グレードが落ちていたりすることが実際にあります。「新しい」というメリットは確かにありますが、それ以外のメリットは私はあまり感じていません。

築5〜10年:今よりはマシだが立地の見極めが必要

現在よりは多少マシではあるものの、物価や建築費が上がっている時期に建てられています。やはり部屋の広さやグレードが抑えられている傾向があるため、立地をしっかり見ておかないとリスクがあると考えています。

築11〜15年:まだ比較的良い時期

年数でいうと2016年から2021年頃です。景気が悪い時期に建てられたものと比べれば部屋が狭くなっている面はありますが、現在の状況に比べればまだマシな部類に入ります。

築15〜20年:おすすめの時期のひとつ

2006年から2011年頃にあたり、ちょうどリーマンショックの前後です。直前は物価・建築費が高い時期があったため若干質は落ちますが、リーマンショック後は不景気で土地相場も建築費も大きく下がりました。安い時代に建てられているため、建物の質そのものが非常に良いのです。

さらに東日本大震災を経て、耐震・免震といった性能を備えたマンションが多く供給された時代でもあります。1回目の大規模修繕工事も終わっているため、管理組合がどう機能しているかを確認できる点も大きなメリットです。私がおすすめする築年数のひとつです。

築21〜25年:もうひとつのおすすめ時期

2000年代前半にあたります。ドットコムバブルが弾けた後で景気が良くなく、建築費も土地相場も安かった時期です。しかも2000年を境に建築技術が一気に変わっており、この頃の建物も質が良いものが多くあります。管理の実績もそれなりに蓄積されているため、非常に狙い目だと考えています。

築26〜30年:2000年を境に雰囲気が変わる

1990年代後半にあたります。決して悪くはないのですが、2000年を境に工法が大きく変わりました。部屋の中に梁が出ない外張り工法、フルフラット、エコ性能などが変化し、「今どきの雰囲気かどうか」がここで分かれます。好みが分かれるところです。

築35年前後:管理の良し悪しが最も見極めやすい

1990年前後、ちょうどバブルが弾けるかどうかという時期です。バブル期に建てられたものは、今作り直すと莫大な費用がかかるような豪華絢爛で質の良いマンションもあります。

そしてこの築35年前後は、管理でお金がかかるさまざまなタイミングが重なる時期を超えるかどうかの年数にあたります。そのため、管理の良し悪しを非常に高い精度で判断できるという特徴があります。

▼マンションの管理調査がし放題のサービス▼

価格はどれくらい変わるのか

2024年のレインズのデータから、築年数ごとの平均価格帯を見ていきます。結論として、新築から築35年にかけて価格は大きく下がります。

  • 築0〜5年(築浅):約7,800万円
  • 築20年:約6,000万円
  • 築35年:約2,500万円

築浅の価格を基準にすると、築35年ではおよそ30%程度の水準まで下がる計算です。相場が高止まりしている時期は見えにくかった動きですが、相場が落ち着いた前提で考えると、こうした値動きになります。

つまり、価格を抑えたいなら築古が有利です。さらに「買った時と売った時の差で損をしたくない」という視点で考えるなら、築浅を買うよりも、ある程度年数が経った物件を買った方が資産価値の下落は抑えられます。出口まで考えるなら、築古のメリットは決して小さくありません。

築35年のマンションは、あと何年住めるのか

「築35年だと、あと何年住めますか」というご質問は本当によくいただきます。

国土交通省が各種の研究や論文をもとに公表しているものによると、コンクリートの建築物はきちんとメンテナンスをしていけば120年、150年といった長期間もつとされています。実際、日本最古のRC造の建物は築130年ほどで現存しています。

つまり、適切にメンテナンスされていれば、築35年のマンションを購入しても、計算上は生涯にわたって住み続けることができます。

ここで強調しておきたいのは、「新しければ新しいほど質が良い」というのは違うということです。SNSで発信していても本当によく言われるのですが、マンションに関しては、古いから良くないわけではありませんし、新しくても良くないケースは普通にあります。

設備・リフォーム費用はどう変わるか

中古を買う以上、建物だけでなく住宅設備の古さも考える必要があります。安く買えても、リフォーム費用で逆転してしまうことがあるためです。

築浅:ほぼ手を入れる必要がない

前の所有者がよほど激しい使い方をしていない限り、壁紙の貼り替えとクリーニング程度で十分です。

築20年:設備交換と「色の古さ」に注意

キッチンや浴室などの設備が交換を考える時期に入ります。住んでいれば使えるため、住みながら大がかりに交換する方は多くありませんが、購入時にはその古さが気になるはずです。

もうひとつ見落とされがちなのが内装の色です。築20年頃はダークブラウンなどの濃い色味が主流で、白系で明るく広く見せる最近の傾向とは大きく違います。ここに古臭さを感じる方は少なくありません。

一方で、築20年頃のマンションは今より広さがあります。同じ間取りでも平均で10平米、15平米ほど違うこともあります。広い分、リフォーム費用も相応にかかる点は計算に入れておきましょう。

築35年:給排水管の交換まで視野に入れる

築35年になると、これまで何人のオーナーが所有し、どんなリフォームをしてきたかで状況が変わります。特に注意したいのが給排水管です。

リフォーム履歴がない場合、見た目がいくら綺麗でも、配管が原因で漏水が起こりやすい年数に入っています。通常の室内リフォームに加えて、給排水管の交換も検討すべき時期です。全体を交換すると150万円程度はかかってきます。

逆に言えば、同じ築35年でも、すでにリフォームや給排水管の交換が済んでいるマンションもあります。そうした物件を条件に合わせて引き当てられれば、非常に良い買い物になります。築古はトータルコストで判断することが重要です。

管理とランニングコストは築年数で見極めやすさが変わる

「マンションは管理を見て買え」と言われるほど、管理の中身は重要です。私はこれまで数千棟規模で管理組合の調査をしてきましたが、はっきり言えるのは、古い物件ほど調査の精度が上がるということです。資料が揃っているからです。

特に重要なのが「これまでにどんな工事をいくらでやってきたか」という点です。

実は工事費については、管理会社の談合が問題になり公正取引委員会が入ったこともあります。複数社から見積もりを取っても、どこが受注するかは事前に決まっていて、本命以外は高めの金額を出す、といった実態です。住民へのなりすましがニュースになったこともありました。大規模修繕工事は規模によって大きな金額が動くため、管理業界には闇の深い部分があるのが実情です。

一方で、管理会社の見積もりを鵜呑みにせず、自分たちでも相見積もりを取って比較検討している管理組合もあります。その差は工事費で2倍、3倍にもなります。安く適切に工事ができていれば積立金を大きく上げる必要はありませんが、食い物にされているマンションは資金が足りなくなり値上げを迫られます。

築35年:最も精度高く判断できる

築30〜35年は、2回目・3回目の大規模修繕、機械式駐車場、給排水管、エレベーターといった更新時期が一気に重なるタイミングです。その数字がすでに見えているため、良し悪しを高い精度で判断できます。そしてそこを超えてしまえば、その後はむしろ楽になります。

築20年:将来予測は立てやすい

1回は大規模修繕工事を終えているため、その数字を見れば管理組合がどの程度機能しているかが分かります。そこから将来の予測を立てることも可能です。

築浅:実績がなく、判断が難しい

最も難しいのが築浅です。実績がほぼないため、正直なところ分かりません。リスクとは「将来の不確実性」とも言い換えられますが、管理組合が今後どう運営されていくかが見えにくいという点で、築浅にはリスクがあると考えています。

私が築浅の管理を予測する場合、当てられる自信は50%程度、半々です。その時点で存在する資料から読み解くしかないためです。長期修繕計画書の金額が妥当か(高すぎないか、逆に甘すぎないか)、総会への参加率はどれくらいか、どんな意見が出ているか。こうした情報から予測するしかありません。

結局、何年住むかで正解は変わる

ここまでの比較を踏まえると、正解は「そこに何年住むか」で変わります。

  • 長く住むなら:築20年または築35年がおすすめ。建物の質が良く、管理の実績も確認でき、価格の下落も抑えられます。
  • 5〜10年で住み替えるなら:築浅も選択肢になります。まだ価格が下がりきっておらず市場での人気も高いため、途中で問題が出ても動きやすいからです。

「新しいから長く住める」と考えがちですが、実際は逆です。適切にメンテナンスされていればコンクリート造は100年以上もつので、そこはあまり関係ありません。

日本では「新しいものが良い」という価値観が根強くあります。戦後に焼け野原から一気に建物を作っていった歴史が影響しているとも言われますが、欧米では古いものの方が良いという逆の価値観が一般的です。この感覚の違いを理解したうえで、ご自身に合う選択をすることが、後悔しないための大切なポイントです。

築年数を判断するためのチェックリスト

  • 築何年かではなく「どの時代に建てられたか」で建物の質を判断したか
  • そこに何年住む想定かを決めたうえで築年数を選んでいるか
  • 購入価格だけでなく、リフォーム費用を含めたトータルコストで比較したか
  • 築35年前後の場合、給排水管の交換履歴を確認したか(未実施なら150万円程度を想定)
  • 築20年以上の場合、これまでの大規模修繕の内容と金額を確認したか
  • 管理組合が相見積もりを取るなど、工事費を適正化する努力をしているか
  • 築浅の場合、長期修繕計画書の金額の妥当性と総会参加率を確認したか

まとめ

中古マンションを築年数だけで選ぶと損をします。重要なのは数字ではなく、建てられた時代背景です。私がおすすめするのは、建築費や土地相場が安く質の良い建物が供給された築15〜25年前後、つまりリーマンショック後の時期と2000年代前半です。

価格面では、築35年になると築浅の3割程度まで下がるため、購入費用を抑えたい方や資産価値の下落を抑えたい方には築古が有利です。適切にメンテナンスされていれば100年以上もつため、「築35年だと住めなくなる」という心配は不要です。

ただし築古はリフォーム費用、特に給排水管の状況まで含めたトータルコストで判断する必要があります。そして管理の見極めやすさは、築35年がもっとも高精度、築20年も予測可能、築浅は実績がなく判断が難しいという違いがあります。

最終的な正解は「何年住むか」によって変わります。長く住むなら築20年・築35年、5〜10年で住み替えるなら築浅という考え方が現実的です。こうした見極めは書類の読み込みが欠かせない領域ですので、正直に説明してくれる担当者と一緒に検討することをおすすめします。

ハウスクローバーで信頼できる担当者を見つけませんか

ハウスクローバーでは、私が全国の優良な担当者を直接面談し、合格した方だけを掲載しているマッチングプラットフォームを運営しています。ご自身の希望やライフプランを相談しながら、最適な物件選びを一緒に進められる担当者を探すことができます。

「築年数の判断に自信がない」「管理の中身まで見てくれる担当者に出会いたい」という方は、ぜひ無料会員登録のうえご活用ください。

動画解説をご希望の方は、YouTubeチャンネル「HOUSECLOUVER(ハウスクローバー)」もあわせてご覧ください。

よくある質問(FAQ)

Q. 中古マンションは築何年までなら買っても大丈夫ですか?

A. 築年数の数字で線引きするより、建てられた時代背景で判断してください。おすすめはリーマンショック後(築15〜20年)と2000年代前半(築21〜25年)です。建築費や土地相場が安く、質の良い建物が供給された時期にあたります。適切に管理されていれば築35年でも十分に選択肢になります。

Q. 新築から築35年で価格はどれくらい下がりますか?

A. 2024年のレインズのデータでは、築0〜5年で約7,800万円、築20年で約6,000万円、築35年で約2,500万円が目安です。築浅を基準にすると築35年でおよそ3割程度の水準になります。価格を抑えたい方や、買値と売値の差を小さくしたい方には築古が有利です。

Q. 築35年のマンションはあと何年住めますか?

A. 国土交通省が公表している研究等によれば、コンクリート造は適切にメンテナンスすれば120年から150年もつとされています。実際に築130年ほどのRC造建築も現存しています。管理さえ適切であれば、築35年で購入しても生涯住み続けることが計算上は可能です。

Q. 築古はリフォーム費用が高くつきませんか?

A. トータルで判断する必要があります。築20年は設備交換に加え、内装の色味の古さや専有面積の広さからリフォーム費用がかさむことがあります。築35年は給排水管の交換も視野に入り、全体交換で150万円程度かかります。すでに交換済みの物件を選べれば大きなメリットになります。

Q. 築浅マンションのリスクは何ですか?

A. 管理の実績がほぼないため、管理組合が今後どう運営されるか読みにくい点です。加えて、現在は物価・建築費が高い中で建てられているため、部屋が狭くグレードが抑えられている傾向もあります。新しいこと自体は魅力ですが、それ以外のメリットは限定的だと考えています。

Q. 長く住むなら新しいマンションの方がいいのでは?

A. 実は逆です。コンクリート造は適切な管理があれば100年以上もつため、新しさは寿命にほとんど関係しません。長く住むなら建物の質が良く管理実績も確認できる築20年・築35年が向いています。5〜10年で住み替える前提なら、価格が下がりきっておらず流動性の高い築浅も選択肢になります。

この記事は参考になりましたか?
いいなと思っていただけたら
「♡(いいね)」をお願いします!

これからの住宅売買の新常識
家の売買は、「担当者」探しから

ハウスクローバー Founder&CEO

宅地建物取引士、2級FP技能士、ホームステージャー2級。 ハウスクローバー株式会社の創業者兼CEO。 また同時に業界歴17年以上の現役不動産エージェント。 全国から毎年300組以上の相談を受け、実際の売買もサポート。 マンション管理調査において、独自のノウハウとロジックを確立し、失敗しないための住宅購入エキスパートとして多くの指名買いを集める。 実際の業務の中で、多くの人から受ける相談内容と不動産業界の現状にギャップを感じ、住宅購入に必要なサービスと優良な不動産エージェントのネットワークを構築したプラットフォーム「HOUSECLOUVER」を企画運営。 自身が情報を発信しているYoutubeやブログは多くの住宅購入者にとって欠かせないバイブルとなっている。 2012年〜 不動産会社スタイルイノベーション株式会社を名古屋にて設立 2021年〜 ハウスクローバー株式会社を東京都港区にて設立 2022年〜 拠点を東京に移す ▶︎▶︎ このエージェントに相談する ◀︎◀︎

関連記事

コメント

この記事へのコメントはありません。

コメントを残す

宮田の住まい相談Bot 無料会員登録
table of contents