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マンションを買うべきか|プロが止める「買わない方がいい人」の特徴7選

マンション

意外に思われるかもしれませんが、私のもとに中古マンションの相談に来られる方の中には、「今はまだ買わない方がいいですよ」とお伝えする方が一定数います。

不動産業界の人間は、基本的に売らなければいけない立場です。ノルマのある営業マンなら、なかなか「買わない方がいい」とは言えません。私は業界歴17年、自分で会社を経営してきたこともあり、その辺りをフラットに見てきました。だからこそ、話を聞いて「ここに問題があるので、まず解決してからにしましょう」とはっきりお伝えしますし、実際にお断りしたこともあります。

売ったお客様が破綻するのは、絶対に嫌だからです。お金の失敗は本当に取り返しがつかず、人生を左右します。この記事では、私が現場で「買わない方がいい」と判断してきた方の特徴を7つ紹介します。1つでも当てはまるなら、物件探しの前に解決すべきことがあります。逆に言えば、そこを解決すれば安心して買える状態になるということです。

この記事で分かること

  • 不動産のプロが実際に「買わない方がいい」と止めてきた人の7つの特徴
  • 最低でも3〜5年住む見通しがないと「諸費用負け」する理由(諸費用は物件価格の約8%)
  • 「家賃がもったいないから」だけで買う人が業者のカモになりやすい理由
  • 持ち家はローン完済までは賃貸より負担が重いという現実
  • 完璧主義の人が陥る「決められない負のサイクル」の正体
  • 買わない方がいい状態を解決して、安心して買えるようになるための道筋

結論|買わない方がいい人の特徴7つ

先に7つの特徴を一覧でお見せします。

  • ライフプランが定まっていない人
  • 金銭的な余裕がない人
  • 物件選びを他人に丸投げする人
  • 賃貸の方が合理的な人
  • 動機が「なんとなく」「家賃がもったいない」だけの人
  • 完璧主義で妥協できない人
  • 出口戦略を一切考えていない人

大事なのは、これらは「一生買うな」という話ではないことです。ほとんどは解決できる問題で、解決してから買えば、失敗の確率は大きく下がります。1つずつ見ていきましょう。

特徴1:ライフプランが定まっていない人

1つ目は、直近の人生に不確定要素が多すぎる人です。

代表例は転勤です。「転勤はいつですか」と聞くと「来年かもしれないし、5年後かもしれない」という方が実際にいます。ほかにも、結婚したばかりで子どもが何人になるか分からない、実家に戻る可能性がある、といったケースもあります。

家を買ったら、最低でも3年、今の相場観で言えば5年くらいは住む見通しがほしいところです。理由は「諸費用負け」です。中古マンションの購入には、物件価格の平均8%ほどの諸費用がかかります。5,000万円の物件なら約400万円です。1〜2年で手放すことになれば、この初期費用を回収できません。相場が大きく上がっている局面なら値上がりで諸費用分を回収できることもありますが、今は正直そういう状況ではなく、損切りになる可能性の方が高いと考えるべきです。

転勤や家族構成は、ご本人の責任だけでは決められない要素です。だからこそ、直近に大きな変動要素を抱えている方には、「こうなる可能性があるので慎重に考えましょう」と率直にお伝えしています。

特徴2:金銭的な余裕がない人

2つ目は、お金の面で余裕がない人です。

蓄えがほとんどない状態でのフルローン希望はもちろん、「賃貸の家賃が払えないから買いたい」という逆転した発想の方も、たまにいらっしゃいます。中には個人信用情報に傷が付いている方もいます。今の生活が厳しいのに住宅ローンを組めば、破綻に向かうだけです。

私は物件探しの前に、ライフプランニングのシミュレーションで「無理なく支払っていける予算」を見極めてもらっています。このシミュレーションをやってみると、「毎月の生活費を使いすぎていて、このままローンを借りたら破綻します」という結果が出る方が一部います。そういう方には「毎月の支出がこれくらいに収まるようになってから、もう一度来てください」とお伝えします。

毎月の生活費を把握していない方も同様です。ライフプランニングには毎月の支出の把握が必須なので、1〜2ヶ月ほど家計簿をつけて、いくら使っているかを正しく把握してから、もう一度シミュレーションをやり直します。

出直しをお願いして戻ってくる方は、半々くらいです。それでも、「生活を見直したのでもう一度見てください」と戻ってきてくださった方には、その予算で無理のない物件を一緒に探します。売ったお客様が破綻する結果になるくらいなら、売らない方がいい。ここは私のポリシーです。

特徴3:物件選びを他人に丸投げする人

3つ目は、家の購入という大きな決断を、誰かに丸投げしてしまう人です。

実際にあったケースでは、ご主人が「全部妻に任せているから」とまったくタッチしなかったのに、奥様が「これいいかも」という物件を見つけた瞬間、急にあれこれ口を出し始める、というパターンがあります。それなら最初から話に入っておいてほしいのです。買えば名義人にもなり、自分も住む家ですから、無関係でいられるはずがありません。

親の意見を聞きすぎる人も同じです。購入資金を相当額出してくれるなら分かりますが、お金は出さないのに口だけ出すパターンも実際にあります。

家を買うことには、それだけの決断力が要ります。丸投げは、聞こえは「人に任せている」ですが、中身は自分の決断の責任を人に押し付けている状態です。その状態では、買おうと思っても結局買えないことが多いですし、買えたとしても後悔しやすい。自分が住みたい家はどういう家なのか、主体的に興味を持って考えられる状態になってから探し始めることをおすすめします。

特徴4:賃貸の方が合理的な人

4つ目は、そもそも賃貸で住み続ける方が合理的な人です。

たとえば、2年に1回引っ越すような「引っ越し癖」のある人です。環境を定期的に変えたい方が「そろそろ家を買いたい」と来られても、購入後にまた引っ越したくならないか、立ち止まって考えてもらう必要があります。

もう1つは、自分で会社や商売をやっている人です。自宅の家賃は一定の範囲で経費にできるため、節税の観点まで含めると、借りていた方が得になるケースがあります。私自身もこのタイプです。

購入がすべての人にとっての正解ではありません。ライフスタイルや働き方によっては、賃貸の方が合理的な人は確実に存在します。

特徴5:動機が「なんとなく」「家賃がもったいない」だけの人

5つ目は、買う動機が曖昧な人です。ここは業者側からの意見として、ぶっちゃけてお伝えします。「なんとなく」で来た人が、一番カモになりやすいです。

知識が浅いまま勢いで来ているので、心が踊るような物件を見せられると「家賃と変わらないじゃん、いいじゃん」と決めてしまいます。売りたいだけの業者にとって、これほど楽なお客様はいません。

「家賃がもったいない」という気持ちは分かりますし、それ自体は立派な動機の1つです。ただ、正確に知っておいてほしい事実があります。持ち家は、住宅ローンを払い終えるまでは、賃貸より負担が重いのです。住宅ローンの支払額だけを家賃と比べれば「変わらない」ように見えますが、持ち家には管理費・修繕積立金・駐車場代・固定資産税といった所有コストが上乗せされます。戸建てでも定期的な修繕費はかかります。なんだかんだで、安くはなりません。

ローンを払い終えれば支払いが止まり、高齢になるほど持ち家が得になる逆転現象が起きます。持ち家の本当のメリットはそこにあります。ただしそれは、価値が残る物件を買えた場合の話です。人口が減っていく日本では、価値が暴落する物件、無価値になる物件もたくさんあります。計算すると分かりますが、価値が下がり続ける物件を買うくらいなら、賃貸の方がはっきり言ってマシです。

「なんとなく」「家賃がもったいないから」だけで、価値の残らない物件を勢いで買う。これが一番避けてほしい失敗です。買う前に「なぜ家を買いたいのか」という目的を、自分の言葉で言える状態にしておいてください。

特徴6:完璧主義で妥協できない人

6つ目は、少し視点が変わって、探し方の問題です。自分の条件を100%満たす物件は、基本的に存在しません。

ほとんどの方には予算の上限があります。家探しは、決められた予算の中でいかにベストな物件を見つけるかというゲームです。だから私は最初の面談で必ず、「条件の70〜80%を満たす物件があったら決めた方がいいですよ。そのために、譲れない条件と譲れる条件の優先順位だけはちゃんと決めておいてくださいね」とお伝えしています。

それでも完璧を求めてしまう方はいます。ひどいケースでは、他の条件はほぼ気に入っているのに、食器棚が置けない、冷蔵庫の置き場が合わないといったピンポイントの理由で断り続ける方もいました。

完璧主義の怖さは、負のサイクルに入ることです。一度スルーした物件が心理的な基準(バー)になり、「前に断った物件よりいい物件でないと決められない」状態になります。ここで妥協すると、過去にスルーした自分の判断を否定することになるからです。結果、最初の問い合わせから5年経ってもまだ探し続けている方が実際にいます。その間に相場は上がり、年齢とともにローンを借りられる期間は短くなり、予算は下がっていきます。失われた時間そのものが損失です。

決められない状態が続くと、不動産業者からも敬遠されるようになり、お互いにとって不幸です。どうしても100%にこだわりたいなら、注文住宅という選択肢もあります(その場合は建物にお金がかかる分、立地を妥協することになりがちですが)。中古マンションを選ぶなら、優先順位を付けて70〜80%で決める。この心構えは事前準備の一部だと考えてください。

特徴7:出口戦略を一切考えていない人

最後の7つ目は、買った後の出口をまったく考えていない人です。私は、家を買うなら出口戦略を必ず持ちましょう、という考え方です。

「ずっと住み続けるつもりだから関係ない」と思われるかもしれません。ただ、これだけ寿命が延びて価値観が多様化している時代に、本当にずっとそこに住み続けるかは誰にも分かりません。10年経てば気持ちも環境も変わります。

もっと重要なのは、何かあったときの備えです。親の介護、自分の病気やケガで働けなくなって収入が減る。長い人生で、その可能性はゼロではありません。ローンが払えなくなって売らなければならなくなったとき、資産価値が下がり続けている物件だと、売っても住宅ローンを返しきれません。差額を一括返済するか、弁護士を間に入れて任意売却するか、そういう選択肢しか残らなくなります。私は営業の現場で、こうしたケースをたくさん見てきました。

資産価値のある家なら、話がまったく変わります。ローンの残債より高く売れれば、売却して一度リセットし、生活を立て直すことができます。資産とは本来、何かあったときに家庭を守ってくれる防衛的な役割を持つものです。守ってくれないものは、資産ではなくただの負債です。

自宅の購入は「自宅投資」とも言われるように、投資的な観点を持った方がいいというのが私の考えです。買ったら終わりではなく、買ってからがスタートで、家は自分の人生にずっと付いてくる話だからです。この点は口うるさくお伝えしているので、合わない方には合わないかもしれません。それでも、身の振り方の自由度と立て直しやすさのために、出口は考えておくべきです。

当てはまっても「一生買えない」わけではない

7つの特徴を紹介してきましたが、冒頭でお伝えした通り、これは「あなたは家を買うな」という話ではありません。

ライフプランの不確定要素は、時間が経てば固まります。金銭面は、生活費の把握と見直しで解決できます。動機や優先順位は、考える時間を取れば整理できます。実際、「出直してください」とお伝えした方の半分くらいは、状況を整えて戻ってきて、無理のない予算で家を買われています。

問題は、この「買っていい状態かどうか」を一緒に確認してくれる相手が、ほとんどいないことです。ノルマのある営業マンは、目の前のお客様に「今は買わない方がいい」とは言いにくいものです。だからこそ、買うことが決まってから相談するのではなく、「そもそも自分は買っていいのか」という一歩手前の段階から相談できる相手を持つことが、失敗を避ける一番の近道になります。

「買っていい状態か」を確認するチェックリスト

物件探しを始める前に、以下を確認してください。

  • 今後3〜5年の間に、転勤・結婚・家族構成の変化など大きな不確定要素がないか
  • 毎月の生活費を正確に把握しているか(していなければ1〜2ヶ月家計簿をつける)
  • ライフプランのシミュレーションで、無理なく支払える予算を確認したか
  • 物件選びに自分自身が主体的に関わる意思があるか(配偶者や親への丸投げになっていないか)
  • 引っ越しの頻度や働き方から見て、賃貸の方が合理的ではないか
  • 「なぜ家を買いたいのか」を自分の言葉で説明できるか
  • 譲れない条件と譲れる条件の優先順位を決めたか(70〜80%で決める心構えがあるか)
  • 売る・貸すことになった場合の出口(資産価値)を考えているか

まとめ

マンションを買うべきか迷ったら、物件の善し悪しの前に、自分が「買っていい状態」かどうかを確認してください。ライフプランが定まっていない、金銭的な余裕がない、他人に丸投げしている、賃貸の方が合理的、動機がなんとなく、完璧主義で決められない、出口戦略がない。この7つのどれかに当てはまるまま買うと、失敗の確率が大きく上がります。

ただし、7つのほとんどは解決できる問題です。不確定要素が固まるのを待つ、生活費を把握して予算を見極める、優先順位を決める、出口を考える。そこを整えてから買えば、家は人生を豊かにしてくれる買い物になります。

そして、この確認を一人でやるのは難しいからこそ、「今は買わない方がいい」とはっきり言ってくれる相手に、物件探しの前の段階から相談することをおすすめします。

ハウスクローバーなら「買うべきか」の段階から相談できます

ハウスクローバーは、私が全国の不動産担当者と直接面談し、お客様の利益を優先できると判断した担当者だけを掲載しているマッチングプラットフォームです。掲載しているエージェントは独立系や経営者が中心で、ノルマに縛られず「今は買わない方がいい」まで含めた提案ができます。

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よくある質問(FAQ)

Q. 転勤の可能性があるなら、マンションは買わない方がいいですか?

A. 「来年かもしれないし5年後かもしれない」という不確定な状態なら、慎重になることをおすすめします。中古マンションの購入には物件価格の約8%の諸費用がかかるため、最低でも3年、できれば5年ほど住む見通しがないと、短期の売却で初期費用を回収できない「諸費用負け」になりやすいからです。転勤の時期がある程度読めるようになってから検討しても遅くありません。

Q. 「家賃がもったいないから買う」は間違いですか?

A. 動機の1つとしては立派ですが、それだけで買うのは危険です。持ち家はローン完済までは管理費・修繕積立金・固定資産税などの所有コストがかかり、賃貸より負担が重くなります。持ち家が得になるのは、ローン完済後も価値が残る物件を買えた場合です。価値が下がり続ける物件を買うくらいなら、計算上は賃貸の方がマシという結果になります。

Q. 貯金が少なくてもフルローンで買えますか?

A. 借りられるかどうかと、無理なく返せるかどうかは別問題です。生活に余裕がない状態でローンを組むと破綻のリスクが高くなるため、まず毎月の生活費を正確に把握し、ライフプランのシミュレーションで無理なく支払える予算を確認してから判断してください。生活費を把握していない場合は、1〜2ヶ月家計簿をつけてからシミュレーションすることをおすすめします。

Q. 条件に100%合う物件が見つかりません。妥協すべきですか?

A. 条件を100%満たす物件は基本的に存在しないので、70〜80%を満たしていれば決める心構えをおすすめします。大事なのは、譲れない条件と譲れる条件の優先順位を事前に決めておくことです。完璧を求め続けると、過去に見送った物件が心理的な基準になって決められなくなり、時間の損失だけが積み上がっていきます。

Q. 「買わない方がいい」と言われたら、もう買えないのでしょうか?

A. そうではありません。7つの特徴のほとんどは解決できる問題です。実際に、生活費を見直して戻ってきて、無理のない予算で購入された方も多くいます。不確定要素が固まる、家計を把握する、優先順位を決める、出口を考える。この準備が整えば、安心して買える状態になります。その確認から一緒にやってくれる担当者に相談するのが近道です。

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ハウスクローバー Founder&CEO

宅地建物取引士、ファイナンシャルプランナー。 ハウスクローバー株式会社の創業者兼CEO。 また同時に業界歴15年以上の現役不動産エージェント。 全国から毎年300組以上の相談を受け、実際の売買もサポート。 マンション管理調査において、独自のノウハウとロジックを確立し、失敗しないための住宅購入エキスパートとして多くの指名買いを集める。 実際の業務の中で、多くの人から受ける相談内容と不動産業界の現状にギャップを感じ、住宅購入に必要なサービスと優良な不動産エージェントのネットワークを構築したプラットフォーム「HOUSECLOUVER」を企画運営。 自身が情報を発信しているYoutubeやブログは多くの住宅購入者にとって欠かせないバイブルとなっている。 2012年〜 不動産会社スタイルイノベーション株式会社を名古屋にて設立 2021年〜 ハウスクローバー株式会社を東京都港区にて設立 2023年〜 拠点を東京に移す ▶︎▶︎ このエージェントに相談する ◀︎◀︎

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