この記事で分かること
- 不動産売却の全体の流れ(6つのステップ)
- 各ステップでやること・かかる期間の目安
- 売却で失敗しやすいポイントと対策
- 売却にかかる費用の全体像
「家を売りたいけれど、何から始めて、どう進むのか分からない」。売却のご相談は、たいていこの言葉から始まります。
住まいの売却は、多くの方にとって人生で一度あるかないかの経験です。全体の地図を持たないまま進むと、目の前の手続きに追われて、大事な判断を焦ってしまいます。
私は業界17年のなかで、数多くの売却に伴走してきました。この記事では、売却の流れを6つのステップに分けて、それぞれで何をするのか、どれくらいの期間がかかるのかをお伝えします。まずこの記事で全体像をつかんでください。
売却の全体像(6ステップ)
売却は、大きく次の6つのステップで進みます。
①物件情報の整理と査定 → ②担当者(不動産会社)を探す → ③媒介契約 → ④売却活動 → ⑤売買契約 → ⑥決済・引き渡し
期間の目安は、売り出しから引き渡しまでで3か月〜6か月程度。ただし④の売却活動は物件や価格設定によって大きく変わり、1年近くかかることもあります。時間に余裕を持って始めることが、焦らない売却のいちばんの秘訣です。
ステップ1: 物件情報の整理と査定
最初にやることは、売る物件の情報整理と、相場の把握です。
住宅ローンの残債を確認し、購入時の契約書や図面をそろえ、国土交通省の「不動産情報ライブラリ」などの成約価格データで相場をつかみます。そのうえで不動産会社の査定を受けると、金額の妥当性を自分で判断できます。
ステップ2: 担当者を探す
売却の成否をいちばん左右するのが、ここです。
査定額の高さではなく、根拠の説明が納得できるか、売却戦略を具体的に語れるか、質問に誠実に答えるかで選んでください。複数の担当者を比較することを強くおすすめします。
ステップ3: 媒介契約を結ぶ
任せる相手が決まったら、媒介契約を結びます。
媒介契約には一般・専任・専属専任の3種類があり、依頼できる社数や報告義務が異なります。詳しくは媒介契約の記事で解説していますが、大事なのは、契約の種類より「信頼できる担当者を選べているか」です。
ステップ4: 売却活動(内覧対応)
売り出し価格を決めて広告が始まると、買主候補の内覧が入ります。
このフェーズは数か月に及ぶことが多く、売主の主な役割は内覧の準備と対応です。内覧の反応を担当者と振り返り、必要なら価格や見せ方を見直します。反応が鈍いまま放置しないことが大切です。
ステップ5: 売買契約
買主が決まったら、価格や引き渡し時期などの条件を調整し、売買契約を結びます。
契約時には買主から手付金を受け取ります。契約書には、手付解除の条件、契約不適合責任(引き渡し後に見つかった不具合の責任)の範囲、ローン特約などが定められるので、署名の前に内容を必ず確認してください。
ステップ6: 決済・引き渡し
残代金を受け取り、所有権を買主へ移転し、鍵を渡して売却は完了です。
住宅ローンが残っている場合は、このタイミングで完済し、抵当権を抹消します。引っ越しは引き渡しまでに済ませておく必要があるため、逆算した段取りが大事です。売却で利益が出た場合は、翌年の確定申告も忘れずに。
売却にかかる費用
主な費用は、仲介手数料(法律で上限が定められています)、印紙税、抵当権抹消の登記費用、引っ越し費用です。利益が出た場合は譲渡所得税がかかりますが、マイホームなら3,000万円特別控除で非課税になるケースが多くあります。
売却の流れチェックリスト
- 住宅ローンの残債と、購入時の契約書類を確認した
- 成約価格ベースの公的データで相場を調べた
- 複数の担当者を比較して選ぶ心づもりができている
- 媒介契約の3種類の違いを理解した
- 内覧対応と振り返りの重要性を理解した
- 契約時の手付金・契約条件の確認ポイントを把握した
- 引き渡しまでの引っ越し段取りをイメージした
- 税金(3,000万円特別控除・確定申告)を把握した
まとめ
売却は「準備 → 担当者選び → 媒介契約 → 売却活動 → 契約 → 引き渡し」の6ステップ。全体像さえ頭に入れておけば、各段階で何を判断すべきかが見え、焦らずに進められます。そして、その全行程に伴走してくれる担当者の存在が、売却の質を決めます。
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よくある質問
Q. 売却にはどれくらいの期間がかかりますか。
売り出しから引き渡しまで3〜6か月が目安です。ただし売却活動の期間は物件や価格設定に大きく左右されます。時間に余裕を持って始めるほど、価格交渉でも焦らずにすみます。
Q. 住宅ローンが残っていても売れますか。
売れます。売却代金でローンを完済し、決済と同時に抵当権を抹消するのが一般的な流れです。残債が売却見込み額を上回る場合は進め方の工夫が必要なので、早めに担当者へ相談してください。
Q. 住みながら売却できますか。
できます。中古住宅の売却では、住みながら内覧対応をするケースが一般的です。
Q. 売却費用はいくらくらい見ておけばいいですか。
最も大きいのは仲介手数料で、そのほか印紙税・抵当権抹消費用・引っ越し費用などがかかります。詳しい金額は物件価格によって変わるため、査定時に担当者へ概算を出してもらいましょう。
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