この記事で分かること
- 決済・引き渡しとは何か(残代金の支払いと所有権の移転)
- 決済当日の流れ(本人確認からローン実行、鍵の受け取りまで)
- 当日の持ち物と、住民票を移すタイミング
- 決済前にやっておくべき準備
契約が終わってほっと一息、と言いたいところですが、住まいの購入にはもう一つ大切な日が待っています。それが「決済・引き渡し」の日です。
決済日は、残りの代金を支払い、物件の所有権が売主から自分へ移り、鍵を受け取る日です。多くの登場人物が集まり、大きなお金が動きますが、流れさえ知っておけば、必要以上に緊張することはありません。
私は業界17年のなかで、数えきれないほどの決済に立ち会ってきました。この記事では、決済当日に何がおこなわれ、何を用意しておけばいいのかを、時系列に沿って解説します。当日を安心して迎えるための準備として、読んでおいてください。
決済・引き渡しとは
決済・引き渡しとは、買主が残りの代金(残代金)を支払い、それと引き換えに、売主から物件の所有権と鍵を受け取る手続きです。
住宅ローンを利用する場合、この日にローンが実行されます。つまり、金融機関から借りたお金が買主の口座に入り、そのお金で残代金を売主へ支払う、という流れです。お金の受け渡しと、所有権を移す登記の手続きが、同じ日に同時進行でおこなわれます。
決済の場所は、買主が住宅ローンを借りる金融機関の一室でおこなわれることが多く、時間帯は午前中が一般的です。これは、その日のうちに司法書士が法務局で登記申請を済ませられるようにするためです。
決済当日の流れ
当日は、買主・売主・不動産会社の担当者・司法書士・金融機関の担当者が一堂に会します。おおよその流れは次のとおりです。
1. 本人確認と書類の確認
はじめに、司法書士が全員の本人確認をおこない、登記に必要な書類がそろっているかを確認します。ここで問題がなければ、次のお金の手続きに進みます。
2. 住宅ローンの実行
金融機関が住宅ローンを実行し、借りたお金が買主の口座に入金されます。この着金を確認してから、支払いに進みます。
3. 残代金の支払い
買主の口座から、売主の指定口座へ、残代金を送金します。あわせて、固定資産税の日割り精算金や、管理費・修繕積立金の精算など、細かな金銭のやり取りもこのタイミングでおこなわれます。
4. 諸費用の支払い
仲介手数料の残額や、登記にかかる費用(登録免許税と司法書士への報酬)などを支払います。これらは事前に金額が案内されているので、指示された方法で用意しておきます。
5. 所有権移転登記の申請と鍵の引き渡し
売主が入金を確認したら、司法書士が所有権移転登記の申請手続きに入ります。登記そのものは後日完了しますが、申請を終えた司法書士が権利の移転を確実に進めてくれます。そして、鍵や物件に関する書類を受け取れば、いよいよその家はあなたのものです。
全体の所要時間は、およそ1時間から1時間半ほどです。
当日の持ち物(買主)
金融機関によって多少異なりますが、買主が用意するものは、おおむね次のとおりです。事前に担当者から案内があるので、それに従って準備してください。
本人確認書類(運転免許証など)、認印または実印、住民票、住宅ローン関連の書類、登記費用や諸費用にあてるお金、通帳やキャッシュカードなどです。実印や印鑑証明書が必要になる場面もあるので、案内をよく確認しておきましょう。
住民票を移すタイミング
「住民票はいつ移せばいいですか」というご質問をよくいただきます。
住民票は、原則として実際に住み始めてから新しい住所へ移すものです。ただし、所有権移転登記に記載する住所を新住所にしておきたい場合などに、引き渡し前に移すこともあります。どちらがよいかは状況によって変わるので、担当者や司法書士に確認しておくと安心です。
決済前にやっておくこと
決済をスムーズに迎えるために、直前ではなく、少し余裕をもって準備しておきたいことがあります。
住宅ローンの契約(金銭消費貸借契約)を済ませておくこと、引き渡し後の引っ越しやライフラインの手続きの段取りをつけておくこと、そして可能であれば、決済前にもう一度物件を確認して、契約時の状態と変わりがないかを見ておくことです。この最終確認を「内覧(内見)」と区別して「引き渡し前の立会い」と呼ぶこともあります。
決済・引き渡し当日のチェックリスト
当日を迎える前に、次の項目を確認しておきましょう。
- 決済の日時と場所(多くは住宅ローンを借りる金融機関)を把握している
- 住宅ローンの契約を済ませている
- 本人確認書類・印鑑・住民票など必要な持ち物をそろえている
- 登記費用・諸費用にあてるお金の金額と用意の方法を確認している
- 固定資産税や管理費の精算金の金額を把握している
- 引き渡し後の引っ越し・ライフラインの手続きの段取りができている
- 可能であれば引き渡し前に物件の最終確認をしている
まとめ
決済・引き渡しの日は、大きなお金が動き、登場人物も多いので、はじめての方は身構えてしまいがちです。けれども、やることは「お金を支払い、所有権を移し、鍵を受け取る」というシンプルなものです。流れを知り、持ち物をそろえておけば、当日は落ち着いて臨めます。
分からないことがあれば、当日までに担当者へ遠慮なく確認してください。ハウスクローバーは、物件ではなく「担当者」から探せるプラットフォームです。決済のような大事な場面まで丁寧に伴走してくれるエージェントを、無料会員登録から探してみてください。
よくある質問
Q. 決済にはどのくらい時間がかかりますか。
おおよそ1時間から1時間半が目安です。登記申請の時間を確保するため、午前中におこなわれることが多いです。
Q. 決済にはどんな人が立ち会いますか。
買主・売主・不動産会社の担当者・司法書士・金融機関の担当者が立ち会うのが一般的です。
Q. 鍵はいつもらえますか。
残代金の支払いが済み、売主が入金を確認したあとに、鍵と関連書類を受け取ります。この時点でその家はあなたのものになります。
Q. 決済の日に物件を最終確認できますか。
決済前に「引き渡し前の立会い」として、契約時と状態が変わっていないかを確認できる場合があります。希望する場合は事前に担当者へ相談しておきましょう。
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