転勤や住み替えで、今のマンションに住まなくなる場合、売った方がいいのか貸した方がいいのか、迷うことがあると思います。
それぞれにメリット・デメリットがありますし、注意点もあります。
結局のところ、答えはケースバイケースで変わりますので、どんな時に売った方が得になるのか、また貸した方が得になるのか。
これまで15年以上、不動産業界に在籍し、トップエージェントとして活動してきたプロが解説します。
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マンションを売るか貸すかを決める時の3つの判断基準
まずマンションを売るか貸すかを考えた時に、一番最初に考えておきたい判断基準を紹介します
いずれマンションに住む予定があるか
まず転勤や一時的な転居などが理由で、将来いずれマンションに住む予定があるかどうかです。
住む予定があるかどうかで、住宅ローンの対応や貸し方にも違いが出てきるので、とても大切なポイントです。
住宅ローンがまだ残っているか
マンションを購入した時の住宅ローンが残っているかどうかも、重要な判断材料となります。
基本的なルールとして、住宅ローンはご自身で住むためにマンションを購入する用途でのみ利用ができるローンです。
転勤や一時的な転居など、正当な理由がない場合は、銀行から事業用のローンへの切り替えを促されます。
事業用のローンは審査が厳しくなるだけでなく、金利も大幅に上がります。
またもし転居先などで家を購入することになった場合、さらに住宅ローンを組むということができないわけではないですが、審査のハードルは高くなり、借りにくくなることも覚えておきましょう。
どちらの方が利益が大きくなるか
そして、その時々のタイミングでどちらの方が利益が大きくなるかもポイントになるのではないでしょうか?
売った方が得になるような状況であれば売却を選んだ方がいいですし、賃貸の方が得になるようであれば貸しことを検討します。
ただこの判断は時間軸やその時のご自身の状況や、賃貸や売買の相場も密接に絡んでくるので少し判断が複雑になります。
マンションに住まなくなって売るか貸すかを迷ったら、経験豊富な担当者に相談してみましょう。きっと答えが見つかるはずです。
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いずれ戻る可能性があるケースでマンションを売るか貸すか
それでは、いずれ戻る可能性がある場合は、戻ってくる時期が分かっているのであれば、住宅ローンの有無に関わらず、売却だけでなく、貸すという選択肢も入ります。
銀行も一時的な転出であれば、住宅ローンの相談に乗ってくれやすいです。
事業用のローンへの切り替えでなく、住宅ローンのまま返済を続けていくことを認めてくれることもあります。
ただし住宅ローン減税は転居期間中は利用できないので注意が必要です。
一時的な転居でマンションを売却するメリット・デメリット
いずれ戻ってくる可能性があるときにマンションを売却するメリットとして、購入した時から相場が上がっている場合、利益が出る可能性や、住宅支出がほぼゼロで済んだなど、経済的な利益を享受することができます。
経済的な利益は売却をしてはじめて確定するという性質があるため、経済的な利益があればそれを確定させるメリットがあります。
自宅の場合、利益に対して税制優遇もありますので、内容が気になる方は合わせてご参照ください。
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またいつ戻ってくる分からない場合、時期については考えなくても住むメリットもあります。
一方でデメリットとしては、損が出ている場合は、損失が確定しまうこと。
また戻ってきた時に再度マンション探しをしなければいけません。
一時的な転居でマンションを貸すメリット・デメリット
一時的な転居でマンションを貸すメリットは、状況によっては利益が出るかもしれないことです。
場所がよく賃料もそれなりに取れるマンションであれば、貸すことでローンを返済しても手残りが出る可能性があります。
一方でデメリットは、戻ってきたタイミングで部屋が空いているかどうかが分からないことです。
日本の法律では賃借人の権利が非常に強くなっており、帰る時期が決まって部屋を空けて欲しいと賃借人に相談しても、賃借人に拒絶されてしまうと退去してもらうことが非常に難しくなります。
またその時に売ろうとしても、売却価格は通常の相場よりもかなり安くなります。
利用に制限があり、買おうとしても投資目的となってしまうので、事業用ローンでしか購入できないため、購入できる人が限られること。
またファミリータイプの場合、投資の評価となる利回りが単身者向けの部屋と比べて低くなるので、どうしても値段を安くせざるをえません。
ちなみにあらかじめ戻ってくる時期が分かっている時は、定期借家契約を結ぶことで、ある時期が来たら退去してもらうことができますが、この場合家賃は相場よりも安くなります。
貸して賃料が得られたとしても、修繕積立金や固定資産税などのランニングコストの負担はありますし、利益と損失のバランスや将来の予定をしっかり考慮しながら判断するようにしましょう。
マンションを売った方がいいケース
ご自身の状況や、その時の相場などにもよりますが、ここからはマンションを売却した方がいいケースをご紹介していきます。
マンション相場が上昇しているとき
マンション相場が上昇している時は売却した方が利益が出やすいので、売却を考えた方がいいケースです。
なぜなら賃貸相場は売買と比べて固定的(動きにくい)と言われています。
動くとしても、売買相場に遅れて動きますので、マンション相場が上昇している時は、売却した方がいいと言えます。
売るか貸すか決められない時
どちらがいいか明確な判断基準がなく、どちらにした方がいいかどうか迷う場合は、基本的には売却した方がいいです。
貸しに出した時の空室リスクやランニングコストの負担。
また住宅ローンがある場合は、かなり制限が設けられることになりますので、今後の自由度などを総合的に判断したら売った方がいいケースが多いです。
また先述しましたが、賃貸中のマンションは売却しにくい、価格が下がるなどのリスクがあります。
どちらにするか迷った末に貸すことにして、やはり途中で売りたいとなった場合、損が大きくなってしまうこともあり得ます。
これらのリスクや注意点を考えたときに、明確に貸した方がいいという意思がない限りは売った方がいいケースといえます。
マンションを貸しに出した方がいいケース
それでは消去法的にマンションを貸しに出した方がいいケースを紹介していきます。
住宅ローンがない
住宅ローンがない場合は、売却にしろ賃貸にしろ、どちらも自由に選べます。
住宅ローンがない場合であっても、相場が上がっている場合であれば売却した方が利益が大きくなることもありますが、ローンがなければ空室リスクにおける出費も最小限で済むので、貸しに出して長期的に利益を得ることもできます。
マンション相場が下がっている
売却をした方がいいケースと反対で、マンション相場が下がっているとき、賃料相場は遅れて下がってきますので、賃貸に貸しに出した方が利益が大きくなることがあります。
ただし、住宅ローンが残っている場合は、単純に損益だけでなくその他の要因も合わせて考慮する必要があります。
不動産賃貸経営を始めたい
不動産賃貸経営を始めたい場合は、売ってしまうよりも貸して実績を作り、場合によっては次物件購入時の担保としても活用ができるので資金調達にも有利になります。
業となればそれなりに大変なこともありますが、これから大家業を始めたいのであれば貸すことを検討してみてもいいかもしれません。
マンションを売るか貸すか迷った場合は経験豊富な不動産エージェントに相談しよう
ここまで解説してきましたが、マンションを売るか貸すかのどちらがいいかは、その時の経済状況やご自身の状況などによって大きく変わります。
ご自身で判断して後悔しないためにも、経験豊富な担当者に相談してみると良いでしょう。
また一人だけでなく2人、3人の意見を聞くとより参考になるのではないでしょうか。
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これからマンションを売却するにしろ賃貸するにしろ、迷っている場合はぜひ相談するようにしてみてください。
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宅地建物取引士、ファイナンシャルプランナー
ハウスクローバー株式会社の創業者兼CEO。また同時に、毎年全国から2〜300組ほどの不動産売買希望者の相談があり、実際の売買もサポートする現役の不動産エージェントでもある。業界歴は15年以上。多くの人から受ける相談内容と不動産業界の現状にギャップを感じ、住宅売買に必要なサービスと優良な不動産エージェントのネットワークを構築したプラットフォーム「HOUSECLOUVER」を企画運営している。自身が情報を発信しているYoutubeやブログは多くの住宅購入者にとって欠かせないバイブルとなっている。
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