この記事で分かること
- リフォームをしない方がいい理由
- 不動産会社のリフォーム済み物件が採算に合う理由
- リフォームをせずに高く見せる方法
- それでもリフォームを検討した方がいいケース
- リフォーム費用と税金(確定申告・取得費)の考え方
マンション売却をするときに、それなりの年数を住んでいたら室内もそれなりの使用感がありますので、綺麗にした方が売りやすいのではないかと考える方もいらっしゃるかもれません。
実際、営業の現場でもそのような質問を受けます。
しかし私の答えは一貫して「No」です。
リフォームをする必要はありません。
この記事では、マンション売却時にリフォームをする必要がない理由や、なぜ不動産会社が販売するリフォーム済み物件は採算が取れるのか。
また少しでも売れやすく、少しでも高く売りたいのであればどうすれば良いか、17年以上営業の最前線で活用してきたプロの視点と経験から解説していきます。
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マンション売却時のリフォームはしなくてもいい3つの理由

まずは、なぜマンション売却時のリフォームはしなくてもいいのか。
その理由を解説していきます。
人によって好みが分かれる
まず自身が行うリフォームが、買主候補の好みと合うかどうかが分かりません。
もし好みが合わない場合、そのリフォーム代が無駄になるだけでなく、次に解説するリフォーム代が乗っていて相場より高いと思われてしまうリスクすらあります。
リフォーム代が乗っていると思われてしまう
稀に売主さんが壁紙や畳の表替えなど、簡単にリフォームしている物件を案内をすることもあります。
全体の損傷がひどく、少しでも見栄えが良くなるようにしたのかもしれません。
見栄えが少しでも良くなるように部分的にリフォームを勧める記事や担当者もいるかもしれませんが、私としてはそこまで効果が大きいとは思えません。
その理由として、その時の買主の反応は十中八九「リフォームの代金分が乗っているんですよね?」です。
「どうせ他の部分もリフォームするのだから、壁紙とか部分的にでもしなくていいのに」という感想が大半です。
仮にリフォーム代金を乗せていなかったとしても、そう思われてしまうのです。
自分たちでリフォーム・リノベーションをしたい人たちもいる
また買主候補の中には、あえて大規模なリフォームやリノベーションが必要な物件を探し、ご自身たちでリフォームやリノベーションをしたい層が一定数います。
その方達からしてみれば、リフォームをしてなければその分安く買えたのにと思われるだけで、得になることはほとんどありません。
このように、実際の営業の現場で、買主候補の方達の感想を聞くと、下手にリフォームはしなくてもいいのかなというのが、これまでの実務経験からの見解です。
不動産会社のリフォーム済み物件の採算が合う3つの理由

マンション売却時にリフォームはしない方がいいとお伝えしていますが、一定の割合でリフォーム済みマンションがあります。
このリフォーム済みマンションは、十中八九、売主は不動産会社です。
不動産会社はなぜリフォームをしてマンションを売却して利益を出せるのでしょうか。
買取価格が相場よりも安い
1つ目の理由はそもそも買取価格が相場よりも安いからです。
ここ最近は相場が上がっているので、買取価格も上がっていますが、大体相場の7〜8割が目安となります。
ちなみに、仲介で売るよりも安くなるのに売る人がいるのは、現金化が早かったり、契約不適合責任などの負担がない、住み替えで売却のタイミングを買いに合わせる必要があるなど、価格が多少安くてもメリットのある人たちがいるからです。
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https://houseclouver.jp/sale/sumikae-kaisenkou-urisenkou-timing/
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付加価値を上げるリフォームのノウハウがある
2つ目の理由が、少しでも高く売るためのリフォームに対する知見とノウハウです。
リフォームをする際に価格以上の付加価値を出すことが重要なのですが、これには経験による勘所やノウハウが必要になります。
買取業者も彼らでこれまでに失敗もしていますし、棟数もそれなりにこなしています。
その経験があって初めて得られるノウハウなので、一般の方が行うにはハードルが高いというのが現実です。
リフォーム価格が安い
そして3つ目の理由はリフォーム価格が一般の消費者よりも安価にできるからです。
なぜ安価にできるかというと、打ち合わせの回数も少なく、クレームも少ない。
またコンスタントに案件があるので、価格を安くおさえることができます。
これらの3つの理由があって不動産会社が売主となるリフォーム済み物件は利益を出せているのです。
マンション売却時にリフォームをせずに少しでも高く売る方法

それではマンションの売却時にリフォームをせずに、どうすれば少しでも高く売ることができるのでしょうか?
ここからはリフォームをせずに少しでも見栄えをよくする方法をお伝えします。
清掃、もしくはクリーニング業者を入れる
リフォームをしなくてもいいからと言って、見栄えの良し悪しは価格に多少なりとも影響します。
そこでお勧めしたいのが、徹底的に清掃をすること。
ご自身で難しいときはクリーニング業者を入れてもいいでしょう。
3LDKの間取りで平均10万円ほどのコストはかかりますが、費用対効果はそれなりに高いと思います。
ホームステージングを利用する
費用的に余裕があればホームステージングを利用するのも手です。
ホームステージングとは、マンションを売却するときに家具などを配置して、購入希望者が内覧時に暮らしのイメージがしやすいようにする手法で、欧米ではホームステージングをしなければ売れないと考えられるくらい活用されているサービスです。
日本でも最近徐々に普及し始めてきていますが、費用もかかりますので、不動産エージェント(不動産業者の担当者)と相談しながら活用するかどうかを考えるようにしましょう。
マンション売却時にリフォームは不要!

繰り返しになりますが、マンション売却時にリフォームは不要と考えています。
しかし人は最初の10秒でマンションに対する印象が決まると言われているので、玄関や目が行きやすい箇所を重点に清掃をしたり、ホームステージングを活用した方が、効果対費用はいいと言えるのではないでしょうか。
これからマンション売却をお考えの方は、ぜひ参考にしてください。
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それでもリフォームを検討した方がいいケースはある?
基本的にマンション売却でリフォームは不要というのが私の一貫した考えです。
ただし、現役の営業として「ここは例外」とお伝えしているケースもいくつかあります。
1つ目は、給湯器やエアコン、水回りなどの設備が故障していて、生活にそのまま支障が出るような状態のときです。
買主が内覧した瞬間に「すぐに修理や交換でお金がかかりそうだ」と感じると、それだけで候補から外れてしまうことがあります。
この場合は全面的なリフォームではなく、故障している設備だけを直す「最低限の機能回復」にとどめるのがポイントです。
2つ目は、雨漏りや水漏れ、サッシの不具合など、建物としての基本性能に関わる不具合があるときです。
こうした不具合は告知が必要になり、放置したまま売ると後々のトラブルにもつながりますので、売る前に直すか、正直に開示して価格に反映するかを判断します。
3つ目は、清掃やハウスクリーニングでは追いつかないほど、室内の汚れや傷みが激しいときです。
ここでも大規模なリフォームではなく、壁紙の一部張り替えなど「第一印象を底上げする最小限」で十分なことがほとんどです。
いずれのケースも共通しているのは、買主の好みを先回りした見た目のためのリフォームではなく、マイナス評価を防ぐための機能回復に絞るという考え方です。
どこまで手を入れるべきかは物件ごとに変わりますので、信頼できる不動産エージェント(担当者)と相談しながら決めることをおすすめします。
マンションのリフォーム費用の相場(もし行う場合の目安)
ここまでお伝えしてきたとおり、私はマンション売却でのリフォームは原則不要だと考えています。
ただ、「もしリフォームをするとしたら、いくらくらいかかるのか」を知っておくと、かけた費用を売却価格で回収できるのかを判断しやすくなります。
代表的なリフォーム箇所ごとの費用の目安は、おおよそ次のとおりです。
・壁紙(クロス)の張り替え:5〜15万円
・フローリングの張り替え:10〜30万円
・トイレの交換:15〜50万円
・洗面台の交換:10〜30万円
・キッチンの交換:50〜150万円
・浴室(ユニットバス)の交換:60〜150万円
・全面(フル)リフォーム:300〜800万円
水回りをまとめて交換したり、全面リフォームをすると、数百万円単位の費用がかかります。
一方で、こうした費用をそのまま売却価格に上乗せして回収するのは難しく、買主からは「リフォーム代が乗っているのでは」と見られがちです。
だからこそ、まずはクリーニングやホームステージングなど、少ない費用で印象を上げる方法から検討することをおすすめします。
マンション売却とリフォームに関するよくある質問
マンション売却でリフォーム費用の相場はどれくらいですか?
そもそもリフォームは原則不要というのが私の考えですので、まず「かけない」ことを前提に考えてください。
どうしても見栄えを整えたい場合でも、3LDKのハウスクリーニングで平均10万円ほど、水回りなど部分的な補修で数十万円程度が目安です。
一方で全面的なリフォームは100万円単位の費用がかかり、その分をそのまま売却価格に上乗せして回収するのは難しいのが実情です。
リフォームしてから売るのと、しないで売るのはどちらが得ですか?
多くのケースで「しないで売る」方が得になります。
リフォーム代を価格に上乗せしても、買主からは「その分が乗っているのでは」と見られやすく、自分でリフォームやリノベーションをしたい層からは「手を入れていない方が安く買えたのに」と思われてしまうためです。
リフォーム済み物件で利益を出せるのは、買取価格を相場の7〜8割に抑え、付加価値を出すノウハウと安いリフォーム原価を持つ不動産会社だからこそで、一般の個人が同じように回収するのは難しいと考えてください。
室内が汚い・使用感が強い場合もそのまま売って大丈夫ですか?
はい、基本的にはそのままで問題ありません。
ただし人は最初の10秒で印象が決まると言われますので、玄関や水回りなど目が行きやすい場所を中心に徹底的に清掃しておくと効果的です。
自分で難しいときはクリーニング業者を入れたり、費用に余裕があればホームステージングを活用すると、リフォームをしなくても印象を大きく底上げできます。
水回りだけ部分的にリフォームした方がいいですか?
見た目のためだけの部分リフォームは、基本的におすすめしません。
「どうせ他も含めて自分でリフォームするのに」と思われたり、部分的なリフォーム代が上乗せされていると受け取られやすいためです。
ただし設備が故障していて生活に支障が出るような場合は、見栄えではなく「機能の回復」として最低限の修理をする価値があります。
リフォーム費用は確定申告で経費や取得費になりますか?
売却のために直前に行う修繕や原状回復は、資産の維持・管理にあたるため、原則として譲渡費用にも取得費にもなりません。
一方、過去に行った増改築など資産価値を高めた改良費は、建物の減価償却を反映したうえで取得費に含められる場合があり、領収書などの保管が前提になります(国税庁 No.3252・No.3255・No.3261)。
税額に直結する判断ですので、実際に適用できるかどうかは税理士や税務署に確認することをおすすめします。
リノベーションとリフォームは売却にどう影響しますか?
リフォームは原状回復に近い修繕、リノベーションは間取り変更などを伴う大規模な改修を指すことが多いですが、どちらも売主が売却前に行う必要は基本的にありません。
大規模なリノベーションは費用も大きく、好みも分かれるため、回収できないリスクがさらに高くなります。
買主の中には自分でリノベーションをしたいという層もいますので、手を加えずに売り出した方が結果的に売りやすいケースが多いです。
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宅地建物取引士、ファイナンシャルプランナー
ハウスクローバー株式会社の創業者兼CEO。また同時に、毎年全国から2〜300組ほどの不動産売買希望者の相談があり、実際の売買もサポートする現役の不動産エージェントでもある。業界歴は17年以上。多くの人から受ける相談内容と不動産業界の現状にギャップを感じ、住宅売買に必要なサービスと優良な不動産エージェントのネットワークを構築したプラットフォーム「HOUSECLOUVER」を企画運営している。自身が情報を発信しているYoutubeやブログは多くの住宅購入者にとって欠かせないバイブルとなっている。
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