「不動産屋ってなんとなくグレーなイメージがあって、信用できない」そう感じている方は少なくありません。その感覚は決して間違いではなく、実際の現場でも「ヤバい担当者」と呼びたくなる人は確実に存在します。
ただ、住宅購入で成功するか失敗するかは、業界歴17年の私の経験から言えば、担当者で9割が決まります。物件選び以上に、資金計画・住宅ローン選び・物件調査・契約から引き渡しまでのフォロー、そのすべてを担当者に頼らざるを得ないからです。
この記事では、私が17年間で数えきれないほどの担当者と関わってきた中で見えた「ヤバい担当者に共通する5つの特徴」と、逆に「信頼できる担当者の3つのサイン」を具体的に解説します。担当者選びを誤ると数千万円単位の損失につながるからこそ、購入前に必ずチェックしておきたい内容です。
この記事で分かること
- 住宅購入の成否は担当者で9割が決まる理由
- 「大手なら安心」が危険な誤解である背景
- ヤバい担当者に共通する5つの特徴
- 信頼できる担当者を見抜く3つのサイン
- 大手と中小、どちらが手厚いサービスを受けやすいか
- いい担当者を効率よく見つける方法
この記事を読むことで、不動産屋に行ったときに目の前の担当者が「逃げるべき相手」か「信頼できるパートナー」かを、その場で見極められるようになります。
この記事は動画でもご覧になれます。
ヤバい不動産担当者とは
ヤバい不動産担当者とは、お客様の利益よりも自社・自分の売上を優先し、契約を急がせたり物件のデメリットを隠したりする担当者のことを指します。不動産業界歴17年の私の視点では、このような担当者に当たってしまうと、数千万円単位の損失や購入後の家計破綻につながるケースが現実に起きています。
担当者の力量は、物件知識だけでは測れません。資金計画・住宅ローン・物件調査・契約フォローという広く深い領域すべてに精通しているかどうかが、本当のプロかどうかの分岐点になります。
住宅購入は担当者で9割が決まる理由
家を買うとき、多くの方は「物件探し」が最も重要だと思いがちです。確かに物件探しは大切ですが、それ以外に担当者の力量が問われる領域は数多くあります。
担当者の力量で結果が変わる領域
- 無理のない予算の資金計画
- 住宅ローンの選び方(どの銀行・どんな審査基準か)
- 物件調査(管理状態・修繕計画・建物の状態)
- リスクの説明(買ってはいけない物件を正直に伝えるか)
- 契約から引き渡しまでの段取りとフォロー
たとえどれだけいい物件を見つけても、ローンの組み方や買い方を間違えると家計は破綻します。逆に一見微妙に見える物件でも、プロから見れば掘り出し物というケースもあります。物件の良し悪しを判断するのも、資金計画を組むのも、すべて担当者次第。だからこそ私は「担当者で9割」と言い続けています。
「大手だから安心」が危険な誤解である理由
「不動産屋を選ぶなら大手なら安心」と考える方は多いですが、これは一見正しそうで実はリスクが高い選び方です。
最終的にサービスの質を決めるのは「会社」ではなく「担当者個人」です。大手にもいい担当者・良くない担当者の両方が存在しますし、中小不動産会社でも同じことが言えます。会社のブランドではなく、目の前の担当者個人を見極めなければ、最適な家探しはできません。
不動産屋のヤバい担当者を見抜く5つの特徴
ここからが本題です。業界歴17年の現場感覚で、ヤバい担当者に共通する5つの特徴を解説します。当てはまる担当者からは、迷わず離れることをおすすめします。
特徴1:契約をせかしてくる
「他にも検討してる人がいるので早くしないと買えなくなりますよ」「今週末までに申し込んでください」「明日契約しましょう」こうした発言で契約を急がせてくる担当者は、最も警戒すべきタイプです。
確かに人気物件は早い者勝ちなので、いい物件を見つけたら早く決断する姿勢自体は大切です。ただし、いい担当者は「他にも検討者がいるので早く動いた方がいい」という事実を理由つきで説明したうえで、「焦って判断する必要はない」というスタンスを必ず取ります。
ヤバい担当者は不安を煽って判断力を奪ってきます。住宅は一生に何度もする買い物ではないので、冷静に考える時間そのものを奪ってくる担当者は、その時点でアウトと考えて問題ありません。
特徴2:デメリットを言わない
物件のいいところばかり説明し、悪いところを一切言わない担当者も要注意です。100点満点の物件は存在しません。必ずどこかにデメリットがあり、それと長所を比較したうえで最終判断するのが正常な購入プロセスです。
いい担当者は、リスクを先に正直に話してくれます。デメリットを言ってこないのは、お客様のことを考えていないか、そもそも問題点に気づいていないか、どちらにしてもヤバい状態です。
担当者の力量を試したい場合は「この物件のリスクは何ですか」と聞いてみてください。答えようとしない、答えられない時点でアウトのサインです。
特徴3:新築戸建て・リノベーション済み物件ばかり紹介してくる
これは業界の構造を知らないと見抜けない、要注意ポイントです。新築戸建てやリノベーション済み物件は、多くの場合、売主が不動産会社の物件です。
不動産会社が売主の場合、その仲介を担当する不動産会社は売主からも買主からも仲介手数料を受け取れる「両手取引」になります。1つの取引で両方から手数料が入るため、不動産会社にとって非常に効率がいいのです。
お客様の希望条件を無視してこの種の物件ばかり紹介してくる担当者は、自社の利益を優先している可能性が高いと考えてください。中古マンションを買いたいと言っているのに、なぜか新築戸建てばかり進められる、というケースは現場で実際に起きています。
リノベーション済み物件は市場全体の2〜3割しかなく、残りの7〜8割の中にいい物件が眠っている可能性があります。担当者にその可能性を潰されないためにも、希望条件と異なる物件ばかり紹介されたら一旦立ち止まってください。
特徴4:ローンの知識が少ない
ハウスクローバーで実際に住宅を購入した方にアンケートを取ったところ、「担当者に1番相談したかったこと」の1位は住宅ローンでした。それだけ重要なテーマにもかかわらず、ローン知識が薄い担当者は確実に存在します。
不動産業界には買主側の仲介と売主側の仲介があり、売主側ばかり扱っている担当者はローンに詳しくない傾向があります。
借りる金融機関の選び方ひとつで総返済額は数百万円単位で変わりますし、同じ人でもA銀行は通ったがB銀行は通らなかった、という審査基準の違いも珍しくありません。自営業の方・過去に返済遅延がある方・健康上の不安がある方などは、特に金融機関の選び方が結果を大きく左右します。
ローンの知識が薄そうな担当者には「なぜこの金融機関を紹介するのか」と理由まで尋ねてみてください。納得いく説明ができない場合は、別の担当者を検討する材料になります。
特徴5:管理状態・建物状態を確認しない
マンションの場合は管理組合の状態、戸建ての場合はメンテナンス履歴と建物の状態。これらの確認は買主にとって極めて重要ですが、調査を省略して売ろうとしてくる担当者は実は非常に多いのです。
本来確認すべき書類・項目
- マンション:重要事項調査報告書・長期修繕計画書・総会の議事録
- マンション:積立金の不足・将来の積立金額の見通し
- 戸建て:メンテナンス履歴
- 戸建て:インスペクション(建物の見えない部分の検査)
これらの調査をやらない理由は単純に面倒だから、もしくは調査して問題が見つかると売れなくなると考えているから。どちらにせよ、お客様の利益よりも自社の売上を優先している担当者と判断できます。
信頼できる不動産担当者を見抜く3つのサイン
ヤバい担当者の特徴と裏返しになる部分もありますが、信頼できる担当者には共通する3つのサインがあります。
サイン1:リスクを先に説明してくれる
物件のリスクを聞かれる前に自ら説明してくれる担当者は、リスクを見極める経験値があり、かつお客様のことを考えています。デメリットを隠す担当者の真逆のスタンスを取れる人は、それだけで信頼に値します。
サイン2:予算を下げる提案ができる
「この予算だと将来生活が破綻する可能性が高いので、生活水準を見直すか予算を下げるかしましょう」という提案ができる担当者は、本物です。
不動産会社にとっては高い物件を売った方が手数料も増えますし、見栄えも良くなります。それでも予算を下げる提案ができるのは、自分の売上よりお客様の利益を優先できる証拠です。この提案が出てきたら、その担当者はかなり信頼できる相手と考えていいでしょう。
サイン3:管理・インスペクションを当然のように話す
マンションの管理組合の状態、戸建てのインスペクション、こうした話を当たり前のように切り出してくる担当者は、買主側の仲介をしっかりやってきた経験があります。これらをこちらから言わなくても話してくれる時点で、力量と誠実さの両方を備えています。
大手と中小、どちらが信頼できる担当者に出会いやすいか
「大手と中小、どちらの不動産会社を選べばいいか」という質問もよく受けます。それぞれに特徴があるので、求めるサービス内容で判断するのが正解です。
大手の特徴
- 教育がしっかりしているため、均一的で一定品質のサービスが受けられる
- 案件数が多いため、物件取引の手続き面はしっかりしている
- 一方で、ライフプランニングや個別相談はおざなりになりやすい
中小の特徴
- 担当者によってピンキリ。良い担当者と良くない担当者の差が大きい
- 不動産業界は5人以下の小規模会社が約85%を占める構造
- 大手で経験を積んだ優秀な人が独立しているケースが多く、中小に良い担当者が集まりやすい
- 社長が自ら営業しているような会社は、責任感のある対応が期待できる
私の見解としては、ライフプランニング・住宅ローン相談・物件の見極めなど、手厚いサービスを受けたい場合は中小の方が向いています。物件取引の事務手続きだけを淡々と進めたいなら大手でも問題ありません。
担当者選びの前にチェックしたい確認リスト
不動産屋に出向く前、また初回面談の段階で、以下のポイントをチェックしてみてください。
- 契約や申込みを急がせる発言がないか
- 物件のデメリットやリスクを自分から説明してくれるか
- 希望条件以外の物件(中古マンション・既存戸建てなど)も提案してくれるか
- 住宅ローンの審査基準・金融機関の違いについて具体的に説明できるか
- マンションの管理状態や戸建てのインスペクションを当然のように話題にするか
- 「予算を下げた方がいい」と提案できる誠実さがあるか
- 質問に対して理由つきで答えてくれるか
まとめ
住宅購入の成否は、物件選び以上に担当者選びで決まります。業界歴17年の私の経験では、担当者の力量で結果の9割が変わると断言できる世界です。
ヤバい担当者の5つの特徴は「契約をせかす」「デメリットを言わない」「両手取引狙いの物件ばかり紹介する」「ローン知識が薄い」「管理・建物の状態を確認しない」。逆に信頼できる担当者は「リスクを先に説明する」「予算を下げる提案ができる」「管理やインスペクションを当然のように話す」という3つのサインを持っています。
大手だから安心、中小だから不安、という単純な構造ではありません。会社の看板ではなく担当者個人を見極めることが、後悔しないマイホーム購入の最初の一歩になります。
口のうまい担当者を一般の方が見抜くのは現実的に難しい部分もあるため、プロが事前にスクリーニングしたサービスを活用するのも有効な選択肢です。
ハウスクローバーで信頼できる担当者を見つけませんか
ハウスクローバーでは、私が全国の有料な担当者だけを直接面談し、合格した担当者だけを掲載しているマッチングプラットフォームを運営しています。お住まいのエリアから優良担当者を探してマッチングできるサービスです。
担当者選びで失敗したくない方、いきなり不動産屋に飛び込むのが不安な方は、ぜひ無料会員登録のうえご活用ください。動画解説をご希望の方は、YouTubeチャンネル「HOUSECLOUVER(ハウスクローバー)」もあわせてご覧ください。チャンネル登録もよろしくお願いします。
よくある質問(FAQ)
Q. 「他にも検討してる人がいます」と言われた場合、本当のことが多いですか?
A. 人気物件では実際に検討者が複数いるケースもあります。ただし重要なのは、その事実を理由つきで説明したうえで「焦って判断する必要はない」と伝えてくれるかどうかです。不安を煽って即決を迫ってくる担当者は、事実かどうかに関係なく警戒対象になります。
Q. 担当者にデメリットを聞いても答えてくれない場合はどうすればいいですか?
A. 答えようとしない、答えられない時点で別の担当者・別の会社を検討するサインです。100点満点の物件は存在しないため、デメリットを言えない担当者はお客様のことを考えていないか、そもそも問題に気づいていないかのどちらかです。
Q. 新築戸建てやリノベーション済み物件は買ってはいけないのですか?
A. 物件自体が悪いわけではありません。問題は、お客様の希望条件を無視してこれらの物件ばかり紹介してくる担当者の姿勢です。両手取引で利益が大きいため、自社の利益を優先しているサインになります。希望条件と異なる物件しか出てこない場合は、立ち止まる判断が必要です。
Q. 大手と中小、どちらの不動産会社が信頼できますか?
A. 会社の規模ではなく担当者個人で判断するのが正解です。ただし傾向としては、ライフプランニングや住宅ローン相談など個別の手厚いサービスを求めるなら中小の方が向いています。中小には大手出身の独立系の優秀な担当者が集まりやすいためです。
Q. 信頼できる担当者を効率よく見つける方法はありますか?
A. ハウスクローバーでは、私が全国の担当者を直接面談したうえで、合格した担当者だけを掲載しています。一般の方が口のうまい担当者を見抜くのは難しいため、プロが事前にスクリーニングしたサービスを使うのが最も確実な方法です。
コメント
この記事へのコメントはありません。