オフィスのデスクより、
あなたは買い物をする時、あらかじめ予算を考えたりしますか?
旅行なんかはどうでしょうか?
大体これくらいなら大丈夫そうかなと、財布と相談しながら考えたりしますよね?
僕もそうですが、頭の中で今月の支出とかを色々思い浮かべながらいくらまで支払えそうか計算したりしています。
おそらく、ほとんどの方がそうで、何も予算とか考えずに買い物するとかといった恵まれた人はごく一部でないでしょうか。
普段の買い物であれば、支払いは今月とか来月といった短いスパンですが、それに対して住宅は非常に長い期間支払いの続く買い物になります。
長い人であれば35年、住宅ローンを支払うことになるので、それに応じた予算の設定が非常に重要になります。
しかし実際の営業現場で感じることは、いかに感覚で購入しようとしている人が多いことか。
以下のやり取りは、よくある質問と回答のパターンです。
営業「資金計画について考えていらっしゃますか?」
お客「はい、事前に銀行で相談しています」
営業「ライフプランシミュレーションはされましたか?」
お客「いいえ、してません」
営業「それではこの予算はどうやって決めたのですか?」
お客「なんとなくそれくらいなら大丈夫そうかと思って」
と、こんなやり取りが頻繁にあります。冗談のような本気のやり取りです。
銀行で教えてくれる資金計画は、あなたがいくらまで借りられますか?とそれをもとにした返済シミュレーションであって、ライフプランシミュレーションではありません。
ちなみに先日も当社にFPをしにきたお客さまがいらっしゃったのですが、事前にお聞きしていた希望物件がありました。
しかし、FPシミュレーションをしたところ、希望の物件を購入すると、かなり高い確率で生活が苦しくなることが分かりました。
その方は、予算を落とさないといけないことは残念がってはいたものの、事前に分かって良かったと言っていました。
暮らしを豊かにするために家を買ったのに、それで生活が苦しくなってしまっては本末転倒ですからね。
ライフプランで生涯の設計図を持つ
ライフプランは分かりやすく一言で言うと、あなたの生涯の設計図です。
これからの収入予測、老後の年金の見込み金額であったり、お子様の人数や教育は私立中心なのか大学まで行かすのか、など希望する生活スタイルを元に具体的に数字を落とし込んでいきます。
家族や夫婦によって価値観は違いますから、このライフプランシミュレーションが他の人と同じになるということはまずありません。
先ほどお伝えしたお客さまも、今はお子様は一人でしたが、二人欲しいとの希望があってのシミュレーション結果でした。
正しい予算の導き方
FPでは、その人が希望するライフスタイルから、将来どれくらいのキャッシュフローになるのかを考えていきます。
生涯の設計図を考えることではじめて、住宅にどれだけの予算をまわせるのかが分かるようになります。
これが正しい予算の導き方です。
また、ライフプランシミュレーションをしていると、買う時に売るときのことも考える「リセールバリュー」という考え方も自然に身につきます。
というか、将来どうなるか分からない不透明な部分を考えれば考えるほど、この「リセールバリュー」が重要になることが分かります。
よく最近の言葉で「下流老人」とか「老後破たん」といった言葉が聞かれるようになりましたが、一番の原因は住宅予算の失敗と言われています。
住宅はあくまであなたの資産形成を手助けし、生活を豊かにするためのものです。
少しの手間を惜しんで、後から後悔しないようにしましょうね。
宮田明典
ちなみに当社では、お金の戦略の考え方やライフプランシミュレーションを提供しております。詳細は以下のリンクをご参照ください。