あなたは、「マンションは管理を見て買え」という言葉を聞いたことがありますか?
マンションは立地と管理で、その価値が決まると言っても過言ではありません。この諺は古くから不動産業界に伝わる格言なのですが、まさしく金言だと思います。
マンションは管理が悪いものを買ってしまうと、立地が良くても資産価値は下がりますし、立地が悪ければ売りたくても売れない「負」動産になります。
でも立地については、多くの人が理解しやすいところだと思いますが、管理ってかなり分かりにくいと思いませんか?
そこで、この記事では、7月末にリリースした新サービス「買っていいマンション診断」の開発背景や、マンション管理業界の闇と、管理の良し悪しの判断軸・見極め方について、お伝えしていきます。
マンション購入をお考えの方は、と〜っても大切なことになりますので、ぜひ最後まで読んでいただくことをお勧めします。
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マンションの管理の良し悪しとは、どこで判別するのか?
まずプロの方も含め、多くの人が勘違いしている管理の良し悪しとは何なのか?
私は、管理の良し悪しは「マンションの財務状況」であると考えています。つまりマンションのお財布事情です。
多くの人が考えている良い管理のマンションといえば、清掃が行き届いていて、定期的に大規模修繕工事が行われていて、積立金もしっかり貯まっていて、滞納や借入もなくて、管理会社も大手で。こんなマンションを思い浮かべるかもしれません。
もちろん、これらのことは大切なことですし、外からも分かりやすいので、優良なマンションと認識されやすいです。しかし、実際のところは違います。
管理費と修繕積立金の違い
マンションのお金を語る上で、しっかり理解しておきたいのが、管理費と修繕積立金の違いです。
管理費は、マンションで発生する日常の費用に使います。例えば、管理会社への支払い、管理人さんの人件費、電球や清掃費などの日常的な支出に使われます。
一方で修繕積立金は、日常的なものではなく、年単位の周期で発生し、なおかつお金がかかる工事などに充てられるお金です。たまに発生するだけですが、金額が大きいということもあり、計画的に積み立てて、その費用に充てるという性質があります。
大規模修繕工事だけでなく、エレベーターや機械式駐車場、共用部の給排水管の交換費用などに充てられます。つまり資産保全維持に充てられる費用となります。
そして、マンションの管理の質を決めるのは、修繕積立金の財務状況です。
なぜ修繕積立金が、管理の良し悪しを決めるのか?
では、なぜ修繕積立金の財務状況で、マンションの良し悪しが決まるのか?
それは、大規模修繕工事をはじめとする資産維持保全活動は、マンションの見た目だけでなく、マンションの寿命にも直結する話だからです。
大規模修繕工事の時は、外壁を中心に補修をします。この補修はただ単に外壁を綺麗にするだけではありません。
マンションは鉄筋とコンクリートでできていますが、鉄筋が錆びたら耐久性を失い寿命を迎えます。鉄筋の弱点は酸性ですが、鉄筋を覆っているコンクリートはアルカリ性です。
実は鉄筋コンクリートの組合わせって最適な組み合わせなんです。コンクリートが酸性雨などを始め、サビの原因になる外的要因から鉄筋を守っているんです。
しかしコンクリートも徐々に酸性と合わさって中性化という現象が進んでいきます。その中性化を遅らせるのが、外壁の修繕なのです。
つまり大規模修繕工事をしないと、マンションそのものの寿命が短くなってしまうというわけなのです(国土交通省が採用している論文でも、適切に外壁修繕をすれば、マンションは120〜150年は持つと言われています)。
だからこそ、修繕工事をしていく根拠となる、マンションの財務事情(お財布事情)が、マンションの良し悪しを決めるというわけです。
マンションの大規模修繕工事を取り巻く闇
しかし、マンションの大規模修繕工事となると、規模によっても変わりますが、物件によっては10億円以上のお金が動くこともあります。そして大きなお金が動くところには、いろんな闇もあります。
ここ最近、マンションの大規模修繕工事業者が、公正取引委員会の調査を受けていることをご存知でしょうか?
どのようなニュースかというと、マンションの大規模修繕工事の際に、管理会社から見積もりが何社から出てくるのですが、実はその裏で業者が談合をしていて、「今回はA社さんが工事を受注できるように、B社とC社は高い見積もりを出しておきますね」みたいに裏で全部繋がって操作されていたというものです。
ちなみに、管理会社やコンサル会社も談合を知らないわけもなく、工事の受注をまとめる役には、キックバックが工事業社から流れていることもあります。
東京の業者から調査が始まり、今は東海エリアにも飛び火していますが、今後全国に広がっていくと思われます。ただ、この業界を知っている人間からすると「何を今更」感があるくらい、当たり前のように行われていたことです。
キックバックなども発生するため、通常の工事費よりも高い金額での工事になりますし、その工事はマンションの所有者が毎月積み立ててきた修繕積立金が原資です。
同じようなマンションでも、毎月の積立金が全然違う理由
もしあなたが、物件情報サイトを夜な夜な見ているとしたら、同じような規模で築年数のマンションなのに、修繕積立金が全然違うことに気がついたことはありませんか?
なぜマンションによって差が出るのか。それもここまでの話をしっかり読んできてくれた、あなたならもうお気づきかもしれません。
積立金が高いマンションは、工事費をぼったくられていた。積立金が安いマンションは、適正な工事費で運用してきた。これが同じようなマンションでも、毎月の積立金が全然違う理由です。
「高ければ安心、安ければ不安」は間違い
いろんなお客様とお話をしていると、「積立金が高い方が、しっかり積み立てられていて安心」「積立金が安いと今後の値上げや一時金が気になる」、そんな言葉を聞くことがあります。
確かにそれは間違いではありません。積立金が安いマンションでは、必要な値上げが先送りされ、必要な工事が出来ずに廃墟化へ向かうマンションも確かにあります。
しかし、安い積立金であっても、マンションの管理組合(所有者で組成されている組合)が、管理会社から出てくる見積もりを鵜呑みせずに、自分たちでも見積もりを取り、内容と金額を精査して工事を発注して上手に運用しているマンションもあります。
なので、管理の良い悪いを見極めるのは、現時点の積立金の高い安いや、積立金がいくら貯まっているかや、管理会社が大手であることは、全然関係がありません。管理組合がどれだけ管理に興味を持ち、主体的に動けているのか、ここに尽きます。
長期修繕計画書は当てにならない!?
マンションの積立金の将来を知る上で欠かせないのが長期修繕計画書ですが、実は私は参考程度に見るだけです。
というのも、そもそも長期修繕計画書には、積立金を値上げして、大きな工事を受注したい管理会社の思惑も多分に含まれていますし(長期修繕計画書を作成するのは管理会社です)、実際の見積もり工事費を見ていても、「いやいや、工事費が高過ぎでしょ」と思うものも多いですし、逆に「こんな見積もりで大丈夫?本当に回るの?」みたいなものもあります。そもそも長期修繕計画書は物価が変わらない前提で作られています。
実際、優良と判定するマンションほど、長期修繕計画書通りになっていないことも多いです。これはたくさん調査をしていると肌感覚でわかるのですが、長期修繕計画書はあくまで計画書であって、実際その通りになることの方が少ないです。
なので、長期修繕計画書が作られているから大丈夫とか、長期修繕計画書でこれくらいの値上げの予定だから大丈夫といった判断をするのは危険ですし、逆に値上げの計画があっても値上げしなくて済むとか、そういうことが多々起こるので、参考程度にしかならないのです。なので、もしあなたや、不動産会社の担当者が長期修繕計画書で管理の良し悪しを判断しようとしていたら、その手法には一定のリスクがあることを覚えておいてください。
私がマンションの財務調査を始めた理由
私は、バイヤーズエージェントとして10年以上活動してきて、かなり早い段階から将来の資産価値を意識した物件選びを提唱していました。
そして資産価値が残ると考える物件は、マンションで言えば、立地がよくて、ランニングコストが適正価格に収まっている物件でした。ランニングコストは売れやすさに直結します(実際、マンションの築年数が古くても、ランニングコストが安く収まっている物件は売れるのが早いです)。
そしてランニングコストのことを考えた時に、「なんで同じような物件で管理会社も同じところなのに、これだけランニングコストが違っているんだろう」と疑問を持ったことが始まりでした。
たくさんのマンションを案内していたので、管理関係の書類を読み漁り、仮説を立て、検証もしました。特に検証にはそれなりの時間軸が必要なのですが、10年以上やっていると、数年経った後に同じマンションの管理調査をすることもあり、仮説の答え合わせもできました。
疑問を持つと、とことん突き止めるタイプで、しかも継続することも比較的得意な性格も相まって、管理調査のノウハウを確立することができたと思います。
周りを見渡しても、この調査をやっている不動産業者はほとんどなく、おそらく私独自のものだろうと考えています。
マンション診断のシステムを作った理由
こんな感じで、私が開発したノウハウは、私の仲介サービスの独自性となり、核となり、依頼が集まれば集まるほど、ロジックの精度も上がっていきました。
そして、ハウスクローバーにとっても核となるサービスになり、現在ハウスクローバーには100名を超えるエージェントさんが掲載されていますが、そのエージェントさんの管理調査も私がやっていたりしました。
もちろんエージェントがいないエリアもあり、エージェントがいないエリアで管理調査を受けたい方に向けて、1件33,000円でサービスを提供していて、毎月コンスタントに申し込みがありました。
しかし、人の手の調査となると、どうしても手間もかかりますし、費用もかかります。33,000円という費用は、買っていけないマンションを買わないようにするためと考えれば高い費用ではありませんが、何件も依頼できる費用感ではありません。
どちらかというと、いろいろマンションを見てきて、最後に買っても大丈夫かどうかを確認するタイミングでの依頼が多かったです。しかし、買ってはいけないマンションの割合は非常に高く、国土交通省の管理組合へのアンケートでも、私の調査でも3割以上は、買わない方がいいという判断になります。
せっかく、たくさん見てきたマンションの中で気になる物件が出てきたのに、最後の管理調査でNGが出ていまう。そんなことも頻繁に起こっていました(中には毎月6万円くらいないと足りませんという物件もありました)。依頼された方からは感謝もされますが、複雑な気持ちがあったかと思います。
だから誰でもタイミングに関わらず利用しやすくするために、システムにしたというのが、今回「買っていいマンション診断」を開発した理由です。
マンション診断のアルゴリズム開発
今回の開発にあたって苦労したのが、システムの脳みそとなるアルゴリズムの開発です。実は、随分前に計算式のロジックはできていました。数年前にハウスクローバーのエージェント向けに、お客様の管理調査で使えるようにシステム提供していたこともありましたが、誰にも使ってもらえず、ひっそりとクローズしました笑
マンション管理調査の難しいところは、計算ができても、その先の数字から何をどうやって読めばいいのか、ここの解釈や資料をどう読むかというところです。だから数字だけ出ても、その解釈の仕方や、何を確認すればいいのかが分からない。
そのような苦い過去の経験もあり、今回の診断サービスでは、計算ロジックだけでなく、これまでの管理資料や、その結果に対して、私がどのような解釈するのか、また何を管理会社に確認すればいいのかがわかるように、徹底的に学習させました。めっちゃ時間がかかりました。それでも自分なりに納得できるものが完成したと思っています。
また大きな特徴として、タワマンも相当数のデータを学習させた甲斐もあり、これまで管理調査では難しいとされてきたタワマンの診断もできることです。
買っていいマンション診断とは?
今回、私が開発したシステムは、Web上で完結できるサービスです。
管理資料をアップロードすれば、診断に必要な数字を読み込み(以前作ったものは、全て手入力だったので、その手間があまり使ってもらえなかった理由の一つではないかと考えてました)、診断をしてくれます。
そして費用面でも、1件あたりいくらではなく、毎月定額で診断し放題というサブスク体系になっています。サブスクにした理由は、私の営業スタイルが大きく関係しています。
私が仲介をするときは、「そもそも管理内容が悪いマンションって見るだけ時間の無駄」という考え方がありました。だってせっかく内覧をして気に入っても、管理がダメだったら買わないという判断をしなければいけないですし、気に入っても買えないなら、最初から管理がダメな物件は除外した方がいいですよね。
なので私の場合は、お客様から気になる物件をいくつか送ってもらった後に、管理調査をしてその結果で内覧をどうするかという流れでやっていました。つまり診断は最後の確認ではなく、比較的前段階の段階で調査をしていたので、件数の制限がない方がいいという考え方からサブスクの料金体系にしました(注意点として全ての物件が検討時に管理資料が入手できない場合があること。その場合は内覧後に取得することもあります。理由は売主側の業者がそもそも未取得であったり、闇雲に情報を出すきらいがある業者もいるからです)。
料金はハウスクローバーの会員であれば月額9,800円、非会員であれば14,800円です。さらに会員の方で、ハウスクローバーのエージェントを通じて成約した際は、1年分の利用料、もしくはエージェントからハウスクローバーに支払われる成約報酬のいずれか低い方を上限にキャッシュバックをする仕組みにしています(大体は1年になるのではないかと思います)。
サブスク期間中は、何件でも調査ができますし、解約をしても調査した内容はずっと残ります。診断だけでなく、私のノウハウを学習させた基準でのコメントや、担当者に管理会社に確認してもらうことなども出力されます。
▼実際の診断サンプルはこちら▼
・A評価(管理状態が良い例)
https://shindan.houseclouver.
・C評価(平均的で、値上げの可能性がある例)
https://shindan.houseclouver.
・E評価(慎重な検討をおすすめする例)
https://shindan.houseclouver.
マンション診断は、マンション購入のあり方を変えます
買っていいマンション診断は、これまでブラックボックスで、プロも含め、どうやって管理の良し悪しを判断すればいいのかが分からなかった管理を、見える化します。
管理の良し悪しが分かれば、買ってはいけないマンションを正しく判断ができるようになりますし、それによって多くの人がハッピーになればいいなと思っています。
私は不動産という仕事は好きですが、この業界は不透明性が高く、売り手の論理がまかり通ってしまう現状に強い危機意識を持っています。
そんな業界慣習や、多くの人が一生で何度もない買い物で後悔しないためにも、このシステムをより多くの人に使ってもらえたらなと心から願っております。
もしマンション購入をお考えの人は、ぜひ活用していただければ幸いです。
そして、ハウスクローバーを活用していただければ、さらにお得に利用もできますので、ぜひハウスクローバーにも登録してみてください。
ハウスクローバーは私が確立した、家探しで失敗しないノウハウを詰め込んで仕組み化したサービスになります。利用は全て無料で(診断サービスだけ有料ですが)、実際に発生する費用は通常の仲介手数料のみとなっております。こちらもどんどんパワーアップしていきますので、ご期待ください!
ちなみに私のこれまでのブログや動画で学習させた「宮田の住まい相談Bot」も好評稼働中ですので、こちらもぜひ活用してみてください。
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