自宅の書斎より、
大きな決断をする時は、どうしてもマイナスなことを考えてしまうのが人の性です。
住宅を購入するにしろ、転職するにしろ、起業するにしろ、大丈夫かなとついつい考えてしまいますよね。
特に今のような経済状況であれば尚更です。
住宅ローンをちゃんと払えるだろうか、住宅ローンを払えなくなったらどうしようとか。
いくらファイナンシャルプランニングをしたところで、計画通りに行くとは限りません。
今回は住宅ローンが払えなくなったらどうするのか、という点についてお話しようと思います。
リカバリーの知識も必要
私は住宅を購入する人に対してお金の戦略を持ちましょうという話を良くするのですが、このお金の戦略にはリカバリーの知識も含まれます。
よく住宅ローンの支払が滞ってしまって物件を売却しなければいけない状態の、任意売却と呼ばれる物件が市場には出てきます。
こういう物件をみると、その持ち主のことも気になって少し話を聞いたりすることもあるのですが、もう少し早く対処してたらなと思うことも少なくありません。
対処は早ければ早いほどいい
一言で住宅ローンの支払いが難しいといっても様々な段階があります。
一番いい対処のタイミングは「住宅ローンの支払いが厳しくなりそうだ」という段階です。
この段階では資産を洗い出し、支出に無駄があれば減らし、収入が増やせないか検討したりする段階です。
そしてそれでも見通しが厳しければ、この段階で銀行に相談に行くことです。
逆にこれが遅くなれば遅くなるほど、対処もしにくくなりますし痛手も大きくなります。
ちなみに支払いが遅れてしまうと、出来たはずの対処もできなくなるので注意しましょう。
銀行は相談に乗ってくれる
銀行というとそんなイレギュラーな対応してもらえないように感じるかもしれませんが、そんなことはありません。
リーマンショックの時に「金融円滑法」という法律ができました。
これは、債務者が支払いが厳しくなった時に支払いの延期や減額に応じなさいという強制力を持った法律でした。
この法律自体は期間限定だったので、今は既に終わっていますが、金融庁から金融機関に対して、法律は終わったもののスタンスは残しなさいというお達しが出ています。
こういう背景もあり、今は銀行もそういう相談に応じてくれます。
もちろんただ減らしてといのではなく、どのように返していくかという計画はいりますが。
ちなみにこの支払条件の変更は、あくまで変更ですので、個人信用情報に傷がつくようなことはありません(何かしらの変更をしたという履歴は残ります)。
今回のような災害クラスの出来事が起こった時も有効と思わる手段です。
資産価値があればチャラにできる!
私はいろんなところで、家を買う時は資産価値を考えた方がいいですと言っています。
もちろん将来売るときに有利であることは言うまでもないですが、住宅ローンの支払いが厳しくなったときに、最悪物件を売ってしまえば、振り出しに戻ることができます。
しかし資産価値がない(買った時よりも大きく価値が落ちている)状態だと、売っても住宅ローンの残債を返しきれず、売りたくても売ることができません。
こうなると、方法は冒頭に申し上げたような任意売却、最悪の場合は競売となります。
特に新築は購入からしばらく価値の下落が大きいのでこういったリスクが高くなります。
将来的なことだけでなく、途中で何があるかわからないからこそ、購入時と売却時の価格差があまり開きにくい物件を探すというのが私の一つの考え方でもあります。
知っているか知っていないかで人生が大きく変わる
何かあったときの対処の仕方も知っているか知っていないかが、人生の大きな分かれ道にもなります。
もし万が一の時は制度をうまく活用して危機を乗り越えるか、何も知らずに競売や任意売却でマイホームを手放さなければいけなくなるか。
私がいう「お金の戦略」は実は奥が深いんです。
そして会社の理念として一生涯付き合っていけるパートナーを目指していますが、一生涯付き合っていけるということはこういったことのアドバイスやお手伝いを含めたものだと考えています。
あなたも住宅を購入するならどこから誰から買うのか、色んな角度から検討してみてくださいね。
宮田明典
P.S
資産価値が落ちにくい住宅探しのパートナー探しは、