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【不動産売却】悪徳不動産屋が使う手口を業界歴15年の現役のプロが暴露

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悪徳と呼ばれる不動産屋が存在することは、残念ながら事実です。

大手なら違法なことをするはずがない、と思われるかもしれませんが、大手にも悪徳な手口を使う営業マンは決して少なくありません。

では、どうすれば悪徳不動産屋に引っかからないのでしょうか。

それは、悪徳不動産屋の手口や、その動機について詳しく知ることから始まります。

この記事では、不動産業界歴15年の現役プロが、悪徳不動産屋の手口を暴露します。

ここで解説する手口を参考に、悪徳不動産屋を避けたり、今依頼をしている不動産屋の手口を振り返ってみましょう。

今だ存在する不動産業界の悪しき風習

不動産業者 選び方

近年の不動産業界はかつてのイメージとは異なり、業界全体がクリーンになってきています。

法改正もあり、不動産屋の営業に不可欠な宅建業の免許は、反社会的組織に属している人は取得できなくなりました。

しかし、現在もまだ悪しき風習が残っているのも事実です。

多くの不動産会社は悪しき風習から脱却していますが、今なお残っているのが「悪徳不動産屋」と呼ばれる不動産会社。

わかりやすく怪しい雰囲気を出しているとは限らず、見極めが難しいため注意しなければなりません。

悪徳不動産屋の手口①:売却物件の「囲い込み」

不動産業者 選び方

悪徳不動産屋の手口として、まず挙げられるのが囲い込みです。

不動産を売却する際に、売主は少しでも早く、少しでも高く売りたいと考えます。

しかし、「囲い込み」が行われると売却できるチャンスを失ったり、安く売却されてしまうことがあるのです。

売却物件の囲い込みとは?

囲い込みとは、不動産売却を依頼されたときに、自社で買い手を探して売却と購入の両方を自社で成立させるように操作することをいいます。

自社で売却と購入の両方を行うこと自体は問題ないのですが、自社で成立できるように操作することが悪質なのです。

操作の手口は、他社から物件について問い合わせが来ないように、物件情報を公開しないという方法があります。

また、値下げをしてでも自社で買い手を見つけようとすることもあります。

囲い込みはなぜ起こるのか

売主と買主の両方から仲介手数料を得るために、悪徳不動産業者は囲い込みを行います。

不動産の売買で仲介をする不動産会社の収入は、売却や購入の仲介手数料です。

売却を依頼された物件を、他の不動産会社が連れてきた買い手で売却できた場合は、売主からの仲介手数料が入り、これを「片手取引」といいます。

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片手仲介の仕組み。不動産会社はそれぞれ一方からのみ仲介手数料を受け取る

一方で、他の不動産業者が連れてくる買い手ではなく、自社で買い手を見つけられた場合には、売主と買主の両方から仲介手数料が支払われ、これを「両手取引」といいます。

不動産売却 レインズ

両手仲介の仕組み。一つの不動産会社が売主と買主の両方から仲介手数料を受け取れる

囲い込みは、一度の取引で売上が倍になる、両手取引を目的として行われます。

私自身も売却を相当数、経験していますが、買い手を連れてくる割合は自社での広告募集よりも、他社の業者が連れてくることが圧倒的に多いです。

ですので、本来はもっと早く、もっと高く売却できるチャンスがあったかもしれないのに、他社の業者からの紹介を受け付けないことで、不動産業者が得をし、売主が損をすることが、大きな問題です。

手数料率が高い業者ほど、囲い込みをしている可能性が高い

売主と買主の両方から仲介手数料が支払われる、両手取引自体は違法ではありません。

しかし、両手取引率が高い場合には、両手取引になるよう操作する「囲い込み」が行われている可能性が高いです。

手数料率とは、仲介手数料収入を取扱高で割ったものをいいます。

仲介手数料は宅地建物取引業法で上限が定められていて、売買価格が400万円を超える物件の場合、価格の売買価格の3%+ 6万円+消費税が上限です。

手数料率を見ると、売買価格の3%を大きく超えている不動産業者が多く、両手取引が多いと考えられます。

企業名 手数料率(%)
三井不動産リアルティグループ 4.75
東急リバブル 4.54
住友不動産販売 5.20
野村不動産ソリューションズ 4.27
三井住友トラスト不動産 4.41
三菱UFJ不動産販売 4.23
みずほ不動産販売 4.17
オープンハウス 4.34
積水ハウスグループ 4.70
東宝ハウスグループ 4.71
大和ハウスグループ 4.86
住友林業ホームサービス 4.43
福屋不動産販売 4.99
大成有楽不動産販売グループ 4.19
大京穴吹不動産 4.50
近鉄不動産 5.14
スターツグループ 4.55
三菱地所ハウスネット 4.34
長谷工リアルエステート 4.41
ポラスグループ 4.73

参考:公益財団法人不動産流通推進センター「2024不動産業統計集17ページ・(3)流通大手各社の取扱高等の推移」の数値から作成。取り扱い順。手数料率は、手数料率を取扱高で割ったもの

このように大手でも、囲い込みの存在の有無はともかく、非常に両手取引をしている傾向が高いと言えます。

もちろん大手であれば購入希望者も多く抱えているため、たまたま両手仲介となるケースもあり、それであれば問題はありません。

しかし私の実務をしている上での感覚値として、囲い込みと感じるケースは、これらの数値と大きく変わらないのではないかと感じています。

囲い込みをされると売主にどんな不利益があるか

囲い込みは売主に対して、主に2つの不利益をもたらします。

まず一つは売却が遅くなることです。他の不動産会社から問い合わせが来ても自社の客を優先するために、売却のチャンスを逃してしまいます。

もう一つの不利益は、売却価格が低くなることです。

売却の時期が遅れれば、売れ残りの物件となるため、必然的に価格が下がります。

またエリアの相場が上がっていたり、需給のバランスで需要が逼迫しているエリアでは、相場に近い価格で早く売却はできるものの、囲い込みをしていなければもっと高く売れる機会を逃していることもあります。

両手取引が多くの先進国で禁止されている理由

両手取引が多くの先進国で禁止されているのは、利益相反と、顧客が損をしやすい仕組みであるためです。

売主は少しでも高く売りたいと考え、買主は少しでも安く買いたいと考え、仲介をする不動産会社は顧客の要望に沿った売買ができるように尽力します。

売主と買主の両方を同じ不動産会社が仲介すると、当事者間での利害が対立し、顧客が損をする可能性が高いです。

アメリカの多くの州では州法により禁止、または双方の合意がある場合のみ可能とされています。

そのほか、シンガポールなど多くの国で、両手取引自体が禁止されています。

売却物件の囲い込みを避ける方法

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では、不動産売却をする際に、どうすれば囲い込みを避けられるのかを解説します。

一般媒介契約で複数社に依頼を

もっとも簡単に囲い込みを避ける方法は、不動産会社1社だけに売却を依頼するのではなく、複数の不動産会社と「一般媒介契約」を結ぶことです。

媒介契約は3種類があり、複数の不動産会社に依頼できるのは一般媒介契約のみ。

複数の不動産会社に依頼が可能なため、競合ができることで囲い込みができなくなります。

特に都心部などの人気物件は一般媒介契約の方が向いていると考えています。

レインズの登録証明書を必ずもらう

専任媒介契約や専属専任媒介契約では、契約を結べる不動産会社は1社に限られていますが、不動産会社は物件情報をレインズに登録しなければなりません。

レインズに登録することで、売却する物件の情報を他の不動産会社に共有できます。

レインズに登録されているかどうかは、登録証明書で確認できます。

不動産会社にはレインズへの登録だけでなく、登録証明書の交付も義務付けられているので、渡されない場合には遠慮なく請求してください。

登録証明書にはIDとパスワードが記載されていて、インターネットで登録状況を確認できます。

他の不動産会社から問い合わせができる状態で登録されているかどうかを、インターネットで確認することが大切です。

両手仲介が疑われるケースの判別方法

居住しながら売却する場合は内覧対応が必要なため、判断しやすいです。

売却を依頼している不動産会社とは別の業者が、内覧のお客さんを連れてくることがなければ、囲い込みの可能性が高いです。

空き家の場合は、不動産会社から定期的に届く報告書で確認ができます。

専任媒介契約では2週間に1回以上、専属専任媒介契約では1週間に1回以上、不動産会社は売主に対して媒介業務報告を行わなければなりません。

売却活動の報告なので、物件への問い合わせなど反響についても記載されています。

反響がない場合、囲い込みが疑われます。

ただし、物件によっては本当に反響がないケースもあるので、注意が必要です。

仲介手数料無料や半額業者は合法的な囲い込み

囲い込みは、不動産会社が売主・買主の双方から仲介手数料を得るために行うことが一般的です。

しかし、仲介手数料が無料や半額の場合でも、囲い込みが行われます。

どのような仕組みになっているかというと、レインズに掲載義務がない一般媒介契約を利用します。

不動産会社はどこから収入を得るのかというと、囲い込みをして自社で買い手を見つけ、買い手から仲介手数料を得ます。

仲介手数料は高額な費用となるため、無料や半額となることは魅力的に感じるかもしれません。

ところが、囲い込みをすることで売価価格が安くなる可能性が高く、仲介手数料が無料や半額になっても結果的に損をしてしまう可能性のほうが高いでしょう。

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悪徳不動産屋の手口②:「干し」と「値こなし」

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囲い込みの他にも、悪徳不動産屋では、「干し」や「値こなし」といった手口も使われています。

不動産売却における「干し」とは

「干し」とは、売主と媒介契約を結んだあと、売却のための営業活動をしないで放置することをいいます。

レインズには登録するものの、くわしい物件情報を掲載しません。

不動産ポータルサイトなどに物件の情報を掲載することもありません。

不動産売却における「値こなし」とは

「値こなし」とは、一定期間「干し」の状態にしていた物件を、売れなかったことを理由に値下げするように売主を説得することをいいます。

営業活動を行った場合でも、売れなければ値下げをすることは一般的なので、値下げを持ち掛けられれば必ず「干し」とは限りません。

また、売主の希望や物件の状況から1か月など、期間限定で相場以上の価格で売りに出したあとの値下げは「干し」ではありません。

悪徳不動産屋が「干し」と「値こなし」を使う理由

「干し」は、主に不動産会社が媒介契約をとるために行う手口です。

他の不動産会社よりも高額な査定価格を提示し、媒介契約を結びます。

しかし、そのような価格で売れるはずがなく、「値こなし」を行い適正価格にして営業活動が開始されるのが一般的です。

「干し」や「値こなし」は、囲い込みとセットで行われることが多く見られます。

自社での両手仲介を狙ったもので、自社のお客さんに安く売るために値こなしが行われることも少なくありません。

また、買取業者への買取が狙われることもあり、買主を探すよりも大幅に安い売却となるため、注意が必要です。

架空の買付証明書を利用して「値こなし」をする業者も

値こなしを行う際に、明らかに安い架空の買付証明書を利用し、売主に「安くする」ことへの地ならしをする手口もあります。

買付証明書とは、不動産の購入を希望する人が売主に対し、購入する意思を示す書面のことです。

最初に購入の意思表示をすれば、売買の交渉を優先的にすることができます。

買付証明書は法的な効力がないため、キャンセルをしてもペナルティがありません。

法的な効力がないことを悪用し、悪徳不動産屋は架空の買付証明書を利用しています。

ハウスクローバーで売却をするメリット

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ハウスクローバーは、全国から信頼できる不動産エージェント(担当者)を探せるプラットフォームです。

悪徳業者が行う囲い込み・干し・値こなしなどの違法行為は、ハウスクローバーの規約では明確に禁止しています。

万が一そのような行為が発覚した場合には、強制退会など厳しい処分が行われます。

ハウスクローバーでの担当者探しは、ユーザーの評価を見て選ぶことができる安心感も魅力です。

大切な家の売却を成功させるには、信頼できる不動産のプロに相談することが大切です。

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