オフィスのデスクより、
戸建の仲介をしていて、あったり無かったりの建築図面。
なくても取引自体に影響はありませんが、実際のところあった方が良いに越したことはありません。
なぜなら、図面があれば色んなことが分かるからです。
図面で分かること
図面と一言で言っても色んな種類があります。
平面図や配置図、立面図など聞けば何となく想像できるようなものから、矩計図など、聞いても良く分からないものもあります。
色々ある図面の中で僕が割と注意して見る書類があります。それは、壁面計算書というものです。
この壁面計算書で分かることは建物の耐震性です。
新耐震基準とは一言でいっても、、
昭和56年6月より改正された建築基準法以降に建てられた建物を一律に新耐震基準と呼んでいます。
一般的に新耐震基準とよばれる基準は、「震度6強以上の地震が来ても倒れないこと」です。
この新耐震基準は新しく建築するにあたり最低限満たすべき基準ですが、新耐震基準の中にも耐震性のランクというものが存在するのです。
その建物の持つ耐震性を判断するのに役立つのが壁面計算書なのです。
壁面計算書をどうやってみる?
耐震性は設計壁量の合計を、新耐震基準を満たすために必要な必要壁量を割った数字で判断します。
間取りの縦方向と横方向、そして階ごとにそれぞれ見ていきます。
例えば、1階の縦方向の設計壁量の合計が1820だったとします。そして必要壁量が1512だっとします。
これを計算すると、1820÷1512≒1.204になります。
ちなみに1.0が新耐震基準で必要とされる数字で、それ以上で数値が高ければ高いほど耐震性があると判断できるようになります。
僕の感覚だと、2くらいあると結構強いなという感じです。
壁面計算書にはこの数字がすべて書かれているので、図面を見ながら「この家は通常よりも耐震性がありそうだな」とか勝手に考えたりしています。
かなりマニアックな方法かもしれませんが、あなたももし具体的に物件を検討するような時があれば、是非図面を取り寄せてみて、この壁面計算書をみてみましょう。
宮田明典