住宅購入は担当者で9割が決まる。
こんなことを言われても、「本当にそうなの?」「不動産会社のポジショントークじゃないの?」と感じる方も多いと思います。
しかしながら、担当者次第で結果が大きく変わるというのは事実であり、不動産売買に長く携わっている人たちの中では、誰に聞いても同意してもらえる周知の事実です。
実際に家を直近で購入した人に実施したアンケートでも、購入後に担当者の重要性に気が付く方が非常に多くいるという結果が出ています。
この記事では、なぜ不動産売買が担当者次第で決まると言われるのか、また良い担当者の見極め方を、あまり知られていない不動産業界の裏側の事情を交えながら、詳しく解説していきます。
これから住宅購入をお考えの方はもちろん、住み替えや売却も担当者次第となりますので、不動産売買全般を考えている方にとって参考になる内容かと思いますので、ぜひご一読いただければと思います。
購入後に変わる、担当者への意識


こちらのグラフは、5000人の住宅購入者の中から、実際に3年以内に仲介業者を通じて家を購入した人たちに実施したアンケートです。
家探しを始めた時に、担当者を重視していた人は、わずか9.5%しかいなかったのに対して、実際に購入した後に担当者の存在が結果に影響したかと尋ねたところ、75%もの人が「影響した」と答えています。
つまり、「担当者選びが大切ですよ」というのは、決して不動産業界のポジショントークでなく、実際に家を購入した方たちも感じている事実なのです。
もしあなたの周りに家を購入した人がいたら、担当者について聞いてみてください。参考になる意見が聞けるはずです。
なぜ担当者を選んだ方がいいのか
まず大前提として、住宅は基本、どこの不動産業者・担当者からでも同じ物件が購入できます。
SUUMOに掲載している業者からしか購入できないわけではありません。まずはここの前提条件を押さえておきましょう。
ここからは、なぜ担当者を選んだ方がいいのか。業界の事情も交えながら解説していきます。
消費者にとって良い物件は、業者にとって良い物件でないことも!?
消費者にとって良い物件とは、本人の価値観やライフスタイルに合っていて、無理のない予算範囲内で、将来の資産価値も落ちにくい。こんな物件だと思います。
しかし不動産業者側からすると、少し事情が変わります。
全ての不動産業者に当てはまるわけではありませんが、不動産業者にとって良い物件とは「実入りが多い」物件です。実入りが多いとは、仲介手数料収入が多い物件という意味です。
つまり、家を買う人にとっては良くない物件であったとしても、実入りが多いからという理由で、物件を勧められ、購入してしまうリスクがあります。
ここは、不動産業者や担当者の考え方次第になってしまうところですので、ご自身の利益のために提案をしてくれる担当者を選ぶことが重要になります。
不動産という商品が、高額で個別性が非常に強い
家を買うことは、多くの人にとって、人生で一番高い買い物になります。それだけに失敗が許されない買い物となります。
また不動産は、一つ一つの個別性が強く、物件ごとに気を付けるべきポイントや資産価値の予測も大きく変わります。また現在は家余りや人口減少が深刻化し、買ってはいけない物件も市場には多く存在しています。
それだけに、買ってはいけない物件の見極めやトラブル防止のために、担当者には経験や知識が求められますし、買ってはいけない物件を「買わない方がいいですよ」と言ってくれる高い倫理観があるかどうかが求められます。
不動産業界は入れ替わりが激しい業界で、宅建士を持っていなくても営業ができますので、それこそ業界に入って半年の担当者も、ベテランの担当者もいて玉石混合です。
もちろんベテランであっても、先述した倫理観がなければダメな担当者になってしまいますが、担当者の利益を追求してきた経験と知識が求められます。
実際に取引をした担当者に不満を抱いている人は、およそ6割もいる


このグラフも、同じく住宅購入者に行ったアンケート結果です。
担当者に不満を抱く方が思った以上に多いと思いますが、人生で最も高い買い物なのに、ストレスを抱えながら取引を進めるのはいかがなものでしょうか。
このアンケートでは、選択式だけでなく記述式のアンケートも取っていまして、担当者についての自由記述では、ここでは紹介できないくらい辛辣な内容も多かったです。
優良な不動産業者の探し方・見極め方
ここからは実際に、良い担当者を探す時のポイントや、見極め方について解説していきます。
物件情報サイトから問い合わせはしない
多くの方が物件情報をSUUMOなどのポータルサイトで探し、そのまま問い合わせているかと思います。しかしこの行動はNGです。
物件情報を探すこと自体は問題ありませんし、相場感を養ったり、情報収集として欠かせないツールです。
しかし物件情報を載せているのは、売主から物件の売却を依頼されている業者、つまり「基本、売主の味方である」と考えてください。
売主から売却依頼を受けた業者の仕事は、少しでも高く早く売ることです。つまり、告知事項など法令で定められたことについては教えてくれますが、将来的なリスクや資産価値については、嘘を言われたり教えてくれなかったりすることが多いです。
なぜなら、その人たちの仕事は、売主の物件を「少しでも早く高く」売ることだからです。言わなくても良いことを言ってしまえば、値下げの要因となったり、売却が長期化するなどの要因となり、売主からの売却依頼をキャンセルされてしまうリスクがあるからです。
日本では、売主が強い業界構造になっていて、売主側の業者から家を買うということは、損をする場合、基本買主側となってしまう構造になっています。
まずはこの構造にハマらないようにするために、物件情報サイトから直接問い合わせることはやめましょう。
大手よりも、中小零細や個人エージェントから
日本では大手に安心感を持っている方が多いですが、不動産業界に限ってはそうではありません。
それは仲介という立場である以上、物件そのものに責任を持つことがないということと、担当者は会社の意向で動いているといことです。
大手の多くが、親会社も含め上場していますので、結局のところ利益追求を強く求められています。
購入者に取って良い物件が、業者や担当者にとっても良い物件でないということを、冒頭にも紹介しましたが、この構造にピッタリとはまっているのが、大手です。
私が個人的にお勧めしたいのは、中小零細企業で社長であり営業もしている担当者や、最近増えてきている不動産エージェント会社に所属している、個人事業主として活動している担当者です。
これらの人たちは、会社には所属している(経営している)ものの、基本的には個人を全面に出して、個人の采配で活動している担当者です。
ですから、顧客の利益よりも、自身の利益を優先していると、結果として長く商売をしていくことができません。むしろ個人の信用をものすごく大切にするので、顧客視点に立たざるを得ない人たちです。
もちろん、そのような人たちの中にも、当然ながら当たり外れはあります。
担当者のより詳しい見極め方については、以下の記事に詳しくまとめていますので、合わせてご参照ください。
関連記事:ダメな・悪徳なやめた方がいい不動産屋を賢く回避!見抜くための16のポイントをお伝えします
ハウスクローバーの仕組みを活用する
担当者を探そうと思っても、そもそも担当者を探すには、いろんな不動産会社を回るしかありません。
昭和の時代、物件情報を手に入れるために人々は、不動産会社を回って物件情報を手に入れていたように、不動産会社を回ってたくさんの担当者と面談をして見極めていく方法もあります。
しかし、手間と時間がかかる上に、一般の方に担当者を短い時間で見極めるのは、非常に難易度が高いことでもあります。
そこで、担当者探しにぜひ活用していただきたいのが、ハウスクローバーです。
ハウスクローバーは、全国の中小零細企業を中心に、不動産エージェント会社で活用でしているフリーの不動産エージェントの中から、同じ業界でトップセールスとして活動してきた私が面談をし、厳しい基準をパスをした人だけを掲載しています。
他にも実際に担当者を利用した消費者が書いたレビュー(評価)なども参考にしながら探すことができます。消費者からの評価が悪い担当者は、自然と退場をせざるを得ない仕組みです。
ぜひこのようなサービスを活用していただくと良いかと思います。
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