こんにちは。
ハウスクローバーの宮田です。
今日は、不動産取引において、よくある失敗事例のお話について解説します。
その失敗事例とは、「いいな」と思った物件が見つかり、具体的に検討して、「買います!」と申し込みをしたが、結果的に買えないということが起こります。
せっかく、たくさんの物件から、いくつかの候補に絞り、ようやく決めたのに、、、、
と、精神的なダメージはもちろん、家さがし自体が中断してしまうくらいの辛い出来事です。
私自身もこのような場面も、何度か経験してきています。
もちろん、その経験があるからこそ、お客様が気になる物件を見つけたなと感じた時は、「他の人で決まってしまった」を防ぐためにしていることを、この記事では共有していきたいと思います。
申込書はなるべく早く提出すること
まず、何よりも意思表示は早くすることです。
大きな買い物ですので、決断に時間を要することは当然ではありますが、それでも決断するのであれば、なるべく早い段階で決断することが大切です。
申し込みの順番の扱いには、厳密なルールはなく、売主様の采配に委ねられるものの、やはり申し込みを出した順番というのは、大きなアドバンテージになります。
例えば、価格交渉をしていたけど、2番手の人が満額の買付を出してきたので、買い上げ(交渉価格を上げてもらうこと)は可能ですか?という相談があったりと、1番手だからこその優位性があります。
この場合、買い上げをしても大丈夫となれば、1番手の方が購入することとなり、買い上げを断れば2番手の方が購入することになります。
やはり1番最初に買うと言ってくれた方に対しては、無下(むげ)にできないと思うのが人の心理なのでしょう。
該当物件で事前審査を出すこと
次に事前審査を出して、なるべく早く承認を得ることです。
申し込みをして、商談がまとまるためには、申込書を提出していることと、もう一つ「事前審査が通っていること」が条件になります。
そして、その事前審査は、当該物件であることが条件です。
つまり他の物件で取得した事前審査は、参考にはしますが、商談の最終決定とはなりません。
理由として、売買契約をするときに、当該物件で事前審査が通っていることが必須条件になるからです。
商談がまとまるということは、契約をするということです。
事前に物件を探し出すタイミングで事前審査を出しておくことをお勧めしていますが、これは交渉を有利に進めることはできても、商談がまとまるということではないので、ここが難しいところです。
ネット銀行の事前審査ではNG?
もう1点、注意が必要となるのが、ネット銀行の事前審査です。
不動産業者は、ネット銀行の事前審査では、事前審査の要件を満たさないと考える人が多いです。
ネット銀行の事前審査や、一部大手銀行のネットでの事前審査はAIなどの機械審査になるので、人の審査と比較して精度が落ちると考えられているからです。
売買契約には、本審査で否決された場合に、ローン特約によって白紙撤回ができる特約がつきますが、白紙撤回は契約自体が無かったことになりますので、不動産会社もタダ働きになりますし、売主さんもせっかく売れたと思って一安心していたり、住み替え先を探していたりするので、デメリットが非常に大きいからこそ、慎重にならざるを得ないという事情があります。
ですから、申し込みとセットで行う事前審査は、基本的には不動産業者と提携しているローンセンターのものや、実際に店舗に出向いて事前審査を行う必要があります。
ちなみに私の場合は、りそな銀行のローンセンター扱いのもをご紹介しています。
物件の競争環境を見極めること
最後に、物件の競争環境を見極めることです。
ある程度、人気がありそうな物件であれば、価格交渉自体もリスクになり得ることを理解しましょう。
もちろん、相場よりも不当に高い金額で購入する必要はありませんが、不動産は相対(あいたい)取引といって、売主と買主の合意があれば、売買は成立します。
ですから、他にも欲しいと考える人が多そうな物件に関しては、価格交渉をしたことで、他の人に決まってしまうということもあります。
特に売り出したばかりのタイミングは、価格交渉自体がしにくい状況にありますので、確実に買うのか、リスクがあることを承知で、少しでも安く買うことを優先するのか。
そういった判断をしていくことも必要になります。
個人的には、欲しいと思える物件はそんなに数が多いわけでもなく、本当に欲しい物件を逃す心理的なリスクもありますので、確実に手に入れる方が、長い目で見たときに良いことの方が多いのではないかなと思います。
P.S
不動産は2つとして同じものがない商品です。
欲しいと思った時は、確実に買えるように動くことがポイントになります。
担当者としても、この商談から契約までが、一番落ち着かない時間でもあります。
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