物件選び

建てられた時期で見極めるマンションの特徴

2020年10月24日

宮田明典(ハウスクローバー株式会社)

宅地建物取引士、ファイナンシャルプランナー。
ハウスクローバー株式会社の創業者兼CEO。
また同時に業界歴15年以上の現役不動産エージェント。
相談は全国から毎年300組以上、実際の売買もサポートするエキスパート。
多くの人から受ける相談内容と不動産業界の現状にギャップを感じ、住宅購入に必要なサービスと優良な不動産エージェントのネットワークを構築したプラットフォーム「HOUSECLOUVER」を企画運営。 自身が情報を発信しているYoutubeやブログは多くの住宅購入者にとって欠かせないバイブルとなっている。

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オフィスのデスクより、

マンションの質を見る時に、ある程度建てられた年数が目安になります。

建てられた時期に応じた時代の背景などもあり、マンションを探すときや見極めの時の一つの目安にすることが出来るのではないでしょうか?

ただ私の個人的な見解もありますので、あくまで参考程度にしていただければと思います。

2014年~

ここ最近は建築費の高騰や、土地価格の上昇により、新築マンションそのものの値段が上がってきています。

少しでも販売価格を抑えようとしているので、質は少し落ちます。

ちなみにコンクリートが乾くの1年以上かかり、強度は3年目以降で落ち着くと言われているので、耐震性を気にする方は、新築よりも築3年以上経ったマンションの方がおすすめです。

2011年~2013年

東日本大震災の影響から、耐震性能への注目度が上がった時期。東日本大震災後に出来た物件には耐震、免震性能を備えたマンションが多いように感じます。

また建築費も大きく高騰する前ということもあり、比較的質の良い物件が多いように感じます。

2009~2011年

リーマンショックの影響を受けていた時期で、供給量は少ない時期ではありますが、建築費も安く、比較的質も良い時期。

2007~2008年

リーマンショックの少し前で、いわゆるプチバブルのような景気のころ。

土地価格や建築費が上昇し、この時期の物件は少し部屋の狭い物件が多いように感じます。

2000~2006年

2000年4月に品質確保促進法という法律が施行され、マンションの基本的な性能があがりました。

コンクリートの厚さも180mm程度のものが増え、遮音性もアップしたのもこの時期です。

ディスポーザーや食器洗浄乾燥機が出てきたのもちょうどこのころです。

1994~1999年

1994年ころから「大量供給時代」と言われるほど、多くの物件が市場に提供されるようになった時期です。

駅近で大規模なマンションが多く供給されました。

オートロックや宅配ボックスが浸透しだしたのもこのころです。

梁が目立たない工法もでてくるようになりました。

1991~1993年

この時期はちょうどバブル崩壊後です。販売不振で供給自体が少なめ。

価格を下げるためか、狭い物件が目立ちます。

またコンクリートの厚さは150㎜のものが多く、遮音性もやや劣ります。

1982年~1990年

1981年に建築基準法が改正され、耐震性能が今の基準になりました。

基本性能もアップし、給水管などの耐久性もアップしました。

特にバブルの時期には、時代を象徴するような豪華絢爛なマンションも立てられていて、ヴィンテージマンションと呼ばれる物件もこの時期に立っているものが多いです。

ただ遮音性や断熱性など劣る物件もあり、個別に見ていくことが必要です。

1970年代以降

人口が増え、マンションがブームになり、市場に大量に供給された時期。

大量に供給されたので、コンクリートが不足気味になり、質の面で不安視されている時期もあります。

またこのころはDKが主流でLDKの間取りは少なかったのも特徴です。

1974年ころまでは低層のマンションが主流で、エレベーターの無い物件が多かった時代です。

 

いかがでしょうか?

マンションが建てられたとき、日本はどんな状況だったかを考えると、そこからマンションの質やトレンドなどが分かります。

現行の耐震基準か旧耐震かで物件を分けるのはともかく、物件を探すうえで時期を細かく分けて選んでいくことは現実的な選び方ではありませんが、少し気になる物件があった時に、そのマンションが建った時の時代や状況を考えることで、物件選びの判断の助けになるかもしれません。

マンションを検討するときは、そんな視点を持ってみるのもいいのかもしれませんね。

宮田明典

 

 

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多くの人から受ける相談内容と不動産業界の現状にギャップを感じ、住宅購入に必要なサービスと優良な不動産エージェントのネットワークを構築したプラットフォーム「HOUSECLOUVER」を企画運営。 自身が情報を発信しているYoutubeやブログは多くの住宅購入者にとって欠かせないバイブルとなっている。

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