オフィスのデスクより、
不動産の取引は、一生のうちに何度も行うようなものではなく、馴染みがないため、初めて聞く用語も多く、戸惑う方もいらっしゃいます。
ここでは、そんな聞きなれないであろう言葉「決済」について説明したいと思います。
あらかじめやることや流れを知っておくことで、落ち着いて決済にのぞむことができるようになります。
こちらの記事は動画でもご覧になれます。
決済では何をするの?
決済は、取引の最後に関係者があつまって、残代金の支払いや物件の引き渡しを受けることです。
関係者は以下の通りです。
- 売主
- 買主
- 司法書士
- 銀行の担当者
- 仲介業者
残代金は、住宅ローンの実行と同時となり、通常はお金を借りる銀行で行うことが多いです。
銀行でやるので、平日の窓口の営業時間内で行う必要があります。大きな金額が動くので時間もかかるため、午前中に行われることが多いです。
決済の流れは?
決済の流れは、事前に案内があった持ち物を確認し、司法書士から登記に関わる委任状などに署名・捺印をします。
そして売主からも書類を預かり、移転登記に必要な書類がそろったのを確認して、銀行の担当者にローンの実行を依頼します。
そして、銀行の担当者が住宅ローンを買主の口座に一旦振込み、そのあとに売主の指定口座に振り込みます。
そして売主が着金確認をしてから、物件の引き渡しを受けます。
物件の引き渡しといっても、鍵や書類などを受け取るものになります。これで決済は完了になります。
あとは司法書士が法務局に登記を申請します。登記の名義は決済日で変わりますが、実際に権利証が届くのはもう少し後になります。
ちなみに仲介手数料の残金や登記費用などの諸費用も決済の時に支払います。支払いは現金が多いです。
住宅ローンの諸費用は住宅ローンと相殺されます。
決済にはどれくらい時間がかかる?
決済にかかる時間は、金融機関や時期によってピンキリですが、2時間くらい見ておくといいと思います。
ネット銀行やフラット35は割と早く、1時間くらいで終わることもありますが、都市銀行だと時間がかかったりします。
あとは決済が多い時期(月末や年度末)は込み合って時間がかかる傾向があります。
また売主が着金確認を取るか、振込票の控えをもって確認とするのかによっても、変わってきます。
その他にも売主の名前で振り込む(一旦現金を引き出してから振り込むという処理をするため、振込依頼人を売主とすることもできる)やり方だと、着金確認の必要がなくなり(自分で自分に振り込んでいるため)、混んでいる時期も早く終わることができます。
これはその時の状況や業者さんによって変わることが多いです。
いかがでしょうか?
決済の内容や流れがご理解いただけましたでしょうか?
知らなくても物事は進んでいきますが、せっかくの機会ですので、事前に予習をしておいて、実際にどうやって進んでいくのか見ていても、面白いかもしれないですね。
宮田明典