オフィスのデスクより、
住宅ローンを借りるときに、ほぼ強制的に入ることが多い団体信用生命保険という制度があります。
その名の通り、生命保険のことで、借りた方に何か万が一のことがあった場合に生命保険で債務を補填するというものです。
言葉自体はご存じの方が多いと思いますが、その仕組みや一般の生命保険との違いを正しく理解している方は少ないと思うので、この記事で詳しく説明します。
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そもそも団体信用生命保険ってどんな制度
団体信用生命保険(以下、団信)は、契約者は銀行になります。
そして保険の対象者がお金を借りる人(債務者)となります。債務者はたくさんの人数になるので、その分保険料が割引になります。
これを団体割引といって、保険の対象者の母数が増えるとリスクが正確に計算できる分、割安な保険料になります。
団体信用生命保険の「団体」という言葉はこのことから来ています。
一般的な生命保険との違い
そして一般的な生命保険との違いは、まず保険料が割引されているので、そもそも安いということと、通常の生命保険であれば加入時の年齢が上がるごとに保険料があがりますが、団信の場合は、全年齢一定です。
ですから、団信は加入年齢が高くなるほどお得になります。
健康状態に問題があると加入できない
借りた方に万が一のことがあった場合、銀行にとっては保険で残債が回収出来るメリットがあると同時に、借りているご家族にとっても最悪住居が確保されるということで意義のある制度です。
中には団信に魅力を感じて住宅を買おうかと考え始めるかたもいるくらいです。
しかし、やはり保険だけあって、加入前の健康状態に問題があれば告知でひかかってしまい、団信に加入できずに住宅ローンを借りれなくなるケースもあります。
多くの銀行は住宅ローンを貸すときの条件に団信への加入を必須要件としているからです。
健康状態に不安があれば、事前に担当者と共有を
もし健康状態に不安があれば、事前に不動産業者の担当者や銀行の担当者と共有しましょう。
団信の告知をする段階で加入できないことが分かると結構な問題に発展することもあります。
内容によっては加入できるものもあれば、できないものもあります。
加入できないなら、団信を必須としていない銀行を探すしかありません。
私も経験があるのですが、いざ団信の告知の段階になって、それまで大丈夫ですと言っていた方が、3年くらいまえに心筋梗塞やって薬飲んでますと軽く行って、ひっくり返ったことがあります。
この時は売主に頼んでローン特約を伸ばしてもらい、他の金融機関で対応しましたが、売主さんによっては買主の過失なので、ローン特約を伸ばしてくれないことも考えられます。
なんにせよ、自分で勝手に軽く考えず、気になることがあれば担当者と情報を共有しておくという姿勢が大切です。
宮田明典