オフィスのデスクより、
この仕事をしていて感じるのが、不動産仲介業者の業務の曖昧さ。
業務の曖昧さが原因でトラブルに発展しているケースも少なくないようです。
不動産仲介業者が提供すると考えているところと、消費者が不動産仲介業者に期待していることにギャップがあるように感じます。
今回は住宅探しにおいてどんなことが必要で、一般的な不動産仲介業者が提供している業務の範囲がどこまでかを説明します。
住宅を購入する上で必要な要素
住宅を購入する上で必要になってくることは、ざっくりとした分類ですが以下のようになります。
- ライフプランニング
- 税金やローンなどのシミュレーション
- 物件探し
- 物件内覧の段取り・同行
- 買ってはいけない物件の見極め
- リフォーム・リノベーションの提案(ワンストップサービス含む)
- 売主との価格や諸条件の交渉
- 住宅ローンのあっせん
- インスペクション、住宅瑕疵保険の取次
- 重要事項調査(※)
- 重要事項の説明と契約(※)
- 引き渡しまでに準備と実行
- 住宅ローン減税適用へのサポート
- 火災保険の提案
- 長期修繕計画・アフターサービス
(※ 宅地建物取引業で定められた不動産仲介業者の業務)
大まかに分類してもこれだけのことがあります。結構ありますね。
一般的な不動産仲介業者が提供するサービス
この中で一般的な不動産仲介業者が提供しているサービスは、以下のものになります。
③物件探し
④物件内覧の段取り・同行
⑦売主との価格や諸条件の交渉
⑩重要事項調査
⑪重要事項の説明と契約
⑫引き渡しまでに準備と実行
住宅購入に必要な項目のうち、不動産取引に関わる部分については業務として行いますが、住宅ローンや資金計画などは、提供しているかどうかは会社によります。
①ライフプランニングや、⑤買ってはいけない物件の見極めを提供している業者は、私の知る限りではあまり知りません。
⑧の住宅ローンは、不動産業者によっては「いついつまでに申し込みを済ませてきてくださいね」と言われ、途方に暮れて弊社にご相談にいらっしゃる方もいます。
⑨インスペクション・住宅瑕疵担保保険の取次も2018年4月から、実施の確認が法律で義務付けられましたが、そこまで普及しているようには思えません。
⑬住宅ローン減税などの適用サポートはそもそも知識として持ち合わせていない担当者もいます。
こうやって書いていくと、不動産業者によってかなりサービスの質に差があることが分かると思います。
ただ不思議なことに、仲介手数料は提供している項目に関わらずほとんど変わりがありません。
ギャップによるトラブルを減らすために
不動産仲介業者が提供すると考えているサービスと、あなたが提供してほしいと考えているサービスのギャップがあるままで話が進んでいってしまうとトラブルに発展する可能性も考えられます。
そうならないために、事前にホームページを見たり、問い合わせをするなどして確認しておくことをお勧めします。
また提供するといっても実績や経験も必要になるので、合わせて検討するようにしたいですね。
宮田明典
P.S
ちなみに当社でも独自の仲介サービスを提供しています。とりあえずどこから探していったらいいのか分からない時など参考にしてみてください。