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物件情報サイトから問い合わせる弊害

宮田明典(ハウスクローバー株式会社)

宅地建物取引士、ファイナンシャルプランナー。
ハウスクローバー株式会社の創業者兼CEO。
また同時に業界歴15年以上の現役不動産エージェント。
相談は全国から毎年300組以上、実際の売買もサポートするエキスパート。
多くの人から受ける相談内容と不動産業界の現状にギャップを感じ、住宅購入に必要なサービスと優良な不動産エージェントのネットワークを構築したプラットフォーム「HOUSECLOUVER」を企画運営。 自身が情報を発信しているYoutubeやブログは多くの住宅購入者にとって欠かせないバイブルとなっている。

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オフィスのデスクより、

前回のブログ「物件情報に価値は無くなった」で、昔のように今の時代、物件情報に価値はない(ネットでほぼ全ての情報を手に入れることができる)という内容のお話をしました。

しかし住宅購入をする方の多くは、物件情報サイトで情報収集をして、そのまま問い合わせる方が多いと思います。

物件情報に価値がないとされる現代において、そもそも物件情報サイトから問い合わせることはどうなのか?

今日はそんな物件情報サイトから問い合わせることの弊害について解説します。

こちらの記事は動画でも見ることができます。
→ 動画で見る

物件情報サイトの仕組み

物件情報サイトで有名なものといえば、SUUMO、アットホーム 、ホームズなどが思い浮かぶと思います。

これらのサイトに物件情報を掲載するために、不動産仲介業者は決して安くはない広告費を支払っています。

よくある勘違いで、物件情報を載せている不動産会社でないと、その物件を扱えないと思われていることが多々あります。

しかし、その物件はあくまでその不動産会社がお金を出して広告に載せているだけであって、他の不動産会社からでも同じように購入することができます。

つまり物件情報サイトに掲載されている物件は、掲載している業者だけでなく、どこの業者からでも同じように購入できるようになっているのです。

物件情報サイトから問い合わせる3つの弊害

そんな中で物件情報サイトから問い合わせるとどのような弊害があるのでしょうか。

その3つの弊害について詳しく説明していきます。

1、物件情報元が元付業者か客付業者かわからない

まず物件情報サイトから問い合わせる弊害として、情報元がどういうポジションの業者かわからないということです。

元付業者(もとづけ)は売主側の業者のことで、客付業者(きゃくづけ)とは購入者側の業者のことをいいます。

【動画で解説】元付業者と客付業者はどうやって見分けるか?最適な担当者の見分け方

元付業者は売主側の業者であることから、その業務は売主から預かった物件を少しでも高く売ることです。

つまり元付業者は、法令上言わなければいけない告知事項(人が死んだとか)をのぞき、基本的に言わなくてもいいことは教えてくれません

前回の記事でもお伝えしましたが、今のご時世、人口減少と家余りで、買ってはいけない物件がゴロゴロとあります。

そんな買ってはいけない物件かもしれないのに、教えてもらえないリスクがある

それが元付業者から購入するということです。

本来、物件を購入するのであれば、購入者の立場に寄り添う客付業者から購入するべきなのですが、物件情報サイトはどちらかが一般の方にはなかなか分からないと思います。

ですから元付業者に問い合わせてしまわないためにも、物件情報サイトからの問い合わせは避けるべきです。

2、新人の担当者も多くいる

二つ目の弊害として、担当者の質です。

もちろんベテランもいますが、実は宅建士の資格も持っていない、経験も半年とかといった新人の担当者も多くいます。

理由としては、物件情報サイトが新人の研修の場に最適だからです。

例えば会社などに直接問い合わせをすると、会社の看板もあるのでそれなりの担当者をつけることが多いです。

一方で物件情報サイトから問い合わせてくる方は、物件に問い合わせているので、どこの不動産会社かよくわかっていないことが多いです。

しかも物件資料が欲しいだけとか、物件をとりあえず見てみたかっただけとか、冷やかしに近いものも結構あったりします。

そんな物件情報サイトだからこそ、セールストークや経験を積むのにぴったりなのです。

実際弊社でも過去、営業担当を数人雇い、物件情報サイトで集客をしていた時期もありますが、そういう傾向はありました。

しかも物件情報サイトにも営業担当者の紹介が載っていて、業界歴なんかも掲載されていますが、あれば掲載元の不動産会社で自由に設定できます。

半年の経験だと頼りないので、2年くらいにしておこうとか。

何千万円もするような買い物を、経験やスキルの浅い担当者にあなたは任せたいですか?

3、客付業者であっても売ることが目的になりやすい

一つ目の弊害の説明のところで、「購入するのであれば客付業者から」といいましたが、物件情報サイトから問い合わせると、客付業者であっても、元付業者のようにとにかく売ることが目的になってしまいがちです。

不動産業者は物件情報サイトに広告費をかけて物件を掲載しています。

そして不動産業者の収入源は基本的には仲介手数料だけであり、仲介手数料はどれだけ案内や物件紹介をしても、成約に至らなければ売り上げは「0」です。

仮に問い合わせがあった物件が、将来の資産価値に問題があるような物件であったとします。

本来、客付業者はそのような物件を見極め、顧客に提案するのが仕事です。

しかし本当のことを言ってしまうと、感謝はされるかもしれないものの、他の問い合わせた物件の不動産業者から営業を受け、そちらを買ってしまうかもしれません。

つまり、正直ものが馬鹿をみてしまう仕組みなのです。

これは私の実体験からも証明済みです。

やはり売り上げがないと会社は成り立たないので、売ることが目的になってしまうのです。

人から問い合わせることのメリット

私は常々、家を購入するのであれば、まず担当者から探すべきだといろんなところで言っています。

人(担当者)から問い合わせると、何らかしらの物件を買ってくる安心感はあるので、買ってはいけない物件を正直に「買ってはいけませんよ」と伝えることができるようになるのです。

その他にも様々な付加価値を提供してくれることでしょう。

それこそが今求められるているコンサルティング(お客様の課題・悩みの解決)なのです。

アメリカでは人から問い合わせることが当たり前

先進国の中でも、最も市場が発達していると言われているのがアメリカです。

アメリカにも日本でいうSUUMOのような物件情報サイトはありますが、同じように担当者(不動産エージェントと呼ばれています)を探せる情報サイトもあります。

アメリカ人は物件情報サイトで物件を探したのち、どの担当者から物件の内覧や交渉をするかを選ぶのです。

しかもアメリカ人は一般的な人で5〜6回ほど住み替えると言われているほどの不動産取引大国です。

そんなアメリカですら、担当者の重要性を理解しているわけです。

アメリカは日本と違い、情報格差が少ない国なので、エージェントに求められるのは主に交渉力だったりますが、日本は非常に情報格差が大きい国です(先進国で最下位)。

そんな状況だからこそ、人が果たす役割が大きいのではないでしょうか?

あなたもぜひ家を買うのであれば、信頼のおける担当者探しから初めてみてはいかがでしょうか?

宮田明典

P.S

アメリカでいう担当者(不動産エージェント)が探せるサイトの日本版が今私が手掛けている「ハウスクローバー 」です。

担当者探しにぜひご活用下さい。

→ 不動産エージェントが探せるサイト「HOUSECLOUVER」はこちらから

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