物件選び

これって中古マンションのデメリット?勘違いされがちな5つの誤解

2020年11月3日

宮田明典(ハウスクローバー株式会社)

宅地建物取引士、ファイナンシャルプランナー。
ハウスクローバー株式会社の創業者兼CEO。
また同時に業界歴15年以上の現役不動産エージェント。
相談は全国から毎年300組以上、実際の売買もサポートするエキスパート。
多くの人から受ける相談内容と不動産業界の現状にギャップを感じ、住宅購入に必要なサービスと優良な不動産エージェントのネットワークを構築したプラットフォーム「HOUSECLOUVER」を企画運営。 自身が情報を発信しているYoutubeやブログは多くの住宅購入者にとって欠かせないバイブルとなっている。

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オフィスのデスクより、

世の中には、真実と思われていることが違ったりするということは、往々にしてあります。

「みんながそう言っているから」「当たり前のようにそう思っていた」など、特に深く考えることもなく、それが真実だと考えています。

不動産業界はプロと消費者との情報格差が非常に大きな業界で、ネットを見ていても正しくない情報もたくさんあります。

そこでここは、この業界に10年以上携わっているプロの立場から、実際に消費者の方から聞くことが多い中古マンションの勘違いされがちな5つの誤解についてお伝えします。

真実を知ることで、本当に正しいことが分かり、自分が何を求めたらいいのかが分かるようになります。

この記事は動画でもご覧にいただけます。

⇒ 動画で見る(Youtubeにジャンプします)

中古マンションでデメリットと思われている5つの勘違い

1.中古マンションには仲介手数料がかかる

よく言われるのが、新築マンションと比べたときの諸費用の高さです。それもそのはず。中古マンションには仲介手数料が物件価格の3%ほどかかります。

新築マンションであれば、諸費用の率は物件価格の5%で済むものが、中古マンションになれば8%になります。

たしかに中古マンションの方が損に感じるかもしれません。

しかし、よく考えてみてください。

仲介手数料とは、そもそも仲介業者の販売活動にかかる経費と利益です。

新築マンションには仲介業者が絡むことはありませんが、新築マンションの売主となるディベロッパーは多数の営業マンを抱え、莫大な宣伝広告費を投下しています。

この経費は仲介業者でいうところの販売経費になります。

つまり、新築マンションは仲介手数料はかからないものの、元から物件価格に販売経費が含まれているだけで、総額からしてみたら変わりません。

中古マンションは市場価格で取引されるため、経費や広告宣伝費は仲介業者が負担していて、その対価として仲介手数料を受け取っているだけです。

表面的に判断してしまえば、中古マンションの方が諸費用が高いと思われがちですが、裏側を知ればそうでもないことに気が付きませんか?

2.ランニングコストが高い

これもよく言われるのですが、中古マンションの方が修繕積立金が高いこと。

つまり毎月のランニングコストが高いということですね。

新築マンションは売りやすいように修繕積立金が安く設定されているだけです。

あの価格でいったら15年くらいでマンション管理組合の財政は破綻します。

そのうち上がっていきますし、新築マンションでは修繕積立一時金が入居時に徴収(数十万円)されるので、長い目でみたらあまり変わりません。

むしろ中古マンションの方が管理の財務状況が確認できる分、リスクは低いといわれています。

3.耐震性が新築よりも劣る

耐震基準は、マンションであれば1981年6月に改正された建築基準法から変わっていません。

1990年の中古マンションであっても、新築マンションであっても、制震性能や免震性能などがなければ、耐震基準は変わりません。

ただし、修繕がしっかりされていないマンションでは、新耐震基準であっても、実際に大地震で倒半壊しています。

4.資産価値が低く、将来売れない

新築至上主義の弊害といいますか、新築が一番価値が高いと考えられがちです。

新築マンションが高いのは、新しいからではなく、経費や利益を積み上げ方式で価格を出しているからです。

すぐに中古として売り出すと、そういった経費や利益がなくなるため、一般的には2~3割くらい価格が落ちます。

これを「新築プレミアム」といいます。

この価格が高いから価値が高いという方程式が中古の場合は当てはまるのですが、残念ながら新築には当てはまりません。

中古マンションであっても価値を落とさないものもあれば、売りたくても売れなくなる物件もあります。

資産価値というのは、今の価格が高ければいいのではなく、将来の予想される価格と今の価格の差です。

いくら今が高くても20年後に3分の1になっているような新築マンションをあなたは資産価値が高いといえますか?(マンションの値動きは新築から築20年くらいにかけて価格が3分の1に下がるというデータが出ています)

最近、メルカリのようなサービスが誕生したことによって、売った時の価値を考えてものを買う「リセールバリュー」という価値観がようやく日本にも広がってきていますが、資産価値を考えるのであれば、このリセールバリューを考えなければいけません。

5.最新のマンションの方が性能がいい

設備などをみれば最新のものが入っていますが、マンションそのものの性能でいえば、新築マンションよりも中古マンションの方が質がいいものが結構あります。

例えば、最近の新築マンションは土地相場があがって建築費も上がっているため、少しでも価格を抑えられるように、部屋を狭くしたり、グレードを落としています。

逆に中古マンションで土地相場が安く、建築費が安かった時期に建てられた物件は、部屋も広く、グレードもかなり良かったりします。

ですから築年数によっては質としては、中古マンションの方がということも往々にしてあります。

ただ築年数が古くなれば、オートロックがなかったり、室内に梁がでていたりと、確かにデメリットでもあります。これに関してはケースバイケースになるかと思います。

正しい知識をもって正しい判断を

マンションの購入で新築だけでなく中古もあわせて検討する方が増えてきています。

その分、正しい知識がなければ、誤った判断基準で決断を下すことにもなりかねません。

正しい判断をしていくためにも、正しい知識を身に着けておきたいですね。

宮田明典

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