自宅の書斎より、
ここ最近、多くの人がご存知の通り、現在の日本は緩やかなインフレ時代となっています。
そしてマンションを所有した際にかかる管理費や修繕積立金についてもその物価上昇の影響が出てきています。
他の記事でも言及しましたが、管理費は値上げしようとしても、管理会社にとっては、管理業務契約の失注につながる恐れもあり、積立金から管理会社の収益を確保しようとする動きが活発化してきています。
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https://houseclouver.jp/blog/daishanshakanri/
houseclouver.jp
そして今管理会社は、この物価上昇をチャンスとして捉え、管理組合に対し大幅な大規模修繕工事費の値上げを迫るところが増えてきているのです。
このことについては、国土交通省も問題視していて、議論を重ねている最中です。
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https://news.yahoo.co.jp/articles/94e8a2500c0133ab3f546f36e7e0db0a87e5b862
news.yahoo.co.jp
実際私が管理調査をする中でも、値上げの話が出ていないマンションの方が少ないくらいです。
ちなみにこの値上げの話は、管理会社から取り寄せる「重要事項調査報告書」に記載がないこともあり、より一層の慎重な調査の必要性が高まっているのではないかと思います。
確かに今現在は、建築資材の値上がりはもちろん、建築業界では、労働時間の総量規制が2024年から導入されるため、これまで人不足を労働時間で補ってきた業界がより一層タイトになるので、建築費は上昇に一途を辿っています。
しかし、私が管理組合の調査をしていて、そもそもその管理会社の提案してくる値上げ幅が適正なのかどうか、非常に疑問があります。
そもそも今の積立金の値上げラッシュは、管理会社が作成した修繕計画をもとにされています。
管理会社は、大規模修繕工事の見積もりを複数社、取得していますが、管理組合として取得しているわけではないので、本当に適正なのかが分かりません。
この辺りの数字を管理組合の調査ではみていきますが、今後あなたがマンションを購入した後に、管理会社からこのような対応をされた時にどうするか。
そんな時に役立つサイトを共有しておきます。
・長期修繕計画書作成サービス
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公益財団法人マンション管理センター| 長期修繕計画作成・修繕積立金算出サービス
公益財団法人マンション管理センターは、管理組合や管理関係者の皆様を支援を支援するため、国より指定を受けた公益財団法人です。
www.mankan.or.jp
1件あたり1.5〜2万円ほどで作成できます。
管理会社は1回作成するのに20〜50万円ほどのお金を取ってきます(この時点でだいぶやばいですよね、、、)。
しかも管理会社にとって都合の良い長期修繕計画書です。
このサービスは、第三者機関になるので、管理会社の作成した長期修繕計画書の適正さを確認する意味でも役立つと思います。
・大規模修繕工事
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マンション大規模修繕はブランコ工法の栄光で。
www.eiko-70.jp
例えばこの業者は東京都練馬区の大規模修繕工事の専門業社ですが、このような業者は全国にあります。
管理会社主導の見積もり取得だけではなく、管理組合主導で、このような業者からも見積もりを取ることで、費用は全然変わってきます。
これまで何千件というマンションの組合を調査してきていますが、上記のようなサービスを組合主体で利用しているマンションは非常に安いランニングコストで運営ができています。
管理調査でこのような管理組合かどうかを確認しますが、上のようなサービスを購入後に知っておくだけでも、全然変わってくると思います。
ぜひ頭の片隅にでも覚えておくようにしてください。
宮田明典
P.S
マンション購入時の管理組合の調査サービスはこちらから
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マンション管理組合の調査サービス
マンションの財務状況を調査するインスペクションサービスです。マンションの価値は、立地と管理で決まります。買ってはいけないマンションを買わないように、事前に財務状況を見分けることで判断の大きな手助けとな ...
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