オフィスのデスクより、
多くのお客様から中古マンションのお問い合わせをいただき、色々調査する中で、どうしても調査がしにくいと感じる物件があります。
調査しにくいというか、判定がしにくいと言った方が正しいかもしれません。
その物件とは「築浅の中古マンション」です。
今回はこの築浅の中古マンションって本当にお得なのかどうか、解説したいと思います。
この記事は動画でもご覧になれます。
⇒ 動画で見る(Youtubeにジャンプします)
築浅って何年くらいまで?
そもそも築浅という概念ですが、特に決まりがあるわけではありません。
人によっては5年くらいまでという人もいれば、10年くらいまでという人もいます。
私も明確な基準があるわけではないものの、7,8年くらいまでという感覚です。
特に決まりがないものの、私のブログなので、ひとまず建築後7,8年くらいまでの物件を築浅と定義します。
割高感がある
あなたも中古マンションをお探しで、色んな物件情報サイトを見ているのであれば気が付くかもしれませんが、浅築の中古マンションの価格ってそこまで新築マンションと変らないような気がします。
そもそも新築には販売業者の販売経費や利益分が計上されており、これを新築プレミアムといって、新築マンションは買った瞬間に2,3割価値が下がると言われています。
しかしここ最近の傾向を見ていると、特に都市圏では、この新築プレミアムが10年近くでなくなっていく傾向があります。これは上昇相場によくみられる傾向です。
なので、浅築の中古マンションはそこまで価格面や資産価値面においてお得とは言えない物件が多いように感じます。
管理の状態が分かりにくい
もうひとつ、私が築浅の中古マンションで判断がしにくいと感じるのが、管理状態です。
管理状態はある程度年数が経っていないと、正直良し悪しが判断しにくいのです。
7,8年だと、まだそれほど修繕工事も発生しないため、何にどれだけの費用がかかって、修繕積立金が今度どうなりそうかという予想はなかなかできません。
他にもちゃんと将来の大規模修繕に備えて積立金の値上げを計画通りに行っていくかも不明です(積立金の値上げを見送ってきたがために大幅に足りなくなる気配があるマンションもあります)。
ですから、築浅の物件って中古マンションのメリットでもある管理組合の状況が確認できるというポイントが活かしきれません。
2014年以降の物件は、マンションそのもののランクも落ちている
また2014年ごろ以降に建築されたマンションは土地相場があがり、建築費も高騰していたため、部屋が狭くなったり、物件のランクを下げたりして、半場価格の上昇を何とか抑えようとしていた時代です。
そうやって考えると今時点での築浅の中古マンションってあまり得でないといのが、正直なところです。
もちろん物件ごとに違っては来ますが、おおよそこの傾向が当てはまるのではないでしょうか。
あなたも物件選びで迷っていたら、ぜひお気軽にご相談くださいね。
宮田明典