オフィスのデスクより、
最近タワーマンションに関する記事をよく見かけるようになりました。
記事の内容も、どちらかといえばポジティブなものよりもネガティブなものが多いように感じます。
私もタワーマンションに関しては、全くダメとは言いませんが、リスクをはらんだ物件も数多くあり、非常に注意が必要だと感じています。
よく「不動産業者はタワーマンションは買わない」なんて話を聞きますが、私も同感です。
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メリットが霞んでしまうほどのデメリット
タワーマンションのメリットといえば、眺望の良さや共有設備の充実、ホテルライクなエントランスなどがあげられます。
タワーマンションに住むことが、一種のステータスになっている側面もあると思います。
ただ正直なところメリットはそれくらいで、後はデメリットになります。デメリットとしては、
- 災害に弱い(電気が途絶えたらエレベーターも水も出ない)
- 強い風でも揺れを感じる
- 朝のエレベーター渋滞がひどい
- 高層階と低層階でヒエラルキーが存在する
- 高層階と低層階で価値観が違い過ぎて、管理の合意形成が取りにくい
- 大規模修繕工事に対するノウハウがない
- 建物そのものだけでなく、設備にも多大な修繕費用がかかる
- 将来の修繕積立金が足りなくなるリスクがたかい
- 投資目的で所有している人も多く、管理運営に興味がない人も多い
どう考えても、デメリットの方が多いような気がしてなりません。
タワーマンションもほぼ一極集中
タワーマンションのストックは、東京カンテイの2018年11月のデータによれば、全国で1371棟あります。(ここでのタワーマンションの定義は20階以上のマンションです)
そのうち、1位の東京都が全体の3割で、関東圏だけで言えば半数以上になります。2位は大阪で、3位は神奈川、4位が兵庫、5位が千葉県、6位が埼玉県、そして7位に愛知県がきます。
名古屋市では最近少し増えてきてはいるものの、タワーマンションの供給量はそこまで多くはありません。むしろそれくらいの方が良好な需給関係が保たれるのでいいと思います。
むしろ、都内のタワーマンションは、私の目から見ても明らかに作り過ぎです。特に東京都内でも、港区と江東区のタワーマンションの数は群を抜いています。
将来タワーマンション危機は、こういったエリアを中心に起こるのではないかなと思っています。
見た目の良さだけにとらわれずに本質を知りましょう
不動産会社は、基本売れればよいと考えていて、そこまで長い目でマンション運営を考えてはいません。
なぜタワーマンションを作るのかといえば、それは売れるからです。修繕のノウハウもなく、大規模修繕工事の実績も少ない。
そんな状態でのタワーマンションはリスクが高いと考えられるのではないでしょうか。特に管理状態を確認できない、フタを開けてみないと分からない性質の新築タワーマンションは特にリスクが高いといえます。
不動産会社の広告には、目を惹くような魅力的なキャッチコピーに、モデルルームに行けば、素敵なステージングに心が躍り、しっかり本質を理解せずに購入を決めてしまう方が非常に多いように感じます。
弊社には、そんな勢いで購入を決めてしまって、後悔して相談しに来る人や、購入のすんでのところで弊社に相談しに来て考えを改める人など、様々な人が相談にきます。
新築の見た目の良さ=暮らしの豊かさではありません。見た目や表面的なメリットにとらわれずに、本質を知ったうえで正しい判断をするようにしましょう。
宮田明典
P.S
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