オフィスのデスクより、
住宅を購入するにあたって、売却をする時のことまで考えることはなかなか難しいかもしれません。
しかし、人によっては売却するときのことを考えなければいけない状況の人もいます。
例えばいずれ実家に戻る予定がある方などがそれに当たります。案外こういった事情のお客様は結構います。
また最近、弊社にいらっしゃるお客様の中にも、漠然と将来の資産価値を考えている方も増えてきているように思います。
将来いくらくらい売れるのかと予測するのはなかなか難しいかもしれませんが、ある程度の見込みを立てるためのヒントはあります。
買い手が付かなくなる物件がたくさん出てくる?
不動産は売りたい人と、買いたい人がいて初めて取引が成立します。
人口が増えていた時代、家が足りなかった時代であれば、どんな不動産にも価値がついていました。
しかし現在は人口は減り始め、家は余っていて、どんな不動産でも資産になる時代ではありません。
過去の不動産市場では、少し期間が長くなっても、時間さえかけたり、価格を落とせば、最終的には売れていっていました。
しかし少子高齢化や過疎化により、売りたくても売れない物件はこれから出てきますし、今でも既にそのような物件は存在します。
タダでも買い手が付かないような物件がこれからはどんどん出てくるようになります。
売りたくても売れない不動産は、資産でもなんでもなく、ただ固定資産税などのコストがかかる負の資産でしかありません。
将来売れなくなる物件の特徴は?
物件の資産価値は立地が9割と言われているくらい、立地条件が重要になります。
そしてその9割のうち6割は広域の立地と言われています。つまり、どこの街に住むのかという広い意味での立地です。
広い意味での立地を見極めるには、まず自治体の人口と今後の予測が目安になります。
人口がそれなりにいる自治体であれば、税収が見込めます。
税収は公共サービスの質に関わってくるので、税収の見込めない自治体は公共サービスの質が落ち、人口の流出が進み、より税収が少なくなって公共サービスの質が落ちるという負のスパイラルに陥ります。
昔破綻した自治体の「夕張市」では街の借金が多すぎて、住人一人あたりの税負担が急増し、その負担を嫌って人口の流出が相次ぎ、人口が激減しています。
その悲惨さは、以下のリンクにまとめてありますので、ショッキングな内容かもしれませんが、気になる方は見てみてください。
https://matome.naver.jp/odai/2147049300689397001
あまり知られていないかもしれませんが、恐ろしい事実です。
今後は夕張市のような例も出てくる可能性が高く、「消滅可能性都市」に名が挙がっている自治体では特に注意が必要になります。
人口の流出が増えていて、絶対的な人口も少ないエリアにある物件は、今後買い手が付かなくなる可能性が高いといえます。
どんな物件を探せばいいのか?
それならば、どんな物件を探せばいいのでしょうか?
簡単に言えば、買い手が付かない物件の逆の物件を探せばいいことになります。
これから人口は減りますが、全体的に均等に減るのではなく、人が集まるところとそうでないところで2極化してきます。
愛知県も含め、東京や大阪などの大都市圏にこれから人口は集中していくといわれています。
街として今後も発展・維持をしていけるかどうかが、将来売れる物件か売れない物件の分かれ道になるのではないでしょうか。
そして資産価値の9割のうち、残りの3割が駅からの距離や周辺の環境などの、狭い意味での立地によって決まるといわれています。
これらのことを考慮すると、探すべき物件というのは、将来的な街の力があって、駅近などの競争力の見込まれる物件を探すとよいといえます。
もちろん、立地だけでいいわけではありませんが、将来に負債を残さないためにも、購入時にしっかり検討していただければと思います。
あなたは、将来の資産価値、どれだけ考えられていますか?
宮田明典
P.S
これからの住宅選びに必要な視点は、「将来の資産価値はいくらくらいになるだろうか?」というものです。HOUSECLOUVERで、一緒にリセールバリューの高い物件を探しましょう。