住宅ローン 時事・知識・マインド

今後の金利動向予測

宮田明典(ハウスクローバー株式会社)

宅地建物取引士、ファイナンシャルプランナー。
ハウスクローバー株式会社の創業者兼CEO。
また同時に業界歴15年以上の現役不動産エージェント。
相談は全国から毎年300組以上、実際の売買もサポートするエキスパート。
多くの人から受ける相談内容と不動産業界の現状にギャップを感じ、住宅購入に必要なサービスと優良な不動産エージェントのネットワークを構築したプラットフォーム「HOUSECLOUVER」を企画運営。 自身が情報を発信しているYoutubeやブログは多くの住宅購入者にとって欠かせないバイブルとなっている。

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オフィスのデスクより、

ここ最近、コロナの影響でゴルフを始める人が多いそうですが、実は私もその一人。

始めたのは、今年の1月からです。

普段あまり運動しない私にとってはいい運動になっています。

最近私に会う方はやたら焼けてるなと感じるかもしれませんが、完全にゴルフ焼けです^_^

さて、今日は少し金利のことについて話をしてみたいと思います。

少し難しい話かもしれませんが、これから住宅ローンを考えるにあたって知っておいて損はない内容です。

なるべく分かりやすく書くことを心がけていますので、専門家の方からしてみれば端折りすぎと言われるかもしれませんが、そこはご容赦ください。

短期金利と長期金利

いきなり、あまり聞き慣れない言葉が出てきました。

短期金利とは、政策金利とも呼ばれ、日銀が決めている金利です。

現在はゼロ金利となっています。

短期金利は変動金利の基準となっており、物価に連動します。

この物価に連動するというのが今回の記事のポイントになりますが、また後ほど詳しく説明していきます。

もう一つの長期金利とは、代表的なもので10年国債に連動しています。

これは国が借金するときの債券として発行れるもので、発行された債券は株式のように市場で取引されています。

市場で取引されるので、市場参加者の思惑によって上下します。

連動するものとして、代表的なものにフラット35をはじめとする、長期間固定金利があります。

景気が良くなくても金利は上がる?

よく不動産業者の方で、変動金利を勧めている人の話を聞くと、「景気はよくならないと金利は上がらないし、金利が上がる時は給料も上がるから大丈夫です」なんて言ってたりします。

先に言っておきますが、不動産業者の担当者にちゃんとした金融知識がある方は結構少ないです。

金利と景気には確かに連動性はあるものの、経済現象として連動性がないものもあります。

例えば、景気が悪いのに物価だけが上がってしまい、その結果として金利が上がってしまう状態。

これを「スタグフレーション」と言います。

スタグフレーションでは、景気が悪い(給与が上がらない)のに金利が上がってしまいます。

これ変動金利借りてたら悲惨な状況になりませんか?

デフレは日本だけ!?

日本ではもう長らくデフレ(物価が安い)状態が続いています。

コロナの後、世界では景気回復によるインフレ(物価が高い)状態になっています。

最近、食材やガソリン、木材などの価格上昇が問題になっていますが、根本的には日本だけが物価が安い状態にあることが原因です。

(もちろんコロナ後の需要増で供給とのバランスが崩れているという側面もあります。)

日本は輸入国ですので、外国の物価が上がって価格が高騰すれば、高い価格で買うしかありません。

その結果、日本では色んなものの物価が上がりつつあります。

実際、7日に日銀の黒田総裁も物価は小幅プラスに転じていくと話しています。

https://newspicks.com/news/6247851/body?invoker=np_urlshare_uid1016555&utm_source=newspicks&utm_medium=urlshare&utm_campaign=np_urlshare

つまり、日本はデフレで給与が上がらないのに物価が上昇に転じてしまうリスクが、まだまだ可能性は低いものの、状況によっては発生してしまう可能性があります。

物価が上がれば金利を上げざるを得ない

ただ日銀としては、景気を上昇させてそこから金利を上げたいと考えています。

日本にとっても借金の利息が増えるので、上げたくないところではあります。

こういった背景もあって、変動金利は上がらないと指摘する専門家もいます。

ただ物価が上がれば日銀は金利を上げざるを得ないと思います。

なぜならここで金利を上げなければ、今度は「ハイパーインフレ」という紙幣価値が著しく下落してしまう状況に陥ってしまいます。

金利は予測が難しい

こうやって言ってしまえば元も子もないですが、金利の予測は日本の状況だけでなく、世界中の様々な要因が複雑に絡み合うので、予測は非常に難しいと言えます。

ただ一つ言えるのは、コロナで世界が一変したように、予期せぬ出来事はこれからもたくさん起こり得るということです。

変動金利と固定金利の価値観

さて、前置きが長くなりましたが、住宅ローンで変動金利か固定金利で迷うということは、この金利の今後がどうなるかを予測するのと同じ意味です。

将来上がるのであれば固定の方がいいですし、上がらないのであれば変動の方が有利です。

だけど誰にもこの結果が予測できないので悩むわけで。。。

色んな専門家がいますが、変動金利と固定金利とで意見が分かれています。

(私は固定派なのですが、昔そんな内容の動画をアップしたら、某有名FP系Youtuberからクレーム言われたことあります。苦笑)

両方の意見を聞いていて思うのは、価値観が違うのではないかと私は考えています。

変動金利がいいと考えている人の価値観は「損得」です。

一方で固定金利がいいと考えている人の価値観は「安全度」です。

私の考え方は後者ですが、最終的な決定を下すのは住宅ローンを借りるあなたです。

変動金利でしか成立しない資金計画は破綻している!?

一つだけ注意してほしいことがあります。

それはそもそも変動金利でしか成り立たない資金計画は破綻しています。

金利がもし上がったときに対応できなくなるからです。

私は実務の中で変動金利でも構わないと考える方の条件があります。

それは、以下の3つの条件です

  1. 借入期間が短い
  2. 借入金額が少ない
  3. ライフプランシミュレーションで金利4〜5%にしても破綻しない人

①の目安は15年以内、②の目安は年収の3〜4倍くらいです。あくまで目安です。

そしてライフプランシミュレーションとは、ファイナンシャルプランナーが提供しているサービスの一つで、生涯設計をお金の面でシミュレーションしていくものです。

ここで住宅の予算を考えるときに金利を4〜5%にしても破綻する可能性が低い方は、変動金利のリスクをとってもいいという判断です。

逆に上記の条件に当てはまらない方は基本的には固定金利をお勧めしています。

他の記事やYoutubeなどで再三申し上げていますが、お金の失敗は取り返しがつきません。

特に住宅のような高額取引では尚更です。

ぜひしっかり検討した上でどの金利タイプで行くのか選んでくださればと思います。

宮田明典

P.S

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