オフィスのデスクより、
あなたは中古自動車を購入したり広告で見たりしたことはありますか?
もしあるのであれば、メンテナンス履歴の有無という文字を広告で見たことがあるかもしれません。
これはその自動車を購入してどんな修理をしてメンテナンスをしてきたかが時系列にまとめられているものです。
このメンテナンス履歴があるか無いかで、中古自動車に対する安心感が変わり、無いものよりも高い値段がついたり、売れるのが早かったりするそうです。
特に年数が経てばたつほど、この傾向は強くなるみたいです。
しかし自動車よりもはるかに高額な中古住宅にはこのようなメンテナンス履歴はありません。不思議に感じませんか?
これまでは家を新築で購入し、一度買ったら死ぬまでその家に住み続けるということが前提にあったので、そもそも必要性が低かったのかもしれません。
しかし時代は変わり、今はライフプランの多様化や長寿化により、住みかえる機会が増えていく可能性が高いです。
アメリカのように一生のうち平均で5,6回住みかえるようになるまではまだ時間がかかりますが、日本も少しずつ住みかえは増えていくと予測されています。
老人ホームに入るために自宅を売却する、転勤のため売却する、年を取り車に乗れなくなってきたので便のいい場所に引っ越すために自宅を売却する。
色んなケースが考えられますが、今は住宅を購入するときは売るときのことまで考える「リセールバリュー」の時代です。
過去にどんなリフォームがされてきたかなどといった住宅情報履歴があれば、次に買う人にとっては不安を払拭する材料になります。
また国交省では一定の品質を満たす中古住宅に対してブランド名「安心R住宅」を冠することを決めましたが、その条件のひとつとして改修履歴を広告・商談時に消費者に提供するという内容のものがあります。
今ではまだまだ新築住宅の中でも長期優良住宅という物件でしかほとんど使われていないこの住宅情報履歴ですが、これからは中古住宅にも積極的に取り入れていくときなのではないかと考えております。
またこの住宅情報履歴をストックするメリットとして、他にも以下のようなことが挙げられます。
・修繕計画が立てやすくなる
・重要書類を無くさない(電子データで保存するため)
・災害の時からの復旧に役立つ
こうやって考えてみると、利用しない理由はありません。
ただ問題があるとすれば、知名度がまだまだ低いこと。
そして導入する業者にとっては費用がかかることや、売上に直結しないので採用に消極的ということが挙げられるかもしれません。
実際ホームメーカー以外でこの住宅情報履歴制度を導入している業者を僕はあまり知りません。
しかし遠くない将来に、住宅情報履歴は当たり前になると思っております。
宮田明典
P.S
たぶん当社は名古屋でもかなり珍しい住宅情報履歴のシステムを導入している会社です。
地味なサービスなんですが、きっと後から効果が出ると思って取り組んでいます。もちろんサービスですよ。
住宅情報履歴の詳細はこちらを参照ください。
http://www.iekarute.or.jp/index.php/download_file/view_inline/103
宅地建物取引士、ファイナンシャルプランナー。
ハウスクローバー株式会社の創業者兼CEO。
また同時に業界歴15年以上の現役不動産エージェント。
相談は全国から毎年300組以上、実際の売買もサポートするエキスパート。
多くの人から受ける相談内容と不動産業界の現状にギャップを感じ、住宅購入に必要なサービスと優良な不動産エージェントのネットワークを構築したプラットフォーム「HOUSECLOUVER」を企画運営。
自身が情報を発信しているYoutubeやブログは多くの住宅購入者にとって欠かせないバイブルとなっている。
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