オフィスのデスクより、
家を探しているときはほとんど考えることはありませが、取引が進んでいく中で引渡しを受けるまでに考えなければいけない事のひとつに保険があります。
愛知県という土地柄もあり地震保険への関心は他の地域と比べて高いとは思います。
2017年1月から地震保険の内容も変わり、これまでは全損・半損・一部損の3分類でしたが、今回の改正では全損・大半損・小半損・一部損の4段階になりました。
保険料は全国各地で上がったり下がったりでしたが、愛知県は保険料が下がりました。より地震保険には加入しやすくなったのではないでしょうか?
戸建住宅は地震の影響を受けやすいので、地震保険を検討される方も多いのですが、中古マンションを購入される方はどうでしょうか?
マンションの保険対象部分
一戸建ては建物全体が所有者のものなので、保険の対象もイメージしやすいですが、マンションの場合は少し事情が変わります。
マンションの場合、所有者がたくさんいますし、共用部と専有部に分かれています。
共用部は管理組合のもので、専有部が所有者のものになります。
ですから共用部は管理組合で保険に加入するか積立金で対応するなどします。
そして専有部については各戸の所有者が加入します。
問題はどこまでが共有部でどこからが専有部になるか、です。
これは壁の内側というふうになっています。
つまり躯体そのものは共用部となります。
こう聞くと地震保険っている?っていうようになってしまうかもしれません。
何が壊れるの?って考えてしまいますからね。
地震保険の目的
じゃあ地震保険いらないじゃん、って結論付けてしまうのではなく、地震保険のそもそもの目的を考えてみたいと思います。
火災保険では、罹災した際の損害の現状復旧というのが目的となっておりますが、地震保険は意味合いが少し違います。
地震保険は現状復旧ではなく、被災者の当座の生活資金という意味合いが強いです。
実際被災した時に体育館などの避難所ではお金はかかりませんが、仮設住宅などに移ろと思うと先立つものも必要になります。
もちろん現状復旧に充てることも出来ますが、こういう公的な意味合いもあることから保険会社だけでなく国も積立金の半分を拠出する仕組みになっています。
実は支払割合が大きいのは「家財」
基本の建物の火災保険以外にも、任意で入れる火災保険があります。
それは「家財保険」です。家財保険はその名の通り家財道具を保険の目的にします。
実は地震が起こったき、マンションであればなかなか倒壊しません。
しかし揺れは一戸建てと比べて高さがある分、激しくなる傾向があります。
そうすると損害が発生しやすいのは家財道具ということになります。
実際の保険金の支払いでも割合で行けば確か家財保険の方が多くなっていました。
じゃあ、家財保険の地震保険は加入しておいて、建物の地震保険を加入するのはやめようとなるかもしれません。
しかし地震を原因とする津波や火災は地震保険でしか出ません。
地震保険を加入する・しないの判断をするのであれば、総合的に判断したほうがいいと思います。
宮田明典