オフィスのデスクより、
本日は少し気分転換に、不動産や建築を離れて、お部屋のコーディネートのポイントをお伝えしたいと思います。
よく物件の売却相談や、居住中物件の内覧など、人の住んでいるお宅へお邪魔する機会があります。
その中で、「この家はおしゃれだな」「感じがいいな」とか、「ちょっと残念だな」「空き室にした方が売りやすそう」なんて色んな感想を持ちます。
もちろん置いてある家具なんかも重要な要素なのでしょうが、実は「カラーコーディネート」に原因があったりします。
色の基本は色相環
「色相環」というものをご存知でしょうか?カラーコーディネートにおける基本中になるものになります。
赤や青、黄色といった普段読んでいる色のことを「色相」といいます。この色を似た色でつないでいくと輪っかが出来上がります。これが「色相環」と言われています。
この色と色がどの位置にあるかによって、組み合わせの良さや、相性などが分かるようになります。インテリアがオシャレにまとまっているお部屋は、この基本がしっかりできているよな気がします。
例えば、図で隣り合う色同士は「類似色」といい、統一感を出したい時に良い組み合わせとされます。他にも、向かい合う色のことを「反対色」といい、お互いの色を引き立てる効果のある組み合わせです。ワンポイントで何か飾ったりする時は、この反対色をうまく利用するといいと言われています。
「明度」と「彩度」で決める色のトーン
「色相環」に並んでいる色のことを「有彩色」といいます。またこの色相環に並んでいない「黒」と「白」は「無彩色」と呼ばれます。この無彩色には色味がなく、「明度」と呼ばれる明るさがあるだけです。白が一番「明度」が高く、黒が一番「明度」は低くなります。
またもう一つ色の表現に「彩度」というものがあります。「彩度」とは色の鮮やかさの違いになります。彩度が高ければ澄んでいて色が鮮やかに移ります。逆に彩度が低くなれば色は濁りがあって色味も薄くなっていきます。
この色の「明度」と「彩度」を組み合わせて考えるのが「トーン」と呼ばれる概念で、部屋のカラーコーディネートにとって重要な役割を果たします。
基本的な色の組み合わせを知っておく
これまでに説明した「色相」や「明度」「彩度」という特徴をもった色を組み合わせていくと、単色では得られないほど豊かな表現を演出できるようになります。人にとって心地よいと感じる代表的な組み合わせの例は以下のようなものになります。
・類似色でまとめる
・同一トーンでまとめる
・同系色でベーシックに
・反対色で個性的に演出する
などがあります。ただ注意したいのは「やりすぎ」です。同一トーンのみだと、何となく地味になり過ぎてしまいますし、反対色だらけだと、目がちかちかして落ち着きません。また色そのものにもたらす効果というものもあるので、どんな部屋にしたいか、方向性をしっかり持つことでインテリアのカラーコーディネートも上手くいくようになるのではないでしょうか?
今回はインテリアを例に取りましたが、この色相環の考え方は、ファッションだったり、デザインだったり、色んなことに応用がきく便利な知識です。最初は取っつきにくいかもしれませんが、覚えておくと便利かもしれません。
また色にはその人にあった色だったり、心理状態を表していたりすることもあり、視覚的な色と内面のつながりも結構大きいみたいですよ。
宮田明典
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