オフィスのデスクより、
以前にも同じような記事を書いたことがありますが、ここ最近相談にいらっしゃった何組かの顧客の話を聞いて思うところがありました。
不動産会社は、消費者よりも圧倒的に情報を持っています。物件情報は、ポータルサイトにたくさん載っているので、お客さんの方が詳しかったりすることはあるのですが、相場や言わなくても良いネガティブ情報は、結構知っている場合が多いです。
もちろん、「言わない」だけでなく「知らない」ということもありますが、それでもインターネットで情報開示が進んだといえど、他の先進諸国からすればまだまだといった感じです。
今日は、一般的に不動産屋が言わない事実についてお伝えしたいと思います。
相場と比べて高いか安いか
不動産会社であれば、「レインズ」という物件データベースシステムで成約事例を見ることも出来ますし、例え無くても大体分かります。
しかし、これらの成約事例はまだまだ一般の消費者にとっては分かりにくい部分です。物件を紹介してもらった時に、「これって相場と比べてどうですか?」と聞いても、「だいたいこんなもんですよ」とか根拠もないことを言われることも多いそうです。
明らかに相場より高かったとしても、欲しい人がいればそれで成約するというのが不動産市場の原理です。相場より高かかったところで不動産会社に説明義務はありません。
将来の資産性
これも不動産屋としてはあまり言いたがらないところです。いくら将来の資産価値が怪しいなと思っていても、正直に言ってくれることのほうが少ないと思います。
なぜか。それは早く買ってほしいからです。将来の資産価値を言い出したら、その物件を買ってもらえなくなるかもしれません。質問したところで「大丈夫だと思いますよ」と適当な返事でお茶を濁されてしまうかもしれません。
物件が自分の予算に合っているか
そもそも購入しようとしている物件価格が、ご自身にとって適正な価格かどうかも、不動産屋から言わせればそこまで本気で考えていません。
きちんと無理のない予算を設定しようとすればファイナンシャルプランニングをするしかありません。しかし、このファイナンシャルプランニングというのは手間がかかります。しかも手間がかかって、探す物件の価格が下がってしまうかもしれません。
わざわざ自分や自社の売上を時間をかけてまで落とすようなことはしません。名刺にファイナンシャルプランナーと資格名が書いてあっても、そんな話はまずしません。
聞かなくてもきちんと教えてくれること
逆に法律で決まっている、言わなければいけないことも決まっています。例えば自殺や事故などの告知事項も法律で告知が義務付けられています。
その他、再建築が出来ない、違法建築などの問題についても、不動産屋が調査をして告知しなければいけないことになっています。
法律で決まっていることは、本当にネガティブな情報なので、購入を検討されている方も気にされる方も多いですが、言わなくてもいいような不都合な事実についてはあまり気にされていない方も多いように感じます。
実際ここ最近相談に乗ってきた方で、こういう不動産屋が対応したんだろうなと感じることが多々ありました。(結構物件購入の終盤になって当社のことを知って相談にくるかたも多いんです)。
不動産会社の担当者がいい人だと思っても、手放しで信用するのではなく、多少斜めに構えてみることも大事なのかもしれませんね。
宮田明典
P.S
当社では、こういった言わなくてもいい、不都合な情報も積極開示しています。気になる物件がある、このまま物件を購入することに不安があるという方も、お気軽にご相談くださいね。
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