物件選び

中古マンションのメリット・デメリット②

2017年9月13日

宮田明典(ハウスクローバー株式会社)

宅地建物取引士、ファイナンシャルプランナー。
ハウスクローバー株式会社の創業者兼CEO。
また同時に業界歴15年以上の現役不動産エージェント。
相談は全国から毎年300組以上、実際の売買もサポートするエキスパート。
多くの人から受ける相談内容と不動産業界の現状にギャップを感じ、住宅購入に必要なサービスと優良な不動産エージェントのネットワークを構築したプラットフォーム「HOUSECLOUVER」を企画運営。 自身が情報を発信しているYoutubeやブログは多くの住宅購入者にとって欠かせないバイブルとなっている。

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オフィスのデスクより、

前回に引き続き中古マンションのメリット・デメリットについて説明していきます。

物事には何にであれ良い側面と悪い側面があると思います。

もちろん中古マンションでも同じことがいえます。

今回はそんな中古マンションのデメリットと、それを回避するためにどうすればよいのかを説明していきます。

⇒ 前回の記事はこちら

中古マンションの7つのデメリット

1.諸費用が高い

中古マンションでは不動産仲介会社が間に入る取引になるため、仲介手数料がかかる分、新築よりも諸費用が高くなります。

仲介手数料は、一般的には物件価格の上限額である3%+6万円となる場合が多いです。

しかし仲介手数料は同じでもサービスの質は大きく変わりますので、費用に対して納得感のある不動産仲介会社を選ぶようにしましょう。

また物件によっては登録免許税や不動産取得税の減税を受けられないものもあるので、その分諸費用が高くなる物件も存在します。

2.設備が古い、間取りが使いにくい

築年数が古い物件では、やはり設備の古さや間取りの使いにくさが気になるかもしれません。

しかし最近ではそういったデメリットを、メリットに変えてしまうリノベーションがあります。

躯体はそのままに中身を自分の希望の間取りや設備に入替てしまう方も多く、個性が出せる点では新築マンションよりもメリットが多く、巷ではブームにもなっています。

また中古マンションの中には最初から室内がすべて新品同様にリノベーションされている物件も多くあります。

3.リフォーム代が別途かかることがある

どうしても中古という特性上、リフォームが必要になるケースもあります。

余分に費用がかかってしまうということですが、場合によってはリフォーム代金分を交渉することも可能です。

ケースバイケースですので、あらかじめ総予算を決めておき、仲介業者とコミュニケーションを密に取りながら進めていくと良いでしょう。

4.住宅ローン控除の条件が厳しい

新築マンションであれば無条件で利用できる住宅ローン控除も、中古マンションであれば一定の条件を満たす必要があります。

築年数が25年までであれば大丈夫ですが、それを超える物件については現行の耐震基準に適合している証明が必要になります。

証明書は引渡し前に必ず必要になるので、手続きに慣れていない業者で受けられるはずの住宅ローン控除が受けられずトラブルに発展しているケースも多く発生しています。

大手と呼ばれる不動産仲介会社でも知らない担当者は散見されます。

中古マンション選びの成功の可否は担当者選びにかかっていると言っても過言はないくらいなので、しっかりと見極めるようにしましょう。

5.見えない部分への不安と保証の問題

中古マンションに限らず中古住宅全般に言えることですが、古いだけに見えないところへの不安があります。

しかし近年では見えない部分もプロが検査するインスペクション(住宅検査)の利用が広がってきています。

2018年4月からは法制度化もされるので、見えない部分への不安は軽減していくと考えられます。

また保証についても、新築マンションであれば主要構造部について10年間ありますが、中古マンションでは売主が個人となることも多く保証面で劣ります。

しかし住宅瑕疵保険という制度があり、一定の検査に合格すれば最長5年の補償を付けることが出来ます。

先述のインスペクションとセットになっていることが多いので、不安があれば担当者に言って手配してもらうようにしましょう。

6.管理費や修繕積立金の高い物件が多い

マンションも築年数が経てば色々と修繕が必要になってきます。

修繕に必要なお金は、部屋の所有者が毎月積み立てていきますが、新築の時は安く、途中で値上がりを繰り返し徐々に高くなっていきます。

しかし高いからダメといわけではなく、きちんと維持管理が出来ているかなどをチェックしていく必要があります。

見極めには長期修繕計画や修繕履歴、現在の積立金をチェックしていく必要があります。

中には修繕積立金が安くても、きちんと修繕維持管理が出来ている中古マンションもあるので、見極めが出来ているのであれば問題ありません。

7.駐車場の確保が難しい

新築マンションであれば最初に割り振られるので確保しやすいですが、中古マンションではすでに利用している人がいるので、空きが無いこと自体も珍しいことではありません。

そういった場合は周辺で見つけてくるしかないので、敷地内に比べて不便で金額も高くなることがあります。

 

メリット>デメリットにするために

新築マンションであれ中古マンションであれ、メリット・デメリットは存在します。

しかし、デメリットを出来るだけ小さくし、メリットを最大限享受することで中古マンションは非常に魅力的な物件になります。

メリット>デメリットにするために覚えておいて欲しいことは、デメリットを出来るだけ小さくするには、不動産仲介会社や担当者の力量が大きく影響するということです。

管理状況の調査はもちろん、減税を受けるための手続きにリフォームやインスペクションの窓口など、良い担当者はあなたの住宅購入が最善のものになるよう助けてくれます。

デメリットにもあった新築マンションではかからない仲介手数料ですが、これらのデメリットを小さくして多くのメリットを与えてくれる仲介業者であれば、決して高いものではなくなるのではないでしょうか。

宮田明典

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宮田明典(ハウスクローバー株式会社)

宅地建物取引士、ファイナンシャルプランナー。
ハウスクローバー株式会社の創業者兼CEO。
また同時に業界歴15年以上の現役不動産エージェント。
相談は全国から毎年300組以上、実際の売買もサポートするエキスパート。
多くの人から受ける相談内容と不動産業界の現状にギャップを感じ、住宅購入に必要なサービスと優良な不動産エージェントのネットワークを構築したプラットフォーム「HOUSECLOUVER」を企画運営。 自身が情報を発信しているYoutubeやブログは多くの住宅購入者にとって欠かせないバイブルとなっている。

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